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インバディメント・オブ・デウス  作者: 名古屋市役所前
前章 〜神へ〜
2/10

雅典神(アテーナ)

〜出会い〜



 だいぶ、寝ちまったみたいだな。


 最近、疲れが溜まってたからな。

 昨日も寝れなかったし。

 いや、それだけでは班別行動最中にぶっ倒れた理由にならないか。

 そこまで具合が悪かったわけでもないし。

 


 なんか、体が重い。

 というより全く動かないんだけど!

 クソッ、どうなってんだ!


 ここは病院か? やけに暖かい。

 暖房でも入ってるのか。

 いや、そういう暖かさじゃなくて、もっとほら。

 うまく言えないけど。


 何はともあれとりあえず状況を確認しないと。

 まず目を開けることから。

 

 眩しい。



 「………」


 「おっ、起きた。お、おはよう。」


 「はい、おはようござい、ま。」


 「……」



 これは何かの間違いだ。

 こんなこと…ありえない。



 「…」


 「えっと、これは、どういう状況で?」

 

 「膝枕というものだけど、不満?」


 「いや、そういう訳では、、決して…」




 今の状況をありのまま説明したいんだが、俺自身わけわからん。

 目が覚めたら、その、美少女?に膝枕されているわけで…。

 あの暖かさは彼女の…//

 まさか今までお付き合いもしたことなかった俺が。

 い、いかん。こういう時こそ冷静沈着に。


 この子、誰だ?

 少なくともうちの学校の生徒じゃない。

 相当おかしな格好してるし。

 いや、コスプレか、太秦に来たから武将のコスプレしてるのか?



 「アプロディーテから教わったんだけど、これすると男は喜ぶって…。

  さてはアイツ、嘘を教えやがったな!?」チッ



 とりあえず、話を合わせるしかないか。



 「いやいや、すごく嬉しい、ですよ。」//


 「そう…。」///



 まぁ嬉しいっていうのは嘘じゃないし。

 このおかしな出来事のせいで、心から膝枕を堪能する余裕がないのが残念だが。



 「…君、人間でしょぅ?」


 「は?」


 「違う?」


 「い、いや、そうですけど。」


 「焦ったいわねぇ。

  でも、まさか人間がこんなとこに、ねぇー。

  で、なんか思うことはないの?」


 「あの、色々ありすぎて何から話せばいいか。

  ………

  まず、貴方は誰、ですか?」


 「…」


 「……私を、知らない?」


 「…はい。なんかすいません。」


 「いや、謝ることじゃないわ。そういえば君、東洋っぽい顔をしているね。出身は?」

 

 「…に、日本。」


 「……」


 「に、ほ、ん? ……知らないなぁ。まぁいいや。 どおりで私の顔を知らないわけね。」



 一体、どうなってんだ。彼女は誰?

 ここはどこなんだ!?

 頭が回らない。



 「君、なんて名前?」


 「…え?」


 「だから、名前だよ、名前。」

 

 「あっ、はい。えっと………あれ?」



 名前ね、なんだっけな…。

  

 ん? ヤバくね?

 ヤバいヤバいヤバい、名前だぞ!名前!

 覚えてないわけあるかい。

 えっと、たしか…。


 だめだ。思い出せない。

 俺って、思ってたより重症なのかもしれない。




 「ねぇ、名前、無いの?」


 「っ、……すいません。忘れ、ました。」


 「忘れた? まさか。」


 「本当なんです。全く思い出せなくて。」


 「…まぁ、いいわ。

  でも不便だから、えっと、そうね、

  …

  レオってのはどう?

  そう名乗りなさい。」


 「レ、オ…。」


 「なにか不満?」


 「いえっ、とってもいい名前です。

  ありがとうございます。」


 「そう…。」



 まず、色々情報収集しないと。

 今のところ何にも分からないからな。

 今分かっているのは、ここが日本じゃないってことだけ。


 え?まずくね?

 この一瞬で国外に飛ばされてんだぞ!?

 最悪な状況というより、もうワケワカラン。

 とりあえず…。


 

 

 「あの、貴方の名前は…?」


 「私の名前? 私は…

  雅典(アテーナ)。そう呼んでくれて構わない。」


 


 



 

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