表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

御題「罰ゲーム」「苺大福」「夢の仲」

作者: しし

飲み会において罰ゲームという物は半ば必須といって良いだろう。

特に、大学生の飲み会では。


先輩からの振り、或いは先輩に対する粗相。それに対し一般的なのは酒の一気のみだろう。

しかしながら昨今、「アルハラ」という風潮があり、飲酒を強要することはあまり良くないこととされるようになった。

そこで、ある大学のあるサークルでは、ある罰ゲームが考えられたのである。


ある青年が居た。辛い物が苦手で、甘い物が好き。どこにでも居るような大学生である。

飲み会の中、ある先輩が取り出したのが四つの「苺大福」。見た目はおいしそうであり、それぞれに差は見受けられない。しかし、それが持ち込まれたときに参加者の中に走ったのは緊張感。そう、これは罰ゲーム用の苺大福だったのだ。


先日、サークルは大会に参加していた。個人種目において、その青年は、そのサークルの同期で最下位だったことから、罰ゲームとなったのだ。


サークルの各期の学生の最下位、つまり四人がそれぞれ牽制し合い、どの苺大福(ハズレ入り)を食べるか選ぼうとしている。選ぶ順番は決まっている。年功序列。先輩からである。しかし…

「先輩、それだけいびつですよ」「え、それにしちゃうんですか?」など、後輩達が自分のねらう物以外を掴ませようとしたり、或いは周りのサークルメンバーが煽ったりする。


そうしてついに全員がそれぞれ苺大福を選び終わり、実食へと入った。

ハズレを掴んだのは青年。先輩達がことごとく甘い物を掴んだのだ。後輩で歩かれ二選択の余地はなかった。

その苺大福の中身は、唐辛子でくるまれた辛子、生姜、その他諸々。

それを食べた彼は―――



ふと、目を覚ました。飲み会があったのは一週間も前のことで、ハズレを掴んだのは最年長の先輩である。ハズレを掴んだことは過去にあったけれども、先週は大丈夫だったはずなのだ。

そして今日も一日が始まる。次こそはこのようなスリルを味わわずに済むように、彼は練習に精を出すことに決めたのだった…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ