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第15幕

 ノーヴェの家に遊びに行ってみたらノーヴェは留守でネネさんに迎えられた

「今ノーヴェはあい…ニアルトクリヴストとお買い物に行ってるの。あ!一緒に何か作って待ちましょうか!、「いいで…」・・今、その材料を買ってきてもらっているのだった、みぃやさん、ミャーさん2人とも少しきてください!」

 わたしたちはネネさんに近付くと2人いっぺんに全力で抱きしめようとした、

「ノーヴェが帰ってくる前に、ね♪

 …2人とも本当に・・」

 ネネさんは堪能しているのか目を閉じて、片方ずつグッっと伸ばして交互に手を背中でゆっくり動かしていた、するとフイにわたしの腰に手が回される

「みぃやさん、いいですか?」

「・・・いいですよ?」

 よくわからなかったけれど肯定するとクルリと抱き寄せられてネネさんに抱えられて上に座らされてお腹の前に手を回していた

「うふふ♪ みぃやさん軽いから可愛いです♪」

 ・・軽いからと可愛いは関係ないと思う。優しいミャーは隣に移動してネネさんに合わせるように寄りかかっていた。


 暫くほっこりしていると2人がワイワイと帰ってきて遊びに来て今の状態を見るとすぐに目の前まで駆けてくる

「あー!あー!かーさま!みぃやきてる!わたしのだよー!」

「ノーヴェがいない時来たの、母様に貸してね?」

「じゃーわたしも!」

「チッ!」

 ・・小さな舌打ちが聞こえたけど聞かなかったことにしよう、何も言わないだけマシだからね…

 ノーヴェはミャーに謝りながらネネさんに乗っているわたしにしがみ付くように乗る

「えへー♪」

「ネネさん大丈夫ですか?」

「はい、みぃやさんが乗っていないようなものだから♪」

 体重を計ってみたいね…、一応地面を踏みしめる感覚は普通なんだけどね

 そんな変なことを考えていたらノーヴェがすぐに降りて横にちょこんと座ってポンポンと自分のそこ(・・)をいい笑顔で叩く

「みぃや!みぃや!ここにきて!」

「膝枕かな?」

「ちがー!いまみたいにすわるの!」

「えぇ!?」

「いいですね♪」

 ネネさんまで!?、潰れてしまわないか不安だよ…そんなことは無いだろうけど気持ち的に怖い…、けど期待の目を裏切ることは出来ない、たとえ殺意が籠もったような目が離れた場所にあっても

 ネネさんから降りてノーヴェに声を掛けてからゆっくり座る、サイズ的にどうしてもかなり不格好になってしまうがノーヴェは笑顔だ

「みぃや!かるーい!こっちみるの!!」

 顔を向けると否定されてさっきノーヴェが座ったように体を向けるってことだった

「みぃやおーきぃ!」

「ふふふふ♪」

 多分、絵面が酷いことになってる…、ノーヴェをイジメているようにも見えるかも? ネネさんはすごく微笑んでいるけどやっぱりこれは違うよ!

「ノーヴェ、私がノーヴェを抱えたいな?」

「いいけどだいじょーぶ?」

 小さな子(ノーヴェ)にも心配されるなんてちょっとヘコむかも…、さっき乗ってましたよね

「座っているなら大丈夫だよ」

「うん!わかった!」

 反対になってみた、うん、大丈夫!ヨユーだったよ、なんかフラグみたいで怖かったな・・・しがみ付いていて可愛い

「みぃやさん大丈夫ですか?」

「みぃやだいじょーぶ?」

「大丈夫だよ♪」

 時間も経っていないのにすぐに心配してくる親子、結局ネネさんが気を遣ってすぐに料理に誘ってきたよ。ノーヴェはミャーの方に行ってニアルトさんは安心した(・・・・)ようにニコニコ見ていた。

「これ切ってもらえますか?」

「はい♪」

「少し火を見ていて下さい」

「はい♪」

 ネネさんは全部わたしに任せると言ってお手伝いに回って指示を嬉しそうにこなしてくれる、手際はすごくいいので本当に助かる♪・・・あれ?

 もうそろそろ出来る頃にミャーはノーヴェに声を掛けると、わたしたちの傍にやってきて目を輝かせて運び待ちだ・・可愛い!

「はい♪出来たよ♪」

「みぃや!もってくよ!」

「うん、お願いします♪」

「がんばる!」

 ネネさんもそれに手を出したりはしない、にも関わらずニアルトさんがウロウロと「大丈夫ですか…?、やりますよ…?」とノーヴェの周りに付いてまわるのが鬱陶しい…そんなやりたいなら他のを運んで下さい!ノーヴェも苛立って・・・ネネさんが引っ叩きにいってノーヴェが喜んだ…何これ…

・・・。

 食事中に誰かが入ってくる

「ニアルトクリヴスト殿!

 鳥が!見たことない紅い翼を持った鳥型生物が来ました!

 あ、食事中でしたか!ご家族?…の皆様失礼しました!」

「そうですか!場所は何処でしょうか?危険は?」

 ニアルトさんがテキパキと必要なことを聞いている!?実力者だから里の守りに関与しているんだね

「入り口で何か探るようなことをしてました! 敵意は無いと思われましたが、かなりの強者と感じます!」

「分かりました!すぐ向かいますよ!」

「はい!」

 2人はドタドタと去っていった

「ニアルトさんお仕事ですか?」

「騒がしくてごめんなさい、危険なことに対応しているの」

「あれなら格好いいですね?」

「みぃやさんやミャーさんの方が好きです」

「うん!」

 えぇー…

 食事に戻るとすぐに扉に何かツツクような音がしてネネさんが出ると紅い鳥さんがいてペコリと頭を下げる

「ピィピピ?ピィィ!(ミャー様います?あ!)」

「鳥ですか?何か御用ですか?あ、さっきの紅い鳥ってそうですね!うーん、上がりますか?ちょうど食事でしたから一緒にどうでしょうか?それにしてもキレイな色ですね?少し触らしてもらってもいいですか?」

「ピ、ピィィ…?(え、なにこれ?)」

 紅い鳥、フェイニィさんは困っているようだった、襲いにきたんじゃなくてミャーを追ってきたんだね

「ネネさん、その方はフェイニィさんってミャーのお客様です」

「ミャーの?こっちきて!」

「どうぞ♪」

 ニアルトさんたちと入れ違っちゃったんだ、見つかっても面倒な事になるし、よかったのかな?

「ミャー様!」

「フェイニィ、少しこの子のノーヴェに好きなようにさせてあげてください」

「はい!」

 一直線にミャーに擦り寄ったがミャーのお願いとあれば素直に指し示された猫人のノーヴェルトウェルナに挨拶して「かわいい!」と抱かれるのであった

 フェイニィはお肉類なら食べられるみたいで少し食べて感動していた、ネネさんの質問には律儀に答えて抱かせてあげるとミャーの元に帰ってくる

「フェイニィはよくここに居るのが分かったね?」

()がいなかったからミャー様の匂いを辿ってきた」

「この距離で!?すごいね!」

「みぃや様の肉の方がすごい、この感じになったこと・・ない」

 わたしにも様付けになった!?

 でもミャーによって誰かを襲うと考えも無いようだから、今回みたいに誰かに一方的に見つかって警戒されてやられなければいいなぁと願う


 ニアルトさんは標的が見つからないから里を見回っているのだろう、でもそれを待つことなく温泉に行く。

 フェイニィの綺麗な紅の身体は目立つので注目されたけれど、たくさんの人といたおかげか特に脅威として見られることは無く歩けた。 ・・残念ながら、フェイニィは身体をずぶ濡れ状態にすると弱ってしまうのでみやが身体をしっかり軽く濡らした程度で汚れを落としてあげるととても喜んでいた。

 温泉を出て買い物に行こうとすると目の前に立ちはだかるニアルトさん

「ようやく見つけました!

 見たこと無い種族ですが猫人以外に勝手に入られては困るのですよ!」

「とーさま!フェイニィいいこだよ!」

「ノーヴェルトウェルナ、そうかもしれませんが安全と分からない内に規則を破られるとこちらも困ってしまうのですよ…」

「ノーヴェ、こう見えて父様も一応お仕事だからね」

「うん…」

「でもね?

 フェイニィさんいい方だから大丈夫ですよ♪」

「うん!とーさまだいじょーぶ!」

 ネネさんがニアルトさんの立場を擁護すると思ったらすぐにフェイニィさんの援護をしたよ、これにはニアルトさんもタジタジ、フェイニィは興味無いからミャーに・・ではなくわたしのすぐ横を飛びながら擦り寄っている。 そこに先程家にやってきた猫人が慌ててやってくる

「ニアルトクリヴスト殿!いましたか?!!」

「え…、はい!見つけました・・」

「とーさま!」

 ノーヴェはグイグイとフェイニィの許しを迫り続けるとお仲間さんは娘に何か言われている状況を見て首を傾げる

「えっと…、どういう状況でしょうか…」

「はい♪こちらの紅の鳥は天形鳥っていう珍しい種族みたいで、こちらのお客さんのミャーさんのお友達でミャーさんを探しに来たんですよ♪」

「えっと…奥様、どうもありがとうございます・・・?

 では、我々の出番は無いということです・・ね? ニアルトクリヴスト殿?」

 なんとか思考を巡らせて、自分の役目は終えたのだとニアルトさんに確認するがまだノーヴェに言い寄られていて返事が無く困ってしまうお仲間さん

「もう、大丈夫です、ありがとうございました♪」

「えっ…と? はい!ありがとうございました!」

 お仲間さんはニアルトさんを見てからビシッとネネさんやこちらに向いてお礼を言って去っていった

「ニアルトクリヴスト殿()終わりましたよ(・・・・・・・)?」

「は、はい、仕方ないですね

 ノーヴェルトウェルナ、その鳥も認めてあげましょう」

「やったー!フェイニィ!やったぁ!」

「ピィィ?(やっと終わった?)」

「フェイニィもありがとうって」

「えへー♪」

 誤訳じゃないよ、興味なさげな言葉の奥に隠された感謝の思いを拾ったんだよ!

 買い物で色々買った後にネネさんに案内してもらって装飾品が売っているお店に連れて行ってもらおうとしたら里にそういうお店は無く断念…そういえばそういうのをつけている猫人っていないね?技術を持った人がいないのかな、とりあえず青色の布を買ってフェイニィの首に巻いてもらう

「これで少しは大丈夫かな?」

「はい、少しは効果があると思います」

「かわいい!」

「邪魔にならない?」

 ニコニコと首をあげて大丈夫アピールをした

・・・。

 里を出て帰るとなにやら不穏な雰囲気になっていた、ミャーはすぐに高く跳ぶと|大勢集まっていたあらゆる種族・・・・・・・・・・・・・・の上を飛び越えて門の入り口へ、付いてきたフェイニィはみやの前で羽ばたいて滞空している

 なにやら見覚えがあるのがいる、違う個体だったとしても見分けつかないけど!前よりとにかく多い

「どうしたんだ!!」

 フェイニィが威圧するように大声を出すとそこに居た奴らは下がるに下がれないから怯んだように立ち竦む

「ギァオォウ!?」

「みぃや! フェイニィ後ろにも気を付けて下さい!」

「わかった!」

 後ろから奇襲してきてたんだ…気が付かなかった、ミャーはすでに戻っている

×「フェ、フェイニィ様…、どうして?」

「まだ来るか?」

×「・・・・。」

「・・、ここの主たちに手を出すつもりは無くなった」

×「な、なぜ?」

 ギャアギャアギャアギャアと困惑の声があがる

「ミャー様こそ相応しい主だったから、それに勝つのは無駄の努力」

×「フェイニィ様がいてこの数ならば!それにまだ来ます」

「無理! みぃや様まだ来ると気を付けて」

×「!?」

「うん、分かった」

 よく分からないけどこれで全部じゃなかったみたい、これは危ないね、集まりかけていて突撃するちょっと前だったみたいだ、ポポちゃんよかった!

「フェイニィ、ミャーにお願いするね?」

「はい!」

 お願いと準備出来ているだろうミャーへと思うと一瞬・・・本当に数秒にして半分は真上(・・)に吹っ飛んで地面に落ちて倒れている、更に数秒後・・まだ敵さんたちもやっと反応したと確認している時にはわたしたち側の左右端の方に居た奴とフェイニィが話していた奴しか立っていない。

 ミャーは端の方の奴らも倒すとわたしたちとでそいつ(・・・)を挟むように立っていた・・怖いだろうな…、さすがミャー!

「わかった?」

×「い、一瞬で?この数を?」

 増援来ないねー、時間経ってないからね!

 ・・・一人で冗談を思っているとミャーが笑ってくれた。来ても状況見て帰るだろう、突っ込んできたら勇者だね

「ミャー様」

 フェイニィがミャーに何か呼ぶだけで伝えると正確に伝わっているのか魔王領入り口の方を指差していた、するとフェイニィは最後のそいつを嘴で押すようにどっかに行ってしまった

「もう大丈夫です!帰りましょう」

「うん!ポポちゃん大丈夫かな?」

 門の入り口ですぐに部屋へと移動させられるとポポちゃんが飛び込んできた

「うんっ♪ 大丈夫♪」

「よかった♪」

 もうすぐじゃなくて、また夜中に突撃だったのかな?まぁ、何事もなくてよかったよ、みんなありがとう♪

「みんなでお風呂入ろっか!」

「はい!」「うんっ♪」

 落ち着く予感のした一日が終わるのであった。

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