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金の吸血姫は、黒の少女とただ想いあう。

 とても長く、特別な夜が明ければ、なんてことはない朝が来ました。

 脱ぎ捨てた衣服を着直して、私たちは本館の方へと足を運びます。


「おはようございます、うずめお嬢様、永久女様」


 今日も律義にうーちゃんを待っていたゆらさん。

 ……もう、明かしてしまいましょうか。


「ゆらとやら。少し耳を貸せ」

「……? かしこまりました」


 片膝をついて、私の口元に耳を寄せるゆらさんに、そっとこういう。


「……実は最初から普通に現代のしゃべり方できたんですけど、うーちゃ……うずめさんの家族を脅すためだけにあんな尊大な態度を取っていた、っていったら怒ります?」


 私がそう言うと、ゆらさんは口元を思いっきり両手でふさいで、しばらく全身を振るわせていました。

 ……そんなに笑えること、言いましたかね?


「……かしこ、ぷふっ、かしこまりました。大丈夫、それくらいじゃみんな怒らないって。あの人達を脅す効果はあなたが起きてるだけであるだろうから、これからは気軽に話かけてよ」

「ありがとうございます、ゆらさん」


 そんな会話を経て、ゆらさんと、うーちゃんと私の三人で笑いながら朝食をとり、使用人全員に現代のしゃべり方ができること、今までの尊大な言い方を謝って、学校につく。


「……おはよ、天野さん、アマツジさん」


 学校につけば、リーリエがそう声をかけてくれて。その隣には式神をつけられたり、私の吸血されたことの後遺症もなく、みやちゃんが立っています。

 さくらさんにはかわいそうなことをしたかもしれませんが、私だけでなくうーちゃんまで殺そうとしたのです。報いだと思ってもらいましょう。


「……終身支援権獲得、おめでとう」

「……っ!?」


 リーリエにそう言われた時は少し慌てましたが……。

 ただ……昨日と全く同じ日常はもう二度とない。

 けれど、それは今までも、これからもうーちゃんにとっては同じでしょう。

 でも……となりに、私がいる。お互いに、愛し合っている。

 それが、幸せだと信じて──まだしばらく、この学校での生活を、楽しんでいきましょう。


 そう、ただ──私とうーちゃんが、想いあいながら。

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