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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
2章:集いし戦士と龍の群
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箸休め:休日の過ごし方

ちょっとしたリアルの掘り下げ回第一弾開始


「「やあっ!」」

「はいダメー、今のは良くないね」


日は経って休日。サンルタに着いた後、先回りしていた仙女ババアが(電車に乗ったとかではなく、俺たちより後にスタートしてゼーリィン手前で全員抜かして行った)次の集合あるまでは自由にして良いと言っていたため、何があるか注意しつつ気ままに暮らしていた。今日は、休日だがとある理由で弟弟子がここの道場を使いたいという事で、道場を開けて来るまで茶でも飲もうと思っていた。


その筈だったが、蘭華さん夫妻が急な仕事にでなければなくなったので、子供2人を預かりついでに、剣でも教えてみているのだ。

「掛かるのは良いが飛び込むのは良くない。それでは振りが甘くなるからね」

「「そうなの?」」

「ああそうだ。実際ジャンプしながら振るのと地に足つけて振るのどっちが腕に力入る?ちょっとやってみなよ」

そう言われてピョンピョン跳ねながら振るうのだが、ちょっと可愛いな。


「たのもー!」

「お、来たか」

道場の戸を開け、学生の集団が入ってくる。


「よお、松野。他の連中も来たみたいだな」

「ハイ兄弟子、部活の仲間たち全員で来ました!」

入ってきた連中は、弟弟子の松野翔、竹林涼馬、梅守光流の3人が通っている学校の剣道部のメンバーだ。


「おや、篠田のお嬢さんと水無瀬の子もいるんだ」

驚くことに弟弟子以外にも知り合いがいた。

「あら羽馬村さん。本日はよろしくお願いします」

「げ、()()()()

その反応に周りが、首を傾げたりする中で


「初めまして羽馬村さん。顧問の木戸と言います。お噂は予々」

木戸…確か一昔前に名を上げた剣士の1人にそんな奴いたな。

「確かに初めましてだな。確か関東1だったか」

「地方のですけどね。流石に全国には爪痕残すほどまでしか行きませんでしたけど、あなたほどではないでしょう。」


まあ俺はやってる事がやってる事だからね。世間一般では無名だろうけど、その筋の連中に知らないものはいないだろう。


「さてと、まずはストレッチだな。お前ら早く着替えろ!」

「兄弟子ココ更衣室って男女別れてます?」

「ああ外出て左の突き当たりだな。ちょっと離れてるけど」

「まあココいろんな施設あるからね」


よし、皆着替えに行ってるしちょっと準備するか

「あ、ちびっ子達はこっち手伝うか?ソレとも素振りしておく?」

「「振ってる!」」

すごいなこの子達。まだ小学生なりたてなのにもう振り方がサマになってる。流石は仙女ババアの系譜。




「ハイ腋が甘い!」

「がっ!」


「前のめりすぎ!」

「うぐっ!」


「守りに入りすぎだ!」

「イッテエ!」


全員と組み手をしてみた感想は、やっぱウチの弟弟子や一般の世における元世界クラスの剣士がいる剣道部なだけに、全体的に強い。まあ技術や経験の差があって全員打ち負かしたけど。


「いやあ、ある意味噂通りの強さと言いますか」

「イヤ先生、これで兄弟子結構遅いんですよ」

「えっ」


まあそうなんだよ。

「俺が基本的に振るっているのは剣術だ。それも動きを魅せるスポーツではなく相手を討つ実戦的なものだ。分野が違うだけで太刀筋をある程度矯正しないといけなくてな」

まず剣道じゃあ面と胴と小手に打ち込まないといけないのよ。わざわざ防具で固めてる部分だぜ。

実戦じゃあそんなところ狙わないって時点でものの見方が変わるものだ。


「でも兄弟子ってそれだけじゃないくらいに遅めですよね」

「え?そうなの?」

「やっぱ梅守あたりは気づくか」

梅守光流め、全国大会でやらかしたくせに、動体視力めちゃくちゃ良いんだよな。


「あーなんかいつもと違和感あったけど、そういうことか」

「まあなー」

「えっと、具体的に何やったんです?」

「ではでは見抜いたっぽい光流少年お答えください」


まあ簡単に言えば、相手の行動に合わせて後から力を加えて打ち負かしているのだ。体の軸を利用した回転を利用し加速して、最小の動きで避け、相手の1番力の入りにくい位置に竹刀を当てて打ち返し、無防備な胴や面にあてている。

「言葉にしてみればどういうことだとは思いますけど、概ねこんなところですね」

「正解だな」


ヨシッ!と嬉しがっている梅守を傍目に、竹林涼馬が

「でもなんでそんな戦法を?いつもは手加減してももっと速いですよね」

そこなんだよなー。普段ならこんな戦法することはないんだけどね。


まあ原因は分かっているけど

「DEFやってて初めは現実との差異で体の動きに訛りが出るとは聞いていたから気を張っていたんだが、なんか寧ろ体の動きが良くてね」

「あーソレなー」


なんか知ってるっぽいな。

「ソレ多分兄弟子は関係ない奴ですね。ソレはレベルアップによる能力上昇とリアルの運動能力との違いで起きる奴なんですけど、兄弟子は全く関係ないですからね」


そういうことか。確かにレベルアップによる能力上昇でできる動きとリアルの運動能力では、決定的な差が生まれる。そうなればどちらかが鈍るというものだが

「こう言うのもなんだけど二兎追うものは一兎も得ずという言葉がお似合いになってないか?」

「確かにかもですけど、そこは人によりけりですね」


でも実際はもっと動けるようになっていた。なんか動体視力とかが気持ち程度の気はするが、よくなっている。

「ああそっか。兄弟子の場合はアドベンチャーモードオンリーだから、現実と遜色ないスタイルでいられるってのもあるけど、その上で現実にはいないような戦法を使う敵と戦っているからその時の緊張感とかがまだ残っているのかも」


言われてみるとなるほどなってなる。

「確かに、()()()()()()()()()()()()()()()もこんな感じ続いていたしな」

「テロリストとやり合うって君何と戦ってるの?」

「兄弟子ちょっと特殊なんだよね」


まあ良いそんなことは置いといて

「そろそろちょっと補給タイムに入ろうか。ウチ謹製の抹茶と茶菓子を振舞ってやろう」

「え!?マジですか!!!」

「アレ良いですよね!」

「ソレって君らの流派にのみ伝わる秘伝的なアレ?」

「あー、先生が言って思ったけどどうなんだろう?」


まあミネラルとかが豊富で夏バテ予防になる抹茶なんだけど、じいちゃんが修行の片手間に品種改良したものだって言ってたし、まあある意味秘伝かなぁ。


「キリヤにいちゃん電話ー」

「違うよこれメール」

「ありがとなー。ホイこれお前らの分のあんころ餅と抹茶」


なんかメールが届いたらしい。


「仙女ババアであったら1番楽なんだけどなー」

「アレ、今仙人様はいないんですか?」

「仙女ババアは今中国に野暮用だとよ、っと内容は」


フーン、ホーン、ヘーン


「喜べお前ら、狩りの日時が決まったぞ」

「あんころ餅うんまあ」

「良い感じに塩気を感じる甘さだー」

「やっぱり餡子に抹茶合うねー」


「聞け3バカ!お前らがウチに隠したエロ本全部燃やすぞ」

「「「すみせんした!!!」」」

………今更だけどなんでコイツら他人の私有地にエロ本隠してんだ?


「まあ良い。日程は再来週の土曜日日本時間20時ごろ。集合場所はイプトラル外壁北部。対象は『番来龍』No.10軍族龍ヴァルフロイアだ」

「お、マジですか。意外とオーソドックスなヤツを選んでますね」

「再来週って夏休み折り返し地点じゃないですか」

「まあソレまではある程度自由にしておけってことだから好きにしていれば良いさ」


さあて、それまでに何をしようか。


ちょこっとハバキリこと羽馬村桐谷の弟弟子の紹介


松野翔:PN松茸王

性癖は金髪巨乳。ちょうどドストライクな彼女持ちだったりする。作内の全国大会で優勝している。ゲーム内では、メイン聖騎士、サブ聖職者のタンク兼ヒーラーで犬系の獣人プレイをしている。


竹林涼馬:PNバンブスター

性癖はタッパがデカくてメカクレが好み。自分がデカいからラインがちょっと問題ではある。全国大会は準優勝。ゲーム内では、メイン魔導士兼サブ呪術師でバフデバフを両用するスタイル。見た目はオートボットとかいう人型の機械生命体。


梅森光流:PN梅酒サムライEX

性癖は黒髪メガネっ娘。ちょうどストライクな相手が相手にいたため、剣道大会3位決定戦で敗北している。ゲーム内では、メイン侍でサブガンナーの遠近両用アタッカー。見た目はエルフ。


因みにミストハイドことステラは某アミューズメントパークへ行ったので、いません。そこでメル友10人できた。

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