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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
3章:海より深き縁
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カウントダウン9 プール開き

ちょこっとリアルのお話を紹介しようと思ったけど案外ちょこっとではなかった。


「ハア。リアルに逃げてえ」

2人の子供を救出後、いろいろあったが兵士にバレずにゼーリィンに戻って来れた後、流石に疲れたからと報告だけして今の今までログアウトしている。


いやあいろいろやって疲れたぜ。お陰で、今もリアルに戻れているかどうかソワソワしている。

男に戻れているから確実にリアルに戻れているのだが、リアルとほぼ同じ感覚のアクションできるとか、ちょっと現実との区別がつかなくなる。


まあ明確な違いがチラホラあるから区別つけられるんだけど、最近じゃあAR技術も進んでいて、向こうと同じような()()で情報を受け取れるようになっている。

「そうだなぁこの後は」


弓でも射るか。

範囲が足りるとはいえ、室内でやるのはどうかと思うが、道具があるとやるかとなる。


射法八節

弓道としてはかなり久しぶりだが、案外作法は覚えている。


集中。


そうして世界を視る。


自身と的の間にある空間の形を………いやなんか射線にステラがいるぞ!?

まあ撃つけど。

「オダイカンサマ〜…オワップ!!!」

「フゥ。射線上に立つんじゃねえよ馬鹿」


目を瞑っていても分かる。

飛び込んできたそこから、バク宙で回避した。


「うーグランマにも同じこと言われたでゴザルよ」

「で、なんのようだ?」


そうだそうだと一枚のチラシを見せる。

「折角夏休みシーズンでゴザルし、最近出来たプールへ行くでゴザル!」


東京〈ミライ〉ジャンボプールという施設のチラシだ。

7月頭にできたという日本最大級を更新したことで話題になっていた施設だ。


「まあいつもゲームってのも問題になるしな。修行もついでにこなせるし行こうか」

「Yeah!じゃあちびっ子達も連れて行くでゴザル!」

さては、子供達で行こうと計画していたなコレ。


まあ、今日は平日だから蘭花さん達も仕事がある。故に、俺が保護者として連れて行かなければならない。




「よーしお前らストレッチすんぞ」

「「「はーい!!!」」」

電車で30分で着くくらいに近いけど、よくある東京とか名称につきながら千葉にあるパターンの場所に、着いて着替えまして体濡らしてストレッチ中ですよ。


まさか古に伝わる目を洗うアレが備わっているとは思わなかった(オーナーが趣味にしている観賞用のものだけど)。


「まずは流れるプールでゴザル!」

「いやお前も浮き輪膨らませろや!」

空気送り込ませるのは、お前が1番得意だろうが!とついでに走るのも静止しながら浮き輪を膨らませる。


俺たちからしてみれば、水の上を歩くくらいできるが、周りに迷惑なので普通に浮き輪を使うのだ。


それにしても

「なんか浮き輪って形状だけでもいろんなバリエーションあるんだなぁ」

「まあワタシチャン達は仕事でドーナツ形のをよく見かけるのが問題だったかもしれぬでゴザルよ」


辛うじて、脇に挟んだりする棒状のやつは扱ったりしていることはあるが、海洋生物の形をしているやつは、そもそもどうやって掴まるんだ?逆に浮くのがデメリットになりそうなもんだが。

「結構深いな。ちびっ子一応俺から離れるなよ」

「うん!」

「分かった!」

聞き分け良いなこの子ら。ステラとかもう行ったぞ。


コレくらいの流れなら、人ごと押し返すくらい出来なくはないな。迷惑だからやらんけど。

問題は人込みや深さだな。子供は浮き輪付けていても大人がそばに居なきゃダメっぽそうだな。

流されるだけのプールになんの楽しみがあるのかとも思うが、流されるだけなのも案外気持ちのいいものだね。




お次、ウォータースライダーとかアスレチックとか設備が多すぎて次どれ行こうか迷うところもあるんだよな。

「いやウォータースライダーは子供ダメか」

「ここ大人同伴であれば子供行けるでゴザルよ」

マジか。そういうとこ安全性保証されているのかここ。


「イヤ子供2人相手に大人1人はちょっと時間かかるだろ」

「オダイカンサマ、こういうとこでは大人ってデカい人ってくらいの話でゴザルよ」

そういうもんか。

いやそれでも、結構角度あるね。




その後に、アスレチック。

「なんだあの2人はっや!」

「手使ってないのおかしいだろ!?」

十分目立っているが、正直コレは修行と大差なくやれてしまう。


プールの上に浮かせた足場をロープを介して渡って行く、アスレチックとは言うが俺たちにとってはちょっと調子に乗りそうになる。

その気になれば足場関係なく水の上を走れるけど、それは流石に自重した。


「上のロープが邪魔でゴザル」

「まあこの高さだとね」

ジャンプしすぎると確かに邪魔なんよ。




「熱いでゴザル」

「熱いねー」

「目が染みるー」

「オイオイ顔にかからない程度に汗は拭っとけって」

案外ちびっ子達が対応できている。


まさかサウナもあるとは。深めのプールにジェットバスなどの複数種のプールに、様々な売店とただでさえ設備が多い。サウナもその一つ。


90℃くらいなおかげで、確かに熱い。10分くらいで、ステラがバテてちびっ子2人が未だ健在なのもおかしな話だが、流石にそこは子供でいてくれ。




しっかしプールな。

学校だと義務教育でプールを利用するようだが、俺は学校に行ったことがないので、それより前に一度家族で行ったきりだ。


「オダイカンサマどうしたでゴザル?」

「イヤサウナ入った後はレモンスカッシュ飲むと目がぱっちりするぞ」

「それはイイコト聞いたでゴザルよ」


まあしみじみ思うより、今を楽しむ方が良いか。


リアルに逃げてえって、ゲームが上手くないヤツでも言わなさそう。


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