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けしからん王様

作者: あっちゃん大王

初投稿という事で以前書いた掌編小説を投稿してみました。

星新一さんのショートショートをモチーフにした作風です。

 ある国に王様がいました。その王様は「けしからん」が口癖でした。なぜなら、その王様は真面目で正義感の強い人だったからです。


 ある時、国である小説が流行りました。恋愛小説です。若い男女の大胆な恋愛を描いた作品で、「素晴らしい」と大評判になりました。


 当然、宮廷にもその噂は届いており、家臣が王様にその小説を献上しました。


「陛下、是非お読みください。」

 家臣は言いました。

 

 王様はその本を手に取って読み始めました。

すると、みるみる内に王様の顔は曇ってきました。怒っているようです。


「なんだ、このふしだらな本は。けしからん、この国の小説は全て検閲する。」

 王様の一言で、この国の小説は検閲がいるようになってしまいました。恋愛描写や性描写、人が死ぬ場面がある小説は全て発禁になってしまいました。


 王様は、人一倍真面目なのです。


 ある年、市民によってある銅像が築かれました。新たな大陸を発見したこの国の探検家の銅像です。今の国王の曽祖父の家臣で、新大陸との貿易で国を富ませた人物です。


 銅像が完成すると、市民は王様に報告へ上がりました。市民の代表は言いました。


「王様、探検家の銅像が完成しました。」

 市民達は、王様も喜ぶと思い、褒美を楽しみにしていました。


 しかし、王様は違いました。怒っているようです。


「その探検家が新大陸を見つけたせいで、先住民が沢山死んだではないか。けしからん、今すぐそれを破壊しろ。」

 市民がお金を出して建てた像は破壊されてしまいました。王様はそれでは収まらず、

「あの像を作るのはけしからん。参加者を処刑せよ。」

 と言いました。


 探検家の銅像を作った市民は処刑されてしまいました。王様は彼らを許せませんでした。


 王様は人一倍正義感が強いのです。


 その後、王様は次々と「けしからん」と言って沢山の物を廃止していきました。

 すると、どうした事でしょう。国民の顔は暗く悲しいものになりました。

真面目で正義感の強い良い王様が治めているはずなのに・・・


 そしてある年、その国で革命が起きました。王宮は市民によって包囲され、王様は捕まってしまいました。人々は、「けしからん、けしからん」と言って王様の処刑を求めました。その為、王様は絞首刑になりました。


 本当は、「けしからん」が口癖の真面目で正義感の強い王様は、自由や文化を弾圧する「けしからん」王様だったのです。

思い付きで書いたものなので、若干雑な部分もあるかもですがご容赦を……

今構想を考えている作品があるので、近日中に連載始めてみるかもしれません(準備ができるまで昔描いた作品でお茶を濁します(笑))

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