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兎は月を墜とす  作者: hal
花の嵐
22/99

 センダーク邸回廊。

 ヘクターは援軍を待ちつつ、対屍鬼(アンデッド)用結界『清浄なる堅砦』へ魔力を注いでいた。

 大型の陣を用いる魔法結界とは違う、緊急時用の魔導具結界だ。保護できる範囲は小さく、また一定時間以上保つには魔力の供給を必要とする。


 結界を掲げるヘクターの周囲に赤鷲、緑鷲の騎士が身を寄せ、屍鬼(アンデッド)たちを『浄炎』により次々と葬った。


 しかし屋敷内にどれほどの数、屍鬼がいるのだろう。

 廊下の前後、時には屋根の上から途切れる事なく出現し、身を焦がしながらも結界への突進を繰り返している。


「……狗よ、この結界はどのくらいもつんだ?」

「んー。ふつーの屍人(ゾンビ)相手なら丸一日でもいけんだけどな……」


 緑鷲に尋ねられ、ヘクターは語尾を濁した。その間にも青い炎が燃えあがり、また一匹が黒炭へ変わる。


「これ、屍鬼の身体を通さないってだけなんだよなあ……物理結界だからさ。魔法はスッカスカに通す」

「っ! 使われたらおしまいって事かっ!?」

「たいていの屍鬼は脳が腐ってて、魔法とか使えねえだろ。……だが今回ばかりは……っ来たぞ!」


 石畳に硬質な足音を響かせ、円柱の影からいかにも上等な青のサーコートがのぞいた。


「お客人。何故いつまでも中庭に居られるのだ? 大広間に席を設けてあるのだが」


 センダーク伯爵。


 ヘクターは眉間の痛むほどに目を眇め、その全身を観察した。

 灰色の髭で飾られた口から威厳に満ちた声を重く響かせるその姿は、生者にしか見えないが……。


 回廊はすでにめちゃくちゃだ。

 踏み荒らされた中庭には無数の炭が生き物の形を保ったままくすぶり、肉や毛の焦げる独特な臭気でみちている。

 だが家主である伯爵はその事を気にもとめず、腕を組み、平然と話を続けた。


「そうか。この庭をお気に召されたのであれば、すぐこちらに宴の用意を……っつ!」

「『浄炎』っ!」


 召使いを呼ぼうと挙げられた手に、赤の指輪が煌き、赤鷲がすかさず『浄炎』を発動させた。金属を削るような高音を発して空気が揺らぎ、吠え狂う神炎が伯爵を直撃する。

 だがすぐさま浄炎は弾け散った。炎を払い除けた伯爵は、激昂もあらわに溶けた皮膚の引き攣る顔を歪めた。


「なんと不躾なっ! 人魚の恋人どのがよもや、これほどまでに礼儀のない男だとは。仕置きをしてくれよう!」


 そう叫ぶと指先で印を編み、詠唱を始める。研ぎ澄まされた魔力が巧みに重なり、鮮やかな印が組み上げられていく。

 直後、鋭利な剣跡が交差した。結界から走り出た赤鷲と緑鷲の刃が唸り、伯爵の腕は指輪ごと、赤い弧を描いて空を舞う。

 赤鷲が腕を追い、緑鷲は盾で伯爵を押さえ込んだ。が、捉えるよりも早く腕は枝を掴み、それ自体が子猿か何かのように、母体へ帰ろうと中庭を跳ねる。


 ヘクターはレイピアを抜いた。結界が消え殺到する屍鬼の群れを、ひとまとめに薙ぎ払う。

 右足はろくに動かない。後退し、壁面で身体を支え、雑魚屍鬼を捌きつつ『風刃』の詠唱を始めた。


 腕を指輪ごと刻んでしまえ。


 だが、陣に結印を流し入れようとした瞬間、大地を裂き割る轟音が鳴り響き、視界が白に染まった。

 衝撃。

 咄嗟に身を捻り、床を転がり避けたが、殴られたような痛みに脳が縺れ、(くら)り、目の前が廻る。


 視野の隅。庭の奥に佇む黒い軍服の男。


 眼を見開き、素早く膝を立て体勢を整える。男の魔法がぶち当たったのだろう。回廊は崩れ瓦礫と化している。


 ヘクターは魔力の込められたレイピアを杖代わりにし、男の眼前へと跳んだ。庇いながらも僅かに地面に触れた右足に、槌で打たれたかのような激痛が走る。


「黒獅子かっ!」


 ヘクターの問いに男は口の端を僅かに上げ、囁くような詠唱と結印を始めた。


 黒獅子は攻撃系統を得意とする上位魔導師だ。先ほどはどうにか避けられたが、再び発動させるわけにはいかない。


 ヘクターはレイピアを翻し、黒獅子の指を切り刻んだ。だが小間切れの指は血液の細紐を本体へ渡し、宙でハーブでも奏でるがごとく結印を舞った。

 続けざまに顔面を薙ぐ。骨を断つ手応えとともに膨大な鮮血が噴き出した。顎が砕け、後頭部の薄皮で繋がる顔半分が、ぐらりと後ろへ垂れ下がる。

 しかし、ぐしゃぐしゃにからむ器官の断面を波立たせ、黒獅子の詠唱はなおも止まらない。


 高まる魔力が圧を呼び、渦巻いた風が吹き荒れる。

 ヘクターが焦りのままに喉を貫くと、裂けた黒獅子の顔が持ち上がり、片手人形(パペット)のようにパカパカ上下した。


――うるさい。


 途端、中庭の黒炭が霧に化け、ヘクターの身体へまとわりついた。黒い霧は鉛のようにズッシリと密度を高め、無理矢理に身体を押さえ込む。息を止めたが鼻の穴に潜り込まれ、苦い粉は肺へ到達する。

 息苦しさにむせ、膝が崩れる。分厚い霧は枷に代わり、足を、肩を引きずり落とし地に這い蹲らせた。

 ヘクターは炭の黒斑に視界を奪われながらも、顎を地面に擦り付け、無理矢理に前を睨む。


 黒獅子が悠々と此方を見下ろし、腕の魔方陣に魔力を注ぎ入れる姿が見えた。

 空気が擦れ、聴覚を引き裂くような高音が鋭く響く。しみるほどの強烈な閃光に目が眩み、思わず硬く瞳を閉じた。


「……砕かれよ! っ『氷砕』!!」


 鮮やかに通るどこか聞き慣れた声。

 予想されていた衝撃はなく、目蓋を薄く持ち上げれば、氷の粒子が黒獅子を包み閉じ込めていた。

 キンッとヒビが走り、真っ白な氷像が(コア)の指輪ごと、粉々に砕け散る。


 途端、視界を塞ぐ黒霧が晴れた。

 目の前では得意顔のミューラーが手を差し伸ばしている。その後にはカミュが、畏まった様子で控えていた。


 援軍、か。

 ヘクターは安堵に大きく息を吐いた。炭に唾液が泡立ち、黒煙とともにボタリと垂れた。


「……おっせー」


 掠れる声をどうにか絞り出し、ヘクターはミューラーの手を掴み立ちあがった。中庭には十数名の騎士。伯爵の指輪も破壊され、屋敷の屍鬼は駆逐されたようだ。


 手振りで水筒を受け取り、空になるまで口を濯ぎ、不快な黒炭を吐き出した。


「なんでミューが直接来てるんだよ」

「足がそれだから心配になってな。私が来て助かっただろう?」

「……」


 ヘクターはミューラーから眼をそらし、もう一本を受け取ると、また口を漱ぎ直す。最後に残った水で顔を撫でると、掌が黒く染まった。

 自分ではわからないが恐らく、靴墨を塗りたくったような顔になっていることだろう。


「その粉はなんだ?」

「……屍人の灰」


 ヘクターが答えると、ミューラーはさりげなく後退り、ハンカチで手を拭った。


「さあて、最後の一匹を倒しに行くか」

「まだいるのか?」

「ああ。酷く厄介なのが、おそらく青空市場にな」


 そう言ってヘクターは空を見上げた。


 いつの間にか陽光が戻り、茂る木々から真ん丸の木漏れ日が溢れている。隙間から覗く青空では積雲がぽつぽつと漂い、穏やかに流れていた。


※※※


 正午の青空市場は活気にみちている。幾つも連なる傘やテントの下、色鮮やかな春の花や野菜が並べられ、客を呼ぶ声が四方八方から響いている。

 ヨルドモに暮らす市民たちは、大教会の庇護下にあるこの公園で、買い物に散歩に、それぞれの時を幸せな笑顔で過ごしていた。


「あっ!」


 そんな中、ロージーが小さく悲鳴をあげた。


「……あ、あ、あっ……あああぁぁぁっっ!!」


 上質なスカートが汚れるのも気に留めず、手を眼前に翳したまましゃがみこむ。噴水の飛沫にうっすら湿った石畳に、大粒の涙が落ち、じわりと広がった。

 ロージーは両手で顔を覆った。

 指の間から、隠しきれない嗚咽が漏れる。

 ダリアはロージーに走り寄り、背中を抱いた。華奢な背中は小刻みに震え、涙に濡れた顔がダリアの胸元に押し付けられた。


「……おと、お父さん、と、お爺ちゃんっ……がっ……指輪が……壊れっ……」


 ロージーは叫ぶように泣きじゃくった。突然の出来事にワケもわからないまま、ダリアは黙って抱きしめ、背中を擦る。


「に、人魚に、お願いしたのに……。みんなずっと……一緒にいれますようにって……。私から逃げないでって! モーリスが、教えてくれて、みんな死なない身体になったはず……なのに」


 早く、行かなくっちゃ。

 ロージーはそう呟き、唐突に立ち上がった。涙と鼻水で汚れた顔に、アネットが不安げにハンカチをあてる。

 数度、足を縺れさせながら、ロージーはアネットとダリアの手をしっかりと掴んで、広場の中央へと歩いた。


「……やっぱり、大切な宝物は、ちゃんと隠しておかないと……」


 ロージーは立ち止まり、涙で瞳を濁らせたまま腰を屈め、小刻みに震える指で地面を撫でた。

 途端、石畳にヒビがはいったかのように光が走り抜けた。

 昼間の太陽に霞み、その全貌は伺えない 。が、光で描かれた文様はアネットとダリアを中心とし、広場一帯をぐるりと這い囲んでいるように思えた。


 アネットは目を丸くし、ロージーに訪ねた。


「これって、魔方陣? こんな大きいの、いつ誰が描いたの?」

「昨日の夜ね、モーリスが描いてくれたの」

「……モーリス?」

「私の新しいお友達」


 アネットが首を傾げると、ロージーは手の甲で涙を拭い、いじましく微笑んだ。


 魔方陣は穏やかに明滅し、命令を待っている。

 何人かの市民は地面に描かれた幾何学文様に気がついたようだが、あまりの巨大さに自分達が魔方陣の上にいることまでは解っていないだろう。


「これって……何の陣?」

「転送陣。ハーリアに繋がってるの」


 ロージーの声に応え、魔方陣は愉しげに光を強めた。アネットは驚き、ロージーの肩を掴む。


「ハーリアに転送? そんな大魔法、できるわけないじゃない。まだ転送初歩も習ってないのよ?」

「出来るよ。モーリスもいるもの。彼は天才魔法使いだったんだって」


 ダリアとアネットは周囲を見渡した。しかし、魔導師らしき人物は見当たらない。


『捕縛』


 ロージーは笑いながら、指を揺らした。


 すると魔方陣から光の触手が伸び、アネットとダリアに絡みついた。アネットは振りほどこうともがき、よく事情が飲み込めていないダリアは呆然と、腕を掴む触手を眺めた。


「ひゃっ! ……何、これ!? ふ、複合陣!?」

「二人を他の人に捕られたくないから。さ、人魚のところに行こう。これからずっと私が護るから。……もう何も失くしたくないよ。お願い、私から逃げないで」


 その言葉にアネットは顔を顰め、もがくのを止めた。触手を引きずるようにしてロージーへ詰め寄ると、顔を真っ赤に染め喚き立てる。


「え、ちょっ、ちょっと! 逃げるって何よっ! 私がロージーから逃げるとか、そんな事あるわけないじゃない。第一、立場が逆でしょ! ちびっ子ロージー。これからもずっと私が護るんだから、いきなり背伸びしないでよ!」

「……逃げるかもしれないじゃない。ニンゲンって、いきなり変わっちゃうんだから。アネットちゃんだって急に、私が怖いって言い出すかもしれない。……うちの親みたいに!」


 ロージーが叫ぶ。両目から再び、涙が濁流のように零れだし、と同時に魔方陣が一層強く輝き始めた。加速度的に増した魔力に、空気が軋み圧を高める。


「バーカッ! 怖いなんて思うわけないでしょっ! なにそれ、馬鹿にしてるの? ロージーはずっと、私の大事なロージーなんだから。いったいあんたの何を怖がればいいのよっ!」


 掴みかかろうとするアネットに、ロージーが一歩下がった。アネットは怒りに任せて身体を捻り、触手を千切ろうと思い切り魔力を注いだ。硝子を擦り合わせるような高音を鳴らし、空気が震える。


「きっと怖がるよ。だって私も怖いんだから。……私ね、器を大きくするために、心を増やしてもらったの。だから今、私の中にモーリスがいるんだ。頼もしいけど……でも、怖い。モーリスね、凄い、力なの。あんまり凄いから、私がまるで、人じゃなくなっちゃったような、気がして」

「モーリス? さっきから誰それ。さっさと顔を見せなさいよ! ロージーを苛めて泣かせるんなら、許さないんだから!」


 膨大かつ不安定な魔力が気流を狂わせた。噴水の泡沫が涙と混じり、キラキラと散らばった。


「私が元気になった時、お父さんもお母さんも、お爺ちゃんも喜んでくれたのよ? でも、私の中にもう一人いるって話をしたら、すごく気味悪がって。……モーリスも私と同じ、器が崩壊した子供、なんだけどね」

「……なんだけどね」


 二人の人間が全く同時に話しているかのように、哀しげな少年の声が重なった。声が、混ざる。


「家に戻ってすぐ、お父さんが……私を殺そうとした。……だから、僕が従屍鬼(ペット)に変えてあげたんだ。大丈夫。逃げないなら、僕は君たちを従屍鬼にしたりしないよ。ロージーはアネットが大好きなんだ、心の底から。

そして、僕にはダリアさんが必要だ。人魚は海の底でしか暮らせない。ダリアさんには陸で僕の隣に居てもらう。君は、あまりにも人魚に似すぎている。何もかもがね」


 ロージー……モーリスは、アネットからダリアへ視線を移し、じっと見つめた。モーリスは大きく口角を上げ、酷薄に笑う。ロージーの切なげな泣き顔が不自然に引きつった。


「ね、一緒に行こうよ。ハーリアに僕の屋敷があるからそこでみんなで暮らそう。父上も歓迎してくれるはずだよ」

「ふざけてないで、ロージーを返して! ロージーが家族を屍鬼にするはずがない! 凄く優しくて天然で、とろくて可愛くて、真面目な良い子で、私の大好きな親友なんだから!」


 アネットが叫び、精一杯に魔力を注ぎ込んだ。金粉を弾かせながら触手が砕け、アネットはそのまま体当たりをした。が、ロージーは腕を拡げしっかりと抱き留めた。腕の中アネットはもがき、両手でデタラメに殴りかかる。


「返してよっ! バカ! ロージーを返しなさいよっ!」

「ア、アネットちゃん……」


 アネットの感情の昂ぶりに魔力はさらに濃く引き出された。魔力の圧は暴風に変わり、飛沫を、傘を、花を巻き込んだ。雑踏のあちこちから悲鳴が上がる。

 二人の余剰魔力を吸い上げ、魔法陣はますます高く光を伸ばし、広場全体を眩く照らしあげた。


 ピキッと、ダリアの鋭敏な兎耳に、アネットの身体が軋む音が聴こえた。引き出され、膨れ上がる魔力が、いまだ幼い器を超え始めている。


「二人とも、ダメだよっ!!」


 ダリアは我にかえり、咄嗟に兎人の力を解放した。


 昼間の白月が兎に応え、その姿を表に現す。澄み渡る青空で二つ目の太陽のように輝く、巨大な月。


 兎はニンゲンの魔法をすべて呑み込み、塗り替える。


「これっ! あの時の、力……? ダリアさんって!?」


 モーリスが混乱し、悲鳴をあげた。


 ダリアは両手を高く掲げ、飛沫と花弁と傘を巻き込み、広場で蠢く魔力の全てを月へ捧げた。獣が吼えるような音を立て、猛烈な魔力の嵐が垂直に吹き上がる。


 魔力を失った転送陣は沈黙し、灰色の石畳へ戻った。


 呆気にとられへたり込む二人へ、赤い瞳のダリアは満足げに笑ってみせた。


※※※


 騎士たちがロージーを捕えた。ダリアとアネットは騎士に縋り付き、泣き叫んで抵抗している。


「あー、あいつ……。ダリアにベタベタ触ってんじゃねーよ。後でぶん殴ってやる」

「……今、行けばいいじゃないか」


 三人から少し離れた位置で、ヘクターとミューラーは並び、捕物を眺めていた。


「行けるか、こんな格好で」


 ヘクターの服は血液に塗れ、顔は炭で汚れている。騎士団の人間と共に現れたなら、ヘクターが軍人であることなど、誰にでもわかるだろう。


「……前から疑問なんだが、何故そこまで生真面目に狗をこなそうとするんだ?」

「そーいうもんだろ」


 ヘクターはダリアから視線を外さず、ぶっきらぼうに答えた。ミューラーは呆れ混じりの溜息を吐く。


「例えば。お前が何らかの手柄を立て、狗を脱して騎士に戻り、しかも無色ではなく表に生きる立場になったとしたら。……お前は……ヘクターは、堂々と前を向き笑う事が出来るのか?」

「……そんなこと、まず、ねーから」

「可能性は無くないだろう。実際、俺の成人に合わせ、お前には二つの道が用意されていた。赤の騎士として俺の近衛となるか、無色を昇るか。どちらにしても国の要職に立つ予定だったことには変わりない。あれさえ無ければな」

「なんて迷惑な計画を……」


 呟き、大袈裟に天を仰いだ。空の月はすでに跡形もなく消えている。


「……ヘクター。そろそろ魔女(ヘクター)の事は忘れろ。いつまで呪われたままでいるつもりだ」


 ヘクターは空を眺めたままマントを正し、口元を隠しなおす。はらはらと、色とりどりの花弁が雨のように降り注いだ。

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