勇気
世の中には陰キャと陽キャが存在する。でも俺は陰キャのままでいい、高校1年の山田は休み時間、そんなことを思いながら田中さんを眺めていた。
山田:(田中さんは陰キャの中の光だ。可愛すぎる)
佐藤:「山田って田中さんのこと好きなの」
女子軍団の佐藤と藤原と宮内が、田中を眺めている山田を見て話しかける。
山田:「へっ??」(なんでばれたんだ)
藤原:「見てたら分かるよ」
山田:「好きで悪いかよ」
宮内「悪くないけど、田中さん可愛いからね。いつ取
られても知らないよ。」
山田:「たっ確かに。」
(いつまでもこんな俺じゃだめだ!)
山田は立ち上がり、田中に近づく
山田:「LINE交換してください。」
田中:「は?」
山田:「いや、その、ごめんなさい!!!」
山田はすぐに自分の席に戻る
佐藤:「いきなりすぎるよ。」
山田:「はぁ。」(嫌われてしまった。最悪だ。)
藤原:「佐藤、明日宮内と隣のクラスの奴らとカラオケ
行くんだけど忘れてないよね?もちろんくるよ
ね?」
佐藤:「あ、うん、もちろんだよ、たのしみだなー」
宮内:「やっぱ佐藤はフッ軽でいいねー」
放課後、教室に教科書を忘れた山田は取りに行っていた。
山田:(今日はとことん最悪だ。)
教室に入ると佐藤と隣のクラスの王子様、中居が一緒に勉強していた。
佐藤:「今日はありがとう。ここ分からなかったの。」
中居:「全然大丈夫だよ。僕も教えながら復習できて
良かったよ。こちらこそありがとう。」
山田:(こいつら俺に気づいてないのかよ。)
佐藤:「あのっ。中居くん。」
中居:「どうしたの。」
佐藤:「今週の土曜日ディ、ディズニー行こっ。」
中居:「ごめん、佐藤さんとは行けない。でも佐藤さん
とはこれからも友達として仲良くしたいから、
またいつでも勉強しようね。」
佐藤:「う、うん、そうだよね、友達だもんね。」
中居:「じゃあ今日はありがとうまたね。」
中居は山田に会釈して教室を出ていった。
山田:(気づいてたのかよ。)
佐藤:「山田くん?!いつからいたの!?」
山田:「いや、まあ、」
佐藤:「聞いてたんだよね!」
山田:「聞くつもりはなかったんだ、ごめん。」
佐藤:「まあいいの。山田くんにお願いがあるの!聞
いてたら分かるよね!ディズニーついてきて」
佐藤が山田に近づきながら言う。
山田:「は?なんでチケットもう取ってるんだよ。」
佐藤:「私ずっと中居くんを誘おうと思ってたの。で
もずっと誘えなかったの。緊張して言葉が出
ないの。でも今日の山田くん見て私も勇気が
出たの!だからすぐチケット取ったの!取った
らには誘うしかないでしょ!」
山田:「しらないよ。なんで俺が行かないとダメなんだ
藤原さんか宮内さん誘えよ。」
佐藤:「2人とも中居くんが好きなの、私こうゆう
キャラだからさ、ずっと3人でいたかったし
でも、やっぱり諦めれなかったの!だから
お願い山田くん!」
山田:「そんなもので終わる関係なら友達じゃないん
じゃない。今日のことは見なかった事
にしておいてあげるから、じゃあね。」
咄嗟に佐藤が山田をビンタする
佐藤:「なんでそんなこと平気でいえるの!」
そう言って佐藤は走って帰った。
山田:(言いすぎた。)
次の日の休み時間
佐藤:「山田くん!」
山田:(やべっ叩かれる、逃げろ!)
お昼休憩
佐藤:「山田くん!」
山田:(まだ怒ってるのかよ、確かに言いすぎたけどおこりすぎだろ、はやくにげないと、また叩かれる)
放課後
佐藤:「山田くん!」
山田:(やばい!はやくかえるぞ!俺!)
山田は走って学校から出て、疲れ果てて公園で休憩する。
佐藤:「山田くん!」
山田:「いい加減にしてくれよ!そんなに怒ることじ
ゃないだろ!」
佐藤:「え??」
山田:「ん??」
佐藤:「待って、違うの!謝りたかっただけなの、昨日
はごめんね。感情的になっちゃって、本当にそ
れだけ。もう関わりたくないでしょ、こんなや
つ、だからもう関わらなくていいから。じゃあ
ね。」
山田:(なんだそれ、関わりたくないって勝手に俺の気
持ち決めやがって、何となくこいつが不器用なや
つだってわかった気がする。それに、酷いことを
言ったのは僕の方だ。)
「ま、待って、俺もごめん。別にクラスメイトな
んだから気まづいだけだろそれ。」
佐藤:「そうだね。ありがとう!あ、あと、チケット
は返金できたから、心配しないでね。」
山田:「よかった。ま、まあ、は、話くらい聞いてや
る」
(なんとなくまだ君のことを知りたいと思い、不
器用に誘ってしまった。)
佐藤:「仕方ないなー、そこにガストあるから入ろっ」
山田の考えを見透かしたかのように佐藤はそう言う。その時の佐藤は友達や好きな人の前で着飾った姿じゃなくて自然な姿だった、そんな佐藤を見て山田は一瞬ドキッとする。




