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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
1章:鉄打つ乙女と次元の龍
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次元を超えて行け!4


…鱗が半分くらいなくなった頃だろうか


「Vvvvoooooaaaa!!!」


攻撃が通りやすくなったというタイミングで、今まで以上の咆哮を上げた。

「クッ、第二形態入りましたって感じか」


アレ?でも、ホライドラスター自身にこれといった変化が見られない。


そう思っていると出入り口部分だった方からこっちに向かって()()()()()()()が聞こえる。

「オイオイまさか!」

「ヒイッ!そ、それは面倒でゴザルよ」

出入り口から出てきたのは………数体の多次元ゾンビだ。


「チッ!攻撃は仙女ババアで足りてきてるし俺はゾンビ共を倒すからミストは引き続き鱗を回収しろ!」


マズイマズイマズイ。ただでさえ横ヤリのブレスで妨害されてるのに、横ヤリのバリエーション増えるのはウザすぎる。


…イヤ()()()()()()()よりかはマシだけど。


だがブレスは俺やミスト狙いであったのに対し、ゾンビ共は仙女ババアも狙っている。

弓使いと魔法使いっぽいゾンビが仙女ババアに狙いを付ける。

「それはめんどくさいって!」


仙女ババアなら状況をとっくに理解しているだろう。

だが、彼女は良い意味でも悪い意味でも俺たちの力量を信用している。


故に、一瞬仙女ババアの方に目をやった時にウィンクされた。


ちくしょうめ

「やってやろうじゃねえかこの野郎!!!」

俺の方に向かってきた近接メインのようなゾンビを足場に飛び越えて、弓使いたちに迫る


「チェェェェェストオオオォォォ!!!」

示現流のやり方を以て地面を砕く。

弓を射るにも魔法を放つにも、地に足着けて戦う以上は足場が悪くなると攻撃できなくなるか暴発するものだ。それならコイツが使える。

ま、コイツらが密集していたからこそこの選択ができたというものだが


「ひとーつ!」

続け様に、体勢を崩したゾンビ共に追い討ちを掛ける。コイツらセオリー通りというべきか首を斬れば一撃で倒せるのだ。


「ふたーつ」

だからだろうか何故か斬るごとに数を数えている。


「みーっつ、よーっつ」

てかゾンビ狩りとか普通は銃でやるかもしれんが、刀で切り倒すのも悪くない。


「いつーつ」

正直このゲームで1番やりたいのは、龍を斬ることだ。だが、慣れの問題か人間に近い体型をしているコイツらの方がやりやすい。


コレで仙女ババアを狙っているゾンビは今のところ全部やれた。次は

「Nooooooooooooooo!!!」

ミストの方に何体か向かっている。てかアイツビビりすぎだろ。


仕方ないのでまた目の前に差し迫っているゾンビを飛び越えてミストに迫っているゾンビ共を切り裂く。


「オダイカンシャマアアアァァァァァァッ」

「泣きすぎだって。イイから早く立って鱗を回収しろ、ゾンビ共は俺が相手をする」


このゲームって結構現実の要素を忠実に再現しているとは聞いているが、涙まで出るとは思っても居なかった。マジで涙で顔グシャグシャになっているけど、ちゃんと前見えるんだろうか


「ジャマ」

襲ってきたのを切り返すが、まだコッチを狙っているゾンビはいる。それどころかさっきまで俺を狙っていたゾンビ共が合流した。


「特性的に通りはホライドラスターよりイイけどこうも数が多いと面倒だな」

特性とは、それぞれのモンスターの持つ要素とでも言うべきものであり、コレや種族によって系統が分かれていて基本的に1~3個の特性を持っている。例えばチャック系のモンスターはどれも獣特性を持っており、少し前に戦ったゴブリンは妖精特性を持っている。

そして今俺が相手をしている多次元ゾンビはホラー特性を持っており、俺の持つ鬼狩刀・百鬼滅因はホラー特性に対して特効効果を持っている。


正直ホラーじゃなくてアンデット特性で良いんじゃね?とも思わないことはないが、そんなことは関係ない。要は、ゾンビ共は俺が1番相手しやすいと言うわけだ。


けど

「流石に多くなりすぎてないか?」

明らかに10体を超えている。それに単純に質が高いし、バリエーションもある。

イヤ元を考えると多分攻略における()()()()()()()()のだ。


元々ユニークモンスターは、複数パーティーどころかクランというプレイヤーの組織で攻略する必要があるものもあるくらいの高難易度コンテンツなのだ。そのため、ユニークモンスターは複数人に対応できる戦法を取れるようになっている。

今回のも複数パーティーで役割分担をして相手取る必要があったのであろうに、今完全に1人で複数の役割分担をする必要が出ている。


「2人の護衛ってだけにはならないよなー」


そこにホライドラスターの放ったブレスも飛んでくる。上手く調節できれば、ゾンビの一掃に繋がるかも知れないが、まあめんどくさい。社会人的に言えば横やりを回避しながら既にフルの仕事量をしているのに、その横やりを利用しようとして余計に頭を使っているようなもんだ。そんなん誰がやるか、不労所得バンザイなんだよ。


「………っと意外と落ち着いてきたな」

ゾンビ共は常時流れ込んでくるとかではなく、1軍2軍といったように一定数が一定の間隔でなだれ込んでくるのか、落ち着きを取り戻した。


軽く息を吸ってふとあることに気付く

「そういやミストーお前今分身してるみたいだけどそれってやる意味ある?」

そうミストのことだ。


彼女は忍者の家系であることから分身の術が使える。だがこの技は、確か超スピードでいくつかのポイントを行ったり来たりすることで、残像を留めておける感じの術だったはずだ。そのためそれぞれで行動はできても、範囲が限定されたりある程度は同じような行動になったりするだけで、別方向の鱗をそれそれで回収みたいなことは、事実上できないはずだ。


俺の言葉の意味に気付いてかミストが少し立ち止まる。

「………い、意味など…ないでゴザル」

「「ヤッパリ」」

ウーン明らかにテンション落ちたね。それと仙女ババアも思ってたのか、俺と一緒に呟いちゃったね。


そんな俺とミストのところにブレスが飛んでくる。避けれはするが、次はゾンビ共の2軍が登場する。


「まあ今は戦いに集中しようか」

「………そうでゴザルね」

ミストは気恥ずかしいのか赤らめながらもそう答える。


「鱗全部取ったら次は何がくるんだろうなー」


なんか途中ハバキリ君辻斬みたいなことになってなかった?

今後拾われるかもですけどハバキリ君は自分の流派以外の剣技もある程度は使えます。


それはそうとちょっと書いていて思ったことを今更ながらに突っ込む。分身の術って現実的に考えたら回避とかに使う技なんじゃないかって思っちゃったし、さすがに凄みとかで説得する気にはなれない。

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