ルイス、ハメられる
色々想像しながら読んで下さい。
さてそれは、ウィンストン辺境伯の屋敷で、夕食会という名目で、魔物大戦とチェスに誘われ、夜遅くになりウィンストン辺境伯の屋敷に泊まる事になった日。
まあ、よくある事なので、ウィンストン辺境伯の屋敷には、ルイス用の部屋が既に存在したのだが、その部屋で寝ていたルイス。
寝る前にウォッカを飲んだこともあり、グッスリ寝ていた。
そして深夜、音もなくルイスの部屋のドアが開くと、人影がスッと動き、難なくルイスの部屋に侵入する事に成功する。
ルイスの部屋の鍵は、いったいどうやって手に入れたのだろうか?
ベッドで眠るルイスを見下ろし、その人物は、
「ふふっ、ふへへへへ、ぐふふふふ」
と、下品に笑う。
シーツをめくり上げると、眠っているルイスの寝間着を脱がし始める。
その手際の素晴らしい事といったら、筆舌に尽くし難い。
そうして真っ裸にされたルイスを、口からヨダレを垂らしながら眺める人物。
「待ちに待ったこの時が今! ようやくルイスが私の手に入るのよ!」
そう言ったのは、サラであった!
サラは自分の寝間着を脱ぎ捨て、ルイスの横へと寝転ぶと、ルイスの身体を撫で回す。
さすが変態と言うべきか、そのテクニックをどこで磨いたのか聞きたくなる。
ルイスのルイスが、まさに棒立ち状態。
寝ていても反応するものなのだ。
サラは寝ているルイスに口づけしてから、ルイスの体の上に乗ると、痛みに思わず声を漏らした。
後は読者の想像に任せるとする。
流石にルイスは、その時に目を覚ましたが、もう既成事実は成立している。
サラの勝ちである。
サラの美尻を堪能したんだから、ルイスは負けても仕方ないだろう。
翌日、真っ裸で腕枕状態のルイスとサラが眠るルイスの部屋に、無断で入ってこない "はず” のメイドが、無断でドアを開けて同じベッドで眠る二人を発見し、大声でウィンストン辺境伯達を呼ぶ。
ニヤニヤ笑いながらサラの家族が集まり、裸でシーツに包まったまま呆然とするルイスに、ウィンストン辺境伯が、
「結婚するんだよね? だよね?」
と、有無を言わせぬ口調で責め、ルイスが、
「お嬢様を幸せにします」
と言わされたとか。
もう、ハッキリ分かると思うが、ウィンストン辺境伯家族一同共犯である。
と言うか、屋敷に勤める者達も全て共犯だ。
他の貴族家から、縁談の話が続々と来ていたルイスを、
『取られてたまるか!』
とばかりに、サラがルイスに惚れていることを、すでに知っていた家族は、内密にこの策略を立てて、犯行に及んだのだ。
何故サラがルイスに惚れていることが、家族にバレたかというと、ルイスのところに足繁く通うサラを見れば一目瞭然だが、決定的だったのは、サラのベッドの枕元にある木箱の中身が、バレた時だとここに明言しておく。
そうして、ウィンストン辺境伯の屋敷に、ルイス用の部屋が設置された時から、この壮大な作戦が練られていたのだ。
サラに、いや、ウィンストン辺境伯家に手籠にされたルイスだった。
そして1ヶ月後には結婚披露パーティーが催される。
その案内状は2ヶ月も前に、ウィンストン辺境伯家から各貴族達に送られていたいうから、もう怖いと言うしかない。
犯行の前に送っていたのだ。
それを聞きルイスは、道理で縁談の話が急に来なくなる訳だと、納得した。
「まだ色々やりたい事があるので」
などと言って、やんわり断っていたルイスだったが、月に何通も届く見合い話が、パッタリ来なくなっていたのには、それ相当の理由があったのだ。
ちなみにサラの使ったテクニックは、サラの母親が木の棒を使って伝授したらしい。
ルイスはそれを聞き、
「貴族って本当に怖い」
と心の底から実感したのである。
いかがでした?笑




