突然失恋した
バルスを唱えてしまったことに
それがバルスだったことに
や 数年前はそれがバルスだって思ってたんだけど
もうバルスじゃないかなと慢心して
甘えた気持ちで
唱えてしまったそれがバルスだった
それで3年間ずっと大好きだった彼は
鶴のように飛び去ってしまいました
あれは梅雨が始まる前でした
鶴吉さんが飛び去る前に
わたしは復縁のおまじないをかけた
今まで本当にありがとうねずっと大好きで死ぬほど幸せな時間でした
絶対あとで惜しくなるように
最後まで鶴吉さんの全肯定民だったよ
鶴吉さんの夢をよく見る
わたしも鶴吉さんの夢枕に立ちたいな
あれ
もしかしたら鶴吉さんもそう思ってわたしの夢に…?
鶴吉さんが閉めた扉の鍵は
二週間後にそっと外されていた
当たる占い師も、鶴吉さんは未練があるって言っていた
あのおまじないは連絡したら効力が切れてしまうみたいなので
鶴吉さんがわたしのことを
毎日毎日思い出しながら
他の女の子と会っているって想像して
満足するんだ
手と手みたいに
絶対に自分からは言えない鶴吉さんなんだけど
きっと惜しんでくれてるはずだって
夢をみるのが今の日課
わたしのことなんて
人参好き程度にしか好きじゃなくても
そういうところもたまらなく好きだった
じゃがいもの中に人参もまた混ぜてあげてもいいかなって気持ちに
いつかなってくれるかな






