表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

77/81

快勝

 


 その後、タライトン中尉に部隊を呼び戻しと予備の兵器を取りに行かせ、その間にルイスはパトリシアの遺体を埋める。

 大きめの石を墓標代わりに置いたルイス。

 とても王族の墓とは思えないが、ルイスはその墓石の前に座り、両手を合わせた。


 翌日戻ってきた部隊と共に、ルイスはアズマッシュ国軍達が来たであろう道を進み、アズマッシュ国軍の裏に回ることに成功する。


 突如、背後に現れたルイス達から攻撃されたアズマッシュ国軍は、平原での大規模な粉塵爆発攻撃で壊滅的打撃を受けていたこともあり、撤退する事もできず、大敗するのであった。


 この敗戦はアズマッシュ国にとって、かなりの痛手であった。

 アズマッシュ国内の東側に領地を持つ貴族の軍を、全て投入していたからだ。


 イスディニア王国は、そのままアズマッシュ国内に侵攻する。

 東側貴族の兵士を総動員していたアズマッシュ国は、侵攻してきたイスディニア王国軍になす術なく国内を占領されていく。


 アズマッシュ王家が慌てて、西側の貴族達に兵士を派遣する様に命じたが、バラバラに派遣された兵士達ではイスディニア王国軍を追い返す事など、出来るはずもなかった。


 国内奥深くまで攻め込まれたアズマッシュ国は、アズマッシュ王都にて籠城の構えをとる。


 ルイスと共に進軍したウィンストン中将の下に、報告に行かせた部下から、陛下よりの命令書が届く。

「アズマッシュ国王家を滅し、イスディニア王国に取込めとの御達しである!」

 命令書を見せながら、各指揮官に向け命令を出した。

 そうして始まったアズマッシュ王都攻略戦。


 そこに登場したディトロナクス軍の新兵器。


「コレは?」

 と聞いたのはウィンストン中将。


「大筒です。巨大な玉が飛び出し、城すらも破壊する新兵器です」

 そう言って胸を張るルイス。


「これならば、一気に城を破壊してアズマッシュ王家を殲滅できましょうぞ」

 タライトン中尉が、そう言って笑う。


盛り上がるイスディニア王国軍。

 だが、一人だけ暗い顔をした貴族が居たのだが、その者に声をかける人は居なかった。



 結果を言うと、アズマッシュ国は呆気なく崩壊した。

 大筒から発射された巨大な玉が、アズマッシュ国の城を物理的に崩壊させ、城内にいた人々を巻き込んた瓦礫により、主だった王族は死亡してしまう。


 城の崩壊に兵士達は、西側貴族の領地を目指して逃げたが、食糧も水も持たずに逃げたため、途中の町などで掠奪行為に手を染める。


 イスディニア王国軍がそれを取り締まる形で捕縛していったことにより、アズマッシュの民はイスディニア王国を受け入れる雰囲気になる。


 結果として、アズマッシュ国のほとんど地域がイスディニア王国に併合される。


 浮かれるイスディニア兵士達。


 アズマッシュ城を落とした時に、リベアランス伯爵は戦果の報告と自分なりの考察を添えて、王に書を送っていたのだが、その返事が先程届いた事を知る者は少ない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ( ´;゜;∀;゜;)つ★★★★★
[一言] (」^o^)」 作者様ぁ〜 ゆっくり作品制作 ふぁいとぉ〜 コロナ感染は(`・д・)σ メッ 健康第一 リアル優先 作品は時間がある時にですよ ご自愛くださいm(*_ _)m
[良い点] なんともスピーディ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ