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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
1章:鉄打つ乙女と次元の龍
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坑道探検

主人公第2のダンジョンに突入よりもまだ1日の出来事だということに自分自身が驚きを隠せない。

…なんでこんなスケジュールを組んだんだ。


「「熱いー」」


センジュという少女を助ける為に、準備をして出向いは良いが

現在地は「ガングマ大坑道」の地下2階部分

まあ場所が場所なために、村よりも熱い。

ここから13番坑道を見つけるというのだから、さらに深く潜る必要がある。


しかも、ガングマ火山の火口または坑道ステージは、熱いどころではなく燃える可能性があるので、クロムから耐熱と耐火性を付与できる「炭鉱夫の御守り」というアクセサリーを全員所持しているのだが、それでも感じる分には熱い。


「滅菌室にぶち込まれでもしないと感じねー熱さだな」

「これで耐熱効果を持ってるって本当でゴザルか?」

「童らこれ程度で根を上げるか」

呆れたように、後ろをついて行った俺たちを見た仙女ババアに、イヤイヤと首を振りながら


「これくらいどうってことは無いけどさ、普段から感じることもないからちょっと悪態ついたってだけよ」

「Me too~」

ヤバイ、ジトーっと見られてる。この人怠慢とか許さない派だからなー。

とその時、数体のモンスターが現れた。マジナイス!


バブルフレア:

人間の頭よりデカい赤い泡なのだが、今いるところがマグマによってちょっと赤いため若干の補色になってる。倒したら最後っ屁に爆発するおまけ付き以外は、大した問題ではない。


マグマラビット:

ラビットとか言っておきながら人間大もある兎。火傷の状態異常を与えてくる武器を振るってくる。その上で、機動力が高く地の利を活かして、天井に張り付いたり3次元的な戦い方をする。しかも、仲間を呼ぶ行為もしてくるので結構面倒くさい。


マグマゴーレム:

溶岩を纏ったゴーレム。溶岩の影響で、攻撃に火傷の状態異常を与えるものばかりだが、基本的に思いのほか素早いだけでこれもそこまでの脅威ではない。かと思ったら、マグマが冷え固まると、尋常じゃないくらい硬くなる。


クリスタルサラマンダー:

そこらへんで、鉱石に擬態している火を吹くトカゲ。鉱石採掘をしない限り出てこないっぽいが、出してしまった別プレイヤーのに巻き込まれた。擬態して奇襲する以外は大した性能でもないため、割と容易に対処できた。


ジュエルダスト:

レアモンスターで、身体中に高価な宝石を付けたスライム。めちゃくちゃすばしっこいが倒せば一攫千金確実。ただし、宝石自体がトゲトゲしているので、素手で攻撃するとダメージを受ける(主に仙女ババアが受けてた)。


そんな奴らを結構倒していた時に思ったことだが

「そういやツッコミ忘れたけどミスト、お前が装備しているそのでかい手裏剣みたいなの何?」

「ああコレでゴザルか?コレは極・卍手裏剣という大ブーメランカテゴリの武器でゴザル。そのまま斬ってヨシ、投げて使うもヨシのツヨツヨ武器でゴザルよ!」

大ブーメランなんてカテゴリもあるのか。


それはそうと

「そういえばこのゲームって職業ごとに装備できる武器って決まっているのか?」

「決まっておるというか、相性の良い武器が決まっておるという感じで使うだけであれば何を使おうが問題はなかったのう」

「職業によっても近接武器有利とか遠距離武器有利とか結構フワッとしているでゴザルね。ちなみに私チャンの職業である忍者は斬撃武器と飛び道具有利でゴザル」

「儂の職業は()()()で素手と打撃武器有利となっておるのじゃ」


ふーん…ん?待て待て

「疑問が増えてきたぞ。2人ともちゃんとした職業ついてたのかよってのと大仙人ってなんだ?」


アドベンチャーモードでやっていれば、職業についていてもスキルとかは覚えられないはずだが

「ああ、オダイカンサマは始めたばかりでまだ知らないでゴザルか。確かにスキルは覚えられないでゴザルけど他の職業的恩恵は得られるのでゴザルよ。職業ごとの分野に関わるNPCとの会話の機会とか」

「それに魔法がマジックショップで覚えるのに必要な魔道書を買って覚えるように、スキルもスキルショップでスキル媒体を購入すれば覚えられはするのじゃ」

マジかよ。明日ってかもうそろそろで今日だけども、調べておかないと。


「あと大仙人じゃが、コレは隠し最上位職業というもので今のところは儂以外に持っておるプレイヤーはおらん」

うわあこの人向こうでもこっちでも仙人やっちゃってるよ。


「………確かそろそろのはずじゃな」

「ん?まだ8番坑道を通り過ぎたはずでゴザルよ」

確かに今まで順番通りだしな。

「13番坑道はこの先にある隠し通路からしか行けん隠された坑道なのじゃ」


ここの構造について、俺とミストは疑問視していた。今いるガングマ大坑道は、時計回りに下っていく構造になっている。そして入り口を0として、時計のそれぞれの時間に値する位置にその番号の坑道があるという感じなのだが、それなら13番はどこにある?とマップを見た時に訝しんでいたが、仙女ババアが任せろというのでそのままにした。

「それでここがその隠し通路ってやつか?」


と立ち止まった場所は、このフィールドでは珍しい地下水の流れている場所だ。それも幅が広く、流れはそれなりのものになっている。

「おおそうじゃ。ここからでもよく見ると水中に横穴が見えるじゃろう」

「あ、ホントでゴザルね」

確かに見えた。というか少し人工的に手が加えられているのが気になるが

「じゃあ行きますか」

と順番にドボンと水の中に入って横穴を通る。


………この横穴自体そこまでの距離ではないようで、すぐに空洞へと顔を出せた。

「ふう毎度のことじゃが、窒息するほどの距離ではないのが救いじゃのう。水中で窒息すると苦しくてたまらんからのう」

「そんな状態異常もあんだ」

「水中などで酸欠すると窒息によるスリップダメージを受けるということじゃ」

「アレはホントに嫌になるでゴザル」

「分からなくもないけど、ミストお前忍者なんだから水中でも結構持ち堪えそうだが」

ミストは外方を向いて口笛を吹いた。


ともかく水面から出ると、さっきとは暑さは変わらないがマグマが流れてないためか薄暗くなっている。

さらには

「コレって()()()()()()()()か?」

「そうじゃ。コレでトロッコに乗って次元龍の根城の近くまで行けるはずなんじゃが………歩きしかないのう」


まあ歩くのは良いんだが…問題は

「ここくらいのにミストの顔青ざめてるのは分かる」

「オダイカンサマ今希望が潰えたでゴザル」

まあ仕方ないか

「ミスト、トロッコに乗れたとしても絶叫アトラクションになるだけだぞ」

「うぅ…し、仕方ないやつでゴザルか」

「そうじゃそうじゃ腹を括れい」

そう1人ビビりながらも前へと進む。


数分後

「ギィィィヤァァァァァァァァァァァァァ!!!」

ミストマジゴメン。


多次元ゾンビ:

正直ゴーレムっぽい感じの存在だと思ってたけど、実際はポリゴンとドットを含めたホラゲーのクリーチャーだった。しかも、設定の問題か魔法使うやつとかタンクなやつとかいてめっちゃ厄介なのに、それに加えてすばしっこい。全体的に割と早いのよコイツら。


「コレプレイヤーによってはクレーム出てるでしょ!」

「確かにそうかも知れんが、このゲーム自体に年齢制限は付いておるし、隠しステージじゃから多分ほとんど変更なぞされておらんじゃろう」

ダヨネーなんとなく分かっていたよ。

あ、そこの魔術士っぽいやつなに魔術撃とうとしてんじゃい。


「じゃがよかったのう、逃げ優先で動いておったお陰で」

「あ、トロッコがあるってことは」

ゴールっぽいとこが見えた。がしかし


「なんかモヤみたいなので阻まれてない⁉︎」

「ああそこまで行けたプレイヤー達はいるのじゃな」

「どっちデモいいでゴザル!今は奴らが()()()()()()()に歓喜でゴザル!」


パニックになり過ぎて若干日本語おかしいけど、確かにゾンビどもはトロッコより先に進む気がないのか、威嚇のような行動をとって下がっていく。

「まあダメージを受けておればここで休んでおくんじゃな」

「ミストダメージ受けたか?」

「いえいえノーダメでゴザルよ」

「あ、俺ツルハシ貰ったのに鉱石採掘忘れてた」

行く前にクロムから「開拓者のツルハシ」を貰っていたのだが、結局使わずにいた。


「そういえば七星草も手に入れておらんでゴザルよ」

「「あっ」」

完全に忘れてた!今回のメインそれだよ!


「そういやそうだったけど今から取りに行くってのもな」

「ん?オダイカンサマのそばに生えてるやつ七星草ではゴザらんか?」


え?そういやよく見てなかったけど何か生えてたな。


チョイと確認を…「七星草」ウンコレだな

「お手柄じゃなミスト、コレで本来の目的は達成じゃ」

「イヤイヤ仙女ババア、帰るまでが遠足でしょうが」

「そうじゃったそうじゃった………それに」


モヤが晴れて先へ進めるようになる。ということは

「前回のプレイヤー達は全滅でゴザルか?」

「多分そうじゃな、クリアすれば全プレイヤーにアナウンスが入る」

「アンタがヘイトを貯めた原因それでしょ。まあともかくは」

行きましょうか。最強クラスの龍の下へ!


13番坑道:

ガングマ大坑道にある隠された坑道。

たまたま見つけた横穴探索してみたら、なんかメッチャ面白いレアな鉱石見つけたけど結構面倒な敵もいる坑道で危険度の方が高いということで、あまり知っている者はいない坑道。だが、知っているプレイヤーやNPCはいるため、そいつらの独壇場になっている。

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