弱
弱点なんて誰にでもある。弱みというのは、とある人物が出来ない、もしくはい持ってて悪い事という意味でもある。もし、そのものの長所が逆に弱みと繋がれば、それは本当にいい所なのでしょうか?
私鍵村千代という子と今二人暮らしをしてる。彼女は昔同じ小学校で隣に住んでた近所だった。私は特に彼女と仲がいいわけでもないが、親は逆にすごく親しかった。けれどある日、千代の家族は父の仕事の都合で東京に引っ越しする事になった。再会したのは私が東京の大学に入りたいっていう時だった。千代は私より二年下で、高校一年生から一人暮らし始めてた。私も最初は一人暮らししたかったけど、母が心配してたせいで、どうにか千代の母と連絡を取って、彼女が住んでるアパートに同僚する事になった。私はこれはこれでいいと思った。せめて家族から逃げて、一人になれる空間が見つかった。時々千代が邪魔しに来るけど、そこは私も幼馴染として、それから先輩としての義務で無視する事にはいかない。
千代は特に悪い子ではなかった。むしろ優しい。優しすぎる。私が今ちゃんとした食生活送られてる理由は彼女のおかげかもしれない。もちろん一人で暮らしてたらちゃんとたべるけど、彼女みたいに自分の栄養バランスとかそういうのは一切気にしかもしれない。
食生活だけじゃなくて、遅く帰ったり、勉強やバイトしすぎたりしてたら、彼女がいつも真っ先に気にかけてくれる。どうして彼女はそこまで私のためにするのかは分からない。それって本当に優しさなのか、ただ単にバカなのか、よく分からない。
けどその優しも、いいものじゃなかった。千代は自分の気遣いのせいで他に人に嫌われたり、友達と必死に守ろうとした結果、避けられたりされた事もあるみたい。何回その話を私にしてくれた。
結果、優しさって本当に人の長所になれるのでしょうか?
今日もまた授業のある日だった。私がは二時限から講義が始まるから、もう少しゆっくりした。千代は一限目から。ちなみに、私たちは同じ大学だけど彼女は美咲と同じく私の後輩で同じサークルに入ってる、フランス文学部の生徒だった。目覚めた後キッチンの方に向かったら、トーストと小さい紙が置いてあった。
「子っちゃんたまにはちゃんと朝ご飯も食べてね!」って紙に書いてあった。粗末にするのも勿体ないと思って、私は椅子に腰を下ろして、食事に時間を使った。それから通常通り準備して、外へ出た。
出発する時にいつものイラっとする顔が見かけた。
「おはようございます!」と、いつもの元気な声で挨拶された。
「おはよう、美咲」
「大学ですか?一緒に行きましょう」
「はい、はい」
私と美咲は駅まで足を運んだ。ちょっと空いてたけど、やはり電車で立つしかなかった。
「ね、バカと優しさの違いって分かる?」と、私は突然難しそうな質問を美咲に尋ねた。
「うーん、大体は分かるかもしれません。例えば、先輩は優しいです」
「何?君は私がバカとでも言いたいのか?」
「いえ、違います。ただ、先輩は本当に優しい人だと思います。バカ優しい人とももちろんあったことはあります」
「例えばえっとーあ、同じサークルの鍵村千代です!先輩、知ってます?」
こいつ、考え読めるのか?私は初めてこの子に恐怖を感じた。
「うん。一応私のルームメイトだし」
「あぁ、そうでしたね。先輩と彼女は幼馴染ですね?」
「うん、彼女から聞いたの?」
「はい。時々話したりしていますよ。同じ授業も一応受けてますし」
「へーそうなんだ」
「あの人は本当にバカですよね?」
「君もたまに結構きつい事言うわね」
「いや、この間だって一緒に帰る時に争ってる友達を見かけて真っ先に間に入りました。二人の理由を聞いてからどっちがより正しい方を選んで解決しました。負けた方が彼女と仲のいい子だったのに、やはり悪い方を攻めてました。なんか正義の味方って感じですよね?」
「確かにね。で、その後どうなったの?」
「そのあと、うーん、具体的には分かりませんが、ただ今その仲のいい子とはそれから全然話さないみたい」
「そうなんだ。君はもしその立場にいたらどうする?」
「え?それは...考えた事ないですね。私はまず争ってる人を止めようとしませんし。先輩は?」
「私は間を取ってどっちの味方も取らないね」
「それじゃ解決できなんじゃないんですか?」
「いや、喧嘩の始まりは大体誤解のせいで。その誤解が解けて冷静になったあと、喧嘩は終われるさ。悪い人なんてそもそもいない。人はただお互いを理解し合う力が足りないだけ」
それを言ったあと、美咲はしばらく静かに考えるようになってから納得した。時間が経ったっていうことに気づかず、降りる駅にたどり着いた。
結果、人が持つ長所はいつでもいいものとは限らない。時々逆転することもあり、それに従って自分の身を傷つける事も可能。寝ることや食べる事。日常的にやってる事を毎日ある程度やっていたらいいって言われているが、食べ過ぎや寝すぎはむしろ身体に悪いと同じものさ。