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16話 宿命と作業着

もう日が沈んでからかなりの時間が過ぎている。ギルドの資料室に入ったときが夕暮れだった。時計が無いので正確な時間は分からないが、日付が変わるか変わらないかといったところだろう。

職種によって例外はあるものの、この世界の住人は基本的に早寝早起きである。

つまり現在この世界的には完全な深夜である。


これは奴隷たちに俺に何かあったのではないかなどと心配させてしまったか?あるいは物資が限られている孤島に置き去りにされたとでも思ったのか?




「・・・御主人様?」



アメリアが振り向く。真っ暗な部屋で固まって座っている奴隷たちが少しホラーだったので、いろいろ考えてしまった。


「今、戻った。少し厄介な依頼でな、遅くなってしまった。」



久しぶりの読書に思いのほか集中してしまったからとは、なんとなく言い辛いので出まかせを吹く。



「そうでしたか。お疲れ様です。お帰りなさいませ御主人様。」


「「お帰りなさいませ御主人様」」



どうやら双子は寝ているようだな。


「・・・寝るところだったようだな?悪いがルシル簡単な物でいいから飯を頼む。あー皆は食べたよな?」



「かしこまりました。はい・・・御主人様が帰られる時間に合わせて御用意した物を皆でいただきました。あの・・・よろしかっでしょうか?」



「それでいい。これからもギルドの依頼か何かで遅くに帰ったり、あるいは何日か帰らない日もあるだろう。地下にある食材から自由に消費して構わない。1日三食しっかり食べるように。」


家の地下には、土魔法で掘って固めたかなり広い地下室がある。地下室には幾つか部屋があり、その一つが食料庫である。


食料庫には魔法で作った氷が過剰とも言える程置いてあり、食材が腐らないように室温は低い。生もの等は直接冷凍にしてある。大樽に水も貯めてあるし俺がいなくても奴隷たちは2.3ヶ月くらい問題なく生活できる筈だ。


ちなみに地下室には、食料庫以外にいつ使うのか分からないが、地下牢も何室かある。地下室と言えば牢屋だと思い作ってしまった。備えあれば憂い無し。






飯を食い終わり、寝てる双子以外の四人で風呂に入りに行く。



身体を洗いっこして、お互いの垢を落とすのがうちの絶対不変のルールである。まずは俺が主人の義務として、3人の発展途上とも言える美しい肢体を素手で隈なく磨きあげる。本来主人が奴隷の身体を洗う事などありえないが、まあ奴隷たちが働いた分をこうして労ってやるのだ。

これも主人にかせられた使命というやつだ。最早宿命と言えよう。


今度は3人が俺を洗う。もう揉みくちゃである。揉みくちゃにされ過ぎて少々息が辛い。奴隷が主人の呼吸を妨げるなどあり得ない狼藉だが、主人として奴隷たちがすることにいちいち口を出しては底が知れると言うもの。我慢である。

これも主人にかせられた使命というやつだ。最早宿命と言えよう。



・・・今日も結構活動した。明日からは少しゆっくり過ごそう。なに、魔法使いとしてかなりの魔力量を保有している俺の寿命はかなりの物だろう。生き急ぐ必要性は皆無だ。



風呂から出て速攻で寝る。本日の抱き枕役はシアである。シアにはその華奢な身体から考えると不自然な程大きな果実が実っている。だが決して垂れ下がる事は無い。


いや・・・不自然と言ったがこうして見ると、こういうアンバランスも悪くないのではないだろうか?むしろ神が造形に携わったのではないかとも思えてきた。


…何考えてんだろ?疲れた。寝よう。














浜辺でルシルに膝枕してもらいながら微睡んでいる。ルシルの肌は新雪の様に白くしっとり感があり、尚且つ張りもある。体質なのか、日に当たると直ぐに真っ赤になってしまう。昼間日差しがきつい時は大きな葉っぱを日傘代わりに持ち歩く程だ。


今は、俺も含めた範囲をシアに大きな葉っぱで影を作ってもらっている。そしてアメリアが同じく大きな葉っぱで俺を扇いでくれている。


まあ要するに極楽とも言える状況だ。南国の王様気分である。


チャムとチャイはビーチの浅瀬で水の掛け合いをしていたり。砂遊びをしていたりと、とても微笑ましい景色を提供してくれている。


もちろん全員この島のビーチで遊ぶ時のルールに則ったナチュラリストスタイルである。


日影を作っているシアや扇いでくれているアメリアにはもちろん皆に水分補給を小まめに取らせたり休憩など無理の無い様に配慮はしている。






ふぅ〜、なんと言うかここ何週間は奴隷たちと親睦を深めつつ、自堕落な生活を堪能した。奴隷たちもこの島での生活に馴染んできている。



ちなみに服屋にオーダーメイドで注文したメイド服に関しては、既に奴隷たちに配備済みである。


完成したメイド服は主に絹とレースと我が情熱で出来ている。




説明しよう。メイド服の意匠は機能性とデザイン性を兼ね備えている。まず、ここの温暖な気候に合わせ半袖であり、風通しのよいレース編みを全体にあしらっている。手首にリボン。胸部はシンプルに黒色に染めた絹の生地で、それぞれ奴隷たちのバストサイズに合わせた立体感のある造形だ。腹部は、細く引き締まったウエストに合わせタイトになっている。スカートは前部分はミニで後にいくに連れて丈が長くなり後ろから見ると、ロングスカートの様に見えるデザインである。前からはガーターベルトがチラリ。足元は黒のヒールにニーソックス。最後に頭飾りにはレース付きカチューシャで完成だ。



メイド隊の結成である。


奴隷たちに普段着として購入した服より明らかに高かった。素材からして違う。この世界のレース素材は完全に手編みなのだ。人件費や技術料などを考えたら当たり前だろう。



だが、奴隷たちにこの島で料理や掃除をする時などの作業着として、メイド服を着るように命令してある。


つまり、街に奴隷たちを連れていく時は普段着で、島ではメイドということだ。街でメイド隊は悪目立ちしそうだし、他の男共に見せる必要が皆無だ。




このメイド服の出来に満足し過ぎてしまった俺は、この時ある恐ろしい事実に気がついた。

R18規制になるラインってどの辺なんでしょうか?

直接的な描写や表現は避けてるつもり。

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