ダメ姉は、コスプレする(後編)
令和になっても楽しく更新。更新速度は平成時代よりはるかに遅いでしょうがのんびりまったり書いて行きまする。
―――三回戦―――
「「じゃん、けん、ぽん!!」」
私、パー。コマ、グー。こ、これは……!?
「お、おぉ!?や、やった!勝った!連勝!二連勝!」
「むむむ……いけません、今日はどうにも上手く読み切れませんね……」
私とコマのじゃんけんコスプレ大会、三回戦は私の勝利。勝った私が言うのもなんだけど……お、驚いた。まさかまさかの二連勝とは……!
今までは聡明で勝負強いコマに次ぎ出す手をことごとく読まれてしまい、五回勝負の内一回でも勝てたら良い方だった。それだけに今日はホントにツイてるな!
「じゃ、じゃあコマ!これ!これを是非とも着てくれないかな!?」
喜びのあまり小躍りをしながら私は手にした自作衣装をコマに見せる。これも随分前からコマに着て欲しいと思っていた一品。嗚呼、待ち望んでいたぞ……コマに着て貰えるこの時を……!
「え……?これ、ですか?姉さま、この衣装を私に着て欲しいのですか……?」
「う、うんそう。出来ればコマに着て欲しい……んだけど」
「ふむ。これを……これをですか。へぇ……」
私に手渡されたその衣装を見たコマは、おめめをパチクリさせ(あ、その反応めちゃ可愛い)……少し驚いた表情を見せ何か思案するような仕草をする。あ、あれ?このコマの反応はもしかして……
「あ、あのコマ?ひょっとしなくても……これ、着たくない?」
「え?」
これはもしかすると……コマはこういうの着たくないのかもしれない。確かに天上天下唯我独尊、女の子女の子した可愛いの代名詞であるコマに今私がチョイスしたこれは……ちょっと不釣り合いな衣装であるわけだし、趣味じゃない可能性がとても高い。マズった……これは選択肢を誤ってしまったのだろうか。
「い、いやその……ほ、本気で嫌なら良いんだよ?そりゃ確かにどんな服でも勝負に負けた者は文句言わずに着る―――がルールだけどさ。無理はしないで。お姉ちゃん、コマが嫌だと思うなら強制はしないから」
どんなに私が望もうとも。コマが本気で嫌だと思う事だけは私は絶対したくないし、絶対しない。そう、それがどれだけお遊びの範疇であろうと……
着て欲しいのは山々だけど嫌なら無理に着なくても良いんだよ、と。慌ててその気持ちをコマに伝える私。
「あ、いえ。嫌とかそういうのではなくて……ただちょっと意外なチョイスでビックリと言いますか何と言いますか。意表を突かれてしまいまして」
「そう……?」
私の弁明に対してコマはそう言ってフォローしてくれる。あ、良かった。嫌がられたかと思ってちょっと心配しちゃったよ。
「大丈夫です、問題ありません。姉さまが見たいならば、姉さまが喜んでくださるのならばどんな物でも着ますしどんな事でもしますから」
「じゃ、じゃあこれを着て貰っても良いの、かな?」
「勿論ですとも。……と言いますか。姉さまが私の為にと作ってくださったお洋服でしたら」
「……?でしたら?」
「それはもう土下座してでも姉さまの靴を舐めてでも着たいです私♡」
「……お願いだから、土下座も靴舐めもやらないでくださいませコマさん……これからこの衣装着る予定の人に、そんな情けない事をされちゃったら……悪い意味でイメージ崩壊しちゃうわ私……」
~コマお着替え中~
「―――着替えましたよ姉さま」
「お、おぉおおおおお!コマカッコ可愛いい!」
私のチョイスした今回の服は……普通は男性が着る礼服―――そう、タキシードである。先ほどの可愛い和風ロリィタとはガラリと印象が変わり、今回はイケメン女子が着る男装系で勝負してみた。
「へぇ……こうなるんですね。ボーイッシュと言いますか、男っぽいと言いますか。見ていて新鮮です」
ジャケットやトラウザーズ、蝶ネクタイに革靴などは全身黒で統一し、白いシャツを着たコマは姿見で自分の着こなしをチェックしつつそう呟く。その横で私はクラクラとコマのその見目麗しき姿に酔いしれそうになっていた。
「ああ……愛らしい系のコマも勿論素敵すぎて最高だったけど……こういうのも似合う……」
「あら、そんなに似合いますか私?」
「似合う似合う!……と言うか、似合い過ぎでしょコマ!ビシッと着こなしてて服に負けていない、いや寧ろ勝ってる!凛々しすぎて後光が見えるわ!童話に出てくるような王子様なんて目じゃないね!」
「へぇ……こういうのも、好きなんですね姉さまって…………(ボソッ)お姫様願望、アリと見ました。……なるほど、なるほど」
勉強も運動も出来て、面倒見がよくて、端正な顔立ちで、先輩後輩限らず学園中の女子たちからも惚れられるくらいカッコいいうちの妹。だから前々からこういうヅカっぽい恰好は似合うんじゃないかなと心の中で思ってはいた。いたんだけど……これは正直想像以上だ。
「こんなコマに迫られて、愛の言葉を囁かれちゃった日には私どうにかなっちゃうかも―――」
「……どうにかって……どうなっちゃうのかな、マコ?」
「ッ~~~~!?!??」
興奮気味にコマを褒めていた私。その私に対し、突如コマは壁際まで迫り……所謂壁ドンをしながら私を『マコ姉さま』ではなく『マコ』と呼び捨てにし出したではないか。
「ぇ、え……あの、コマ……」
「ねえどうなるの?男装したこの私にこんな風に迫られて、」
「は、ぅ……」
「そして耳元でこんな風に―――『愛してる』って囁かれたら……マコは一体、どうなっちゃうの?」
「ほわ……ほ、ほわ……ほわぁああああ……!??」
「そっかぁ。こうなっちゃうんだ。……ふふ。真っ赤になるマコは可愛いね」
どうなっちゃうのって?…………こうなります。『愛してる』と囁かれたその瞬間、興奮のあまりゾクゾクっと全身鳥肌が立つ。膝がガクガク震えコマに寄りかからないと立っていられない。
コマに指摘されるまでもない、鏡を見るまでも無い。頬のこの熱さで自分が今どんな顔になっているのかわかってしまう……
「―――と、こんな感じでどうでしょうか姉さま?喜んで頂けましたか?」
「…………」
「あら?姉さま?どうしま……」
「…………(ダバダバダバダバ)かん、むりょう……」
「姉さま!?鼻血が滝のように!?……あ、あわわ……マズいやり過ぎた……!?姉さましっかり!姉さまぁああああ!!!?」
私の要望に応えるように王子様に成りきってくれたコマ、うちの妹マジカッコいい……もうダメ、お願い抱いてコマさま……
~マコ失神中:しばらくお待ちください~
「―――すみません姉さま。喜んで貰えるかもと思い、つい調子に乗り過ぎました……」
「んーん。謝らないでコマ。寧ろ感謝しかないよ。もうね、ホント良かったよ……ま、また機会があったらお願いしても良いかなコマ……?次はその……お、お姫様だっことか……」
「致死量近くの鼻血を出さないと誓ってくださるのであればいつでもどうぞ。……それにしても、そんなに良かったんですか?」
「うむす。最の高だった。コマったらカッコ良過ぎでしょ……あんなん惚れるわ……あ、ゴメンもうとっくの昔に惚れてたわ」
「…………(ボソッ)まあ、こんなのは表面上のかっこよさですけどね。本当にかっこいいのは飾らずに……大事な時に必ず助けに駆けつけてくれる、姉さまのような―――」
「?コマ、今なんか言った?」
「いーえ、何も♡それよりそろそろ次の勝負をしましょうか」
―――四回戦―――
「「じゃん、けん、ぽん!!」」
私、チョキ。コマ、グー。ぐっ……これは。
「うふふ♪私の勝ち、ですね姉さま」
「ぬぁ……二度あることは三度なかったか……」
今日は調子良い感じだし、これはひょっとすると三連勝&三連コマコスプレ祭りなのではと密かに期待した私だったけど。やはり現実はそう上手く行かないようで。
「私にとっては三度目の正直です。さあ姉さま。張り切って行きましょう―――こちらを、どうぞですっ!」
「はーい。んーと、どれどれ?今度は一体どんな……服、を…………ん?ん、んん?」
「おや?どうなさいました姉さま?」
コマに渡された服を、私は思わず二度見する。……あれ?えっと……あれ?ナニコレ……
「……コマ。コレ間違ってない?」
「いいえ、何も間違っていませんが?」
「ひょっとしてジョークグッズ的なアレじゃない?」
「いいえ、そういうアレではなく姉さまに是が非でも着ていただきたい一品ですが?」
念の為コマに確認してみるも、コマはこれで合っていると胸を張って応じてくれる。……つまり、コマはこれを着た私を見てみたいって……事?
「……で、でもこれは……その、色々とその……」
「大丈夫。きっと姉さまは似合いますよ」
自信満々にコマは言うけれど……いや、これ多分似合うとか似合わないとかそういうレベルの話じゃないと思うの私……
どうしよう……これは最初に着せられたちょっとえっちいタートルネックとは別方向で着るのを憚れるぞ。流石の私もどうすれば良いかわからずにコマに渡された服を手に持ったまま途方に暮れていると、
「……あの、姉さまどうしたんですか?もしかして……こちらの服を着るのがお嫌なのですか?」
「へっ!?あ、いやえっと……」
「もしもそうなら……先ほど姉さまも仰っていた通り、無理に着なくて良いのですよ?私も……着て欲しくないわけでは無いですが、姉さまが嫌だと思う事を強制したくはないですから……」
そう言って寂しそうな顔をして、私が持っていたその服を回収しようとするコマ。瞳には悲しみの色と共に涙が貯められているように見えて……あ、まず……コマ泣いちゃう……!?
「ち、違う!違うんだよコマ!?これは、ええっと……嫌だとかそういう事では決してなくてだね!?」
「……無理しなくて良いのです。嫌な物は嫌とハッキリ言うべきですよ姉さま。現に今嫌そうなお顔をしていたではありませんか」
「い、嫌じゃないよ!?た、ただ懐かしいなーって思っていただけで決して着たくないから嫌な顔をしていたわけじゃなくて―――」
コマを泣かせるくらいなら、こんな服何着だって着てやろうじゃないの。そう考えた私は慌ててコマを引き留める。
「―――そうですか、なら……着ていただけるのですね♡」
「…………う、うん……着る。ルールだし、女に二言は、ない……よ」
「それは良かった♪では姉さま、早速お着替えをお願いいたします」
「…………はい」
……引き留めたコマは、先ほど浮かべた涙は何処へやら。本日最高のスマイルを私に浮かべながら、再度この衣装を私に手渡してくれた。
~マコお着替え中~
「きゃぁあああああ♡姉さま、素敵ぃ!超カワイイですぅ!」
「…………ハハハ」
声高らかに褒めてくれてありがとうコマ。でも不思議、お姉ちゃん折角コマに褒めて貰えているはずなのに、全然褒められている気がしないのは何故だろうね?……コマに『是が非でも着て欲しい』と熱烈にオーダーされ、着替えたその服(?)は……水色の服+黄色い帽子+ポシェット=スモック……というもの。
まあ、分かり易く説明するとアレだ。所謂園児服というやつで、文字通り幼稚園に通う子どもたちが着る奴だ。……少なくとも、幼稚園どころか小学校も卒業して現在華の中学生活送っている女子中学生が着るものではない……ハズなんだが。
「はぁ……はぁ……すごい。姉さま素敵。愛らしすぎです……可愛いが限界を超えてしまっています……」
「いやあのコマさんや?流石にお姉ちゃんこれは無いと思うの。少なくともこんな胸に駄肉積んだ園児はいないと思うの……」
「そのギャップが良いのですよ!」
「ひゃう!?」
目を血走らせ超高速でこの姿をカメラで激写するコマにポツリと呟いた私。その私の呟きにコマはこんな力説を始める。
「いいですか姉さま?小柄で童顔、何よりこの世の何よりも……何者よりも愛らしいマコ姉さま。確かにこれだけでこのスモックを着るに値する条件は整いますが……条件が整い過ぎてそれだけだと残念ながら似合い過ぎてしまいます。あまりに似合うせいで面白味や意外性が無くなってしまい……インパクトに欠けてしまうのです。しかし……そこに姉さまの爆乳が加わると……!ミスマッチさ、アンバランスさが却ってアクセントに!見た目は小さく天使な幼稚園児なのに、お胸は大人以上……ああ、なんという背徳感……!これこそ、世界が求めた神の芸術……!つまりはそういう事なのですよ!お分かりになられましたでしょうか?」
「……」
…………コマだけに、コマった―――じゃなかった困った。最愛の妹兼嫁が何言ってるのかちょっとよくわかんない……
「……うん。まあよくわかんないけど分かった。それで……私はこれ着るだけで良いのかなコマ?さっきコマが王子様演じてくれたみたいに、私も何かコマにしてあげられる事ってないかな?」
「あ……えと……その……ぁう……」
私がそう問いかけると、コマは何か言いたげにモジモジし始める。あ、コマかわいい。こんな服着た私なんかより百億倍かわいい
「その様子だとあるんだよね?私にやって欲しい事。遠慮せず言って良いよコマ」
「そ、そう……ですか?良いのですか?」
「うん良いよ。さっきのお礼替わりにどんな事でもやってあげる」
「わ、わかりました……では……」
そんな私の一言に決心がついた様子で。コマは私にごにょごにょとやって欲しい事を耳打ちする。ふむふむ、なになに?
「……なーんだ。そんな事?そういう事なら別に良いよ」
「ほ、本当ですか!?で、でしたら……お願いします姉さま」
「はーい。そんじゃまぁ早速やってあげましょか。―――コホン。
『コマおねーちゃん、だーいすき♡』」
コマに頼まれた通りの台詞と一緒に、満面の笑みを浮かべてコマをぎゅっと抱きしめてあげる私。
「…………ゴフッ!!???」
「って……こ、コマぁああああああああ?!!!!?」
その瞬間、コマは幸せそうに吐血をし。しばらく大変な事になってしまった。
~コマ治療中:しばらくお待ちください~
「…………なんという大量破壊兵器……今のは私だけにしか使っちゃダメですよ姉さま……危険すぎます」
「……うん。もうコマにもしばらくは使わないから安心して欲しい。このスモック共々封印しとくよ」
「そんな!?私に対しては寧ろ積極的に使うべきだと思うのですが!?」
「ダメ」
「どうしてですか!?」
「コマが言った通り、危険すぎるからかな。何が危険かって……主にコマの生命が」
―――五回戦―――
「―――さて、と。じゃあコマ」
「はい姉さま、次で最後ですね」
途中何度かハプニングはあったけど、それでもここまでやって来た。泣いても笑ってもこれが今回のじゃんけんコスプレ大会の最後。お互いに最後の勝負に相応しい衣装を用意しつつ対峙する。
今日こそは、製作時間1ヵ月かかった渾身の一品、このふりっふりのお姫様ドレスを着て貰うから覚悟しておくんだよコマ……!
「勝っても負けても」
「恨みっこなし、文句なし。ですよね?」
「うむす。そんじゃ行くよ。最初はグー……」
「じゃんッ!」
「けんッ!」
「「ポンッ!!」」
―――私、パー。コマ、チョキ。……この勝負は。
「うわぁあああああん!負けたぁあああああ!」
「よし、よしッ!」
最終戦は……残念ながら私の負け、コマの勝ち。着て欲しかったドレスを抱き、涙をポロリ零す私。うぅ……これでまた一週間はこの服お預けかぁ……
「それでは姉さま、最後の服をお願いします」
「うぅ……わかってる……それで?何着れば良いのかな」
「はい、こちらになります。どうぞ姉さま!」
「…………ん?え、これ?」
そうやって、意気揚々とコマが取り出した衣装はと言うと……
「あの……コマ。これって、私のいつも使ってる―――エプロンじゃないの」
「はい、そうですね」
『妹LOVE』と刺繍した、愛用しているエプロンだった。ただの、エプロンだった。……え?
「……これを着るの?ホントに、これ?」
「ええ。間違いありません。これを、着てください」
何の変哲もないエプロンを出されて困惑した私は間違いないか確認するけれど。コマは迷いのない瞳でコレを着ろと私に言う。
……う、ううむ。まあコマが良いなら良いけど……何故?わざわざじゃんけんなんてしなくても、こんなのいつも着てるのになぁ……?
「そろそろ甘くて美味しいデザートを食べたくなってきたので、何が何でもこれを姉さまに着て欲しかったのです。よろしくお願いします姉さま」
「あ、なるほどそういう事ね。ならオッケー♪ルールに則って、このエプロンを着て、美味しいおやつを作ってあげるからねコマ」
そう言って私は言われた通りにエプロンを着る。するとコマはナイススマイルを浮かべ、頭を振ってからこんな指摘をし出したではないか。
「姉さま違いますよ。服の着方が間違ってます」
「へ?着方が違う……?あれ?ひょっとしてエプロン裏返しで着てたりする?」
「いえいえ。そうではありません。ねぇ、姉さま?どうして姉さまは―――
エプロンの下に、服を着ているのですか?」
「…………」
そのコマの台詞を聞いた瞬間。私、回れ右。そしてキッチンに向かって即ダッシュ―――
ガシィ!
「どこへ向かわれるのですか姉さま?まだ、私の希望の―――裸エプロンを着て貰っていませんが?」
ダッシュしようとしたけどもう遅い。コマの意図を読み切れなかった時点で遅い。愛しのコマに笑顔のまま羽交い絞めされてしまう私。ヤバい、やばいやばいやばい……!
「あ、あはは……こ、コマ?お腹空いてないかな?ホラ、そろそろ三時のおやつの時間だよ?」
「そうですね。甘くて美味しいデザートが食べたいですね」
「だ、だよね!ならお姉ちゃん、キッチンで甘くて美味しいデザートを作ってくるよ。だからコマはここで待っていてくれると嬉しいなーって……」
「甘くて美味しいデザートを作るなら、やはり裸エプロンになるべきですよね?さあ姉さま、脱ぎましょうか」
「あ、あはは!ナイスジョークコマ。ダメだよ?料理する時に裸エプロンなんて格好してたら衛生的に色々マズいからね?あれはフィクションだから出来る特殊な衣装であってだね」
「うふふ、大丈夫わかってますよ。愛しい姉さまに料理する時に裸エプロンなんてさせるわけないじゃないですか。姉さまの珠のお肌が火傷したり怪我しちゃう恐れがありますものね」
「だ、だよね!そういうわけだから裸エプロンは止めようそうしよう」
「大丈夫。姉さまが調理する必要はありません。だってすでにこの場にそのデザートはありますから」
「あ、あはは…………ご、ゴメンコマ。お姉ちゃんコマが何言ってるのかさっぱりわからな―――」
「甘くて美味しいデザートは……今私の目の前にありますから。姉さまという、蕩けるようにあまくておいしいデザートは」
「…………」
その後、抵抗虚しくあっという間に調理されて。私はコマにペロリと美味しく頂かれたとさ。
正直タイトルの時点でオチはこうなると予想されていたと思う。最近ますます肉食獣と化してるコマさん。前編でマコに言われた通り『五回の勝負が終わるまでお触り禁止』ルールは守ってるからマコは文句など言えない。
何故か要望が地味に多かったナース服コスプレですが、そっちに関してはいずれRが18ばーじょんの方でナース服コスプレイ編として書くかもです。あんまし期待せずにお待ちください。
あと今回は読者さまのありがたいネタを使わせて貰って書いた番外編でした。ありがとう…!心からありがとう…!全部が全部ネタを拾えないかもですし期待された物を書ける保証はありませんが、こういうの読みたいとかあったら気軽に言って貰えると喜びます。