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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
2章:集いし戦士と龍の群
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着々と集まる者たち


とりあえず昔のトラウマは、忘れよう。


そりゃあネカマってのをやるプレイヤーは普通にいる。

こんなんでぶっ倒れてたらゲームにならないだろ。


「というかなんでここに来てるの?」

そういや話さずにやり合いになってたな。


「仙女ババアがクラン作ったからイプトラルで合流しようって話になった」

「え?ホント?」

「ホントでゴザルよ」


事情を説明した後、しばしの思案を経て

「なら私もそこに行こう」

「あ、ついてくるんだ」

「PKばかりも飽きてきたし、君たちについて行った方が面白いかなって」


まあ仙女ババアがリーダーやる以上、なんか鍛えたりとかさせられそうではあるけどな。


「それは良いけど、移動手段バイクか徒歩しかなくない?」

センジュの問いかけに気づく。

バイクって基本的に二人乗りまでだし、どうしようか


「あ、あのサイズならワタシチャンたち三人までは問題ないと思うでゴザル」

「え?良いの?」

「法律とか大丈夫かよ。この世界そこら辺はある程度ちゃんと敷かれてるって聞いたけど」

「移動手段関係は街中以外結構優しいでゴザル」

うわー流石ゲームというべきか。

まあ現実でやったら捕まりそうだけど。


てことで体格と体勢的に運転する俺の前にミストが乗り、俺の後ろにレアが乗った。

センジュは、肩じゃ不安ということで、ミストが抱えることになった。


「ヨッシではしゅっぱーつしんこーでゴザル」




ところ変わってイプトラル


このゲームにおける中心地となる都市なだけに、人の賑わいが至るところで起きている。

その一角、とある飯屋の中で仙凛がメールを打っていた。


「フム、このような文で良いじゃろう」

「アナタであれば人集めは簡単でしょうけどヨロシイのですか?」

メールを打ち終えた仙凛に話しかけたのは、ネカマであることを隠そうともしない女性の見た目をしたプレイヤーだった。


「まあのう。この遊戯はともかく、技術自体は世界がその有用性を出しておってのう。アメリカ軍の一部はここで技術を磨いておるようじゃ」

「なるほど!確かに肉体を鍛えることはできずとも、技術だけならばかなり有用でしょう」


リアルで射撃などの戦闘技術を要するものたちにとっては、資源の削減という単純な利点を踏まえた大きな進歩とも言えるこのゲームを練習場にするものが現れている。大体は、アドベンチャーモードでないと意味がない関係上個々の難易度に挫折するものもいるが、軍の中では成功例が存在していた。


「というわけじゃから、メインでアドベンチャーモードで戦っても申し分ないものたちを集め更なる鍛錬をしてやろうと思ってこのクランを作ったのじゃ」

「一般の方から見たら地獄でしょうけど私達でアレば問題ないでしょう。ソレにそのための目標があの龍種ともなれば、俄然やる気が出てくるものデス」


すると目の前に下手なフライパンと同等かそれ以上の大きさのハンバーガーが出される。

「そのクラン、非戦闘職の俺でも大丈夫ですか?」


ハンバーガーを差し出した大柄の男性プレイヤーが、そう聞くと

「もちろんじゃとも。別に戦士達だけを予防とは思うておらんよ。なんなら蘭のヤツをスカウトしておる」

「oh〜コレで食事と軽装防具は安泰というものですね。後は、鍛治師や技工士あたりが欲しくなりますけど」

「鍛治師は童がなんとかなっておるが、技工士はどうしたもんかのう。あとクランハウスも決めておきたいのじゃが」

「考えどころですね。流石にこの店をクランハウスにするには狭すぎますし」

ウーンと少々悩んでいると


「JJさーんダイナマイトバーガーセットを、ってアナタは!」

ドアを開けて入ってきたのは3人のプレイヤーだった。


彼らを見て誰か気付いた仙凛は

「お主らは確か童の弟弟子達じゃな。ちょうど良い、お主らアドベンチャーモードは使っておるかの?」

「え?アドベンチャーモードですか。まあ一応使ってますけど」

「スキルや魔法欲しさに基本は通常モードでプレイしてるけど鈍りそうなんで度々ってくらいですね」

「そもそもメインで刀を使っているのが僕だけなんですよね」


答えを聞き口の端を上げながら提案する。

「使っておるのならワシのクランに入らんか?」

「クラン作ったんですか?」


事情を知らないので一から説明すると3人とも納得をしてから

「兄弟子も入るみたいですし俺は賛成ですね」

「正直仙人様の鍛錬は受けてみたいって思ってたんで俺も賛成かな」

「ユニークモンスターって結構旨味があるんで僕も入ろうかと」


満場一致で加入した。

「ところで仙人様。一体何人くらい入る予定なんですか?」

「ワシの門下は数十人程度じゃ」

「一瞬で中規模クランに成り上がりましたねえ」

「しかも見ようによるけど身内団だよね」

今宵、着々とプレイヤー達が集まろうとしていた。



ここにいるやつらは、大体仙凛と関わりの持つものしかいません。

このクランは、国境を超えたプレイヤーの集まりとなるとはいえ、身内しかいないのである。

詳細は今後に期待ということで。


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