第13幕
「「みぃやさん!ミャーさん!」ヘルメス協会から発表がありました!」
アルトとノール、サロさんとロフトさんの4人でやってきた。事前にサロさんから聞いていた内容と同じ
『魔王領への正当な理由無き攻め込みの禁止』が宣言されたみたい
「その他については何も無かったのでいままで通りだと思われます!」
「許可をもらうのに取られるのもそのままだがな」
・・・お金かかるんだ…、アルトたちに早めに遊びに来ていいの提案はよかったと思う
「そうだ、魔王様ここに呼びますか?」
「それは、例えばみぃや様は大丈夫なのですか?」
「喜んで来ると思います、ついでにお風呂に入ると言ってきますね」
「「お風呂…」」
この肯定にサロとロフトの中でみぃやは魔王様も崇められる存在と思い描かれる、アルトたちは以前魔王様と一緒に入ったという倫理観の違いで葛藤が行われていた。
サロさんたちはお風呂…温泉を知っているのか? ・・疑問に思い聞いてみたらサロさんは存在は知っていたみたいで猫人本人から話しを聞いたことがあったと言う、…おしゃべり猫人だね
サロさんたちにもモルモ様を合わせることを決めて呼ぶことにして祈る
「みぃやのそれは本当にどうなっているんだ…」
「あ、サロさんなら分かるかも、ちょっとやってみていいですか?」
「はい!何でも言い付けて下さい」
少し離れてサロさんに向けて少し来て欲しいと心に浮かべ祈ってみる
「ハッ、みぃや様から何かお誘いのような感覚が伝わってきました!」
「それは本当か? 羨ましいなぁ」
「本当にその繋がったとかで起こるのですね」
・・・来てくれないけど言葉から実験が成功しているのが分かる。 アルトがなんだか悔しそうだけど仕方ない
『キンコォーン』
来たことが分かるとみんなが姿勢を低くした、そのタイミングでお客様を移動してもらうとやはりモルモ様であった
「何かあったか?」
第一声期待したような声、でもごめんなさい、今日は何にも用意してないの
「今日はお客様が来ててね報告の内容を聞いてもらった方が良いと思って呼びました」
モルモ様は周りを見てみんなを普通に座らせるとアルトとノールにいつもの気楽な感じで挨拶した
「我はモルモンモールだ、名前で呼ぶといい!」
「サロと申します」「ロフトです」
協会からの発表について報告するとモルモ様は一つ頷き笑顔で言った
「ヨシ!みんなでお風呂に入るぞ!」
「みぃやさんの言った通りだ」「そうだね」
みんな困り顔だ
「あの、みぃや様はわたくしなんかによろしいのですか…?」
言葉だと分かりにくいけどみんなに自分の考えを話しとおくことにするとみんな納得はしたようで頷いているがやはりアルトたちは自分には当てはめることは出来ないようで魔王様の提案であるから断ることも憚られて困っていた、そこで一つ提案してみるとそれでも…となりながらも頷いたのだった
・・・
「みぃや、それで入るのか?」
結局下着に上は布を巻いている状態で入ることにしたわたしたち
「はい、アルトたちのためです」
「そうか、よろしく頼む」
「はい!」
一通りの説明をした後に先にモルモ様とわたしが準備してからみんなが後に続く、そちらはミャーに任せてモルモ様を洗う
終わるとモルモ様は感謝を言って風呂に入るので大丈夫か来るとわたしと同じ格好のミャーが傍でジーっと見守っていた
「ミャー、分からないことがあったらでいいんだからそんなに気に掛けないで大丈夫だよ」
アルトとノールなんか真っ赤だよ、手が動いていないよ、チラチラ見ているのはスルーする
「はい、分かりました」
「サロさんたちは大丈夫ですか?」
「はい!大丈夫です、しっかり汚れを落として汚さないように致します!」
真面目だね、汚しちゃってもすぐにキレイに出来るから大丈夫だよ
ロフトさんは終わって待っているようで、わたしたちのことは大丈夫と言っても気に掛けているようでなるべくこっちを見ないように正面を向いていた
「ロフトさん、先に行きましょうか?」
「はい、わかりました」
「ミャーも先に行こうね♪」
「はい♪」
ここにいたら迷惑になってしまいそうだからね
やっぱりこの格好でお風呂はすごく変な感じだなぁ
「どうだ?」
「はい、水浴びと違い体を癒すというのは本当なのですね」
「そうだろ!」
「モルモンモール様はよく入りに来るのですか?」
「そうだ、みぃやに洗ってもらうといいぞ
あれは最高だよな、ミャー?」
「はい!」
「いつでもやってあげますよ♪」
「ありがとう御座います!」
ロフトさんもわたしが気にしないことを悟ったのか普通になってきた、モルモ様とは特に気負った感じも無いから純粋にお風呂を楽しんでいる
「わたくしもよろしいでしょうか?」
「いいぞ!」
「では、失礼致します」
サロさんもわたしたちに目に入れないようにゆっくり入る
「あぁ…ここは天界でしょうか!」
「どちらかといえば地界だな」
天界?地界って天国や地獄みたいな感じかな、天使は(少なくとも)象徴として存在しうるようだし
「あんまり遠慮無く見るなよ」
「ハッ!見とれていました、みぃや様失礼しました!」
無意識に見ていたのだろう、サロさんは本当にわたしをそういう感覚で見ているんだね
「気にしてませんよ、いくらでもどうぞ」
「さすがにそれもどうかと思うな…」
「あはは♪」
それにしてもアルトたちはずっと同じことを繰り返しているね、あんまりこの格好に効果がなかったようだ。
2人が来たのは少し経ってから、わたしたちは少し奥に移動して反対を向いておいたら、モルモ様が入れ替わりに出ていく、待っていたけど限界だったようで気遣うようにお礼を言って、最後にわたしに「近い内に来い」と言うと出て行った
暫く無言の空気になってしまう、だからミャーと寄り添ってゆっくりしている
「みぃや様、この目で見てもモルモンモール様は良き方だと感じました」
「うん、良い人だよ♪」
アルトたちの湯に対する恐怖は無くなったことだろう、湯あたりに気を付けるように注意すると入ったばかりのアルトが手を挙げる
「あの、少し頭に熱がいく感じなんですけど…」
「それは出た方がいいね、ミャーお願い出来る?」
「はい!任せて下さい」
それに便乗してかノールも出ていく、乾かすのはポポちゃんにお任せして2人が出るまで付き合っていた
・・・。
次の日、看板に不在を書いた紙を貼り付けて魔王城へと赴いた
入り口の扉に向けて「開けて下さい」と言ってみると両扉が開いた、その中で迎えてくれる人がいる
「ポポちゃん…、魔王城さん?」
「っっ♪」
少女だった、やはり白いワンピースを着ていて胸を張って堂々と立ってドヤ顔をしている・・とても嬉しそうだ
「ミャーにも見えています」
ミャーも認識しているようだ、ドヤ顔見られるの恥ずかしいけど可愛い!
そのまま魔王城さんはわたしとミャーの腕を取ると引っ張る仕草をして奥に行かせようとする、その手に力は宿っていないようで形だけだけどこれは自然と付いて行っちゃうよ、そう思うとまたドヤ顔をしていたよ
今日もトカゲさんは居なかった、魔王城さんがフンッっと鼻息一つ出すと扉が開く、・・・尊大な態度なのは魔王様の影響なのかな?でも、褒めて!って感じが可愛いからこれもあり
「待ってた!来てもらったのはな、そのみぃやのことを聞こうと思ったんだ」
「この子は魔王城さんですね、いつから居たのですか?」
「このみぃやは魔王城さんなのか…、現れたのはまだヘルメス協会からの知らせを聞いた前日だ。 突然現れてずっと居た」
ポポちゃんみたいに消えたりしてたわけじゃなくずっと居たのか
チラっと魔王城さんを見るとモルモ様のお膝元に移動して寄り添いにいってドヤ顔を見せる、モルモ様が好きなんだね
「お城のために色々してくれてますから呼び名を付けましょうか、ね、魔王城さん?」
「!!、~♪♪」
おぉ、胸を大きく張って待っているね
「名前…、名前か?
みぃやそっくりだからな、みぃや…『ミャルミル』でいいか?」
ミャルミル…・・・び、びみょー…
でも、魔王城さんは最高のドヤ顔を見せてモルモ様にくっついているから気に入ったらしい、モルモ様も満足気に胸を張っている。・・・決定だね
「よろしくね、ミャルミル♪」
「よろしくお願いします♪」
・・・。
ゆっくりしてから帰るつもりで立ち上がるとミャルミルが来て、また案内するように腕を取って歩き出すのでモルモ様も一緒に付いていく
1階に下りて正面から外に出てしまうと魔王城の壁を回るように半周して裏に進んでいくとそこで足を止めてドヤ顔で振り返った
「ここだけ畑になってる!?」
「これはミャルミルがやったことか?」
「っ♪♪」
モルモ様も知らなかったことのようだ、長方形のちょっと広い畑があって向かって一部の野菜が育っている、ミャルミルが育て管理しているとばかりに胸を張っているのでそうなのだろう
水とか肥料は…普通でないなんかをやっているのだろう
「これはすごいな!ミャルミル、これからも頑張れ♪ 我も手伝ってやろう!」
「!!」
細かいことは気にしないモルモ様だなぁ、ミャルミルも嬉しそうだしいいね♪
すると、ミャルミルは実がなっているものがある植物に連れ出すと切るような動作をしたのでミャーがそれを採った、真っ白な瓜のような実は買ったことがあるほんのり甘い歯ごたえのある野菜で(売っているものに比べ)かなり小さめだ
「♪♪」
食べてみてよ!って感じでドヤ顔しているので生のまま3人で食べてみる
「うまい!!」
「甘い!?」
「おいしいです♪」
ふふんっ!っと最高の顔をしているミャルミル
これはすごい!どうやったらこう作れるものなのか農家の人が知ったら殺到してくるよ
存分に褒めまくっている間に育った実をいくつかくれたのでありがたく頂いて帰った。
ミャルミルとポポちゃんは見た目が一緒でもやっぱり違う
「ミャーから見ても違うの?」
「性格の違うみぃやが居る感じです、でもみぃやはみぃやだけです♪」
わたしからみたら全員別人認識だけど、他の人から見たら『みや』なんだ、そもそも認識している人がいないけどね。
「ミャーありがとう♪ 可愛いね♪」
「はい!みぃやも♪」