エピローグ:夢をかなえる場所
さあエピローグの始まり始まり
ここで多分3話くらい使うかも
「ねえねえ仙女サマ、ドラゴンって現実にいたってホント?」
ある子供が本を読み聞かせていた女にそう尋ねる。
「ああ龍のことじゃな。昔はいたようじゃし今でも骨が見つかるらしいのじゃが」
ちょっとバツが悪そうに、残念そうな表情をして
「昔の欲深い魔術士どもが全滅させてしまったようなのじゃよ」
ソレを聞き、子供は思わず飛び上がって
「ええー、じゃあこの絵本に出てくるドラゴンスレイヤーってのにはなれないの?」
「マテマテまったく、そういうのは儂もなってみたいものじゃったよ」
女も、物欲しそうに読み聞かせた本に出てきたドラゴンスレイヤーと言われている人物を見て
「じゃがのう、儂は世界中を見て回った身じゃが、未だに全てを見たわけではない」
ちょっとばかし声色が明るくなりながら
「故に、もしかしたら何処かにはいるかもしれんのう」
そういうと子供はとても嬉しそうな表情を見せ
「ソレ本当だったら戦ってみたいなぁ!」
「フフッ、相手は人よりも何倍もデカい龍じゃよ。今の童では到底敵わんわ」
「ならもっと鍛える!鍛えて鍛えて仙女サマを超えられたら倒せるでしょ!」
「デカく出たのう童め!なら次は軽く見てやろうか!」
懐かしい夢を見たものだと今朝のことを思い出しながらも、俺は何度目か若干忘れたインターホンを鳴らした。
「すみませーん新しくここの管理人になった羽馬村桐谷です」
「あ、桐谷クンお久しぶりですー」
「蘭花さんもお久しぶりですね。今日はお暇なんですか?」
名札を見てもしやと思っていたが、久しぶりの相手だ。
李蘭花、仙女ババアこと李凛花のひ孫で服飾デザイナーとして有名な人だ。
「ええ。新しい服の製作がひと段落しましてね。今日は息子たちと遊ぼうかと」
「そうでしたか。ああこちらみんなで食べちゃって下さい」
「ありがとう。そうそうさっきのアナウンス、私も聞いてたわよ。起きたらあんなことになっててビックリしちゃった」
それはそうなんだよね。何なら俺まだプレイして1日目なんだよ。
「ハハハ、イヤー割と勢いで行けちゃいましたからねー。てかあなたもDEFやってるんですか」
「ええ。インスピレーションを刺激するには充分な場所でね。あ、今のうちにフレンド登録しておく?スマホで出来るらしいから」
「スマホで出来るんですか。始めたばかりでやり方分からないんですけど」
「ソレならちょっと見せて、うんコレで出来たわ」
「本当にありがとうございますね」
「作者が作者だから、あの世界はあなたたちのために作られたようなものなのよ。曽お婆様の背を見てきたものとしてはどうしてもあなたたちに窮屈な闘い方はしてほしくなくてね」
「ナルホドネ俺たちのために作られた世界か」
そういえば、この人もあいつにはあったことがあるのか。
では、と次のお宅へ訪問しに行く。
「にしてはいろいろ任せられてるんだけどね」
数時間前
早く寝たい思いで、半ば全力疾走でガングマ村へ帰り流れるようにクロムの家に行く。
「クロムさん手に入れましたよ」
「マテマテ勢いよく入って来ないでくれ」
3人ともちょっと詰まりながら家に入ったのを見て少し動揺しながらも続け様に
「お、お前さん方、まさかあの龍を屠ったというのか」
「エ?見ただけでわかるでゴザルか?」
「そりゃあココは鍛治師の村だ。本職でなくともお前さん方のような者たちみたいのが何をしたかくらいは理解できるとも」
「よく分かったのは褒めてやろうが、まずは他にやるべきことがあるじゃろう」
「おお、そうだった。よく七星草をとってきてくれたな。しかもコレはホライドラスターの根城の近くで採れたものだな。コレなら充分な効果を発揮できよう少し待っていてくれ」
そうは言ってくれるが
「ああイヤ、すまんが俺たち疲れているんだ。どこか空いてる宿はないか?」
「そうじゃな儂も流石に寝ておきたい」
「ワタシチャンもちょっと準備したいことがあるでゴザルよ」
「まあそうだろうなもう夜明けが近いし、ソレなら友人の宿を紹介してやろう。お礼は明日でよろしいかな?」
「ああ、もうソレで頼む」
そしてクロムの家を後にして、宿へと着いたのだが
「アーオダイカンサマ、ちょっと宜しいでゴザルか?」
「ん?ドウシタ?俺もう眠いんだけど」
なんかミストが相談があるらしい。
「ああそうじゃ。儂もちょっと頼みたいことがあってのう」
え?仙女ババアもどうしたんだ?
「実はワタシチャンいろいろと考えまして、あしたチョットフライトしなくてはいけなくったのでゴザル」
フライトって遠出するってことか
「マジか。なんか仕事でもあるのか?」
「そういうわけではゴザランが………この後あまりプレイが出来なくなるのでコレで武器の製作を依頼して欲しいのでゴザル」
と大量の鱗を渡された。
「実は儂も同じようでな」
と仙女ババアからも、鱗を渡された。
「チョイと儂は別件で先にイプトラルという都市に行く用ができておってな。そっちの用に顔出しできそうにないのじゃ」
「マジかー。アレ?でもソレってクエストとかのクリア報酬はどうすんの?」
「場合にもよるが同じものを受けておるパーティの1人がクリア報酬を貰えばこちらもクリア扱いになるのじゃ。まあ報酬はおぬしの総取りになるでな」
「次出会った時にでも渡して欲しいでゴザル」
そう言い、つくって欲しい武器の詳細を説明してから、2人とも別々の部屋へと入って行った。
「まあ今日はもう寝よ」
と宿に入ってログアウトするのだった。
んで今に至る。朝食で寿司の残り物で作った意外と美味い茶漬けを食べたり、マンションに取り付けられてる体育館で運動をしたのち、各お宅へ挨拶回りをしていたのだ。
土曜日だからか、どこかに遊びに行ったのか以外と人がいなかった。
まあさっきの蘭花さんは、服飾デザイナーで土曜日でも仕事をしている可能性のある人だったけど。
要件を済ませて管理人部屋に戻った後ふと思う。
「そういやあの病気ってどんくらいで治るんだろ」
「童よ、ゲームじゃと薬を飲ませれば一瞬で治るというのもあるんじゃぞ。」
ひょこっと仙女ババアが出てきた。
「マジか。てかさっき蘭花さんに挨拶したけどあんたがココにいること知ってんのか?」
「知らんはずがなかろうよ。蘭には早い段階で連絡しておったからな」
そっかー早い段階でこっち来るつもりだったのか。
「ソレにしても童よ」
「どうしました改まって?」
テーブルに座り、ニマニマと笑いながらこっちに向いて
「どうじゃった?あの世界は楽しいものだったか?」
いきなりの質問だった。イヤ多分言われるんだろうなって思ってたけども
「まあまだ1日しかやっていないし、その割にはとんでもない修羅場をいきなりくぐっちまったけどさ」
どうせ答えは決まっているだろうに、やっぱり言わないとだよな。
「最高だ!俺みたいなやつの夢が叶っちまうような世界だぜ!」
多分今までで1番笑っているだろう俺の顔を見て、クシャッと笑みをこぼした後
「そうか。ならば儂もやらねばならぬな」
「そういえばイプトラルとかいうところに行く予定なんだったか」
「ああそうじゃ。儂も童も同じような夢を持った身じゃ。どうせならもっとやれるようにした方が良いと思ってな」
「へー、何する気だよ」
「ソレはじゃな」
笑みを崩さず、とても楽しそうに
「儂らのクランを作る」
そう言ったのだ。
ちょっとばかり時系列がおかしくなってるかもだけど、気にしないでいただきたいかと。
ついでにちょっと李凛花の家庭の一部が出てきたので紹介
李蘭花:
凛花のひ孫にあたる。服飾デザイナーとして才を発揮し、凛花の伝手で日本を中心に活動し有名になっている。その際出会った人と結ばれ、現在2児の母となっている。




