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ミックスジュース! ~姿を変える魔法の飲み物~  作者: 加熱扇風機
第8章 子琵パーキングエリアの出来事
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ユウの書 第1話 ソフトクリーム ― 3 ―

 子琵(ねび)パーキングエリアにたどり着くと、やはり休日だけあって人がいっぱいだった。

 着陸エリアへと降り立つ鳥と、離陸エリアから飛び立つ鳥とで、上空にはひっ切無しに鳥が飛びまわっている。


 車の方は何台かは駐車していたな。アレは全て電気自動車だな。

 ガソリンの値段が高く電気の方が安い為に、最近になって国内で普及し始めた物だな。

 前より電気自動車の値段も安くなったし、技術面も向上して速度も長距離移動も可能になってきたし、お金に余裕がある一般家庭でも最近は購入者が多いそうだ。

 最近ではトラックやバスなど馬力がいる車でも、電気自動車で動かせる事も可能な程になってきた為に、今まで余り需要が無かった道路の建設が結構盛んに行われ始めている。

 しかし日本がどうして自動車の交通機関が出遅れていたのか。

 それは石油に問題があったからだ。


 ガソリンは石油から出来ている。

 日本はその石油が取れる資源がない国だった。

 なので石油を他国から買うしかなかった。

 しかし石油が取れる国と日本が60年前に敵対関係になってしまった為に、石油を売る額が他の国より割高にふっ掛けられる問題が発生してしまった。

 学校で歴史の勉強をしたところによると、日本の敵である国がその石油国である国を支配に置いてしまった為に、未だに日本が敵であると言う感じになっているらしい。

 実際のところ、父さんが海外から調べて教えてくれた情報を聞くと、その石油国を日本が植民地にしようとして侵略戦争をしかけたが始まりだった。

 その時、日本と敵対関係だった国がそれをさせないと、石油国を守ったのが切っ掛けであると言う。

 そしてその国は支配ではなくて同盟関係。日本の様に植民地化しようと言うものではない。

 日本が石油国へ向けて侵略行為をした事実は、一切この日本に居て勉強も聴いた事もない。

 大神家がまたそう言った事実を隠ぺいしてるんだろうなぁ……。


 その為に石油関連の技術は、大幅に出遅れてしまった。

 ガソリンを使う車の交通網は少しはあったのだが、ガソリンの値段が高い為に運賃がやたら高くて、一般市民の足には全く役に立たなかった。

 そのせいで安く済むミックスジュースを使って移動する事が、未だに一般的な方法だった。


 しかし日本は石油を使わないで発電による技術を高めて行き、次第に電気で動く乗り物の技術を他の先進国より飛躍した成長をしている。

 電気で動く電車やリニアモーターカーは、ガソリンに関係がない太陽光発電や風力、地熱、水力などの発電のお陰で値段がとてもお手頃である。

 日本の鉄道は沖縄県以外、行けない場所はドコにも無いってくらいに整備されている。

 貨物の移動なども鉄道が未だに主流だ。


 それにこの事が世界中から嫌悪に見られている日本へ最近好印象を与える状態にある。

 先進国や発展途上国から出る大気汚染による環境問題に、日本は同じ先進国でありながら1番エコな国として褒められる結果となっている。

 後はあの大神の政治体制が、他国と仲良くするようにしてくれれば良い国になるのにな。

 昔から持ってる植民地化した国を未だに手放さず、他国が日本へ支配から解放する様に訴えかけるが聴く耳を持たないので、大きな国際問題に発展している。

 今は他国の圧力のおかげで日本は戦争を仕掛けて領土を奪う事はしなくなっているが、なんだかあやしい雰囲気があるんだよな。

 自国防衛力を高めるために軍を強化したりと言っているが、アレは他国侵略の為に軍備強化しているようにしか見えない。

 今は平和な日本だが、そのうちこの平和が崩れるのもそう遠くないかもしれないな。


「ふぅ、とどろ山も遠かったですが、ここまで来るにも遠いですわね」

「ん? 大体距離的には一緒って感じだけど。それとユートピア遊園地には、またこれと同じ距離を飛ぶよ」

「そ、そんな飛ぶのですね。普段皆さんはこのように移動していらっしゃるのですか……。大変ですね」

「遠ければ電車を使って近くまで行って、その後に目的地に飛んで行ったりするんだけど。でもミックスジュース使った方がとても安上がりだからね。2時間以内で行けるところまでならみんな、ガンバって飛ぶよ」

「大丈夫? シアちゃん」

「シアって普段の遠出にはやっぱり車を使ってるの?」

「えぇ、そうしていますわ。こうして長く飛ぶなんて事、今までありませんでした」


「鳥と車だと、どっちが良いと思った?」

「そうですねぇ……。車は車で良いところも有り、こうして皆さんと飛んで行くのもまた、違った良さも有りで、どっちが良いかはわかりませんわね」

「車だとどんなのがあるのよ?」

「読書をしながら移動できますわね。後は人数が居ればボードゲームやトランプなどして、遊びながら移動していますわね」

「んー、それなら電車でも出来るけどねぇ。やっぱ移動には電車が1番かな。安いし」

「あっ、ソフトクリーム発見なのっ! ワタシ食べよっと~♪」


 杏子ちゃんがソフトクリームの模型が立っているお店を見つけた。そのお店の前へ足取り軽く駆け足で行く。


「アタシも食べよっと」

「僕もそうしよう。ノドが渇いてたし」

「太っちゃうけど……。沢山飛んだし大丈夫っ!」

「ソフトクリーム……。昔、1度食べた以来ですわね」

「そうねぇ。今まで食生活が厳しかった分、食べちゃいましょう」

「1度だけって……」

「3歳の時くらいかしら? お父様とお母様、そして小百合お姉ちゃんの4人での京街への旅行の時、こう言うパーキングエリアでこっそり食べさせてもらいましたの」

「でも西洋の食べ物をシアちゃんに食べさせるなぁって、大旦那様がお叱りになってしましまいまして……」

「まさか監視を送ってまで、ワタクシたちの旅行を見張っていたとは思いませんでしたわ」


「本当に厳しかったんだね……。今は大丈夫なんだよね?」

「えぇ、大丈夫ですわよ。祖父も今ではウイスキーやワインなどの洋酒を飲むなど、時代の流れに載る事にして、(かたく)なだった性格を変えてくれましたから」

「じゃぁこれからは色んな物が食べられるんだね」

「えぇ、そうですわ。実はすでに色んな物を食べておりましたけれど、ソフトクリームはすっかり忘れていましたわね。味も今じゃうろ覚えになってしまっていて。どんなだったか……」

「そんな思いだそうとしなくても、すぐに食べて思い出せるわよ。それより早く行って選びましょ。杏子が早くこっち来いって目で訴えてるわよ」

「あっ、ごめんなさい」


 僕たちはソフトクリーム屋の前まで行くと杏子ちゃんに、遅いと文句を言われた。


「さて……、何にするかなぁ」

「え? えぇっ!? ソフトクリームって、こんなに種類がありましたのっ!?」


 このお店のソフトクリームは7種類もあった。

 まぁ僕から見ても珍しいかも。これだけ種類がある店はそうそう無いし。

 えーっと……。まずはオーソドックスなバニラ味、そしてチョコレート味、その2つが混ざったバニラチョコ味。ここ等へんは定番にあるな。

 そして変わり種に抹茶味、イチゴ味、紅芋味、バニラあずきがある。

 バニラあずきなんて、僕は初めて見たな。あっ、あずきが練り込まれていて、その上にもあずきの粒を振りかけてあるのか。食感的に美味しいかもしれない。僕はアレにしようかな。


「んじゃ、僕はバニラあずきに」

「やっぱそう来たわね。後でそれ一口ちょうだいね。アタシはチョコレート」

「私はバニラにする」

「イチゴ味にするの!」

「シアちゃんは何にする?」

「えっ、えーっと……。昔食べたのは何かしら?」

「バニラでしたよ」

「じゃぁワタクシはバニラにするわね」

「ならワタクシは……、紅芋にします」

「それじゃ注文しちゃうわね。すみません~。チョコレートとバニラ味のを2つで。それと……、イチゴと紅芋、そしてバニラあずきを1つずつください」

「変わり種の抹茶が売れなかったの」

「そうだね。アレって定番なんだけど、ちょっと苦味があるから大人向けだよね」

「えっ? アレ? アレぇ?」


 注文した李奈がなんか挙動不審な声を上げている。


「どうしたんだ?」

「す、すみません。あのっ、アタシたちはチョコレートとバニラ味が混ざったのは注文してないですけど……」

「え?」


 その李奈の言葉に店員が驚いていた。

 確かに注文していないけれど。

 ん? 待て。李奈はどういう風に注文を言ってた?


「も、申し訳ありません。間違えてしまいました。ちゃんとお作り致しますので、お待ちください」

「え、えーっと……。チョコレートは止めてそれにしますから、大丈夫ですよ」

「いえ、ちゃんとお作りしますので。少々お待ち下さい」


 そう言って店員はバニラとチョコと別々にコーンに載せた物も用意してくれた。


「申し訳ありませんでした。えっと……。こちらの造り間違えたのはサービスで差し上げますが、いかがいたしましょう」

「本当ですかっ!? ありがとうございますっ! なんかすみません」

「いえ、こちらこそ申し訳ありませんでした。ただ今残りのご注文もお作り致しますね」

「ユウ、これもっといて」


 そう言って渡されたのは間違って造られたバニラチョコ味。

 店員が造っていくソフトクリームをみんなが自分の選んだ物を受け取って行く。

 最後にできたバニラあずきを僕は受け取って、僕たちは外に設置してある空きテーブルを探して歩いて行く。


「あっ、みんなぁーあそこが開いてるのーっ!」

「お? それじゃそこにしっ、まえ見てっ!」

「う? きゃっ!?」

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