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第8幕

 猫人の里へ訪れた次の日にサロさんたちがやってきた

「お久しぶりにございます、みぃや様、ミャー様」

「本当に久しぶりですね、毎日のように会ってましたからね」

「少しの間ですが協会の方で許可が規制されていまして赴くことが出来なかったのですよ」

 それで誰も来なかったんだ

「主になってから誰も来ない日が全然無かったので変な感じでした」

「わたくしたちが来ることは御迷惑になっていませんでしょうか…?」

「なってませんよ、遊びに来ても構いませんよ」

「ありがとうございます! みぃや様方の御迷惑になっていないようでなりよりです」

 話が終わると他の2人も自己紹介させて欲しいと言ってきた、もう1人はメーラさんだ。

 いつも精神込めて祈っている人がコレルさん、元々個人で活動していた人だったみたい、サロさんに拾われて一緒に活動している

 もう1人は金の亡者の教会を目の敵にしているロフトさん、サロさんと昔馴染みで2人とも小さい時に親を亡くしており協力し合って生きてきたと

 名前を呼んでもつながった感覚は無かったが信用出来る人たちだと思う

 寄付は7日分と小貨幣14枚くれたが、会っていない日のを払うことはおかしいと思うけど、今回の規制を挟んだ彼等なりの誠意なのだろう

「・・・結局、この服については何も言われなかったね」 

 ピンクに白の波状模様の服に赤いズボンを身につけている、挑戦者が来るか分からないけど低いだろうと、買った箱に入っていたけどあまりにダサくて一度も着ていなかった服を着てみたのだ。

 逆にミャーは超可愛い!初めての短パンスタイル、ズボン系は尻尾があるので穿けなかった、イジッて失敗したら嫌だしね。猫人の里には猫人用のが安く沢山売っていて買ってきたのだ!・・・ミャー可愛い!

 どうせならお披露目したいと気持ちもあり、挑戦者も来たことだし少し魔王城へ行ってみようと思い料理に取り掛かった。

・・・。

 メルミルの地

「ミミュルさんはどこで生活しているのかな?」

 わたしはすっかり忘れていました、洞窟方面にすぐに向かわず探索も兼ねてまわろうとしていたのだけれども・・・

「みぃーやちゃーん♪ミャーーちゃーん♪」

「あ、こんにちはミミュルさん」

 向こうから来てしまいました、ミミュルさんを探そうと思えば用事があると思って会いに来る可能性は高いよね

「何の御用かしら♪」

「魔王城へ遊びに行こうと思いまして」

「まぁ!それで2人ともとっても可愛くおめかししているのね♪」

「・・・はい、ありがとうございます」

 オシャレ認定されましたよ?ダサいと思ってたけど一般的には違うのか、だからサロさんたちは何も言わなかったのか? 服のセンスに信頼出来そうな人に褒められるとそう思ってしまうから不思議だ

「私も一緒に行くわ♪」

 ☆ミミュルさんが仲間になった☆

・・・。

 向こう洞窟

「足下気を付けてね?」

「はい!」

不安定な足場の道なんてなんてことないよ、スイスイ進んでいると躓いてしまった

「みぃやちゃん!?「大丈夫ですか!」・・・ミャーちゃん速いわね!」

「ミャーありがとう…、調子に乗ってたみたい、えへへ♪」

「なんて可愛いらしさなの!」

 ミミュルさんが抱き付いてきたがミャーと前後にいるから丸め込まれることもなく安心、と思っていたのにわたしを引き込むようにミャーと内向き斜めになるよう力でズラすとそのまま2人一緒に抱き締められる、向き的にややミャーよりで正面からくっつくこと

に・・・ミャーだ!ミャー♪

 トナタさんは出て来なかった、挑戦者じゃないと判断したのか、あるいは・・・。

・・・。

 レヴィレトの草地

 久しぶりだね、ある意味わたしたちが生まれた地!

緩やかな起伏のある草原、美しい景色だよね!

 トーさっんはーどっこにいっるかなぁ♪

・・・あー

 予想通りやってくる影はスケルトンのトーさん

「ミミュルさん? みやさん、ミャーさんが珍しいですね、ワァに何かありましたか?」

「魔王城に行く予定ですが、トーさんが普段何処にいるかと思って」

「ああ、そういうことでしたか、来てみますか?」

 頷くと案内された、やっぱり次の地に行く方に近くで草に穴が隠されていた、中は見るだけと入らせてもらうと結構広かった

「ありがとうございます!トーさんわたしの服どう思いますか?」

「服、ですか?良いと思いますよ、とてもお似合いです」

 あ、やっぱりいいのか、ダサいと思ったわたしの方がダメなんだな

・・・。

 ヌーラの地

「オオ!みぃや、せっかくの美しさを台無しにしているぞ、ミャーのは中々に良い、見習ってみたらよいぞ」

 この地は生物はいるが主の許可無しに襲う者はいない、しかし道が結構大変な道でミャーに移動を頼んだ

「赤竜ちゃん、何言ってるのかしら? こんなに素敵なのに」

「イヤ、みぃやの為に言うがそれはおかしいと思うぞ」

 うん、多分レイルブライルが正しい!ダサいのわかってた、何故か洗脳されていったけど。

「ミャー可愛いって!」

「みぃやのおかげです!

 しかし、レイルブライルはそうは言ってませんでしたよ」

 同じことだよ、ミャーが可愛いくて服がいいなら、服を褒められたのだからミャーが可愛いとなる!

・・誰が聞いても分からないだろう

「じゃあ何でそれを着てたの?」

 わたしが自覚していたことに気が付いたのかミミュルさんが質問してきたので答えると、私はとても可愛いと思うわ♪と無防備状態で抱き締められた…。

 予定を聞いたレイルブライルが魔王城がわたしたちを乗せて連れていってくれるみたい

 ☆レイルブライルが仲間になりました☆

・・・。

 魔王城

 レイルブライルは前にも入った窓から入城する

「ねぇ、ミャー?」

「はい」

「探索出来てないね?」

「はい」

 この素敵なお城も入り口から入るつもりだったのに、中からだと少し気分が下がるけど回らしてもらおうかな

 あの時のトカゲかな?こっち見て震えてる

「ミャーを恐れておるな」

「こんなかわいいミャーちゃんのどこに恐れを抱くのかしらね!」

 力でしょうね、前に吹っ飛ばされたし、力で屈服を望まない人たちが残っていたんだから大丈夫と分かっていても怖いんだろうね

「ごめんなさい」

「グェ…グェェ」

 ミャーが謝りにいったが、元に戻ったようには見えなかったが仕方ないよね

 扉を通してもらう、今回は前と違い普通に歩いていくと足をプラプラと暇そうな少年が豪華な椅子に座っている

「!!。みぃや!」

 シュタっと椅子を降りると前までやってくる少年、そしてそのままミミュルさんに抱かれて苦しそうにもがいた・・・。

 最初は殺されるって怖かったんだよね、最近は更に柔らかく接してきてくれるから何にびびっていたか分からないくらいだよ。思えばあの「ヤレ」は初対面であることと怒らせた状況が最悪を思わせただけで脅かしてやれみたいな感じだったと思う。

 モルモ様が解放されて来た目的を話した

「そうか、服など気にしたことも無かったな。みぃややミャーは自身が綺麗なのだから良いと思うぞ」

 前にお風呂で言われたように、かなり自然にわたしたち自体を褒められましたよ! ちゃんとミャーの美しさも評価していたことに嬉しくなる

 みんなも感性がストレートだから微笑んでいる

「モルモ様、食堂みたいな食べる場所ってありますか?」

「あるぞ、今は使っていないからどうなっているか分からないけどな」

「そういえば魔王城の掃除って誰がやっているのですか?」

「掃除か?してない」

「え?」

 この部屋も廊下もキレイだよ? あのトカゲさんたちがやっているようには見えないし

「このお城ね、配下達が出ていってから手入れしてないのだけど何故か汚れ一つ無いのよ」

 それまでは手入れされて初めてキレイになると当たり前のことを続けて言う

 これには何か通ずるものを感じた、一方的でもいいから話し掛けてみたいけどさすがにみんなの前では恥ずかしいので今はやめておいて、食堂に行きたいと提案するのだった。

・・・。

 食堂は下にあると初めて城内を歩いていく、装飾品は全く無く赤の絨毯が敷かれているだけ

「うふふ♪簡易的な内装なのは配下が出て行く際に持っていっちゃったからなのよ♪」

 顔に出ていたのかな、ミミュルさんが可笑しそうに説明してくれた。

 階層を上り下りするのは階段では無く坂になったいた、滑りやすいとかはないが手摺りもなくてミャーに支えてもらいながら下に下りていく、こうして城内を見ながら食堂に辿り着きました。

 食堂は広い部屋で部屋3分の1が調理場になっていた

「料理する者なんていないから殆ど使われていなかった」

 本当に持ち込んで食べるか食材を持ち込んで作る場所なようだ、食堂といっても誰かが作って提供する場ではなかった

 門と同じように水道も火を使う場所もあって使うことが確認出来て、調理器具は一通り揃っていた・・・これらは誰も持っていかなかったんだ…

 ということで調理器具を洗って持って来た料理を火にかけ温め直していく

「どうぞ!召し上がり下さい!」

 煮込み野菜と焼いたお魚、そして・・・パン!、猫人の里に売ってたパン、色が黄色で黒の粒々みたいのが見えるけど味も食感もパンそのもの、材料なんだろうね。

 みんな大が付くほど喜んでくれた、調味料を使わずに出したあの時と比べたら天と地、こう喜ばれるとミャーのために料理はやっていてよかったと思うよ。


「(ピクッ)・・・水が降ってきたな!

 みぃや、すぐに送るか?」

「水?」

「みぃや雨ですよ」

「あぁ、そっかぁ」

 やっぱり突然くるね、窓から外を見てみると台風並みの強さだった、なんとなく頑張っているポポちゃんを1人にしたくない

「帰りたいけど、水強いよ?」

「水くらいなんとない

レイルブライル任せた!」

「ウム、任されたぞ」

 え?ちょっとモルモ様? 今なんとかしてやるという流れじゃなかったですか…

 この凄い雨の中どうやって帰るのだろうと思っているとわたしたちを抱いて窓から飛び立つと共に大きくなりやや速い速度で飛行する・・それだけだった。

「!!、またね!モルモ様!ミミュルさん!魔王城さん!」

「・・・・」


 冷たい!風が凄い! レイルブライルが大きくてもこの中を飛べば降りかかるよ。

 ポポちゃんお風呂の周りに不可視のあれ張って準備お願い出来るかな…

 到着して門の前に降り立って中に入る

「「ありがとうございます♪」」

「ウム…もう少しゆっくり飛べばよかったか…」

 いやでも思ってしまった感情がレイルブライルへと伝わってしまったらしい、シュンっと落ち込んでしまった

「本当に助かったよ!速く帰れた分短く済んだしね♪」

「・・・そうか、それはよかった」

「ちょっと待ってね、ポポちゃん?」

「はいっ♪」

 呼ばれたことが嬉しいポポちゃんは笑顔で出て来てくれる

「準備出来て入れるよ♪

 服どうする? ・・分かった♪」

 さっきのお願いがどうか聞こうと思っていたら準備してくれていた、もうポポちゃんもハッキリ(・・・・)成長してきていて頼もしい♪

「レイルブライルもお風呂入ろうよ♪」

「ありがとう!」

 レイルブライルへ向けて感謝のお誘いをすると頷いてくれ、それに合わせてポポちゃんがお風呂の傍に移動してくれた

 周りに雨粒がすごいが一切入ってこない、ポポちゃんありがとう

 レイルブライルを洗ってあげてお湯に浸かっていると、ポポちゃんがやってきてチャポンと服のままに入ってきた

「ポポちゃん?大丈夫なの」

「大丈夫♪」

「みぃや、ポポちゃんがわかりました」

「え?ミャー?」

「ミャーありがとう♪」

「どういたしまして!」

 おお?突然ポポちゃんがミャーを認識したのか?じわじわ触れてきて今MAXになったのか?

 何はともあれミャーがポポちゃんを視認出来たみたいだ

「ウゥム、なんとも分からぬなぁ」

 レイルブライルは何か分からずに1人お湯に満足しながら呟いていた・・・。


 着替えはいつもの白いワンピースを頼んでいた

のですでに準備してくれているのでそれを着る

「フム、やはりみぃやはその服が1番似合うな」

「そうですか?」

「みぃやは何着ても可愛いです♪」

「うんっ♪」

 多分ポポちゃんはあまり分かってないね

 今日のダサい服を着て分かったことはレイルブライルだけは服のセンスがあるのだろうということとモルモ様はイケメンだということ

「レイルブライル、雨がひどいし泊まっていったらどうですか?」

「ウム、ありが…「みぃや!丁度よい、お風呂に入るぞ!」」

 うわぁ!この雨の中でお客様がきたよ、こっちからしたら今出たばっかりでタイミング悪すぎるよ

「なんだ?貴様もいるのか、今機嫌が良いから一緒に入るぞ!」

「・・・面倒臭い奴だ…、まぁいいだろう

 もう一度入るとしよう」

「ブレイルさん何か良いことあったんですか?」

「なんだ?ブレイルと呼ばれているのか?

 此奴は水が降ると興奮する・・なんだぞ」

「ハッハッハ!ワレが許してやったんだ!」

 レイルブライル今何か言葉を飲み込んだね、ブレイルさんは雨の日こそ元気になるのか

「フム…、みぃやワシのことはレイルと呼んで欲しい」

「わかりました、レイル・・・さん」

「さんはいらないぞ」

「レイルだとさん付けの方が親しみ持てる気がして…」

「ソウカ、ならばそれでよい」

「みぃや!はやくしろ!」

 レイルさんと話していた内にいつの間にか小さくなって洗われ待ちをしていたよ、言葉遣いは相変わらずだけど単純(すなお)傲慢(やさしい)ドラゴンさん

「はーい♪ すぐ準備するから、お待ちくださいね!

 ミャーいくよ♪」

「はい♪」

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