次元を超えて行け!7
第五形態突入…これ含めてあと3、4話くらいで終わらせたい。
引っ掻き攻撃で斬撃を飛ばしてくるようになった。
「通常攻撃にも変化が出てきたか」
真空波みたいに空気の塊というわけでもなく、ちゃんとしたエフェクトが出てきているぶん避けやすいが
「イヤソレが曲がるのはおかしいだろ!」
まさかのホーミング機能付きだ。魔法だのドローンだのではなく、ただの斬撃にホーミング機能が付くとか流石ゲームだな。
けど俺に構ってくれたおかげで、仙女ババアが攻撃を差し込め…
「おっと、そう来おったか」
鱗が龍と仙女ババアの間に割って入り、龍を守った。
コイツ鱗を攻撃以外にも使ってくるようになったのか!
だが
「ならばこうさせてもらおう!」
勢いの失った棍を手放し、蹴飛ばした。
蹴飛ばされた棍が龍の横腹にクリーンヒット!
アレ攻撃捌き切ったと油断した時に差し込んでくるメッチャ痛いヤツじゃん。コワ。
ともかく、ここでも残っている鱗を破壊か回収して手数を減らさなければいけないようだ。
てかさっきの形態デモ出来たんじゃないかな…
というかまた戦法が変わっている。
さっきまでは、ブレスを中心とした中遠距離の戦法だったが、今では前脚の爪による近距離戦法が中心となっている。そこで遠距離からの攻撃や死角の攻撃に対し、未だ散らばっている鱗を再度操っての防御や応戦を行っている。死角からの攻撃をどのように見切っているのかとか気になるが、鱗自体の操り方も今までは散らすように使われていたのが、プレイヤー目掛けて数枚多段ヒットするような形で飛んできている。今ミストが、投げナイフ(おそらく苦無)のようなものを投げたが、全部鱗で撃ち落とされて、反撃された(飛んで回避したけど)。
まあ爪から斬撃が飛んでくるので未だに中距離戦法な気もするけど。
「ともかく俺は角狙い!」
と振り上げる前の前足を駆け抜け、頭に接近しようとするが
「まあそうくるよね」
鱗で応戦してくる………が
「投げナイフパリィでゴザル!」
俺の方に飛んできた鱗の側面にミストがナイフを投げて撃ち落とす。
上手い!おかげで頭まで安全にたどり着いた。
「一刀流・道返開」
水平に斬る技だが単純にクソ硬い。角落とすつもりで斬ったんだけどな。
「うわっ!ちょっ…」
しかもメッチャ暴れて振り落とされた。
けど、ただソレで終わらせはしない。
身を捩らせ、刀を投擲する。
狙うは喉あたり。龍は、そこら辺に逆鱗っていう弱点部位みたいなのがあるって聞いたことがある。
実際は触れたらブチギレて殺されるから触るんじゃねーぞって感じの部位だったはずだが、なんか創作では弱点だからってなってるケースが多い。コイツもわかりやすくその部分に密集するような形でヒビが広がっているから恐らく弱点だろう。
まあ向こうは、ソレに気付いて鱗で弾くが
「ココは忍者にお任せでゴザル!」
鱗と逆鱗の間にミストが割って入り、弾かれた直後の刀をキャッチ。
そしてすかさず、
「風車!」
回転斬りを放ち、逆鱗を斬る。完全に斬るには至らなかったが、龍が苦しんでいるので結果オーライ。苦しみ方からしてアソコこそがヤツの弱点で問題ないだろう。
「よく見つけおったぞ童ら!」
逆鱗を斬られて、半ばキレ気味にミストに攻撃しようとした龍の前脚に、仙女ババアが踵落としをして静止する。恐らく他のユニーク武器であろう銀色のブーツを前脚に食い込ませて飛びかかり、手持ちの棍を片手で更に逆鱗へ浴びせようとするが鱗に防がれる。
「今更ソレを読めておらんとでも?」
と、もう片方の手から振り抜いたのは、さっき飛び込むためにミストが置いていったハンマーだった。
「逆鱗でなくとも顎に食らえば十分退くじゃろう」
棍を落とし、相手がガードに使った鱗に足を掛け、ハンマーを両手に持ってジェット噴射の勢いを以て顎に一撃を加える。
上向きに仰反った龍を尻目に
「行け、童!」
そう言われるより前には既に動き、仙女ババアの落とした棍を拾い、龍の喉に飛び込む。
「一刀流・黄泉御月!」
棍バージョンだが、突きの一撃を逆鱗に叩き込めた。
そして龍が怯み、倒れ込んだ。
その瞬間周囲の壁が更に青白く発光し、八方に丸い円を作り出した。
「フィールドを利用した技を使うってところか」
「まあ話によればココらへんアイツの支配領域みたいなものらしいし(何かを思い出してイヤな顔をしている)、コレができてもおかしくないでゴザルよ」
「体力によって解放する技といったところか、そろそろ儂もとっておきを取り出すべきかのう」
3人とも、お互いを見やりそう言いながら互いの得物を投げ返した。
ホライドラスター第五形態:
頭の鱗も破壊&一定ダメージによって形態変化する。
ちょっと理性が戻り、鱗による防御や攻撃方法の若干の変更をしていたり、爪での斬撃がホーミングで飛ぶようになる。
他にもできることはあるが、使ってきたらそのタイミングで紹介。




