第86話 ダメ姉は、注目を浴びる
「―――ねぇコマちゃん?どうしてあなた、ここに居るのかしら?」
「あら叶井さま。私がここに居て、何かよくない事でもあるのでしょうか?」
ざわ……
「あはは。よくない、とは一言も言ってないわ。でも……コマちゃんの教室は隣でしょう?ちょっと不思議だなーって思っただけよ」
「ふふふ。休み時間に誰がどこで何をしようとその人の自由だと思いますよ。それに……このクラスには私の大好きな姉さまが居らっしゃいますからね。私が遊びに来ても可笑しくはないでしょう?」
ざわざわ……
「ふむ……まあ、確かにコマちゃんの言う通りね。休み時間なら、誰とどう過ごそうとその人の自由よね。……つまり、わたしがこうやってマコと引っ付いていても自由って事よねー♪」
「…………そうですね。休み時間だけなら、自由だと思いますよ。休み時間だけなら。まあ、他の人と違い私の場合は……休み時間とか関係なしに家に帰れば姉さまとこういう事を何の制限もなく思う存分やれますけどねっ♪」
「…………へぇ。それはそれは……羨ましい限りね。なら仕方ないし、わたしは今ここで十分にマコを堪能させて貰おうかな。……ああ、毎日マコを堪能しているコマちゃんは飽きちゃっているだろうからさ、コマちゃんの分までこのわたしがマコとコミュニケーションするから安心してね♡」
「面白い冗談ですね叶井さま♡姉さまとのコミュニケーションを他でもないこの私が飽きるなど、天地がひっくり返ってもあり得ないじゃないですか」
ざわざわざわ……
なにこの天国と地獄……?
「……あのぅ…………コマ?それにカナカナ?」
「あ、はい姉さまっ!どうかなさいましたか?何かお困りでしたら是非この私にお任せくださいませ。必ずや姉さまの力になってみせますから」
「なぁにマコ?もしかしてまた何かトラブル起こしちゃった?全くしょうがないわねマコは……良いわよ、いつもみたいにわたしがマコの力になってあげるわよ」
「い、いや……困った事というか、トラブルというか……ちょ、ちょっと二人に聞きたい事があるんだけど……」
この状況に色んな意味で耐えられず、左右の二人に声を掛ける。
「ど、どうして二人は……その」
「「どうして二人は?」」
「…………わ、私にくっついているのかな……?」
異性は勿論同性であっても惹かれる美貌を持つ二人―――我が最愛の妹コマと、我が最高の親友カナカナにどういうわけか登校途中からずっと腕を組まれていた私、立花マコ。そもそもコマとは教室が違うし、カナカナは普段は恥ずかしがってこういうボディタッチを人前でやりたがらない。だから流石に教室に入れば解放されるとばかり思っていたんだけれど……どうやら見通しが甘かったようで。
離れるどころか椅子を寄せ(コマに至っては自分のクラスからわざわざ椅子を取って来て)、登校していた時以上に密着して二人とも私から離れてくれない。
「え?どうしてと申されましても……今朝言いませんでしたっけ?姉さまが寒くないように温めてみようかなって思いまして」
「右に同じく。こうやってぴったりとくっつけばマコも暖かいでしょう?」
さもありなんといった感じで、二人は当たり前のようにそう言ってくる。いや、確かに二人のお陰で暖かい。暖かいんだけど……
「い、いやあの……今は熱いと……思うんだけど……色んな意味で」
寧ろ熱い、凄く熱いんです。小さい頃から大事に愛でている最愛の妹と、昨日あんなに熱いキスと告白をしてくれた一番の親友に両側から隙間なくくっつかれてサンドイッチにされているんだよ?おしくらまんじゅうのように美少女二人にギュウギュウと抱きつかれているんだよ?頭の中がマジで沸騰しそうで熱い、ホント熱い。
それに加えて、クラスの皆の視線がとっても熱い。
『た、立花キサマァ……!コマちゃんに飽き足らず、叶井にまで手を出しやがって……!』
『畜生……高嶺の花なコマさんはともかく、叶井さんは狙い目だから俺前から密かに狙ってたってのに……!つーか何であんなダメ人間があんなにモテてんだよ……!?』
『可愛い子二人侍らせて……ハーレムでも作る気かテメェ……!?見せつけてんじゃねーぞオラ!二人から離れろや駄姉ェ!』
『コマちゃん……かなえちゃん……どうして……?せ、洗脳?それとも何かアブナイお薬でもマコに盛られたの……?』
『かなえ……あ、アタシを差し置いてなんでマコなんかと何でイチャイチャ……!?ゆ、許せない……いいえ、絶対に許さないわよマコ……!アタシだって……アタシだってかなえの肋骨を堪能したいのにぃ……ッ!!!』
『さーてと。久しぶりに立花に手紙を書いてやらなきゃなー!おーいお前ら。便箋余ってるから欲しいなら好きなだけ持って行ってくれ。一緒にあの調子乗ってるダメ人間に心の籠った脅迫状送ってやろうぜー!』
『『『おぉー!!!』』』
…………ホントに、なんて熱烈な視線だろうか。これほどまでに嫉妬と殺意に満ちたアツイ眼差し……クラスメイトのものとは思えないよね。
あと、さらっと脅迫状送ろうとクラス皆で一致団結しないで欲しい。泣くぞ?泣いちゃうぞ私……?
「あ、あのさコマ、それにカナカナ!ありがとう!二人のお陰で暖まったしもう寒くないよ!だ、だから……み、皆が変な目で私たちを見てるわけだしそろそろ離れよっか!」
このままコマとカナカナに抱きつかれていたら私の頭がショートしちゃいそうだし、何より私たちの周囲を幾重にも取り囲んでいるコマやカナカナのファンクラブの子たちに後でリンチされ兼ねない。そう思って左右で猫のように頬擦りしている二人に離れるように提案してみる。
「……ふむ。確かにそうですね。叶井さま、少々密着が過ぎると思われますのでそろそろ姉さまから離れた方が宜しいかと。姉さまが他の方々に好奇の目で見られるなんて良くない事ですし」
カナカナにそんな事を言いながら、何故か更に腕を絡めて身体全体で抱きついてくるコマ。む、胸……コマの柔らかくて形の良い胸がめっちゃ当たってる……
「いやいや。そういうコマちゃんもマコから離れた方が良いと思うわ。このクラス、コマちゃんのファンが多いわけだしさ。あんまりくっついているとマコが他の人に嫉妬されちゃうわよ」
そしてそんなコマに負けじと私に抱きついてくるカナカナ。こっちはカナカナ自慢の長く綺麗な髪が私の首筋に当たって……サラサラで良い香りがして……
「一体何を仰いますやら。私にファンなどいませんよ叶井さま。……それに見た感じ、このクラスの人気者は叶井さまの方みたいです。叶井さまこそあまりくっつき過ぎると他の方々に姉さまが嫉妬されてしまいますしおやめくださいな」
「えぇー?わたしが人気者ぉ?無い無い。わたしよりもコマちゃんや……マコの方が人気者だと思うんだけどなー?」
「…………おや?珍しく意見が合いましたね叶井さま。私はともかく、姉さまは人気者ですよね。私や叶井さまは勿論、クラスの皆さんに姉さまはこれ程までに注目を浴びていますから。こんな風に―――」
『『『(立花、絶対ブチのめす……ッ!!!)』』』
……うん。まあある意味私も人気者かもね。コマとカナカナが艶めかしく私に擦り寄り扇情的に抱きつけば抱きつく程に、クラスの皆から『本気でキサマを仕留めてやるぞ』という殺意交じりの目で睨みつけられる。
……こんな事で注目を浴びたくなかったなぁ……
「だ、だから二人とも……これ以上は(私の生命的な意味で)マズイから……は、離れてくれると嬉しいなって……」
「だそうですよ叶井さま。姉さまから離れてくださいな」
「いいえ。先にマコから離れるのはコマちゃんの方よ。だってほら、そろそろ―――」
キーンコーンカーンコーン……
と、カナカナが何やら言い終わる前に予鈴が校内に鳴り響いた。後5分もしたら本鈴も鳴り、各クラスで朝のHRが始まる事だろう。
「ね?予鈴が鳴ったよコマちゃん。そろそろ自分の教室に戻らなきゃHRが始まっちゃうわ。だからすぐにマコから離れて急いで自分のクラスに戻った方が良いとわたしは思うんだけどなー」
「…………そう、ですね。では姉さま。遅刻するのは良くない事ですし、私一旦自分のクラスに戻りますね」
「あ、ああうん!じゃあまたねコマ!」
「はい。ではまた後で」
カナカナの指摘を受けて、少し残念そうな表情で私に一礼をして自分の在籍している教室へ戻って行くコマ。
「……ふふっ♪今日のコマちゃんはからかい甲斐があるというか……マコに似て面白いわ。ねぇマコ?ひょっとしてコマちゃんって家ではあんな感じなのかしら?」
「あー……いや。別に普段はそんな事無いんだけど…………何か昨日からちょっと様子が変なんだよねコマ……」
いつもは私に人前で抱きつかれるとかなり恥ずかしがる子なのに……昨日と今日のコマは何だか様子が違う気がする。さっきみたいに人目を憚らず朝から私に抱きついたり、何かと用事を作っては私に口づけをおねだりしたりと……
急に甘えんぼさんになっちゃって……正直に言うと、凄く困る。何が困るんだって?そりゃ決まってる。…………甘え上手なコマとか、キュンと来すぎてムラムラが抑えられなくなりそうだから困るんだよ……これがギャップ萌えという奴なんだろうか……?
「と、ところでさカナカナ……」
「ん?なになに?今度こそわたしに何か用事かしらマコ?」
「用事というかだね……そ、そろそろ先生も来るだろうし……カナカナも離れてくれないかな……」
コマが去った後も私に抱きついたままのカナカナ。あまり抱きつかれると、昨日の諸々を鮮明に思い出してしまうし……
それにコマが離れて大分散ったとはいえ、まだカナカナの事を好ましく思っている連中が私の周囲で殺気を放っているし……離れてくれると嬉しいなって……
「ああ、ごめんごめん。マコの抱き心地が良かったからつい」
「だ、抱き心地……!?抱き心地って……にゃ、にゃにを言ってんのさカナカナ……」
「あらら……赤くなっちゃって。しかも見事に噛んでるわよマコ。いつもは結構自発的に変態的な事を口走ってるのに……自分が責められると弱いんだ?」
「うぅ……」
「ホント、可愛いわねマコは」
微笑ましそうに私の反応を見て笑うカナカナ。こ、コマの様子も変だけど……私にキスと告白をした後のカナカナも何かいつもと違う気がする。何て言えばいいのか……いつもよりも大人っぽいというか、余裕があるっていうか、吹っ切れてるっていうか。
そんなカナカナを見ていたら、コマを見ている時とはまた違った意味で鼓動が早くなっていく。そして鼓動が早くなればなるほどに昨日のキスと告白をされた時のドキドキが私の中で再現されて、更に頬が熱くなってきて……
「……?マコ、また赤くなってるわよ?どうかしたのかしら?」
「い、いやっ!何でもない何でもないっ!…………そ、それよりさカナカナ。ちょっと……カナカナに私謝らなきゃならない事が……あるんだけど……」
「へ?謝らなきゃならない事……?」
いかん、赤くなってる場合じゃないだろ私。ホントはもっと早く……そう、今朝会った時にすぐ謝らなきゃいけなかった事があるっていうのに……
「え、ええっと……何かしらマコ?心当たりがあり過ぎて何を謝られるのか絞れないんだけど……?謝りたい事って……この前コマちゃんに告って来た先輩の息の根止めようとしたあんたの暴走を止めた件かしら?それとも今年の身体測定でわたしのバストサイズを見ちゃった件?それとも……その時『揉めば大きくなるかもよ』って言いながらわたしの胸を揉もうとして『あれ?掴めない……?』とか失言した件について?」
「…………い、いやあのカナカナ……それらに関しても後日ちゃんと謝るんで……」
……昨日も思った事だけど。私カナカナに迷惑かけすぎじゃね……?謝る事が多過ぎじゃないですかヤダー……
「で、でも今はそういう話じゃなくてだね!あ、あのねカナカナ……」
「うん」
「わ、私さ……情けない事にね」
「うん」
「……まだ昨日のカナカナの…………(ごにょごにょ)こ、告白の返事が……」
「……ん?」
「…………(ボソッ)カナカナの告白に、なんて答えればいいのか……まだ思いついていないんだよ……だ、だからその……ごめんなさい……」
「…………はい?」
カナカナ以外の連中には絶対に聞こえないように、小さな声で謝る私。考える時間は十分あったハズなのに。あんなにカナカナは素敵な告白をしてくれたのに。それなのにこの私は……本当に情けない事に、まだ答えを出せないでいる。
嗚呼、なんで私ってこんなに頭が悪いんだろう。……これが、頭の良い双子の妹のコマならば、きっとすぐに最高の返事を考えて返してくれるだろうに。どうして私は双子なのにこんなにもダメダメなんだろう?申し訳なさでいっぱいになりながらも、答えが出せないでいる私はとりあえずカナカナに頭を下げる。
そんな私の一挙一動を眺め、意味が分からずにポカンとしていたカナカナはというと……
「……ふ、ふふ……ふふふふふ……」
「……え?か、カナカナ……さん?」
「ハ……ハハッ!ハッハッハッ!」
何やら笑いのツボにはまったらしく、カナカナはその場で大笑いを始めたではないか。
「い、一体何を謝られるのかと身構えていたら……まさか、そんなことで謝られるなんてね……流石マコ、予想の斜め上を行く女……」
「あ、あのぅ……」
「あー……も、もうダメ……ちょ、ちょっとお腹痛すぎ……もー!あんまし笑わせないでよねーマコ!アッハッハッハッハッ!」
「……あの。ここ、笑うとこじゃないと思うんですけど……?」
あ、あれぇ!?何かおかしくない!?カナカナに怒られたり失望されこそすれ、私って別に笑われるような事は言ってないよね!?
「あー、笑った笑った。いつもはとんだ不真面目娘な癖に、マコって変なところで真面目よね。ま、そういう所も惚れた一因何だけどさ」
「か、からかわないでよ……それに何で笑うのさ……?今のどこに笑うところあったのカナカナ……?」
「……はー。あのねぇマコ」
困惑している私をよそにしばらく盛大に笑い続けたカナカナは、数分後にようやく息を整えて話を始める。
「あんた難しく考えすぎ。もっと気楽に考えて良いのよ。告白の返事とかそんなの適当でいいじゃない。どう返事すればいいかわからないなら『今はまだ考えられない』って言ってくれたり、お試しで付き合ってみたり、いっそコインで『付き合う・付き合わない』を決めたりさ。折角こんな美少女に告られたんだし、もっとこの状況を楽しみなさいよね。勿体ないわよマコ」
「いや適当って……楽しむってそんな……」
「告白したわたしより、告白されたマコの方が切羽詰まってどうすんのよ。返事なんて今すぐ無理に出そうと考えず、マコの好きな時に返せば良いのよ。わたし自身が告白した時に言ったでしょ?『告白の返事はいつでも良い。無理に返事しなくても良い』ってね」
「い、いや……でも……」
「でも、何よ?そんなに悩む問題じゃないと思うんだけど?」
……優しいよなぁカナカナ。私が悩み苦しんでいる事を理解しているからこそ、こう言ってくれているのが伝わってくる。
でも……いいや。そんなカナカナだからこそ―――
「適当には……考えたくないよ。それに……返事が遅れて……そのままカナカナの気持ちを無視し続けるのも……私嫌だよ……」
「いや、だからさ。わたしはどんな返事だろうが、いくら返事が遅れようが構わないって昨日も―――」
「だ、だってさ!…………だって、カナカナが昨日……どれだけ真剣にキスしてくれたのか……私にも伝わったから。どれだけ一生懸命告白してくれたのか……わかったから。だ、だからちゃんと返事は考えたいし、今すぐにでも返事をしたいもん……」
「…………っ」
カナカナだって本当は告白をした以上はどんな返事でもすぐに返して欲しいと思っているハズ。それにあれだけドキドキするような想いをぶつけられたならば、私もしっかりとカナカナの想いと向き合って……そしてカナカナに今すぐにでも返事をしたい。待たせたくない。
「…………こ、告った後に好感度上げても意味はないわよマコ……そもそもこれ以上は上がんないし……好感度。……か、カンストしてるし……」
「好感度……?カンスト……?カナカナ?あの、それどういう意味……?」
「何でもないわよ。…………ったく……ダメダメ娘の癖に、ああもうホントこの子はどこまでも……」
そう思って自分の気持ちを吐き出してみると、何故かカナカナは変な事を言いながら私から目を逸らす。
「……良いわ。じゃあマコがそこまで言うならこうしましょうか。……一週間よ」
「一週間?」
「そう。マコには一週間時間をあげる。……その間にちゃんと返事を考えて頂戴。一週間後、昨日と同じように放課後……わたしは屋上であんたの返事を待っているから」
少しだけ頬を染めたまま、私に対してそんな提案をしてくれるカナカナ。一週間……そ、そんなに待って貰っても良いんだろうか……?
「……あの、カナカナ。私そんなに時間を貰っても……良いの?」
「良いのよ。本来なら一か月だろうが一年だろうが気長に待つつもりだったわけだし。それに……」
「それに?」
そう言ってカナカナはニカッと笑ってこう続ける。
「わたしもね、ただマコに時間を与えるだけのつもりは無いわ。この一週間で……わたしはあんたに振り向いて貰えるように全力で勝負をかけるつもりだからさ。寧ろ一週間猶予を貰えてありがたいって思ってる。これで多少は……あの子と良い勝負が出来るってもんだしさ……」
「…………あの子?勝負?」
「ああ、ごめんこっちの話。気にしないで。とにかく……一週間後にマコから何かしらの返事を貰う事にするからね。それで良いかしら?」
「……うん」
……今日中にでも返事はしたいけど、でもじっくり考えたい気持ちもある。ここはありがたくカナカナの条件に従わせて貰おう。
「もう一度言っておくけど、それがどんな返事でも構わないわ。もし考える時間の延長を望むならそう言ってくれても全然OK。あくまで一週間は目安ってつもりで考えておきなさいマコ。……まあ、出来ればその時にちゃんとした返事をしてくれると嬉しいけどね♪」
「わかってる。……ごめんね、ありがとうカナカナ」
「ううん。良いの、良いのよマコ……」
折角猶予を与えられたんだ。カナカナに心から感謝しつつ、ちゃんとどう答えるべきか……自分の気持ちも整理しながらしっかりと考えなきゃね。
『…………(ボソッ)ありがとうは、こっちの台詞。こんなに一生懸命悩んでくれて。こんなにわたしの事を考えてくれて……本当にありがとうマコ』
次回はコマのターンと言ったな。あれは嘘だ。……いや違うんですよ。予定通りならコマのターンになるハズだったんです。……すまぬコマ……
それからこの10月編、今のままじゃ話数が長すぎですし……きりの良いマコがカナカナに告られた83話で一旦区切り、84話から11月編に突入するのもありと最初は思っていたんですが……
今回のお話の通り、マコの性格上『カナカナの告白の返事を一か月も待たせる事は無い』と考えてあえて連続して書かせて貰ってます。ダメ人間ですけどマコは何だかんだで根は生真面目な優しい子なのです。ダメ人間ですけど。