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始まりはお決まりの



 思い返せば、酷い人生だったと思う。



 私の家族は、両親と兄が一人。兄と言ってもかなり歳が離れていて、あまりよく覚えていない。私が小学校に入学してすぐ位に、家を出って行ったことくらい。

 両親の仲は最悪で、家にいる間はよく暴力も振るわれていた。特に父は気性が荒く、少しでも気に入らないことがあったら、すぐに手が飛んでくるような人だった。そんな父に母は嫌気がさしていたようだが、暴力を受けている私を一瞥したものの、そのまま目をそらすなんて日常茶飯事だった。



 不幸だと感じたことはある。でも、体裁を気にする両親だったため、大学までしっかりと通わせてもらったのは幸いだった。



 大学の間は勉学に励み、それなりの企業に就職して親元を離れて、俗にいうエリートコースを順調に歩んでいる。私の人生は、ここからだ!と恋愛も、交友関係も、趣味も、学生時代にできなかった経験を積みながら、新たな自分に生まれ変わったようなそんな気持ちで日々を過ごしていた。




 その日は、たまたま運が悪かったのだ。


たまたま、部下が風邪で休んで、

たまたま、その部下のミスが明らかになり、

たまたま、私しか残業が出来なくて、

たまたま、帰るのが遅くなった。


 そして、たまたま、前から歩いてきた酔っ払いとぶつかって、よろけて車道に出た私は、トラックと衝突し、




キキィイイイイ!ドンッ……





――私の人生は、終わりを迎えた。



まちまち更新ですが、これからよろしくお願いします!

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