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ダメな姉(わたし)は妹を愛でる  作者: 御園海音
三年生の妹も可愛い
141/269

ダメ姉は、後輩に慕われる(後編)

ダメ姉更新です。珍しくマコが主人公してます。

 雨に打たれながら私を見つけ、乾いた笑顔でこう言ってくる柊木レン―――レンちゃん。


「……あは。立花先輩、どうしたんですか?こんなところにいたら……濡れちゃいますよ」

「それはこっちの台詞だよ……ホラ、ちょっとこっちに来なさいレンちゃん」

「あ……」


 とにかくこのままじゃこの後輩に風邪を引かせてしまい兼ねない。私はレンちゃんの手を引いて、一先ず近くの軒下まで駆けこんだ。


「これ使ってレンちゃん。無いよりかマシだと思うし濡れてるところ拭いちゃって」

「……え?でもこれ、立花先輩の……先輩こそ、使ってくださいよ……」

「私は良いの。今来たばかりだからそこまで濡れてないし。あと、バカは風邪なんて引かないから良いの。さ、拭きなさい」

「……はい、です」


 ついでにハンカチを押し付けて、レンちゃんに身体を拭くように命じておく。ハンカチ程度じゃどうにもならないだろうけど、まあ無いよりかマシだろう。

 言われた通りハンカチでゆっくりと髪や頭、身体を拭くレンちゃん。そうやってしばらく時間を置いたところで……私は思い切ってレンちゃんに尋ねることに。


「……さてレンちゃん。言いたくないなら無理に言わなくて良い。けれど……何があった?私と別れた後、一体レンちゃんに何があったの?」

「……」


 私の問いかけに対して、すぐには答えないレンちゃん。沈黙が数分続く。……あ、ヤベ。いきなり過ぎたか……?もうちょっとオブラートに、優しく聞くべきだったか……?

 問いかけてしまった事に若干後悔してしまう私だったけれど……少しの間逡巡してからレンちゃんは自嘲気味に小さく笑い、こう切り出す。


「……えーっと……ですね。ちょっと、ビックリしたことが……ありまして」

「ビックリした事……?」

「あ、あはは……いえ。大したことじゃないんですけど…………先輩に会いに、教室に行ったら……ですね。教室で……恋人のつもりだった先輩と、うちの……サッカー部のマネージャーの先輩が……キスしてたのを、見ちゃいまして……」

「ッ……!」


 コマの話を聞いていた私は、その一言で全て察する。……畜生、遅かったか……


「あたし、いきなりの事で……そこから動けなくなって……そしたら先輩たちにあたしがキスしているところ見ちゃったの気付かれちゃって。……マネージャーの先輩からは、こう言われました。『ごめん、私たち付き合ってるの。レンちゃん、他の人には内緒にしてて』って」

「……」

「……どういう事かわかんなくて、好きだった先輩に……恋人のつもりだった先輩に聞いてみたんです。『先輩たちが付き合っているって、本当ですか?』って……『違いますよね?あたしが、恋人ですよね?』って意味を込めて、聞いてみたんです。そしたら……」

「……そしたら?」

「……彼からは『そうだよ。悪いね、他の人には内緒にしててね』って……言われました。最近、付き合い始めた……らしいんです。ちょうど……あたしが先輩に告白した時くらいから……付き合い始めてたらしいんです……」

「…………」


 つまりアレか?そのヤロウ……レンちゃんともそのマネージャーさんとも同時に付き合ってたって事?二股してたって事?……コマに聞いた通り、いや聞いてた以上に最低だなそいつ……

 しかも恋人のハズのレンちゃんに悪びれることなくそんな事を言いやがったとか……いくら何でも酷すぎるだろ、どうなってんだ……!?


「あたし……わけが分からなくなって、混乱しちゃって……ギリギリ『言いません、大丈夫です先輩方』ってだけ言った記憶はあるんですけど……その後の記憶がなくて……気が付いたらここに居ました」

「……そう」

「あ…………ご、ごめんなさい立花先輩。折角のシュークリーム……渡せませんでした。……ラッピングして貰ったのに、雨に濡らしちゃって……ダメにしちゃいました……」

「……気にしないで」


 寂しそうに笑いつつ、私に謝るレンちゃん。そんな彼女の姿が痛々しくて。同時にこんなに良い子を悲しませやがった屑が許せなくって。私は握り拳を作り問いかける。


「…………何処にいる?」

「え……」

「その、サッカー部の副部長は……今何処にいる?私、そいつぶん殴ってくる」


 聞くところによると女性関係でトラブル抱えているらしいし、コマを口説くという許すまじ行動もとっていたらしい。今回のレンちゃんへの対応も含めると……ここは生助会の一人として。ついでに女生徒代表として。そいつを一発ぶん殴らなければ気が済まない。

 そういきり立つ私を、慌ててレンちゃんが止めに入る。


「い、良いんですよ立花先輩!そんな事しないで!あたしも……本気じゃなかったんです。カッコいいから、付き合ってみたいなーって軽い気持ちで告白したんです!」

「……本気じゃない?軽い気持ち?」


 レンちゃんのそんな台詞に、私は動きを一時止める、止めざるを得なくなる。


「そ、そうです!折角中学生になったんだし、カッコイイ人と付き合えたら良いなって軽く思ってて……だから、裏切られても別に悲しくもなんともないんです!」

「……」

「ただ、その。ほんの少しだけ残念だったなーって思っただけで……だから―――」

「…………せぇい!」

「きゃっ!?」


 屑を庇うようにレンちゃんは一気に私に捲し立ててくる。……なんて優しい子なんだろう。そして、なんて悲しい子なんだろう。その言葉一つ一つが。私にはとても悲しく見えた。……ダメだ。それ以上は言わせない。言わせてなるものか。

 私はレンちゃんが抱えていた雨に濡れた箱を無言で引ったくり。中に入っていたシュークリームを拝借する。箱自体はぐしゃぐしゃに濡れちゃってたけれど、箱に入れていた事とラッピングしていた事が幸いしてレンちゃんが作ったシュークリームは無事だった。


「あ……あの?先輩、なにを……」

「……いただきます」


 レンちゃんに断りなく私はそれを口にする。歯切れのいい生地の食感。口の中いっぱいに広がる濃厚な甘いカスタードクリーム。それはとても、とても……


「……美味しい」

「あ、あの……?」

「とても美味しいよ、レンちゃん」

「は、はぁ……ありがとう、ございます?」


 本当に美味しいと思えた。だからこそ分かる……これを作ったレンちゃんの気持ちが、痛い程伝わってくる。


「ねえレンちゃん。話しは唐突に変わるけど……料理は愛情、って言葉あるじゃない?私あの言葉大好きなんだよ」

「は、はい……?」

「あれってさ……よく勘違いされるんだけど、愛情を込めればどんな料理も美味しくなる!―――って、そんな簡単な話じゃないんだよね。料理が美味しくなる条件って言うのは……食べて貰いたい人の好みや健康状態、材料の産地や質や鮮度、調理の技術、レシピへの理解、アレルギーの有無、盛り付けにetc.」

「えっと……先輩、何の話を……」

「そういうこと考え出すとキリがない。でもね、食べて貰いたい人の為にそういう事を精一杯考えて……技術を磨き、手間暇かけて一生懸命作れば料理は自然と美味しくなるんだ。この手間暇とか、食べて欲しい人への献身みたいなものこそが『愛情』っていうものだと思う」


 これはあくまで私の持論だけど。でも理にかなっている持論だと思っている。


「……レンちゃんが作って来たこのシュークリームはね。本当に美味しいよ。レンちゃんがどれだけ頑張って作って来たのか……それが一口食べただけで私は分かったんだ」

「……ッ」


 私はそう言って、レンちゃんの頭をゆっくりと撫でこう続けた。


「食べて貰いたかった先輩の好みに合わせたお菓子を選んだことや、たった一週間弱でここまで調理技術が上達したこと……このシュークリームからは、レンちゃんの先輩への『愛情』が伝わってきたよ」

「……たち、ばな……せんぱい……」

「……レンちゃん今言ったよね?『本気じゃなかった。軽い気持ちで告白した。悲しくない』って。こんなに美味しいお菓子を作ってきたレンちゃんの恋が、愛が。本気じゃないハズがない。軽い気持ちのハズがない。……悲しくないハズがない」

「……ぁ」


 料理は嘘を吐かないから。レンちゃんの先輩への大好きだったその宝石のような綺麗な気持ちは隠しきれていないよ。


「強がらないで。私、わかってる。わかってるから……強がらなくて、良いんだよ」


 私の放つそんな台詞に、ずっと張り付けた笑顔を見せていたレンちゃんは……とうとう破顔した。


「……立花先輩の、言う通りです。あたし、本気でした」

「うん。本気だったね」

「……初めての恋でした。告白も頑張りましたし、プレゼントも頑張って考えて……一生懸命作りました」

「知ってるよ。素敵な恋だった。恋をして一生懸命なレンちゃんは素敵だったよ」

「…………先輩が、他の人とキスしてて……ショックでした。形だけでも良い、否定して欲しかったのに……あたしが告白した事がなかった事にされたみたいで……つらかった……」

「そうだよね。嫌だったよね」

「…………あた……あたしの、恋が……否定されたみたいで、つらかった……!」

「……うん」


 いたたまれなくなって、私は静かにギュっとレンちゃんを抱きしめる。数瞬、戸惑うように硬直するレンちゃんだったけれど……


「……ぅ、ぁ……うわぁあ……あぁああああ……ッ!」


 私を抱きしめ返しながら、レンちゃんは堰を切るように……目頭から大粒の涙を零れさせた。

 ……それでいい。それで良いんだよ。頑張ったね。辛かったよね。今はただ、その感情を思い切り気が済むまで爆発させて良いよ。先輩として、胸は貸してあげるから……








 あ。ちなみにサッカー部の副部長は……現在付き合っていると聞いたサッカー部のマネージャーさんに現状をちゃんと説明したうえで、私がキッチリぶん殴っておきました。(ついでに事情を知ったマネージャーさんから、顔が腫れるくらい殴られていました)



 ◇ ◇ ◇



 そんな少女の辛い失恋から一夜明けた今日。


「―――珍しく。今日は平和だねー。穏やかで静かな凪みたいな暇な朝だねー。……嵐の前の静けさっぽいけど」

「へーいヒメっち。この状況見て平和に見えるとか、眼科行った方が良くないかね?というか、暇なら助けてくれんかね。私今リアルタイム大岡裁きになってるし、周りは周りで四面楚歌なんだけど?」

「かなえさま、姉さまから離れなさい。姉さまが痛がっているでしょう?絶壁な貧乳が抱きついても、痛いだけでしょうが」

「誰が絶壁よ誰が。つーか……マコから離れろはこっちの台詞よコマちゃん。その無駄に鍛えた筋肉じゃ、マコを抱きしめるどころか窒息させちゃうじゃないの」

『『『朝から見せつけやがって……立花……いつかコロス……!』』』


 いつものようにコマとカナカナに両腕を抱きつかれ、いつものように周りのクラスメイトたちから命を狙われ、そしていつものように天然発言をするヒメっちにツッコんでいた私。


「し、失礼します!た、立花マコ先輩はいらっしゃいますでしょうか……っ!」

「へ……?」


 そんな賑やかな教室の入り口付近から、突如私の名を呼ぶ声が聞こえてきた。おや、この声は……


「ああ、やっぱりレンちゃんだ。おーい。こっちだよ」

「あ……♡先輩……!」


 声の主は昨日色々あったかわいい後輩のレンちゃん。彼女は私の姿を確認すると、勢いよく駆け寄ってくる。……昨日も思ったけど。レンちゃんってわんこみたいだよね。


「おはようございます先輩!お疲れ様です!」

「うん、おはよレンちゃん。昨日は……その。残念だったね。大丈夫?」


 例の二股男をレンちゃんの前でぶん殴ったり、二股男にきちんと謝罪させた後も……昨日は結局、レンちゃんは泣き止むことが出来なくて。それで仕方なくお家までレンちゃんを送り届けた私。

 あの後レンちゃんがどうなったのか心配だったところだけれど……


「はいっ!もう大丈夫です、吹っ切れました!……立花先輩が慰めてくれて、あの人殴ってくれて……完全に吹っ切れました!」


 いつも見せてくれた愛嬌のある元気いっぱいの笑顔で応えてくれるレンちゃん。その笑顔は曇りがなくて……私はホッと胸を撫で下ろす。うん、嘘は言っていないようだね。この様子なら本当に吹っ切れたのだろう。あんなダメ男なんかすっぱり忘れて……レンちゃんにはもっと良い人を好きになって欲しいな。

 なんて事を考えていた私の前にズイっと立ったレンちゃんは……大きく深呼吸をして、後ろ手に持っていた綺麗にラッピングされた箱を私に差し出してこう言ってくる。


「それで、その……これ……」

「……?なぁに?どうしたのレンちゃん?」

「せ、先輩……!よ、良かったらこれ……どうぞっ!」

「え?私に?くれるの?」

「(コクコクコク)」


 いきなりのプレゼントに驚きながらも、リボンを解いて箱を開くと……シュークリームの甘く蕩ける香りが一面に漂ってきた。

 おお、これはまた。昨日出してきた以上に美味しそうなものを用意するとは……腕を上げたな我が弟子2号。


「きっ……昨日。家で作って来たんです。立花先輩に食べて貰いたくて……あたしにお菓子作りを教えてくれたお礼とか……自分の事のように怒ってくれたり悲しんでくれたり……慰めてくれたお礼に……」

「良いの?別に私、わざわざお礼貰えるような事はやってないつもりなんだけど……」

「……この程度では返しきれないくらい、先輩にはよくして頂きましたよ。先輩は本当に優しくて、かっこよくて、素敵で…………とりあえず、今のあたしに出来る精一杯のお礼です。ご迷惑でなければ……是非」


 拒まれるのを恐れているのか、腕は震えている。それでも真っすぐ私にプレゼントを送ってくれる健気なレンちゃん。

 こんな姿を見て、安易にいらないと言うほど私は外道でも無ければ人の心が無い女ではない。優しくそれを受け取ってから笑顔でお礼を言う。


「ん、そっか。ならありがとうレンちゃん。大事に美味しく頂くね」

「……!は、はいっ!ありがとうございます先輩ッ!」


 心なしかプレゼントされた私より、プレゼントしたレンちゃんの方が喜んでいる気がする。ほほぅ……この喜びよう。これはアレかな?私にこれを食べさせて味の評価をして欲しいって事なのかな?

 今回のシュークリームは相当な自信作と見た。料理の師匠たる私を唸らせるほどの代物なのかもしれないね。これは食べるのが楽しみだ。


「あ、あの……それで、先輩。お礼とは別に、一つお願いがあって伺ったのですが……今ちょっとよろしいでしょうか」

「んん?お願い?」


 早速頂いてみようかなと思った矢先。レンちゃんは真剣そうな顔で私にそう尋ねてくる。お願い、お願いねぇ……?……ハッ!?ま、まさかまた例の二股男関連の悩みだろうか……!?懲りずにレンちゃんに復縁を迫って来たりしたとかか?上等だ、何度だってぶん殴って何度だって痛い目を見せてやるぞ。

 なんて事を考えながらシャドーボクシングをする私に、レンちゃんはか細い声でこう私にお願いしてきたではないか。


「…………その、ですね。呼び方、を……」

「はい?呼び方?」

「た、『立花先輩』って呼ぶと、ですね……立花マコ先輩の事なのか、それとも立花コマ先輩の事なのかわからなくなるじゃないですか」

「ん、んん?まあ……そうだね。双子で苗字おんなじだし、呼ばれたら二人同時に振り向いちゃう事よくあるよ」

「……で、でしたら……その……あたし……先輩の事は、『マコ先輩』って呼んでも……良い、ですか?」

「…………え?なに?そんな事がお願いなの?」


 どんな事を頼まれるかと思っていたけれど。まさかの名前を呼んでも良いかという話に。レンちゃんはいじらしいと言うか、真面目だなぁ。そんなんわざわざ許可なんていらないでしょうに。

 私なんか友人たちの許可なく下の名前で呼んだり、適当なあだ名付けたりと好き勝手してるのにね。


「いーよ。レンちゃんの好きに呼んでね」

「あ、ありがとございます。じゃ、じゃあ……マコ先輩っ」

「はーい。何でしょうかレンちゃーん?」

「……っ」


 その呼びかけに笑って応じると。レンちゃんは何故か頬をほんのりピンク色に上気させ、息遣いも荒くなり始める。涙を流す予兆のように瞳は潤ませ、胸の動悸を抑えるように両手を胸に当てていて……


「……あの。レンちゃん?何か顔赤くない?熱あるんじゃないの?ひょっとして……昨日雨に打たれたせいで、やっぱり風邪引いたんじゃ……」

「あ、あわわ……ち、違います大丈夫ですへーきです!と、ととと……とにかくマコ先輩!昨日は本当にありがとうございました!よ、良ければそれも食べてくださいね!で、ではあたしはこの辺で失礼します……っ!」

「お、おう。ああ、シュークリームありがとねー!」


 不安になって顔を覗き込んでみると、レンちゃんは慌てて私から飛び退いて教室を後にする。……んー。まあ、あれだけ元気に動き回れるなら問題は無い……かな?


「……マコ」

「んあ?なにかなヒメっち」

「……嵐が、来たね」

「…………はい?」

「……超弩級の嵐。これは……荒れるだろうね」


 レンちゃんを見送ってから席に戻ると。親友のヒメっちが意味深に妙な事を口走る。嵐ぃ?そりゃ昨日は大荒れの天気だったけど、今日はこんなにも快晴じゃないのさ。何おかしなこと言ってんだこの子は?


「…………(ボソッ)かなえさま。私、非情に嫌な予感がするのですが……これは、アレでしょうか?」

「…………(ボソッ)奇遇ねコマちゃん。アレよ……ニオイでわかる。さっきの子……わたしたちと同じね」

「「…………マコ(姉さま)に、堕とされた女の子……」」


 つい先ほどまで喧嘩(?)していたコマとカナカナは、二人で何やら深刻そうな顔で顔を見合わせて会話をしている。よくわかんないけど……なんで二人は私を見て溜息吐いてるのかね?


「ま、いいか。いっただっきまーす」


 とりあえず時間もある事だし。早速レンちゃん特製のシュークリームを一口食べてみる私。


「……うん、美味しいっ!」


 そのレンちゃんのシュークリームは……昨日以上に、とても美味しく感じられた。

読んでいただきありがとうございました。


女の子限定無自覚タラシ女マコ。『大好きな人の為に作る料理は自然と美味しくなる』というマコの持論。その理屈で言うと、レンちゃんが作ったシュークリームが美味しかったのはつまりは―――

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