第3話 黒い画面の子供
今日もいつものように、母は出かけていった。家にいるのは私だけ——よくあることで、私はいつもこの小さな部屋で時間を過ごしている。なぜだろう、まだ小さい私に、もう夕飯の準備ができたと声をかけてくれる人がいない。それなのに、母にそう言ってほしいと思っている自分がいた。
暗く光を失った画面を見つめていると、そこにはひとりの子どもの姿が映っていた——どこか哀れで、疲れ果てたように見えて、不安を抱えているようだった。その姿を見て、私はその子がかわいそうだと思った。何もない黒い画面の中に、まるで謎に満ちた旅の絵が見えるような気がした。
そのとき、またひとつの問いが頭に浮かんだ。私は夢でも見ているのだろうか、それとも——記憶というものは、人によってまったく違う見え方をするのだということに、ちゃんと気づいているのだろうか。でもそれは、私のような小さな子どもには難しすぎる問いだと思った。だから母に聞いてみた——なぜいつも私を叱るのかと。返ってきた答えは、叱られたときに私が受け取ったものとは、まったく違うものだった。あれは怒りなんかじゃなかった——ただ、行き場のない心配が、言葉になって溢れ出ていただけだったのだ。
その短い答えだけで、私はしばらく考え込んだ。ふたりだけで過ごしてきた小さな日々の中で——そのうちのひとりがもうこの世にいない今——私は思った。私が父や母を見るときの目と、彼らが私を見るときの目は、同じなのだろうかと。そして記憶とは、ただ自分の影を映すものに過ぎないのだろうかと。
最後に私は考えた——"あの人"、父が心の中に残しているものは何だろう。私は良い子だっただろうか、それとも悪い子だっただろうか。そう想像しようとするたびに、問いはどんどん広がっていった。そしてその答えを探しているうちに、私はいつの間にか小さなぬいぐるみを抱きしめながら、眠りについていた。




