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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
1章:鉄打つ乙女と次元の龍
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鉄打つ少女の病

会話パートの長さと最近の予定でめちゃ時間かかった。

けど会話パートは基本1話で終わらせたい。


「うん、あちらから人?だと思う誰かが寝込んでいるのでゴザルよ」

「ココだと安易に人間判定はできないもんな」


話しながら息遣いのする方へと進んでいく。すると

「壁を掘り抜いてできた家でゴザルか」

「表向きには見せるべきじゃあないものがいるって感じかな?…っっっ!誰だ!!!」

いきなり背後に人の気配がしたために、刀を向けるとそこには


「わ!ちょっ、ちょっと!待ってくれ!」

どうやらドワーフのようだ。さっきの街中では見なかったはずだし、なんでほぼ真後ろまで近づかれて気づかなかったのか


「オヤカタサマ、コレきっと強制イベントってやつでゴザル。いきなり出てくるから前に私チャンも同じことしていたでゴザルよ」

そういやコレゲームだもんな、でも流石に真後ろにいきなり出てくるって正直ホラーじゃん

「強制イベント?というのは分からんが、ともかく刀を収めてくれたことには感謝する」

「そっちもいきなり後ろに出てくるのはどうかと思うんだが」

「儂も焦っていたんだ。お主らそのドアを開けるつもりなのか?正直やめて欲しいのだが」

「この先に何があるでゴザルよ!気になって夜しか眠れないでゴザル」

ハハハ、そりゃあ問題なく寝れるだろって言いたいけど、()()()()()()()()昼間に寝ちゃうこともあるんだよねー

「ウムムム………はっ!そうだお主らその先のものを見てからでも良いが儂の願いを聞いてはくれんか!」

「「アンタの願い?」」


〈ユニーククエスト:ガングマ火山の奇病が発生しました。クエストを受注しますか?はい/いいえ〉


いきなりクエストが発生した。しかも、ユニーククエストだ。コレは受けない理由もない。

てか気になる!互いに同じ感覚を感じていたためか、()()()()()()()()()()特に相談もせずにクエストを受注した。


「ああそういや、自己紹介がまだだったな。儂の名はクロム。炭鉱の方を中心に活動しておる。」

「ハバキリ。剣士だ」

「私チャンはニンジャのミストハイドでゴザル!」

「実はその先におるやつはある病と言えるものを患っていてな。」

まあそうだよな。クエストにも奇病って出ていたし。

「ふーん。どんな病か見てしまっても?」

「構わんよ。見たら危険度はすぐに分かる」


そう言われながらも躊躇いなくドアを開けると

「なんでゴザルかコレ!?」

「体が()()()()()しかけてる?」

そこにいたのは、体の節々がポリゴンのように角張ったデキモノのようなものに覆われた少女だった。




「儂の娘のセンジュだ」

「娘?いやでも」

娘と言われている少女だが、()()()()()()()()()()()()()()()()。小柄だが肌は白いし、髪も金髪だ。

「ああ疑問に思うのも無理はない。拾い子でな、その子はホビットなんだ」

ホビット、確か通常の人間よりも小さい小人と言うべき種族だよな。このゲームだと体を一定以下の小ささにできて、すばしっこいんだとか。にしても鍛治の村で名が「センジュ」ね。


「だがコイツはスゴいぞ!なにせそこらのドワーフよりも鍛治師の才能がある」


それは実に魅力的な話だな


「それなのにこの娘は鉱石採取の時に忌々しい()()()()に侵されてしまったんだ」

「なんだその聞くからにヤバそうな毒は」

「所謂鉱毒でな七星鉱という七色に輝く鉱石から発せられる毒なのだが」

ネーミングだけはかっこいいなその鉱石


「毒に侵されてしまえばこの娘のように体が角張り動けなくなってしまう。最後には全身が角張り死に至るという者だ」

「恐ろしい毒でゴザルな」

「まったくだな。てかなんでそんな物があるところに行かせたんだよ」

「この毒は普通は発症することがないんだ。下手な傷を負わない限りはむしろ鉱石を利用するために採ろうとすることもある」


「ということはその下手な傷を負ってしまったのでゴザルね」

そう言われるとクロムは頭を抱えて

「ああ、アイツだ!()()()()()()()()だ!この娘はアイツに襲われてこうなったんだ!儂がいたからこうして逃げおおせたと言えるが」

おっとぉコレはユニークモンスターの予感


「それはもしや「番来龍(ナンバーズ)No.4次元龍(じげんりゅう)ホライドラスター」のことではないかえ?」

と後ろから仙女ババアが顔を出して話しかけてきた


「ウオッ、仙女ババア!?」

今気配がなかったぞ!アンタ強制イベントの類じゃないでしょうに

「あ、仙女サマ!きてたのでゴザルか」

「ウム、あなた方の友人かね?いかにもヤツはあなた方のいうところのシリーズユニークモンスター「番来龍(ナンバーズ)」に位置するモンスターだ」


うーんザ・強いって感じがひしひしと伝わる内容だ。

「確か番来龍ってシリーズ系のユニークの中でも特に強いって言われている龍種のユニークだったはずでゴザルよ。そんなものに襲われてよく生きてたでゴザルな」

いやそんなにヤバいのかよ


「確かにな。アレから御体満足に逃げ切れたのは奇跡に等しい。逃げ切れていなければ奴らの仲間入りだ」

「奴ら?」


ウムと頷きながら

「次元ゾンビというホライドラスターの眷属だ。奴らはホライドラスターに操られた多次元毒に感染した者の成れの果てだ」

ピクッとミストハイドが反応した

「それは危なかったな」

「イヤ、実はあなた方にも同じ危機を味合わせてしまう」

「エ?マサカそいつらのいる場所に行けと言うつもりでゴザルか?」


お前明らかに動揺してるね

「ウ、ウムその通りなのだが…お前さんどうした?」

「ああコイツはゾンビとかそう言うの苦手なんだ」

「まだ治っておらんかったのか?」

トラウマとかは基本的に治らないものだよ


「ま、まあ今は良い。そのゾンビ達がいる場所である「13番坑道」にある七星草こそがこの娘を治せるんだ」


なるほど、毒を以て毒を制す的なヤツか。けどまあ

「準備する必要があるなら儂も協力しよう」


「「龍をぶっ飛ばそう!!!」」


仙女ババアとハモった。ミストハイドはエッ!?って表情でこちらを見ている。

「あなた方正気か!?今まで挑んだ者たちはいたが皆ゾンビになるか倒されるか…」

「知るかよ、大元を討ち取った方が早いだろ」

「龍を討ちたいというだけじゃよ」

「イヤ仙女サマぶっちゃけすぎでゴザルよ。でも本気でゾンビ集団のとこに行くでゴザルか?」

「マジだ」「本気じゃよ~」


俺は、動揺しているミストハイドに詰め寄り

「いいかミストハイド、イヤこの際だからミストって呼ばせて貰うけども」

と勢いよく


「ゾンビ生み出してるヤツ倒した方が良いに決まっているだろう」

いやあの、とクロムが話しかけたのを静止して

「分かるだろ?ゾンビを生み出してるのはあそこに眠る龍なんだってことを」

「いやそうかもでゴザルけども」

「ヤツを倒せばこの世からお前の嫌いなものが減るってことだ」

「っ!!!」

()()()()()()()()()()()


「わ、分かったでゴザルよ。怖いけど私チャンも立ち向かうでゴザル」

「そうだ!それでイイ!」

「そもそもお館サマが立ち向かうと言っているのに日和るシノビがどこにいるでゴザルか!」

「そうだ!その粋だ!」

「待ってろ次元龍!お前チャンをぶっ飛ばす!」

「その前に準備は必要だけどな」

まだいろいろ仕入れてないんだよな。




その様子を終始見ていた仙凛とクロムは

「あのぅ、あなた方は本気であの龍を討ち取るおつもりで」

「まあそのつもりじゃが」

「そうですか、ですがヤツを倒せてもゾンビ共は」

「それは童も分かっておるよ」

じゃが、と続けて

「アヤツはミストを騙しておるだけじゃよ~。そしてフーマの方じゃが…おバカなんじゃ」

「ええーーーっ」

クロムは少々呆れた。


分かる人はセンジュの名前の由来にピコーン!てなる人もいるんじゃないだろうか。

あとクロムの1人称が「儂」なのは親の影響で大した意味はない。


13番坑道:

このガングマ火山において最高難易度のダンジョン。転移や収納関係のアイテムが作れることで有名な七星鉱が手に入ることで一定数の冒険者が潜っている。だが、最高難易度ということもあり、適正レベルが90とかなり高い値になっている。(現在DEF内ではレベル99が最大)

ハバキリたちの話題に上がった多次元毒は、現在一部のプレイヤーか考察者の間でしか知られていない状況となっており、その脅威を知らない者たちの方が多数である。というか七星草でなければ治せないこと自体現状知られていないので皆ここで毒状態になったら死ぬしかないじゃないってなってる。

一応薬物鑑定などのスキルがあるが、純水に鑑定できる域に達しているプレイヤーがまだいない。


多次元毒:

13番坑道にしかない特殊な毒。七星鉱から発生している毒素で、通常吸っても何もないが、傷口から発症するタイプなので敵の攻撃などで一定以上のダメージを一度に受けると状態異常になる。特殊な毒なので一般の毒係の軽減&無効化スキルや魔法では効果がない。

直すためには、坑道内にある七星草を食べるしかない。


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