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第1章ー2話 「コミュ障とかの問題じゃない!」

2話に凸りましたが、まだまだ書き足りませんね。書くのはやっぱり楽しいです。

書きながら、ようやくヒロインを思いつきました。テンプレ化は避けたい!それでは2話をお楽しみください。


初体験は散々だったが、耳栓をつければまったく不快無く撃てるものだ。まだ耳が痛い。

「親に『あんたいつ定職に就くの!』って言われた時くらい耳が痛い」

いやね、コンビニのレジ打ちだって3年も続けてたんだから十分に定職だよね?違うね。

そんなアホみたいな自問自答をしていると、まだ耳なりがしているのか透き通る叫びと炸裂音が聞こえた気がした。

「あぁっ、もうなんでこんな時に!」

気がした、じゃなかった!やばいよ、明らかに女の子の声だよ!でもなー、転移したてのフリーターが助けになる訳ねぇよな、うん。

だがしかし!これは初イベントの予感!女の子助けて感謝されるとか前世じゃ絶対ない!僕は言う、決め台詞を「頼むぜ相棒」フッ、決まった・・・

「おいあんた大丈夫か!?」

大丈夫じゃなかった。お約束だった。こんなお約束すら見抜けない甘ちゃんな自分を悔やみながらも、チラリズムは止まらずに放心状態に陥った次の瞬間、目も絡むような閃光に飲まれ僕の異世界ライフは一時停止を迎えた。

「ッツ、頭が・・・」

頭が痺れてる。頭痛と吐き気と二日酔いを混ぜたような不快感だ・・・

「ようやく目を覚ましましたね」

・・・?さっきの声。

「それじゃあ、まずは目を潰しますか」

「まぁ、まてよサイカ。事情は聞いてやるべきだろ」

「兄さんはたまにおかしなことを言われますね」

「私の着替えを覗いたのですよ!女性の着替えを!兄さんが何と言おうと極刑ですからね」

「なぁあんた、いくら妹が可愛いからって覗くのは良くないと思うぞ」

「誤解し過ぎだ!その子の叫び声と爆発音が聞こえたから助けようと思って行ってみたら、その子が裸だったんだ!」

「やっぱりサイカの勘違いじゃないかー、自意識過剰は良くないぞ」

「兄さんまでその方の味方を!もう知りません」

いってしまわれた・・・お、恐ろしい子だ。

「何か悪いことしたな、良かれと思ってやったら仲違いさせちゃった」

「気にしないでくれ、妹を助けようとしてくれたんだろ?ありがとう」

「加害者に礼なんて言うなよ、いい奴過ぎると付け込まれるぞ。ところで君たちはダルバレギルドの登録者かい?」

「そうだよ、俺はジンで、さっきのが妹のサイカ。2人ともギルド加入者だよ」

兄妹揃って美形だな、身長こそ普通なものの兄貴の方は明るい茶色の短髪、さっきの妹の方は暗白いセミロングヘア、突き刺さるような金眼が2人とも良く似合ってる。

「なぁ、ギルドへ行きた「キャァァー」今度はなんだよ、これで悲鳴を聞くのは何度目だ?

「サイカ!」

またあいつか、これ以上僕のような被害者が出ないように尽力しなければ!

悲鳴の方角に向かい走ること数分、流石に妹のことだけあって兄貴は必死だ。顔が怖いぞジン氏よ。

「なぁ、心配なのはわかるが、妹かなり強いだろ?そんなに血相変えなくても」

「俺も妹もギルド内駆け出しの中じゃそこそこ経験があるけど、クエスト後で魔力も体力もほとんど残ってないんだよ!こうして走ってるのも正直辛い」

そうこう話していると、いよいよ現場は間近だ。最悪の場合初実戦だろう。兄貴は魔力回復用のポーションを飲んで火事場のなんとやらだが、おそらく厳しいのだろう。

現場到着。怖い妹殿の周りを囲むように、ブサイクな小太りの小人たちが囲んでいる。数はそこそこ多いな。さっきと違い、妹の顔はピンチの色を見せていた。

「なぁ、あの緑色のやつらは何だよ。見るからにキモいぞ」

「ゴブリンだ。単体ではそこまで強くはないんだけど、あんなに数が多いと厄介だ。幸いにもまだこっちには気付いていない。今なら!」

そう言って、腰の剣を握って奇襲をかけようとする兄貴を僕は押さえつけた。だって見るからにふらふらじゃないか。

「そう睨むなよ、妹もそうだが君ももう限界だろ。僕がやってみるよ」

正直不安しかない。が正面切っての戦ではない、勝算はあるだろう。そう思い僕は、弾倉をクリンコフに込めストックを曲げコッキングする。3マガジンあれば足りるか?やってみるしかないな。

「さっきから気になってたんだけど、それは何だ?見たことのない魔道具だ」

「これか?まぁ見てろって。あっ、耳を塞いでてくれうるさいからね」

距離はそんなにない、よし!

BAーーーーーーーーー!!!

効いたか!?

・・・一瞬だった。まさかの全滅!

「お、お、俺ツェーっ!!」

そんなありきたりな作風みたいな自画自賛を実演したはいいものの、誰からもコメントがないって言うのは想像以上に痛いので、もうこれきりにしようと自分に堅く、硬く誓った・・・恥ずかしい

「妹は無事だぞー」

気絶しているが。

「い、今の魔法は!?今まで色々な魔法を見て驚いてきたけど、今の魔法は見たことないぞ!詠唱もなかった」

「いや、魔法じゃねぇよ?物理攻撃だぜ今の」

「魔法を使わずに今の戦況を覆しただと?そんな馬鹿な!だって、ゴブリンが一瞬で倒れていったじゃないか」

マジか!?この世界まだ銃がないのかよ!文明開化させるわけにはいかないからな、ここは都合よく解釈して貰おう。

「なんて言うか、これは弓みたいなものだ。うん」

「弓なのか?これは」

「そ、それより、ギルドへ行こうぜ!妹も疲れているだろうし。な?」

「そ、そうだな。それもそうだ」

ふぅ。何とか誤魔化せたな。おっと自己紹介がまだだったな。

「僕はエイト。よろしくなジン」

ようやくひと段落か、何て言うか、めちゃくちゃ疲れた。もう寝たい。

ギルドに着く頃には、すでにもう眠気は吹き飛び興奮を押されられずにいた。なんというか、凄い。

「こ、ここがギルドか」

「えぇ、クエストの選別も程よくそして何よりご飯がおいしいの」

ついぞさっきまでの出来事を見ている者なら、何故妹ことサイカさんと会話ができているのか疑問に思うはずだ。兄貴に感謝だな。弁明、武勇伝含め僕のレビューを高評価で好評価な感じで妹に提示してくれた。

「エイトさんはまずギルド登録ですね、私が案内します」

「いいよ。あとは自分でやるから」

だって君、怖いんだもん!呼吸もままならないんだもん。

「何か、私がいると不都合でもありますか?」

ヒェ!こ、断る方が怖い!ここはおとなしく従おう。

「じゃ、じゃあお願いしようかな」

「えぇ!任せてください」

登録場所はこの手でお馴染みの酒場だ。大衆食堂のようなテーブル並びに、色々な冒険者の声。これだよこれ!やっぱり、異世界はこうでなくては!!

受付は嬉しいことに空いていた。日本でも、レジに並ぶのが苦痛でしかなかったからな。

「ギルド登録がしたいのですが」

「ここに名前、パーティーメンバー、職種をご記入下さい」

!?何だと!僕は今、このお姉さんの発言に驚いているわけではない。発言ではなく、ルックスになのだ!

グラマスという言葉はこの人のためにあり、サラサラの黒髪ロングポニーテール、大きな瞳、もう萌え要素の塊だった。

「あ、あのー」

「はい。何でしょう」

人生一番のキメ顔キメボイスで答えた。


「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいのですが」

「お構いなく」

断言できる!この人なら何時間でも飽きることなく見つめ続けることができrバチバチ!?雷?

「エイトさん?早く登録なされては?」

サ、サイカさん!ここに来て魔王降臨だと・・・

目が怖い。ハイライトが消え、というか目が死んどる!

「いっ、今からします。・・・ところでサイカ、この職種って言うのは何だい?」

「それは各冒険者の役職ですよ。私はウィッチ、兄は魔法剣士、他にはタンク、盗賊、ブレイダー、アーチャーがあります」

よかった、目に光が戻った。殺されるかと思っちゃったよ。マジで怖い!

「どうやってわかるんだ?」

「そこのガラスに手を置いて下さい」

お姉さんが優しく答える。天使だ、魔王とは違いヴィーナス過ぎる。

「これでいいのか?」

かざした手元が、青く光る。

「アーチャーですね。今後の活躍を期待しています」

「さあ、登録も済みましたし兄さんと合流しましょう」

「え?登録だけ教えてくれればいいよ」

「でも、パーティーの記入欄に私と兄さんを書いてしまいましたよ」

!?な、何だと!?しばらくはソロプレイを堪能して人生を楽しむつもりだったのに、僕のハーレム計画が・・・

「さぁ、行きましょう」

何か、笑顔が腹黒いぞ、この子。

確かに僕はコミュ障だが、それこれ関係なしに哀れすぎる。どうすればよかったのだ・・・

コミュ障とかの問題じゃない!!!




サイカは怖くて魅力的なコワカワキャラです。僕はツンデレも優しい系も好きですが・・・

今までにない可愛さも創作する以上は、追求していきたいですね。3話も楽しく書いていきたいです。

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