表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダメな姉(わたし)は妹を愛でる  作者: 御園海音
七月の妹も可愛い
47/269

第45話 ダメ姉は、試験を受ける

『期末試験を全科目赤点回避出来れば……一つだけ、姉さまの言う事を何でも聞きます』


 ―――なんて。密かに(?)恋い焦がれている最愛の妹のコマと素敵な約束を交わした私こと立花マコ。条件達成出来ればコマのことを好きにしても良いという、そんな(不純な)目標が生まれたお陰か日・月・火・水曜の4日間は普段の私では考えられないほど集中して勉強することが出来た。

 明日はいよいよ期末試験本番。最後の試験の追い込みを行うべくコマの部屋でコマに勉強を見てもらいながら、残しておいた問題を夜中になっても一心不乱に解いていた私なんだけど……


「はい、こんなところですかね。姉さまお疲れ様でした。もう少しで日付も変わってしまいますし、今日の勉強はこの辺にしてお休みしましょう」

「えっ!?」


 まだ何問か問題が残っているにも関わらず、コマは今私が解いていた問題を採点し終えるとさっさと勉強道具を片付け始めたではないか。え、え?な、なんで……?

 まだ11時ちょっと過ぎたくらいだし、これからが良いところだって思ってたのに……


「あ、あのコマ?まさかもうお終いなの……?いくつか問題残っているし、私まだまだやれるよ?何なら一夜漬けしても良いって思ってるしさ」

「いえ、今日はもう寝ましょう姉さま。試験直前の一夜漬けはハッキリ言って効率が悪いです。試験本番で集中出来なくなってしまい兼ねませんし……そんなことをやるくらいなら、朝早く起きて勉強した方が良いですよ」


 そう言って机に広げていた勉強道具を全て私の鞄にしまい、有無を言わさず私に手渡してくれるコマ。


「け、けど試験は明日だし……私まだ基礎的な問題すら完璧に解けるってわけじゃないし……」

「大丈夫です。ここまで解けるようになったのですから自信を持ってください。後はもうどれだけ試験でやってきたことを活かせるかが勝負です」

「そうかなぁ……そういうものなの?」


 コマの言う事が間違っているとは思わないけれど、それでもやっぱり不安になる。あまりに勉強ができないダメな私だし、ギリギリいっぱいまで勉強した方が良い気がするんだけど……


「そういうものですよ。さあ、しっかり睡眠をとり疲れを取って万全の状態で試験に挑みましょうね」

「う、うん……わかった。えっと……それじゃあとりあえず私、部屋に戻るね」


 まだ若干納得できないけれども、一先ずコマの言う通りに自分の部屋へと帰ることに。


「今日までずっと、私の勉強に付き合ってくれてありがとうねコマ。じゃあお休みなさい」

「はい♪良い夢を姉さま」

「うん。コマもね」


 コマにお礼を言ってからコマの部屋を後にする私。自分の部屋に戻るとまずは明日の試験に備えるべく、筆箱の中にシャープペンシル・消しゴム・替え芯・予備用の鉛筆がちゃんと入っているのかをチェック。

 ついでに明日の試験の時間割もしっかり確認しておく。その確認が済んだのち、電気を消して大人しくベッドに潜ってみた私なんだけど……


「(…………ぜんぜん眠れん)」


 ……本来の就寝時間はとっくに過ぎているわけだし、いつもなら即眠れるはずなのに……明日から始まる試験への緊張とまだ勉強し足りなさから来る不安のせいで眼が冴えて眠れない私。

 それでも頑張って眠ろうと目をつぶってみたけれど……10分経っても30分経っても一向に眠れる気がしない。


「……どうしよう」


 真っ暗な部屋の中、一人思わずポツリと呟く私。このまま眠れずに悶々とただ眠くなるまで待つのは……正直時間の無駄な気がする。だったらせめて眠くなるまでは少しでも明日の為に勉強すべきじゃないだろうか?

 だって……ただでさえ私って色んな意味でダメなんだし、他人よりも一単語でも多く覚え一問でも多く練習問題を多く解く必要があるハズ。そうじゃなきゃ赤点回避&コマのご褒美なんて夢のまた夢だし……何よりここまで私の為に勉強を教えてくれたコマの期待にも応えられない。


「よし……っ!」


 やると決めたら一分一秒でも無駄にするわけにはいかない。ベッドから飛び起きて、隣の部屋にいるコマを絶対に起こさないように足音を立てずに静かに勉強机へと向かい……さっきコマにしまって貰っていた勉強道具を鞄から取り出して勉強を再開した私であった。



 ◇ ◇ ◇



 そして迎えた翌朝。待ちに待った試験当日ということで、いつも以上に気合を入れて誰よりも早く学校へ登校した私は朝から教室で総仕上げを行っていた。


「あら。マコったらまた一番乗りじゃないの。おはよう、随分頑張ってるわね。偉いわマコ」

「あ、うん。おはようカナカナ。そりゃ今日から試験だし頑張らなきゃね」

「って……ま、マコ!?あ、あんたどうしたのよその顔!?」

「……ん?なーに?」


 そんな勉強中の私を姿を見るや否や、二番目に早く教室を訪れた隣の席の親友が驚いた表情で話しかけてくる。

 顔……?何の事だろうか?もしや『マコ、あんたいつもよりもブサイクね!』とでも言いたいの?


「なーにって……すっごい()じゃないの!?ど、どうしたのよそれ!?」

「クマ……?あ、ああうん隈ね。いやぁ……実はその、昨日は徹夜しちゃって寝てないんだよね」

「徹夜って……」


 結局あれから眠くなることはなく、気が付けば辺りが明るくなるまで勉強していた私。へへっ……太陽がいつもより眩しく感じるぜ……


「あんた……そんな状態で試験は大丈夫なの……?な、何なら試験始まるまで寝といた方が良いんじゃ……」

「あはは。大丈夫大丈夫。何というかさ……寝てないせいで却ってテンション上がってて、今かなり良い感じで勉強出来てるんだ」

「そ、そう……?」


 実際寝ていないせいで気持ちが変に昂っている。そのお陰で試験への不安や恐れは何も感じられないし、こうなったら試験開始ギリギリまで全力で勉強するだけだ。


「てなわけでそろそろ勉強再開したいんだけど……良いかなカナカナ?」

「あ、ああうん……わかった。邪魔して悪かったわねマコ……」

「いいのいいの。んじゃ、お互い試験頑張ろうねー」


 そんな感じで親友との会話を打ち切り再び試験の総仕上げを行う私。ちなみに今日の試験の日程は一時間目:家庭科。二時間目:英語。そして……三時間目:数学という流れとなっている。

 ……勉強しなくても点数が取れる家庭科の試験と、一番勉強しなければならない数学の試験が同じ日に行われるのは本当にラッキーだよね。数学により集中して勉強できるわけだしさ。


「ういーっす。今日も早いな立花―――立花!?お、お前……目が真っ赤だけど一体どうした!?」

「うわっ!?ホントじゃん。マコ大丈夫なん?」

「ああ、おはよー皆。平気平気。気にしないで」


 そんなことを考えながら勉強していると、続々とクラスメイトたちが教室に集まってくる。先ほどの親友と同じような挨拶とやり取りをしつつ、朝礼が始まるまで勉強を続ける私。


「おはよう諸君。今日から期末試験だな。ちゃんと勉強しているようで先生は嬉しいぞ。水を差すようで悪いが一旦朝礼をしたいから席に着いてくれ」


 クラスメイト全員が出揃った頃、私たちのクラスの担任の先生がやって来て朝礼を始める。いつもなら結構時間がかかるハズの朝礼だけど、


「―――よし、全員出席しているな。それじゃあ後は各自しっかりと勉強に励むように。これにて朝礼を終了する」


 今日は出席確認と軽い連絡事項だけを告げて、先生は朝礼を終わらせた。……多分だけど、私たちに少しでも試験の復習時間を与えるために早めに朝礼を切り上げてくれたんだろうね。サンキュー先生。

 一時間目の試験が始まるまではもう少し時間がある。この時間を利用して、数学の章末問題をひたすら解く私。


「お待たせしました。皆さん時間になりましたので勉強道具を鞄の中にしまってください。家庭科のテストを始めますよ」


 あっという間に一時間目の家庭科の試験の時間となり、監督役の先生がやってきた。

 先生の指示に従い、いそいそと鞄の中に教科書等をしまい込む私やクラスメイトたち。


「カンニング防止のため、全員自分の鞄は廊下または教室の後ろの棚の上に置いてください。机の上には筆記用具以外の物を置くことは認めません。机の中は空っぽにし、出席番号順に座ってもらいます。それと…もし机に何かしら書かれている場合はカンニングしたものと見なされる場合があります。自分の机でなくても、予め確認して何か書かれていたら先生に報告してくださいね」


 試験ではお馴染みの注意事項を淡々と告げつつ、先生は問題用紙と解答用紙を配ってくれる。回ってきた用紙を後ろの席の友人に回して、開始の合図を待つ。


「それでは始めてください」


 教室にかけてある時計の秒針が12を指したと同時に、先生が私たちに試験開始の合図を送る。

 裏側にしていた用紙を捲ったら、期末試験の始まり始まり。



 ◇ ◇ ◇



 ―――第二学年学期末試験一時間目:家庭科―――


【五大栄養素と呼ばれる五つの種類の栄養素の名称と、その主な働きについて書きなさい】


 よっし……!初っ端から私にとってのサービス問題来たぁ!答えは……炭水化物に脂質にたんぱく質、無機質ミネラルにビタミン。炭水化物と脂質がエネルギーとなり、たんぱく質が体を作り、無機質とビタミンが体の調子を整えるっと……大体こんな感じかな。

 後で見直す時間があったらもうちょっと働きについて詳しく書き足しておくとしよう。折角点数取れる科目なんだし、取れるだけ点は取っておきたいもんね。


 昔からコマの味覚障害の手助けになればと思い、ちゆり先生の勧めで栄養学を勉強してきた私にとってはこれほど楽な問題はない。もういっそ私には試験問題全て家庭科にしてくれないかなぁ……そしたらコマと同率一位も夢じゃないだろうに。

 そんな愚痴を心の中で呟きつつ次の問題へと進むことに。



 ―――第二学年学期末試験二時間目:英語―――


【以下の能動態の文章を受動態の文章に書き換えて、日本語に訳しなさい】

 The news surprised her.


 二時間目は英語。解ける問題だけを一生懸命解いていた私だったけれど、ふと問題を解く手を止めてしまう。あ……っ!こ、このsurprisedって単語……た、確かちゆり先生の診療所で勉強してた時にコマと…………その、キスをして覚えた単語じゃないの……!?


 試験中にもかかわらず思わず自身の唇に手を伸ばしてしまう。その唇を指でなぞってみると思い出す……その単語の意味とコマとのキスの味。

 目を閉じると鮮明に思い描くことが出来るあの日のコマとの口づけ。日曜日の午後、二人っきりの待合室でコマと静かに唇と唇を触れ合わせた私。その時のコマの服装・コマの香り・コマの唇の柔らかさ。そしてその口づけと共に覚えたのがこの―――


「……あら?立花さん?何だか顔赤くない?大丈夫?」

「あっ……い、いやこれはその……こ、この問題の答え何だったかなーって思い返してただけなので、気にしないでください先生……!」

「ああそう、ならいいわ。中断させて悪かったわね。解答を続けて頂戴」

「は、はい……」


 その時のコマとの行為を思い出していたことが表情に出ていたのか、試験監督の先生が心配そうに私に声をかけてくれる。あ、危ない危ない……今は試験に集中しなくちゃね。

 ええっと確かこれは書き換えると……She was surprised at the news.になって、日本語に直すと『彼女はそのニュースに驚かされた』であってる……ハズ。あの暗記法教えてくれた先生とキスしてくれたコマに感謝だね。



 ◇ ◇ ◇



 ―――と、そんな調子で家庭科・英語の試験をかなり順調に突破していった私。そしてついに最強の敵である……三時間目の数学の試験の時間となった。


「さあ皆、勉強道具はしまって席に着いてくれ。数学の試験を始めるぞ。今日の試験はこれで最後だ。最後まで油断せずに頑張って試験に挑んでほしい」


 数学の試験という事で、監督の先生は私たちの担任の数学教師だ。私たちにそんなエールを送りつつ、着席するよう指示してくる。

 さあ……いよいよ審判の時、来たれりだね。


「これより数学の試験の注意事項を説明する。問題用紙と解答用紙を配るが、私の指示があるまではどちらも裏返しにしたままにしておくように」


 全員が席に着いたのを見計らうと、先生は私たちに問題用紙と解答用紙を配りながら例の如く試験の注意事項を説明し始めた。


「恐らく前の二科目の監督の先生方にも散々指示された事だろうが、カンニングを行えばこの科目だけでなく全科目問答無用で0点だ。まあ、このクラスの中にそんな愚かな行為をする者はいないと信じているからな。それと……無記名だった場合はこの科目でどんなに点数を取っても0点になるから気をつけてくれ。試験が始まったら最初に名前を記入することをお勧めするぞ。もし体調不良等で途中退室したい場合、問題に不都合があった場合、その他何かしら質問がある場合は静かに挙手して私を呼んでくれ。それから試験時間は―――」


 ほとんど前の時間に説明されたことと一緒の話を長々と告げる先生。……もう大体把握しているし、これを聞く必要はあんまりないかな。そう考えて私は精神集中すべく目を瞑ることに。

 ……試験まであと数分だけ時間がある。それまでにちょっと脳内でこれから始まる試験のシミュレーションをしてみようか。


 まずは先生が言った通り、試験が始まればすぐに名前を書く。これは基本中の基本だね。次にすぐに問題を解き始めるんじゃなくて……まずどんな問題があるのか、どの問題なら解けるのかを判断するために問題用紙をじっくり読む。……これはコマから教わった試験のコツだ。

 予めどこで躓きそうかを確認しておけば、その問題を飛ばして次に行くことが出来る。そうすれば『解ける問題が残っているのに時間が足りなくなる』なんて失敗もせずに済むとかなんとか。


 それが済んだらいよいよ解答を始める。しっかりと解ける問題から確実に解いていくだけ。途中で計算ミスをしてもどこでミスしたのかすぐに発見できるように、必ず途中式は問題用紙に残しておくのも重要だったね。

 最後は余裕をもって5分以上は見直しの時間が作れるように残り時間に気を付けつつ試験に挑めば大丈夫……っと。


 …………うっし!OK!シミュレーションはバッチリだ!いける……これはいけるぞ……!コマの適切な指導、先生たちの助力。そして何よりご褒美システムの存在。これらのお陰でここまで全力で勉強してきたんだ!絶対上手くいくに決まってる!つーか余裕!余裕だわ!

 後は緊張せずに落ち着いて、これまでやって来たことを活かせるかに掛かっていると言えよう。


 どうやらまだ試験開始の合図は出されていないようだし……リラックスして問題を解く為にも、この勢いで試験が終わった後のシミュレーションもしちゃいましょうかねぇ!再び目を瞑り試験後の妄想(シミュレーション)を開始する事に。


 試験終了後、採点された答案用紙を手にコマの元に駆けつける私。


『コマ、コマー!やったよ私!見て見て!コマのお陰で私、赤点回避どころか全部の教科で平均点も超えちゃったよ!』

『まあ……!凄いです姉さま!流石私の尊敬できる姉さまです!よく頑張りましたね姉さま!』

『ありがとーっ!これも全部コマのお陰だよ!』


 公衆の面前だけれども、抱き合って喜びを分かち合う私たち立花姉妹。私の吉報にコマはお日様のような微笑みを浮かべて自分の事のように祝福してくれる。

 今回コマは私の勉強を見てくれていたわけだし、そのコマの期待に応えられて本当に良かった……!


『それでは、姉さまがこんなにも「時間だ。それではこれより数学の試験を開始する。問題用紙に落丁や乱丁などの不具合があれば早めに申し出てくれ」頑張ってくれたのですから、私はアレをしませんとね』

『へ?アレ……?』


 と、ひとしきり喜んでから突如コマが天使のほほえみから妖艶な笑みへと表情を変えて私の耳元で囁く。アレって……何だっけ?


『ふふっ♪姉さま、もうお忘れですか?』

『ええっと……ごめんコマ、それって一体何だっけ?』

『二人で約束したではありませんか。姉さまが条件を達成出来たら……一つだけ、私が姉さまの言う事を何でも聞くと』


 コマにそう切り出されて約束を思い出す私。ああ、そうだった。試験に夢中ですっかり忘れてたよ。


『あ、ああうん。そういえばそうだったね』

『こんなに頑張ってくれたんです。どんなことであっても命じてくだされば聞きますよ』

『そ、そう?あ、ちなみにさコマ。どんなことであってもって…例えばどれくらいなら許されるかな?』


 ちょっと気になってコマにそう尋ねる私。どれくらいのレベルならセーフだろうか……?個人的には私と二人きりでデートするのを許可して貰えたら、すっごい嬉しいところだけれど…


『……そりゃあ……何でも、ですよ』

『何でも?』

『はい。そうですね……例えば―――『私の身体を、姉さまの好きにさせろ』なんて命令であっても許されます♪』

『ふぇ!?』


 そう言って挑発的な流し目を送りつつ、私だけに見えるように胸をはだけるコマ。こ、コマったら……何て大胆な……!?


『私の為に勉強を頑張った姉さまになら……どれだけ見られようと、触れられようと、どんなことをされようと構いませんよ。遠慮なんてせずに……どうぞ』

『ど、どうぞって……!?え、えっと……えっと……っ!?』

『さあ姉さま……どうぞ召し上がれ♡』


 慌てふためく私の手を取って、自身の胸元にその手を導くコマ。もう一方の手は私の腰に回し……熱を帯びた瞳で私を見つめながら、ゆっくりと唇を私の唇へと近づけて―――








「―――だ……ダメだよぉコマぁ……みんなの、目の前でそんな……うん、そう……続きは……私の部屋……で…………だいじょうぶ……美味しく……コマの事、いただいちゃうから…………うへ、うへへへへ……」

「「「(…………コイツ、寝言うるせぇ……)」」」

「…………立花。お前という奴は……折角珍しく今日まで一生懸命勉強頑張って来ただろうに……お前という奴は……っ!」


 慣れない勉強の疲れ+徹夜で寝不足+試験直前に目を瞑る=試験中の居眠り


 試験を受けながら呆れかえるクラスメイトたちと、頭を抱える先生をよそに爆睡してしまう私。……こうして、私の数学の試験はあらゆる意味で終わってしまったのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ