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23-1多感なる中学二年生

10万文字達成。

区切りが良いのでここで1章終わりにしよう

ひとりハーカンクに飛ばされた中学生に、同じ世界からきた大人として

ケータイを限定的ながら使えるようにするためドモク共和国に入国した。


手がかりは彼が"英雄"の称号持ちであることで、勇者君と似たような能力を持っているらしい。

それから言動がだいぶエキセントリックなんだそうだ。


勇者君曰く、英雄も勇者も争いが起きていない場所じゃ能力を使用することはないそうなので

探すのは難易度が非常に高いだろうとのことだ。

しかし自分で決めてしまったことだ。捜索にかかろう。




酒場でアルコール度数上げの商売をしながら街から街へ渡り歩いていたら面白い話を聞けた。

なんでも鍬を持って一振りすると一面の畑が開墾されるという超人が現れたというのだ。


制御が上手くいかないのか、家畜小屋まで吹っ飛ばして管理官に怒られたなんていうエピソードまであるという。


たぶん例の学生君だろう。

噂のあった街を聞き、そこへと向かう。



街からだいぶ外れた辺鄙な場所に彼は居た。

何故か丘の上でひとりたたずんでいる。


地面に立てた鍬に両手を乗せ、遠くを見て何かをつぶやいている。


…わかった。アレだ。ある意味絶滅危惧種のアレ。

孤高を愛し、無意味に武装したがり、無駄に格好良いハンドルネームを名乗りたがる一過性の病気。


しかも今回は実際異世界に来てしまってるから始末が悪い。

俺ツエーだけは勘弁してくれよ?



「…なんだよ、オッサン。」

「おっさんという年…か。確かに。

ヨカル王国で召喚されたのは君かい?」

「フッ、そうさ。俺が世界を救う英雄の称号を与えられし†漆黒の異邦人(フォーリナー) 刹那†ッ!」

「あーはいはい。真名はどうでもいいからケータイ出して。

通話とSENとSaezuriできるようにするから。」

「えっマジ?」

「マジだから出しなさい。

勇者君達から聞いてるだろ?他にバイク乗りが一緒に召喚されたって。」

「えっ、うん。」

「それが俺。えーっと、バッテリーフリーと衝撃体制と地図アプリのハーカンク対応と…」


よし、設定完了。

SENを投げて…と、テスト接続もオッケー。


「ケータイの専用化と一部アプリのハーカンク対応、それとバッテリーフリーにしたから確認しな。

ああ、メッセンジャーはハーカンク(こっちの世界)対応だからワイド(むこう)とは繋がらないんで気をつけてね。」


言いながらホイと返す。

ケータイの充電も切れてたので起動することから感動している。


それから1時間後。

一通りの確認をした英雄君が不満顔だ。


「なあ、オッサン。ネットには繋げらんないの?」

「今は駄目だね。もうすこし世間様に揉まれたら開放したげる。」

「ちぇーっ。せっかく異世界来たんだから無双したかったのに。」

「そんな考えだから問題なんだ。戦争の火種を蒔くことになる。

もしも何か調べたいなら賢者君に頼みな。」

「ヨネツキのオッサンはいーのかよ。」

「自分で責任を取る覚悟があるからね。

ああ、美味いメシに関してだけはフリーにしようって賢者君と話は付いてるからそこは安心しな。

それから、ドモク共和国で活動するならコモメに行くと良い。

国内最大の米所だからね。」


ルドーのおっさんの所であれば他所でうっかりやらかすよりマシな扱いをしてくれるだろう。

まあ、監視は付くだろうが。


しかしアレよな。

自分がおっさんだって自覚はあったけど、人から言われるのって結構傷つくのな。


最後に英雄君本人に俺達と同じ鑑定(副作用:強)とハーカンク全ての言語読み書きを付与して終わりだ。


「よし。これでその腕輪は外しても大丈夫だぞ。」

「やったぜ。隷属なんてとんでもないことしやがって、あの野郎。」

「そういえば君には見せてなかったな。」


例の動画を彼のケータイに送る。


「これ…うわ…」

「気が晴れることはないかもしれないけど、俺達を元に戻せないようにした償いはさせないとね。」

「うん…大人って怖ぇ。」

「10年もしたら嫌でもなる。それまで頑張って勉強しな。それじゃ。」


半分かっこつけてその場を去った。





さて。ドモク共和国での用事は終わったが、次どこ行くかを考えてなかった。

どうせなら、せっかくキャンピング馬車を作ったのだし遠くを旅してみたいな。


そういえばキヤリア地方から出たことがなかった。

なら今度は外に出てみることにしよう。



地図思いっきり縮小して表示する。

今居る大陸は"ヤ"の字をしていた。

キヤリア地方の場所は"ヤ"の縦棒の真ん中へん。


キヤリア地方北部の小国連合から北に行くと十字に土地が広がっていて、そこから東に行くとドモク共和国の本体、ミカカ社会主義連邦となる。


ドモク共和国と他のミカカ社会主義構成国はデーパス海湾が広がっており、

陸続きとはなっていないのだが、海湾の波は荒くないので行き来がしやすいため、

ミカカ社会主義の影響を受けたらしい(※web辞典調べ)。



キヤリア地方南部側はケディデア南、ミャウの先に国境があり、

そこから水滴の形をした陸地が広がっている。

赤道直下ということでジャングルになっているようだ。


地図からすると他にも大陸があるようだが、外洋に出られる船は今のところないので候補からはずそう。


さて、どこに行こうかな。


モチベ維持のためブクマ、評価、感想、レビューお願いします。

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