水底の国3 1日目なのに…
「ああああああああああああああああああああ!!!」
「フ◯ック!」
「いやまあ良かったのか悪かったのか微妙なラインだけどさあ」
イベント開始1日目の初っ端にして、メインギミックを速攻で破られた結果。
アジアサーバーの運営チームは阿鼻叫喚となっていた。
「いやまあ結果的に素早く情報が出回るのは良いことだけどさあ」
「破壊が困難だから手に入れた王の手記(お宝の1つ)から分析して翌日に解除して情報を手に入れるはずだったんだけど」
「とんでもギミックブレイクして行きやがったんだもんなぁ」
まさかの力技で突破されたのである。
実際には、封印の魔法陣に存在する継ぎ目のような部分を的確に攻撃して破壊されたのだが、ショックで気付いていないのだ。
「あー大丈夫ですか皆さん?」
「あ、社長」
流石の異常事態に、ベイリーが様子を見に来た。
「そりゃあ流石に盲点でしたよ。こう言うギミックの硬度はあの仙凛ですら破壊できないようになっていたのに」
「いやまあ、おっほん。確かにそうでしたね。ですが、彼女か彼女に通づるレベルのプレイヤーが2人もいれば破壊可能でしたから」
そうフォローしたが、実際のところは仙凛には構造をとっくに見破られており、彼女1人なら問題なく破壊できることは伏せておく。
「元々仙凛とGil-Dは仲が悪く、協力することはないだろうとされていたのですがね。ハバキリという彼らに匹敵してGil-Dとも、仙凛とも個人的に仲の良いプレイヤーが参戦したのですから、今一度強度設計に手を加えるべきでしたね」
「おっしゃる通りです」
ベイリーの意見に、社員も同意見だと反省する。
そんな社長を見てある社員が気づく
「あ、あのー社長。なんか震えてません?」
「え?そ、そんな初っ端から大体の情報抜かれてコレからどうしようとか思っていないですよ」
「いやモロ墓穴掘ってるヤツですよそれ!」
「だって仕方ないじゃん!1日目で抜かれてもおかしくないとか思っていたら1回目の突入で抜かれたんだもん!!!」
流石に大声で悲鳴を上げられて、社員達も今一度叫びたくなる気持ちを抑えられた。
「えーっととりあえず、何か飲み物とか要ります?サッサと気持ちを切り替えましょう」
「それもそうですね。私が皆の分聞いて来ますよ」
そう言い、離れて行くチームリーダーの後ろ姿を眺めつつ、ベイリーは思い返す。
既に北アメリカサーバーと南アメリカサーバーもギミックを抜かれていることに。
(流石におかしいだろ!ドンドン情報抜かれていってるぞ!コレ残りのサーバーも全部抜かれたらコンプリートだねwなんてレベルじゃねーから!みんなになんて言ってやれば良いか分かんなくなるわ!!!)
そう思いながらも、表情は崩さない。だが流石に声に出たのは
「胃がボロボロになったら娘との食事が…」
切実な思いだった。
しかしこのあと、オセアニアサーバー、ヨーロッパサーバー、アフリカサーバーの3つも主要ギミックが解除され、ベイリー(と何人かの社員)の胃は弾けた。
もうすでに会社が阿鼻叫喚になるのが確定事項になった話




