第五章 「朋輝と軽やかに踊る風たちの」
「買い物デート日和だよ!」「なのなのです!」「よっよよーい!」
五月晴れの晴天下。駅ビルに連なるショッピングモール入り口。
朋輝の前に雉子、恋縫、アイレがハイタッチして並ぶ。喧騒もどこか陽気に波立つ。
アイレに洋服をプレゼントしてあげる約束の日が訪れたのだった。
「――いいけど、あんま目立過ぎんなよ。みんな」
確かソラ姉は今日の休日は特に用事がないんでプラモ作ってるハズで、
不安はリヒト王子がふらりと松葉杖で来られることだけ――朋輝は思索する。
(一応、不知火さんが女友達と買い物だから空気読んで、と濁したそうだけど)
「さて、行くか」ここでようやく女子たちの恰好に気付く。
「――にしても、お前ら妙に服装気合い入ってんなぁ。ただのプレゼント買い物だろ」
目の前に本人いるし、と朋輝の素朴な感想なのだが、女性陣の顔がぴきっとひきつった。
「イケメン無罪て幻想です」「朋輝、ほんと、朋輝」「……哀しいほどモキモキ」
「えぇえ!?」乙女心がわからないお叱りを受ける朋輝なのであった。
そんな女子三名が手を繋いで店内を疾走。
”女三人寄ればかしましい”とはよく言ったもので。よく喋るわ笑うわと、
バッグに衣服に可愛い小物と物見遊山。朋輝にはさっぱりな空間。
だけど――(アイレは、やっぱ普通に女の子なんだよな。王女の前に)
フっと表情がやわらぐ――そんな朋輝をアイレが横目で気付き、
「べーっ」と舌を出してきた。「む、昔の漫画かよ」と朋輝の声も何のその。
そんな道楽道中の末に、ようやく目的の店に到着した。
「ウチの母が恋縫用のゴス……いえ、衣服を選ぶ時によく来る店だそうで」
「へぇ。あたぃにゃ無縁だわ、フリルも刺繍もメルヘンやわぁ~」
「よよ~。王国のセレクトショップにも負けてないっぽ」
「こりゃ絵本の世界だわ」朋輝も感嘆するほどの童話の衣服が並んでいた。
「恋縫も始めはコスプレ紛いで~い、いえ、そう言えばお金は皆の割り勘でしたよね」
「……それなんだけど」
朋輝はずばっと封筒を差し出す。おぉ!?と沸き立つ女性陣。
「級友で留学生の女の子用のプレゼント買い物に行くって母に濁したら……」
(わーへぇうわーママ最高にハイって気分ですぅ~♪)と母・結菜が
どう勘違いしたのかご機嫌にどんっと資金を寄越したのである。
「わわ、結構な金だよ」「わ、悪いですぅ」「よよ!?」
「あの人は過保護・過干渉な処あってさ。金を使わないと泣かれそうでさぁ」
我ながらマザコンかな、とも思うが皆に納得させた。
「――ではどんな服にしましょうか」
店内はさすがに恋縫母のお目に適うだけあって西洋の金持ち風に満ち満ちている。
「アイレちゃん、スレンダーだから可愛いワンピ似合うよね」
「よよ?そう……うん、いいね。可愛いっ。フリルとか綺麗ぢゃ」
「いいですねー恋縫、割かしずんどーなので体型が出る服は向かないので」
そんなことないよー、あたいなんか胸ないしーと盛り上げる。
確かに刺繍の巧みさ、肩口のフリル。アイレの王女然とした気品には
このシンプルさが似合いそうではあった。
「うん、決めた。これいい!」
二人に背中を押され、朋輝をチラチラ振り返りつつ試着室に消えるアイレ。
衣擦れの音とか聴いちゃアカンと席を外した朋輝。
(ま、楽しそうで何よりだ)――暫くして、朋輝の背中をつつく音がした。
「モキモキ、……どう?」「お――あっ……!」
想像、以上だった。
桃と銀が混ざる髪色と薄いエメラルドブルーのワンピース姿はまるで
CGアニメ映画の様な完璧すぎる”美”の表現で眩く映る。
(……マジに、天使みたいだ……)我ながら語彙力が足りないがそれが一番だと思う。
「……ねぇ」またしても見上げる少女の目。幾ばくか頬が紅潮しているのが判る。
「こ、これ」「これで似合わないと返答したら鬼畜、とか答えないよね」
「こりゃ似合う……似合い過ぎだ」
「あ――……」てっきり陰キャな返答で逃げられると思ってただけに、
かなりの直球で流石のアイレも思考が停止した――。
「あ、いや。何だその俺、言い過ぎ」「言い過ぎなの!?」
「……過ぎません。似合う、かな」えっへーーー!とアイレの渋面が満面に。
ツインテールも軽やかに、くるりと一転、朋輝の手を取り駆けだそうとするアイレ。
「お、おい会計もまだだぞ」「あの、お客様……会計はもう」「「え?」」
訊けば、会計は終わっているという。「その、女性二人は?」「さぁ~?」
店員の女性もにんまりとしている。
(ハ、ハメられた……)あの二人、そういう算段かよ。朋輝も流石に読めなかった。
「稚子と恋縫師匠は?」「あー、学校の呼び出しがあって何かそっち行った」
「んん??そうなの、じゃぁ……どうしよ、これから」
アイレがここ数日ずっと情緒不安定なのは傍目でも判った。あいつらのことだ、
デート気分で息抜きでもしてこい、そんな気遣いなんだろうと朋輝は悟る。
「あー……探索ばかりの日々じゃ息詰まるな。ちょっと、遊んでくか」
「え?お?」ぱちくり。でも、アイレがみるみる紅潮してゆく。
「うん……アイレ、朋輝と遊びたい」全身で放つ笑顔のオーラ。
ちょきん。店員さんがタグを切り手をふり見送ってくれる。デートが始まった。
■
「へーぇほーぉ凄い恰好だねコレ」
「あぁ、水着だな、今年の流行なんかな」
およそ水着売り場なんて目がいかない朋輝もそのバリエーションに驚く。
ビキニにワンピにセパレート。少し前に流行ったフリル付きのも健在だ。
「アイレが着ると……」どうにも視線がいくマネキンは巨乳系のものばかり。
「どこ見てんのかなー?よよ」「デザインはいいな」
「うーそ。胸にいってた」マネキンとアイレに交互に目がいく。
「妖精の時はそーゆーものだと思ってた」
「あ”!?操舵空間で裸みたじゃん!」「……そうだった」
「ふーんいいもん!アイレ着やせボーイだもん!」「ボーイなのか」
着やせって胸がデカい人が言う台詞だろ、と思う朋輝。
「兄ちゃが形のよいおっぱいって褒めてくれてるもん」
(アレはただのシスコン……)ぶみ!と横腹を摘ままれた。「いてーだろ」
諦められず自分の胸をよせてあげるアイレ。
「アイレ成長期、成長揉むるす!」
解らない文言を繰り返すが、手つきがちと艶めかしいので目のやり場に困る朋輝。
「あー……な、夏が近いよな。全てが終ったら、夏休みにでもまた来てさ。
雉子たちと”はるる野サマーアイランド”でも行けばよくない?」
「あ……うん、うん!雉子も師匠も友達!」「そうだ、友達だ」
現状の難局はまだ乗り越えてはいない。が、希望的観測はあった方がいい。
(そう……失敗を前提にするのは愚かだ、アイレを帰すんだ)自分に言い聞かせた。
「じゃ、次はゲーセンでも行くか」「うん」
ついっと、アイレは自然に朋輝の手を繋ぐ。少しの動揺もあったが、朋輝も手を
繋ぎ返した。言葉はない――ただ、”そうしたかっただけ”……今はそれでいい。
「朋輝もさ」「ん?」「プールとか行こうよ」
「……あぁ。そうだ、いいな……全てが終ったら必ず。俺達の約束だ」
「うん。約束よよ、約束なのぢゃ」
それだけ。
でも、それが苦痛も緊張もない。手を繋いでいるだけで心が和らいだ。
――朋輝の十六年の人生で、それはとても穏やかな時間であった。
■
「――ここを過ぎるとゲーセンコー……え!?」
角を曲がってエスカレーターを降りればすぐだったのだが、
その角から出てきた顔があまりにも意外すぎて朋輝も一瞬、意識がとんでしまった。
白金の髪。松葉杖の音。あの異様に目立つ外観は一人しか居ない。
「王子!?」「――え?」アイレがひょい、と顔を出そうと覗こうとする。
「いやいやいや!!」がば。思わず朋輝はアイレをかばうように抱きしめてしまう。
「(よよ!?よよー!?)」「(ちょ、黙って)」手で口元も抑えてしまう。
「おや?朋輝ではないか」――そう、角から現れたのはリヒト王子。
松葉杖姿は健在で、その後ろには、「ねー王子~どしたの?」という朋輝には
とても聴き慣れた声が促す――「(ソ、ソラ姉もいるのかよ!?)」
エスカレーターから遅れて上昇してくるのは紛れもなくソラ本人であった。
(うっそだろ……最悪だ)
ここで王子に反応したらバレるし、下手するとアイレが兄の声で気付く。
「(むー!むー!)」アイレが顔を真っ赤にして抵抗する。
(黙っててくれぇ~お前がここに居ること事態がありえないんだって)
物事には段階がある、そう約束されて……ここまできて決壊はあり得ない。
「む。そこに誰かいるのか?」「あ、いや……その」
助かることに、王子は松葉杖を抱えてるのですぐには角から顔をだせない。
(視界に入られたらやべーんだって)それでもぐぐっと顔を覗かせようとする王子。
「何か……どこかで聴いた声なんだが」「(むー!むむ?兄……?)」
アイレも声に反応してしまう。(勘弁してくれ!?)見せる訳にはいかない。
「えと、あの……」「なんだ、友人なら視認疎外で我は視えないであろう?」
「この子、ちょっと見えてしまう子なんで」「……む、そうなのか――」
だが王子も食い下がる。天威の隔世遺伝の子孫か、と。
「しかし、どこかで聴いた声色なんだがなぁ……そこが引っかかって」
「あ、あのこの子……!」
するとソラの声も近づく、「どしたの王子、そこに誰かいんのー?」
……駄目だ!このまま逃走しても後姿だけでもアイレだってバレる。
朋輝は渾身の一声を上げた。言い逃れ、嘘、とにかく……これしかない!
「この子ぉ、お、お、俺の……か、彼女なんですッ!!!!」
少し強めに声に出してしまった。
呆気にとられる王子。少しの間のあと、こう切り出した。
「よもや……後ろから来るソラにまだ知られたくない?」「あ、そ……そうです!
付き合って、すぐなんで……あのバカ姉に茶々を入れられたら」
「ふむ――」王子はアゴに手をやり思考――……ぽん、と相づちをうつ。
「だよな!アレ、そゆとこ無神経だしぃ!」と、何だか勝手に納得してくれた。
「ねぇ、何か朋輝の声が聞こえた気が――」ソラが迫る。
すると王子が松葉杖を基軸にぐるっと高速で回転。
「ソラよ~恋縫が男とデートしてるっぽいからこっちのルートは避けようぞ!」
「え!?マジ?……竜地とウマい事いってる……あー、うんうん……そっかぁ」
素直に騙されるソラ。王子の咄嗟の機転でソラは簡単に納得してくれた。
「お邪魔しちゃ悪いね。向こうからイエアクいこか、王子」
イエローアクアマリンという模型店の事だろう。そこへ行くつもりらしい。
王子は去り際に朋輝に顔だけ振り返る――そしてウインク。
(よろしくやれよ?)――解りやすい気づかいであった。
「――はぁ~やっべ……マジ絶体絶命だった」
ソラと王子の姿が視えなくなるまで待って朋輝は全力で嘆息した。
あの凸凹コンビに見つかるなんてあり得ない。回避できてよかった。
「今日に限ってこっちの模型店使うとは……」いつもは老舗の方に行くのに。
ガチの冷や汗が流れて、ぽんぽんと背中をさする。
「ん?何をぽんぽん?」見れば、「あ」――ずっとアイレを抱きしめたままだった。
「わ、わりぃわりぃ!クラスメイトにばったり会ってその――」と、
胸中のアイレを覗いてみると……、
「ふにゃ、ふにゃぁ~~」と目がぐるんぐるんいって惚けていた。
「お、おい!?ア、アイレ大丈夫か?何だ、何か体調不良か?」アイレの顔が赤い。
「いやその、俺の彼ぢょ……ゴニョゴニョ」どんどん真っ赤になっていってる。
「は?なんだ?いや、顔、赤いだろ!……やべぇーんじゃないのか?」
「あ、いえ、お構いなく……いや構わなくないのぢゃ、無いんんんにゃぁ~」
ぺたん。へたり込んでこんでしまった。
■
「ほい、飲み物」――ドリンクのカップを差し出す。
ゲームコーナーの片隅。ドリンクコーナー前の座椅子で休憩をとる事にした。
「ん……アリガト」「落ち着いたか?」
「えへへ……うん。兄ちゃの声聴いた気したけど何か色々吹っ飛んぢゃった」
「そ、そうだぞーそれ飲んで落ち着くんだ」
「紅茶?なんかダンゴ虫入ってる」「ち、ちげぇ!」やな記憶を思い出す。
「タピオカミルクティーってやつ。まぁ、俗な流行りに染まるオレ」「へぇ」
ちゅーっと吸ってみる「……」しばし無言――「あ、この丸いの面白い」
「あぁ、これがタピオカって奴。何かの根っこから作ったデンプンだとか」
「へへ。食感が面白い、気に入ったよよ」ぼんやり微笑む。
「タピオカ、紙の強度あげるのにも混ぜるって」「いらない情報!?」
朋輝も横に座り、自分も飲む。
「楽しかったか?」「うん。すっげ疲れたけど。見合うだけ余は満足ぢゃ」
「そっか……そりゃ至極恐悦ですよ、姫様」「えへへ……ふあぁ」
あくびを一つ。
色々巡って疲れてたのかいつの間にか朋輝の肩に寄せて寝入ってしまっていた。
「う……?あれ」朋輝に頭痛が襲う。前頭葉にヤリでも刺さったかの痛み。
耐えられず、瞳を閉じる。(いてぇ……少し無理が祟ったのか?)
日々の疲れか、戦闘の反動か、「いいか。俺も寝よ」そのまま休むことにした。
「……そうだな。朋輝は無茶しすぎた」
暫くして。真横からの誰かの独白に、朋輝はびくりと顔を上げた。
旧友の琉左がラフな恰好で隣りに座っていたのだ。
「よぉ」「琉左……か」「おー、ワイのテリトリーで彼女同伴かぁ」
「そっか、ゲーセンなら……居るよな」「そうだぜ、キキ」
あの夢の雑貨屋の中で視た以来かもしれない。でもこっちは現実だ。
「朋輝にも彼女かぁ、そりゃ高校生だもんなぁ」感慨深く何とも楽し気に。
疲労してる朋輝は静かに答えた。
「いや……短期の、留学生の子……街を紹介してた」そう言うしかない。
「へーほー……ま、いっか。ワイも休憩や」新作音ゲーが手強いとか雑談した。
自然な流れだが、やはりまだ緊張が解けない朋輝であった。
「ゲーセンで逢うと、否が応でも昔思い出して笑うな」「……そだな」
くーくー。アイレの寝息。半分が和やかで、半分が緊張というその隣りで。
「琉左、どこの高校通ってんだっけ」絞りだせたのはよくある質問。
「え?知りたいの」「少しは」「あぁ、内緒」「な、何でだよ」
「秘密が多いくらいがイイ男なのさ」「かっこよくもないぞ」
読めない。何が言いたいのかいつも判らない。この違和感と畏怖感。
「よく寝てんな彼女」「だからカノジョじゃねーって」
「……なぁ、ナルコレプシーって知ってっか?」
唐突に、流れを切って琉左が切り出した。
「突然だな……何かで聴いたな。眠る……病?」
「そうソレ。突然寝てしまう症状」「まさか琉左それとか言わないよな」
「どうかな~?だったら面白い?」「――話が読めねーし」
遠くを観ていた琉左はここでようやく朋輝を見やる。
「……そーゆことっ」ぽんと肩を叩き、ざっと起き上がりスタスタと去る。
「いや、待てよっ何がそゆことなんだよ」
「そん時はさ、悪く思わないでやってよ、ワイを」「なんだそれ?寝るのか」
眠るアイレが居る。追いかける訳にはいかない。
「眠い時は寝る。でも寝つきが悪い時があってさ、そん時は自力で対処してよ」
「――……わけ判らねぇよ……」寝付きの悪さを俺に問う意味がわからない。
言葉もないまま、琉左はゲーセンを出て何処へと去っていった。
「ん……あ、寝てた」しばらく悶々としてた朋輝だったがアイレの目覚めで
片隅に追いやることに決めた。
「もう夕方だ。そろそろ帰るか」
「んー……朋輝の肩気持ちいいでゴンス」「姫、魔法は解ける時間ですよ」
「地上じゃ関係ないもん、ちゃきちゃきの小娘だもん」
ごろにゃ~。そんな猫なで声ですりすりアイレ。「困った姫娘だ」
(ま、いっか)と思う。アイレにすりゃ未開の土地で現地民と珍道中してきたんだ。
「こんな日があってもいいんだよ」思わず声に出てた。
「ん……ありがとぢゃ、朋輝」
「え?……あぁ」一瞬、銀アイレの口調になったのでどきりとする。
たまにそうなるから慣れてたハズだが――「どういたしまして」と自然に還した。
「えーっと、そろそろ宜しいでショか~」
見れば、ゲーセンの角からニマニマ観察する視点が二つ。
「ハメやがって、つかスマホで撮影してんじゃねぇよ」稚子と恋縫が現れた。
「えーあ、間違って撮っちゃった」「いけませんね、無断撮影は厳禁なのです」
そういう恋縫も撮影していた。呆れて声にならない朋輝。
「さっき王子たちに見つかりそうだった時は飛び出そうかと思ったよ」
「居たんならはよ助けろよ」「あはは」タイミングが厳しかったと恋縫。
「楽しかったみたいね。アイレちゃん」「お前らも一緒に遊べばよかったのに」
「女はね、不安な時には甘えたい……そういう時は叶えてあげるの」
「――……」稚子の言う通りかもしれない。「かもな」朋輝も頷いた。
ぽむ!……アイレが久々に妖精の形態になって寝てしまう。
「……帰るか、丁度妖精になってくれたし」「そだね。送ってやって」
ワンピースだけが残されてその中で寝入る妖精が一匹。「あぁ、お疲れさんだ」
洋服と妖精を抱き上げ「この服これ何かオレ誤解されね?」と野暮な事って
稚子にはたかれ、デートの日は終了になった。
『アイレ――朋輝がもう、危ういのぢゃ――』
その夜――アイレの夢に、また銀アイレが現れることを、
その時の朋輝たちは知らない――かの時が近づきつつあった。
久々に挿絵描いてたら遅くなりましたw




