三話『混合部にて部員増加中』
@クゥ視点@
夏休みバンザーイ!と、喜んでいるやつは羨ましい。非常に羨ましい。俺は夏休みに突入してもちーっとも嬉しくない。何故かって?混合部の強制補習をさせられているからだ。しかも一人で。
料理失敗くらいで補習にする事はないと思うけどな。
第一、料理に挑戦したのは数ヶ月前のはずだが。
「おーいクゥ!大変だ大変だ!」
急な乱入者だな。
こいつは佐和…何とか。自称、俺の親友らしいが俺から親友だと言った覚えはない。いつも佐和と読んでるから名前を覚えてない。こいつは女調べの佐和と呼ばれて(親しまれて?)この高校では少しばかり有名だ。名前は別として。だが時々、佐和を和佐と間違えられるらしい。
あだ名の由来は…言わなくても分かるだろう。趣味で他人の女性を調べたりしているからだ。
お陰で一時期だが俺まで共犯だと疑われた事もある。簡単に言えば傍迷惑なやつだ。
「何が大変なんだ佐和?ってか勝手に部室に入ってくるな。」
「それより紅虹だよ!お前の元彼女…いや現彼女か?まぁどっちか分かんねーけど紅虹が退屈だからって来てるぞ!」
「どっちでもないし。ってかそれの何処が大変なんだ?」
佐和の言ってるのは紅虹萩異といって中学生の子だ。元々は俺の自称彼女らしいが俺は萩異の彼氏だと名乗った覚えは当然ない。
だが佐和がいろいろ言いふらしたせいで他称まで、俺の彼女という事になった…らしい。
あと、必殺技や連携技を使う事もできる。
ちなみに年下なのに俺のクラスメートの友達が何故か多い。
「何処がって…お前の浮気がばれるぞ?そして必殺技を喰らう事になるぞ。」
「浮気以前に誰かと付き合った覚え自体がないんだが?」
「記憶障害か?」
「お前達が勝手に勘違いしてるだけだ…」
迷惑な事この上なし。とりあえず補習を止める言い訳…じゃなくて理由が出来た。
「俺は逃げるから、後は頼んだぞ佐和。」
「マジで俺任せ!?」
「あぁ当然。」
自称が親友ならその位はやってもらわないと割に合わん。
「無理無理無理っ!小説でいうサブキャラだから俺は!」
「わざわざ小説で例えるな。」
何処かのバカの言ってた事を思い出すだろ。
「で、本当に無理な理由は?」
「紅虹に見方をしたら、宿題を写させてと詩苗に頼んでくれるって契約を結んでいるからだ!」
詩苗はフルネームが詩苗冷波。頭も運動能力も良くて学校での人気と評価が高いやつだ。萩異や魅異とかなり仲が良く、俺や佐和とも話とかをよくするな。
俺の知り合いの中でも、数少ないまともな人やつだ。
「言っとくが佐和、お前は萩異に騙されてるぞ。」
「何だと!?」
「紅虹は頼んでくれる契約をしただけだ。適当に頼むだけって事もある。」
「た、確かに…」
まぁ、見せてもらえる可能性は高いけどな。とりあえずは佐和を説得しないと。
[バァン!]
「クゥ君を発見だよぉっ♪」
…手遅れみたいだな。突然部室に入ってきたのは言うまでもなく萩異だ。
「じゃ、俺は帰るから。」
「あれぇ?良いのかな〜?レーナミちゃんの宿題、此処に有るんだけどな♪」
冷波の宿題を見せびらかす萩異。
ちなみに冷波は『万能人レーナミ』という称号からレーナミと一部に呼ばれている。称号の発案者は萩異で広めたのは魅異だ。確か数週間前に放送器具を勝手に使って全校(小・中学校も含む)に流してたな。
「本当か?偽者じゃないだろうな!?」
「当然本物だよぉ〜。校内のファンに高値で売りつけようかなぁ?」
それは立派じゃない犯罪だ。
「だがそれだと紅虹も多少はファンが多いだろ!?お前のグッズを売ったらどうだ?」
「いやいや、私のグッズを持っていって良いのはクゥ君だけなのだよ。」
佐和の質問に答える萩異。俺は要らんから欲しそうな佐和にあげなさい。こいつはお前と冷波の両方のファンだから。
「とりあえず雄武君に選択権はないのだぁ♪」
オウム?…あぁ、佐和の名前か。では、フルネームで佐和 雄武だと改めて紹介しておこう。
「ってか結局、俺に何のようだ?」
「あぁー、えぇ〜っとね…忘れちゃった♪」
「やっぱり…」
大方、そんな事だと思った。
「そこからは私が説明するよ〜。」
と、此処でいきなり登場する魅異。
「あ〜、でもその前に佐和は帰ってね〜。」
「えぇ!?何で俺だけ除け者なんだ!?」
「雄武君、帰らないとレーナミちゃんの宿題を捨てちゃうぞぉー。」
「即、帰らせてもらうぜ!」
こうして騒がしい佐和が部室を去ったのであった…完。
というか立ち去ろうとしたら宿題で脅されて、挙句の果てに追い出されるとは…
「って訳で萩異を部員にするよ〜。」
「「さんせー!」」
「って、ちょっと待て。」
どういう訳で部員にするんだ?あと、妹は何時の間に到着した?
「それは小説の都合でクゥちゃんには教えられないよ!」
小説の都合って…何を言ってるんだ妹よ。
「クゥ君が主人公って事は私がヒロインだよねぇっ!」
「一応、ヒロインは私と萩異って事になってるよ〜。」
冗談抜きで魅異の口車に乗せられたか?それとも何か劇でもやるとか…それはないな。
「もももっもしかしてっ、私と魅異ちゃんはヒロイン同士で争うって事!?」
「そうなるかもね〜。」
「私はー?」
「妹ちゃんには『家族だからクゥ君といつも居られて良いなぁ賞』を私が授けてあげようっ!」
萩異と魅異が争う?恐らくこの大陸が消滅するな。
そして萩異、意味不明な賞を授けるなっ。
「そういえば混合部って何をするの?」
萩異が当たり前の疑問をぶつける。だが正直、俺も知らん。
「簡単に言えば退屈をしないためにのんびり過ごしたり、皆で旅行に行ったり、疲れを癒したりするための部活なんだよ。」
妹が少し分かりやすい説明をする。ちなみに俺は、授業での疲れをこの部室で癒す事が多い。主に授業が終わりこの部室に入って寝るというのが基本だ。家に帰るのは七時くらい。
「でもまだ入部者が少ないけどね〜。」
「それなら私が入部者を探してこよーか?」
「言っとくけど入部ラインは厳しいよ〜。そんなに簡単に見つかるかな〜?」
「だいじょーぶ!私の親友にひ弱な人なんか居ないよ。それじゃー、行ってくるね♪」
そういって部室を飛び出す萩異。元気だな。
「元気な人だね!」
「まったくだね〜。類は類を呼ぶから結構な実力者が来るかもよ〜。」
類は類を呼ぶ…ねぇ。魅異によって部員にされた俺はこいつと同類か?
「俺は少し疲れたし寝てるから、部員候補が来たら起こしてくれ。」
「OK〜。」
どんな入部者が来るんだ?萩異の事だ、女子しか連れてこないだろう。
どうかまともな人が来ますように…
「てぇいやぁっ!」
[ゴスゥッ!]
「げはっ!…何だ一体?」
腹を誰かに殴られて目が覚める。って、妹と魅異が居ない。
「フッ、こんな所で昼寝とは油断しすぎっ!あんたが女なら確実に襲われてたわね!」
「お前は姫魅じゃないか。もしかして新部員って…」
「そう、戦友である萩異に頼みで入部してあげようってわけ。そしてこの部から私の名を全世界に広める!」
この変な野望を抱いてるやつは敢闘 姫魅。とにかく元気な奴で、俺のクラスメート。面倒な事や面倒じゃない事などをよくサボる。萩異とは気が合うらしく、二人で世界を乗っ取ろうとした事もあるらしいが、資金不足で断念した。
お金と楽しい事が大好きで問題を起こす事も多めである。『サボり姫』の称号を持ってるが姫が関連するのは名前だけで姫らしさの欠片もない。
「全世界…ねぇ。」
「あぁーっ、その言い方は信じてないわねクゥ!」
「当然。」
信じろという方が無茶だ。
「まぁ良いわ。あと、頼みがあるんだけどさー。」
「言っとくけど、金は貸せるほど持ってないぞ。」
「何でそうなる!?」
いや、姫魅の性格からして金だと…
「単刀直入に言うと…私と勝負しろぉっ!」
げ…まさか暴走気味か?
姫魅は暴走気味になる事があるんだ。まぁ、普段より元気に暴れるだけだ。
「とりあえず俺は、平和主義だから断りたいんだが。」
「アンタの意見なんかどーでも良いっ!さぁ覚悟ぉっ!」
そういって突進してくる姫魅。さて、どう来るかな?
「ひっさぁぁぁつ・『一円オブマネー』!」
空中高くにジャンプして一円を、大量に投げつけてくる姫魅。何で特星なのに日本円を持ってるんだ?
俺はそれを全て地面につく前に取る。後でどこかで両替してセルに変えるか。
「フッ、流石はクゥ!なかなかやるわね!」
「今度は百円でもいいぞ。」
「百円は大金よ!武器に使うなんて滅相もない!」
一円を(恐らく)百枚以上投げた奴の言う事か?
「まだまだぁ!ひっさぁぁぁつっ・『やり残し落とし』!」
大量の本らしきものを投げてくるが、寸前でそれを避ける。
「って、宿題の数々かよ!?」
「うぁっはっはっ!それは過去に高校で私がサボった宿題だ!」
これって全部じゃないか?一年の頃の宿題もあるし。
「流石はサボり姫といわれてるだけの事はあるなぁ。姫らしさはまったくないのに。」
「余計なお世話だコラァ!第一それを言ったらアンタの称号だって全然じゃん!」
「称号かどうかは知らないけどまったくだよ。」
自分の事ながら相手に同意する。俺は『クゥールのクゥ』と言われてるがダジャレだろ。恐らくクールと、クゥを合わせたのだろうが無理矢理すぎる。
第一、俺はクールでも何でもないし。単にあまり叫ばないだけだ。
「まだまだ私の必殺コンボは続くわよぉっ!ひっさぁぁぁ…」
「人に迷惑掛けてるんじゃないわよ!この大ボケがぁっ!」
[ズバコォッ!]
「ふげふぅっ!」
空中から必殺技を使おうとしてる姫魅は撃墜した。そして姫魅に攻撃したのは冷波だった。
「ありゃりゃ、レーナミちゃんの攻撃をモロ食らうなんて大変だねー。」
「若い人は元気で良いですね。実に私も参加したい。」
後ろに居るのは萩異と…
「って、何で学長が此処に居るんですか?」
「クゥ君、私の事は学長ではなく校長と呼びなさい。学長の呼び方にはセンスがありませんからね!」
「は、はぁ…」
この意味不明な人はこの高校の学長…じゃなかった、校長だ。確か名前は正安だっけ?三十歳くらいで校長をやってて、特星の殆どの高校の校長を同時にやっている凄い人。いろいろ謎が多いけど、悪い人ではなさそう。だが性格は校長には向いていない。
聞いた話だと特殊能力は波動を操れるらしい。
ちなみに俺にクゥールのクゥの称号をつけたのはこの人。
「レーナミちゃんとこーちょー君にも部員になってもらうんだよ♪」
「おおぉっ!校長も来るなら私達の連携技を強化できるじゃん!」
校長を君付けするな萩異。そして驚くところが違うぞ姫魅。
「ほぉ、姫魅君も萩異君と連携技をやってるのですか。」
「そういう校長も連携技をやってるみたいだねぇ。」
「ねぇねぇ、一回試しに三人でやってみよーか♪」
校長と姫魅と萩異が意気投合してるし。
「冷波、驚く場所を間違えたのは俺か?」
「いえ、私も恐らくクゥ君と同じ場所で驚いたわ。」
よかった。冷波はやっぱりまともだ。
「校長が学長の呼び方が気に入らないなんて驚きよね。」
「えっ…いや、そこもだが校長がこの部活に入るって事とかさぁ。」
「確かにそれも驚きよねー。でもあの校長ならありえるわ。」
ありえるのか…まぁ、あの校長だからな。
「ところでクゥ君、三人の技のせいで部室が滅茶苦茶だけどいいの?」
「あっちゃー…まっ、魅異が来たら何とかなるだろ。」
ってか何処に行ったんだ?アイツなら今の状況も分かってるはずだが。
「ところで魅異って何者なの?明らかに普通の人間とは思えないんだけど。」
「俺が知ってる範囲では、勇者社の社長をやってて瞑宰京っていう特星本部のある町から引っ越してきた現代勇者って事くらいだ。」
この星では勇者や神様は職業でなれるんだよな。…何か、俺の中でのファンタジーのイメージがぶち壊れた。
「こういう事はアイツに聞くか。」
「アイツ?」
「ちょっと待っててくれ。」
俺はケータイであるやつに電話を掛ける。
「あー、もしもし?お前の親友らしき人物の俺だ。今すぐ混合部の部室に来い。もし来なかった場合は明日から親友をやめて敵同士になると思え。…以上だ。」
そして電話を切る。アイツにはこの位で言わないと。
「だ、誰に電話したの?」
「佐和だ。アイツなら学校内の大抵の女性の過去とかは知ってるはずだし。」
「女性の敵にならないそれ?…って、もしかして私も!?」
「まことに気の毒だとは思うけど恐らく調査対象だ。」
それを聞いて少し落ち込む冷波。ちなみに俺が佐和を止めない理由は、それを止めさせたら本人の趣味が無くなるからという非常に友達思いな理由である。
「うおぉぉぉぉおおおぉい!」
もう来るとは、非常に早いな。方向からして学校内で調査中だった様子。
「お、追い出しといて…呼ぶとは…って、何気に滅茶苦茶じゃないか!」
恐らく部室内の事を言っているのであろう。三人のせいで一回、佐和が来た時に比べたら滅茶苦茶だ。
「しかも詩苗も居たのか。」
「え、えぇ。実は貴方が調べたデータを見せてもらおうと思って。」
「別に良いけど誰のを見るんだ?」
「魅異の全てのデータを見せてくれる?」
佐和は何処からか取り出したノートを冷波に渡した。
「ってか、女子生徒一人に一冊のノートを使ってるのか?」
「おう!お陰で前回のお年玉を全部ノート代に使ったけどな。」
金の無駄遣いだ。合計何セル掛かったんだよ?
「それで冷波、面白い事とか分かったか?」
「えぇ、強さの秘密は分からないけど、私が気になってた事の一つは分かったわ。」
「気になってた事?」
俺の場合は気になる事が多すぎて逆に気にしてなかったな。
「魅異が〇点ばかりなのかが分かったの!」
魅異って〇点ばかりだったのか。その割には全てを知ってるってイメージがあるんだが。
「理由は魅異には絶対運力があるらしいわ。その効果は簡単に言えば、おみくじで必ず大凶か大吉しかでないという効果よ。しかも一度大吉が出たらずっと大吉、大凶が出たらずっと大凶といった感じで効果は継続されるらしいわ。」
「嘘ぉっ!なら宝くじで特等が出たら必ず全部特等じゃない!」
説明する冷波の言葉を聞いて、姫魅が二人と技を使いつつ興味を示す。こういう事だけはよく人の話を聞いてるな。
「まっ、とりあえず魅異の〇点の秘密が分かったからいいわ。ありがとね、クゥ君に和佐君。」
「和佐じゃなくて佐和だ!」
最後の最後で和佐…じゃなくて佐和の名前を間違えて冷波は、部室から出ていったのであった。
「それにしても華やかな部活だな。俺も入部して良いか?」
「男性陣が俺と校長だけだし、俺的には全然オッケーだが。」
「よっしゃ!決まりだな!」
どーせ、そのうち廃部になるだろうからな。でも校長が入部してるから無理か?
「「「ひっさああぁぁぁぁつ・すてーじあしゅーめんとぷれすたー!」」」
[ッバゴドダギグァァアァァアアアァァン!!!!]
………何か凄く変な効果音と共に、何かが部室の壁と小学校を貫通して飛んでったんだが。
「クゥ…今のなんだ?」
「三人に聞け。」
大体、俺に聞いてくる事は予測できてたので即答してやった。
「うーん、まぁまぁ上出来だね♪」
「あのー、今のは何ですか?」
萩異は中学生だから敬語の必要はないだろ。まー、あの技を見た後じゃあしょうがないが。
「今の技は私の波動をメインに」
「私の必殺技と」
「私の元気を混ぜた超奥義よ!目指すは魅異の勇者拳以上!」
波動と必殺技はいいとして、元気を混ぜる意味はあるのか?…というかどうやって混ぜるんだよ?
「佐和、魅異の勇者拳ってどんな技だ?」
「俺の調べた範囲では、勇者流という勇者だけが使える技の一つで、使い手によっては宇宙消滅級の威力があるらしいぜ!」
「どんな使い手だよそれ…」
「今のところは魅異だけしかその威力は出せないらしいぞ!」
第一、勇者って剣とか使うのが一般的だろ。何で素手での攻撃技なんだ?しかもネーミングがそのまんま過ぎるし。
「よ〜し!この技で魅異ちゃんの勇者拳に挑むぞぉー!」
萩異のこの無茶な発言は実際に行われる事になった。
という訳で、魅異と三人のバトルが始まった。
「それじゃあ私は本気でいいんだね〜?」
「本気なんて無理だよぉー。私達三人分よりちょっと強いくらいでお願いするよ♪」
本気でやったら確実にあの三人は無事に帰れないだろ。
「それじゃあ審判はこの俺、佐和がやらせてもらうぜ!場所は部室の前に突如現れたやけに広いリング場!ルールは気絶するか場外に出たら負けだ!視聴者の皆さんにも大体、イメージはできたかな!?それではバトルスタート!」
「先手必勝!闘技・崩壊惑星物語!」
闘技は特技とか奥義のうちの一つと思ってくれたら良い。
「おおぉっ!姫魅選手、崩れゆく惑星のような崩壊気味の技でいきなり先制攻撃か!?」
「星技・惑星崩壊物語の破片だよ〜。」
[ひゅううぅぅぅぅぅ]
「魅異選手は似た名前の技でやりかえした!なんと惑星の破片のような大岩を投げつけた!」
魅異の三大流技とは違う技か。やっぱり手加減してるなあいつ。
「私の技はこの程度の岩くらい軽く砕い…」
[どごぉぉっ!]
「姫魅選手、言葉を喋りきる前に大岩に飛ばされたぁっ!しかし場外までは飛ばなかった!」
「特技・闘志の波動ですよ。」
「そしてひっさあぁぁつ・ふるれーぱらっく!」
「校長は姫魅の回復をして萩異は謎の必殺技で魅異に攻撃だ!」
ちなみに萩異の使う必殺技に、漢字やカタカナや数字や英語は、あまり使わないと萩異が言ってたな。でも技名を言う時には関係ないと思うが。
「わぁっとととと〜。」
「魅異選手は萩異選手の攻撃をよろけながらも何とかかわした!」
「ひっさぁああぁぁつ・びりびりしびれでんきだよー♪」
[ばぢっぢぢぢぢぃっ!!]
「二人とも、あの技行くよ♪」
「三人が体制を組みなおした!この技はまさか!?」
「「「ひっさああぁぁぁぁつ・すてーじあしゅーめんとぷれすたー!」」」
[ッバゴドダギグァァアァァアアアァァン!!!!]
部室で放った大技か。でもこれで勝てる事はまずないと予測しよう。重要な部分を俺はちゃんと覚えてるぞ、それは萩異が魅異に『三人よりちょっと強いくらいでお願いするよ』と言った事だ。だから勝負の結果は…
「じゃあご希望にお答えして〜、勇者拳だよ〜。」
[バゴォン!]
効果音こそ迫力はないが、三人の必殺技を突き破り三人を吹き飛ばした。
「うわぁーん、やられちゃったよぉー!」
「吹き飛びオチですか…ナイスですよ!」
「魅異ー!今度一緒に宝くじ買いに行かない!?」
好き勝手叫んで飛んでくとは…特に最後のやつ。
「まぁ〜、とにかく部員が一気に増えた一日でした〜。」
「誰に言ってるんだ?というか、妹が居ないんだが。」
「もう家に帰ってるはずだよ〜。」
オイオイ、兄を放っておいて先に家に帰るとは、何て妹だ。
「しょうがない、昼食も食ってないし帰るか。」
「ついでに私も行くよ〜。」
「オマケで俺もついてくぜ!」
「お前等二人とも帰れ。」
@佐和視点@
「いらっしゃーい。」
「おぉ!此処が噂の聖域の後書きか!?」
「イエス!クゥは主人公とか信じてないから、代わりに来てもらったんだ。此処での話は本編には引き継がれないがな。」
「そうか。」
「それで今回の話だが、部員が増えたな。」
「あぁ!普通の親友である俺も部員に入って、賑やかさがアップだ!」
「そうだな。さて、それでは皆さん次回もお楽しみに!」