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15話 ビッグフロッグ

お久ぶりです。折れてました。もう何にも縛られません。

また折れるかもしれません笑


書きだめが全く無いので更新はゆっくりになります。

ローブを着る。


「御主人様、お出掛けでしょうか?」


アメリアが目敏く気がつく。


「ああ、ちょっとギルドに行ってくる。晩飯までには、戻るつもりだ。」


「かしこまりました。行ってらっしゃいませ。」


ギルド近くの路地に転移しステルスを解除、ギルドに入る。


依頼書の貼ってあるボードを見る。Eランクのボードには、薬草採取や野生動物の肉の調達、街中の力仕事のような雑用の依頼ばかりだ。どれも報酬が少ない。


買取所で売るよりは、依頼を通した方が若干高めだが、金に困っているわけでも無いので受ける魅力を感じない。本来ならこの様な依頼で、体力をつけて冒険者としての下積みをするのだろう。


良さそうな依頼を探していると、Eランクのボードの隣に、普通の依頼書より大きなポスターサイズの依頼書を見つけた。


読んでみると、ドーラの街に沿って流れる川でビックフロッグが大量発生しているらしく狩ってくれという内容だ。報酬は一体につき銅貨5枚。討伐証明部位は舌の先端だ。報酬は安いが、素材の買い取りは別なので儲けは出そうだな。


普段より銅貨5枚分多く収入を増やす事で、冒険者が大量発生したビックフロッグを狩ることを促しているのだろう。


このポスターのような依頼書は剥がして良さそうでは無いので、受付に聞きに行く。


冒険者登録した時に担当してもらったクール美少女がいたので、向かう。俺は一途な男なのだ。


「あの、ビックフロッグの依頼について聞きたいんですけど。」


「はい、ビックフロッグ大量発生の依頼ですね。この依頼は受注する必要は無く、討伐証明部位の舌の先端を提出していただければ、依頼完了とさせていただきます。


ビックフロッグは川底でじっとしていることが多く、強くはありませんが、狩る事が難しいとされています。あまり人気の無い依頼ですが、

この依頼に狩る数の制限はありませんし、依頼を放棄しても違約金は発生いたしません。」



うむ、川底に居ては、狩ろうとするとどうしても濡れるし水の中ではかなり動きが制限されるだろうな。人気が無いのも頷けるし、だからこそ大量発生してしまうのだろうな。


まあ俺には魔法がある。どうにでもできるだろう。


ギルドを出て街の北側の門に向かう。門を出て街道を歩くと直ぐに川を見つけた。街道の続きの様に橋が架かっている。川幅は50mくらいだろうか。


橋の上から川を見渡すと、小さな舟に乗った冒険者がちらほらいる。


舟の上から長槍で川底を突いてビックフロッグを狩っている様だ。中には素潜りをしている者もいる。


とりあえず俺も川岸に行く。水質はそこそこ綺麗だ。


早速川に入っていく魔法で自分の周りを空気を半径2mくらいのドーム型で維持する。水深は結構深いポイントのようで近くにに冒険者はいない。


皆なるべく浅い場所で狩りをしているようだ。


川底を歩き始めて直ぐにビックフロッグを見つけた。たくさんいやがる。巨大ガエルが川底に群がひしめいている。何故か全てのビックフロッグが同じ方向を向いてじっとしている。そういう習性なのだろうか?


まあどうでもいい。水魔法で周りの水を触手の様に操り絞め殺して行く、近くの同胞が殺されるとやはり魔物なのだろう、こちらに向かって舌を伸ばして攻撃してくる。水流の壁で防ぎつつ、素早く命を刈り取っていく。一つの群を潰したところで、川底を歩き回り死体を回収して川から上がる。そのまま街道からそれたひと気の無い場所でビックフロッグをボックスから出した。30匹くらいだろうか?


舌を切り落とし、皮を剥いで解体していく。いらなそうな部位はその場に放置だ。


ギルドの近くに転移し、ギルドに討伐証明の舌を5匹提出する。この短時間で、30匹は受付嬢に怪しまれる。5匹ならば子供でも簡単な魔法をうまく使えば可能だと思われるだろう。


「ビックフロッグの舌です。確認お願いします。」


ギルドカードと一緒に提出する。



「はい、少々お待ちください。


確認できました。こちらが報酬です。よろしければ他の素材は隣の買い取り所へどうぞ。」



ギルドカードを受け取り、買い取り所へ向かう。



買い取り所で、袋に入れておいた5匹分のビックフロッグの素材を鑑定してもらう。今回は量が少ないので数分で鑑定は終わった。珍しく買い取り所の人が話掛けてきた。


「ギルドには資料室があります。冒険者なら誰でも利用可能です。」


そう言い残して行ってしまった。


買い取り所は基本的に必要なこと以外会話をしない。こっちは獲物を売り、買い取り所が買い取る。シンプルかつドライな関係なはずだ。一方的とはいえ、話掛けられて驚いた。


気になるので、資料室とやらに行ってみるか。


資料室の入り口には受付がありギルドカードを見せるとすんなり入れた。


資料室には、本棚がずらりと並んでいるものの本の数は100冊くらいしか無いようで、そのほとんどがボロボロの本だ。


とりあえず適当に背表紙を見てみると

「辺境都市ドーラ周辺の魔物分布」


という本があったので手にとってめくってみる。


題目の通り、ドーラの街周辺の魔物の分布図が書いてあり。後ろのページには魔物の詳しい情報が書かれている。


先程狩ったビッグフロッグの情報もあった。ほとんど知っている情報だったが、買い取り部位の項目に眼球と書かれていた。


先程解体したときには、眼球は内臓などのいらない部位とともに捨ててしまっていた。


買い取り所の人が資料室を教えてくれた意味がやっと分かった。ビッグフロッグの眼球は薬の触媒になる為、そこそこ良い値段で売れるそうだ。ビッグフロッグの素材を持ってきたが、眼球が無いことに気がついて資料室の存在を教えてくれたのだろう。


優しいと思ったが、ビッグフロッグの眼球が売れる事を指摘したいなら、直接言ってくれればいいのに。


まあ、資料室を活用して今後他の魔物で同じミスをしないようにとの配慮かもしれんな。


まだ晩飯の時間までまだ少し余裕があるし、読んで行くか。








5時間後


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ」



久しぶりの読書に没頭してしまった。もう外は暗いだろう。晩飯までには帰るとアメリアに言ってしまったし帰らねばな。


ギルドを出ると星がでており、あたりは暗かった。



転移で島に帰る。



家に入ると暗い部屋の中、奴隷達が固まって床に座っていた。

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