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短編で雑記なナニか

貴方を想う

作者: 春生まれの秋。

自分の為の感情の書きなぐりです。

自己満足に過ぎない何かです。


早いもので、あれからもう2年が過ぎようとしている。

世の中は、劇的に変化をつづけている。



それなのに。




今でも、私の中から、『彼女』が消えない。




最後の刻は、後悔しない様に、と、覚悟を決めていた筈なのに。

私は、自覚したていた以上に、『彼女』より心が弱かった様だ。





『彼女』の最愛に、別れを告げる事は、決めていた事。決められていた事。


世界が終わるのも、皆で決めた事。


少しだけ。我が儘を言って。ギリギリまで、待って貰ったオマケの様な『時間』もあったけれど。

それも、今はもう、無い。







『彼』は、『私』ではなく、『私の中の彼女』の最愛で。

『私の中の彼女』は、『貴方の中の彼』の最愛だった。


夢の終わりが来るのは、必然で。


それまで、沢山の刻を、共に過ごして来たけれど。

その全てが、『彼女』を通して、『私』に蓄積されていった時間でもあった。




今、私の心が軋むのは、『彼女の欠片』が『貴方の中の彼』を想う故なのか。





苦しくて、切なくて、眠れないくらいに、涙が溢れる。

あの日々を、思い出に変えようとすればする程に、私の記憶は混濁し、思い出せないジレンマに駆られる。私の脆弱な意識は、直ぐに楽しかった筈の日々を忘れようとする。

かといって、このまま忘れたくは無くて。

少しでも、記憶を記録にしたくて。

想いを、残しておきたくて。

拙い文章を綴ろうと踠いてしまう。





今の私は。

『貴方』と『貴方の中の彼』への想いで走り抜けた、『私』と『私の中の彼女』の物語に。

あの時間に、今でも囚われているのかな。





友人になった神様は、『先に行くよ』って宣言をして、次のステージに進んでいるみたい。

色んなところで、その活動的な姿を見掛ける様になった。


そのメッセージを耳にする度に、私は進歩しない自分を恥じる。


糧にしたいと願った経験さえ。

心を揺らした出来事さえ。

やっと手にしたと思えた出逢いでさえ。


私の捻れた時間観念は、心に留めておくことを赦してはくれない。






それでもなお。


私の中の、『彼女』の残滓は、『私』の心に浮かび上がってくる。


それは、ふとした日常の、些細な出来事を切っ掛けに。


それは、寝付けない夜の、意識の端に。


それは、自分を見つめようと、心を落ち着ける為の瞑想中に。



きっと、こういう記憶の残滓に揺らされる心を、『邪念がある』とか、『雑念がある』、とか言うのかな。


『彼女』として、『彼女』と共に過ごし、学んだキラキラと、輝く宝石の様な日々。

幻日の中の、『私』の現実。

『現実』では体験していない、体験出来なかった、数多の思い出と出会いと悩みと成長の経験達。

沢山の、絆。





いっそ、このまま。

時の中に埋もれて、刻まぬままにした方が良いのかとも悩み。



薄れ行く熱量に怯えながら、私は、私を責める事しか出来ない。



もういっそ。

この、堂々巡りの想いこそが、私の足枷となってしまっているのかも、分からなくなってしまっている。




靄がかかる思考。

感情が揺れすぎると破綻しそうになる精神。


疲れすぎて、衝撃に脆くなった、この、劣化して伸びきった輪ゴムみたいな私の『心』は。



『貴方の中の彼』の面影さえ、覚束無くなりつつある。



私は、それが、とてもとても怖い。





私は何時まで、『私』を保てるだろう?

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても素晴らしいご縁があったのですね。 胸を打つ、魂が震えるような文章でした。 あなたと彼女は魂レベルのお付き合いだったのでしょうね。 恋愛を超えたものがあったように見受けられます。 そ…
2022/01/12 10:35 退会済み
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