第一章 「朋輝と、彼方の世界の姿」
――迷惑は、時を違えず降って来る。
朋輝が解放された翌日の夕刻、自転車で帰路についた矢先である。
学園からの道。旧道は通っていない。
「……ふぅ。チャリ通路もまだ開拓の余地あるな―――……あ?」
いた。
鉄橋の欄干に正座する羽根はえた異物。
妖精はちょこっと成長してて、羽も鳥類らしさが増していた。
『やはりアイレはモキモキの愛玩奴隷になるしかないよよ』「……」
『どうもアイレだけじゃダメだったみたいでささぁ』「…………」
『なんかね、お腹ぺっこぺこりん♪で、くったくたのぷぅ♪で
動かないのの、あのロケット』「………………」
『――ねぇ、トモキ?聴いてないふりはよくないと思うのの』
チャリは無言で進む。駄妖精を通り過ぎる。
”自分も見えなくなった”と演技すればイケるんちゃうか、という
ささやかな幸福を狙った訳であるが――
『……後から来てるモキの姉さん、それほど可愛くもないね』
「は!?そんな訳あるか、可愛-し!」
(あっ!)――振り向いてしまった。
ニタァ。邪悪な駄妖精の笑顔が待っていた。
「……オレの人生に関わるな、って誓ったろ」『誓ってないもも~』
頭の上に張り付いて満面の笑顔、謎妖精。
「ち――オレしか見えないヤツに答えて異世界に突入しちまうけど」
『うん?ここ異世界なの?』「はぁ」――朋輝が折れた。
「まだ。関わるってことは、おまえオレに何かさせたい――のか?」
『愛玩モンマスター』
「――…………」
人はあえて返して欲しい返答を期待するが、最悪の返答が帰ってきた。
愛玩奴隷マスターにオレは……ならねえよ。こいつ見えない人類が羨ましい。
無言のまま――朋輝は自転車を急ぐ。
『ごごごごーめーんー。アイレ反省しますですー』
喰い気味に謝ってきた。いや、顔面に張り付いてこられたので
ひっぺがして叩きつけようとした処で謝辞が来た。
ちゃんと誤ったし鬱陶しいので、嘆息一つで相手にする事にした。
「ロケットとやらが結局、ウンともスンともいかない?」
『そうなのですすーアイレ絶賛、詰んじゃいまして、
ご意見ご希望を賜りに参りましたのですす』
「その”語尾を二回続ける口グゼ”をやめんのなら考えてもいい」
『え?こういうキャラ立てお嫌い!?』「お嫌い」
がーん、と項垂れる妖精。若干かわいい。
別にコイツが詰んでも永久に困らないけどな……と、
思うも――若干可哀想にも思えてきたので思案する。
「その機械はオレが見ても治せるものなのか?」
『んー王家のアゥエスは遺伝子レベルで適合者じゃないと
稼動しないからキビシーかも』
「あぅ……なんだって?」
『アゥエス。人型の戦闘機械だったの』
「はぁ?ロボット?ロケットじゃなかったのか」
「ロボットって言うの?――じゃぁボとケを間違えてたって事で』
「それって……ツノの下に埋まってるってことなのか?」
■
「うわ。よく見りゃなんかロボっぽいぞコレ」
乗せられて――思わず古道のあの場所へ来てしまった朋輝。
アイレの指さす方――ツノの後方の崖に、
雑草に覆われて何かが埋もれているのがわかった。
メカらしき姿が雑木や土砂の間から顔を見せている。
「手足が無くて、胴体と頭部だけっぽいな。
しかもほぼ全損に近い壊れ方……お前よく死ななかったな」
するとアイレは目をぱちくりさせ、頬を高揚させた。
『モキ、すごい。やっぱりアゥエスも見えてる――!
兄ちゃに聴いてた、たまにいるって地上民でも』
「……オレ、特別ってこと?」
『かも。視認疎外て言うの――見えてるけど脳が
理解できないでスルーしちゃうって』
「スルー出来ない方が不幸せって哀しい特別だ」
『アイレは助かってますのの』くるくる回転して踊る。幸せそうだ。
「だがな、お前とロボが視えてて……そんな〈特別〉で何が出来る?」
『どっかにね〈核〉となる宝石あるの、ダメもとで触れてみせてて』
「触れると?」
『アゥエスね、人の生命力に反応するロボなの』「生命力?」
『適合者なら、生命力に呼応して起動出来て、回復能力使えるかも』
「ロボに回復?」『ウチのロボも特別なの』
「何だか魔法だな……まぁ無理――駄目もとだ。何もなくても恨むなよ」
『うん、平気。駄目だったらアイレ、幽霊さんみたいなモノだから
モキに憑りついて楽しく亡霊ライフ送るよ♪』
「勘弁しろって」
さてはて。
こりゃま、コイツの話が強ち、
全部が全部にウソや誇大妄想では無さそうと理解するも――。
偶然ラジオのチューニングがあっただけに何が出来ると言うのか。
ただ、触れて解決なぞ出来まい。すこし検分することにした。
「操縦席とかないのか?〈核〉ってならそこにありそうだが」
『あー操舵空間かぁ。外から接合出来たっけかな?』
妖精がふわふわロボの残骸へ飛び寄り、検査している。
「………………」
暫くすると――うなだれて、のそのそ戻ってくる謎妖精。
『最善は尽くしましたが……今夜が山です』
「手遅れって言わないか……そのフラグ」
リアクションをいちいち考えてくる謎妖精。
ちょっと面白いかもと思ってしまったのが運の尽きだった。
「――フ。なら俺も探してみるか」『いいの?』
何だか嬉しそうな謎妖精を横目にロボの外殻を足場に登る。
朋輝もひょいひょいロボのパーツを足場に渡り確認して回る。
破損は酷く、どうにも健在な部分が少ない。どんな墜落したんだか。
「そもそも落下の衝撃で破損したんだろ?よく死ななかったなお前」
肩の妖精は腕を組む。
『……うーん、そこがね覚えてないの。
アイレ普通の人間だったんだけどね』
「――落下の衝撃で妖精になる世界の子だったのか?」
『それなんてメルヒェン?すごい、アイレ実は魔法の愛玩妖精
だったのアイレちゃん』
――――ふむ。暫しの長考。
〈愛玩妖精〉の部分に突っ込むと増長するからしてあげない。
愛玩妖精はひとりでくるくる踊っている。
「死んでるけど何かの要因で生まれ変わった……とか言う
どこかの漫画でみた状況かもな」
『死んでないよぉ』
「地縛霊や浮遊霊の方々はみな、そう言います」
『えぇ~こんなに愛らしいのに~神はいないでゴワスかぁ』
やーそんなことなーいもーん、とバタバタする妖精はうっちゃって、
朋輝はロボの顔らしき部位に到達した。
破損はしてる。けれど、美しいデザインだったのは判る。
中世の彫刻・絵画を発掘したときの現代人は皆こう感じるのだろうか。
「……なんか、ガス欠で動けない風にもみえる」
根拠はない。
『ガス欠?ってなに』「燃料がなくて動けない機械だってこと」
『そうかも』
「蝉は自分で地面から這い上がって羽化れるけど、
こいつには何かエネルギーが必要なのかもな」
『そか。トモキが鍵になれるかもさ』
「さっき言ってた〈生命力〉とか言うワードか」『それそれ』
「馬鹿言え、お前の為に命をくべる動機がない」
『そうだね、困ったね』
何だか簡単に引き下がってくれて助かるが、
たしかにこのままではコイツが不憫だ……というか
断ったら一生付きまとわれてしまいそうだ。
顔面に相当する部分に……何かエメラルドグリーンの
宝石の様なモノがあるのに気づく。
「……これ、綺麗だけど〈核〉だったりする?」『はへー?』
顔面の部位まで降り立って、鼻筋の上を足場にし、手を伸ばす。
「こいつを押すと再起動とか……ゲーム機みたいなオチはないかな」
『??』
まぁ、何もせずに妖精にたかられるより、
「色々やってみるか、よっと」――”何かした”、という所作あれば
後味も悪くはないかな、自己中な私見だけど。
ぴと。つんつん。ぽち。
朋輝は宝石の様なモノに接触を試みる。
「……特に、何も起きないな」『あいや』
「何か特別な呪文かワードが必要じゃないのか?」
『そうかも……何かあった様な――あ、血とか唾液とか
反応させるパターンもアリじゃない?』
「こんな大層なモノに呪術めいたこ――」そう言い切る前に
アイレは朋輝の口に指を突っ込んで、そのまま自分の口に
放り込む。ちゅぱ。そして宝石に擦り付けた。
「うばっ!何すんだこの駄妖精!」
容赦もへったくれもない妖精(――今の間接キスとか言わないか?)
『あ、上手くいったみたいよよ』「は?」
朝飯前というかるーいノリで、かくして。
朋輝の”駄目もと”と”その場しのぎ”が結果と為したのである。
■
「……なんだ、ここは?」
そこは……夕日の空間だった。
ただ世界が夕焼けで止まっている――という見たままの
表現でしか語彙が振るわないほどに、
広大に、無限に、果ての無い世界が存在していた。
「足元が……水面?……何で立っていられるんだ?」
地面というものが水面になって拡がり、
水平線の向こうまで続いているのだ。そこに沈まずに立つ自分。
時たま大樹が生えている――水面の上に、だ。
目の前にそこそこ大きい白球が浮いており。何かを待っている。
「モキ……乗れちゃったりもするんだ」
「ん?」それは、今までの脳に響いてくる音響ではなく、
しっかりとした声として朋輝には届いていた。
「―――――っ!?……お、まえ……」
息をのむ。
そこには――想像を絶する美少女がいた。
観た事もない見目麗しい裸体――しなやかな肢体、
ツーテールが孔雀か鳳凰を思わせる華美の撓み――
とりたててグラマラスでもないが。とにかく神々しいのだ。
銀の王冠が花畑の様に輝き、背中には天使の翼の様な
モノまで纏っている。背丈は中学生くらい……そんな少女だった。
朋輝が軽く数秒――――放心していたくらいだ。
「誰だ…………いや、まさか」
『うん――まさかまさかのアイレちゃんだよ!』
まさかのアイレだと言う事はすぐに理解が出来た。
「それが本当の姿とか?」
『ついにバレましたか、100%アイレちゃんです』
「…………」
アイレ流のボケに慣れてきたのでスルーするが、
余りの美少女っぷりとこの場所の意味不能さに言葉を失った。
『――何かここだと素の姿になるね。裸だとちょい恥ずかしいや』
「素って――その姿が……本当のお前なのか」
『ん――たぶん。アイレって呼んで』
「ここがそうさせてるのか……何処なんだここは」
『ん――!!よんでよー』
幽霊か妖怪としてたモノが人間に見えてるのだ。
それが姉ソラにも勝る美少女として見えてしまっている。
駄々甘える感じがそのままなので中身は同じだと理解する、が。
……朋輝の、この感情にはまだ名前がない。
「いや、そうか……操舵空間って呼んでたな……それか」
『それ!』
「このロボットとやらをここで動かす?」
『動かしますねぇ』
姉以外の裸体を見てしまってドキドキが残るが、
平静を保とうとする朋輝。目も意識もやり場に困る。
「……て事は――完全大破じゃなかったんだな」
『エナジーがほぼゼロだったのにねー。あ。あー……』
アイレが何かに気付き、くるりんこ。ふぁっと広がる翼。
背中の羽根はコスプレではなく生えている自然さだ。
そんな様ですら絵になる美少女っぷりだった。
(ネズミィのCGアニメ映画の、精巧すぎるお姫様だな……)
作り物すぎる美少女。そんな俗な感想しか出てこない。
蒼穹は等身大の可愛い系だが、こっちは格が違いすぎた。
『そっか!……やっぱトモキは天威人の隔世遺伝な子だ』
「隔世遺伝?天威人?」
『たまにね。地上に下ったアイレ達、天威の国カエルムの
末裔《血が残った子》が僅かにいるんだって』
「……迷惑な」
『なんで!アイレには大事なお兄ちゃんだよ!』
「…………」アイレの整った顔が迫る。
(出来すぎてて……何もかもが化かされている気分だ……)
「兄じゃねーよ。……で、何をすりゃ納得するんだ?」
『やる気になったなぁ~遅いゾ♪』
デコピンをかます。『うげス!?』
「調子にのんな。さっさと終わらせたいんだ」
『えーっとぉ』
そっとアイレは朋輝の手の甲に自らの手を重ねる。
「な、なんだよいきなり」感触が柔らかい――何だこの生き物。
『いーからいーから。では今から言う言葉を復唱プリーズ、
”緊急モードへ意向、修復シークエンス稼動”って念じてみて』
はぁ?と言いつつも、アイレの文言を念じた。
――どくん――何かが脈打ち、広がっていくイメージが。
「――お。出来た、のか?気力が……何か吸い取られる?」
『そう、凄い凄い。やっぱ出来た――素養すっごいよトモキ。
生きている天威の民の生命力が鍵だから、並じゃない』
ただの地上民でここまでパッきり符合するなんて、と。
ゴォォォゥ……。
夕日空間が振動する。感覚が言っていた――再動したのだと。
「……動き出したな。これ完了すりゃぁお前も帰れるんだな」
『たぶん……大分かかると思うけど』
「そっか。じゃぁオレの役目はもう終了だな。じゃぁがんば……」
ぎゅっと腕を絡めてくるアイレ――「だーめ」と。
上目遣いに、むきゅっとする小さな胸のふくらみ。
美人すぎるのでさすがのむっつり少年にもドキンと来た。
『だめ。モキもずっと付き合って。ずっと一緒にいて』
「あ、あのな。学生なんだぞオレは。だいたい修復に
どんくらいかかんだよ」
『悪くて半年』「よくては?」『三か月ほど』
「どうやっても付きまとう気なんかよ!」
『――え?同棲してもいい?モキモキの家で!?』
「途中のやりとり端折った様な言い方しても駄目だ」
『だーーってぇモキいじると面白……じゃなくて、
一人じゃ寂しいんだもん』
「前半なければ考えてやってもよかったんだがな」
『え、えー?しくった。あーうそ。ウソです。
トモキかっこいいからアイレ一目惚れしたんだよー』
「全部ウソくさくなったんで全却下だ。御免なさい」
『ぬにゃにゃーひーどーいー!』
こいつは超美人だが性格に難があるのだけはな。
(……愛玩がどーとか言ってたが、飼い猫だよな……)
さて。
この空間から脱出するにはどーすりゃいいんだろ。
さっさと帰って蒼穹の顔みたい。
『ソラって子、トモキの恋人か何か?』
「は!?」ばっと振り返る朋輝。
「おまぇ……なんで知ってる」
『うん、トモキとリンク出来たから基本情報ね。ちと共有出来たの』
「……なんだって?……あ」
朋輝の脳裏に、観た事もない王城の情景や人々の顔が
おぼろげにみえる。雲の峰に王城。巨大なロボットの姿まで。
「……これって、おまえ」
『やっぱスゴい。忘れてたこと、ちょっとだけ想い出せた』
少女は夕暮れの空を仰ぎ、血の気の通った笑顔を咲かせる。
『トモキとアイレ――相性すんごく好いっぽ、
ずっといると、いっぱい想い出せそう』
口説き文句ではないが、悪い気はしない朋輝。
(お前は素直にいろいろぶっちゃけられて羨ましいよ……)
――こんな調子で兄にも甘えているんだろう(垣間見えたし)
ソラに好意を口にしてイエスが貰えるのだろうか――ないだろうな。
「……今までの話が捏造でもなかったのな」
『いまさらだよよー』
なでなで。なんとなく、姉ソラにやる、頭撫でをしてしまう。
『ふわわ。モキモキ何するだー』
お姫様はただの少女になって身悶える。若干かわいい。
「いや…………なんか。なんかだな、って」
『わからんぜよよー!』
そこから幾ばくかにわちゃわちゃして、
ようやく外界の、朋輝のいつもの街へ戻ってこれたのだった――。
■
「はー……外の空気が気持ちいい」
辺りはすっかり夕暮れで。操舵空間とは違う自然な大気を感じた。
『アイレの中が気持ち悪いみたいに聞こえるのよよ?』
「お前の中じゃなくてロボの中だろ」
『あー……それなんだけどぉ』「?」
『アイレ、どうもシュライクと同化してまとまっちゃってたみたい』
「シュ……なんだって?」
『コレの名前、思い出せたの。で、同化しちゃったみたいで』
「なんだ……って、あ?」
よくみるとアイレはまた妖精形態に戻ってる。
肩に乗せてるのが自然になってしまって気付かなかった。
「どういうことだ?」
『うーん、アイレの肉体さんも修復モードで何とか
回復出来るかもなんだけどー』
「本当の肉体ってのもあるのか」あの美しい少女を思い返す。
『化け物だったみたいに言わないでー。
多分シュライクのどこかに寝てる。損傷が酷すぎて回復モード中。
ほぼアゥエスと同化してギリギリ命を繋いじゃったっぽ。
アイレの意識だけがこの仮初の身体で動いてるの』
「…………」
『だから、リンク出来た朋輝と一緒にいれば、本体もアゥエスも
回復早まるし、イイ事づくめ!万事ぐー!』
ちょっと前なら”迷惑だ。ご都合だ”と一蹴できたものの、
あの美少女と、彼女の生きてきた情景を垣間見てしまった故に
さすがの面倒くさがりの朋輝の心も揺らいだ。
「その性格さ……お前の兄貴とやらも難儀してたんだろな」
『なんでそんな事言うのー。アイレと兄ちゃ仲良し同盟だよ。
兄ちゃはアイレ大好きブラコン戦士だし』
「治ったら兄貴にも逢えるのか」
『うん、兄ちゃの波動は感じる、たぶん逢えるの』
朋輝はチャリにまたがり、学生バッグも拾い――背を見せた。
(嫌われたか……やっぱ、勢いじゃダメだよね……困ったな)
苦笑する――朋輝、せめてまた逢ってほしいな。
「帰るぞ」『え?』
そして朋輝少年は初めて、自分にまとわりついた謎の妖精、
その童話めいた顔を正視して――言い放った。
「オレは一人っ子だ――妖精の一匹くらい、何とかなる。
治ったら、さっさと兄貴に逢いにいけよ―――”アイレ”」
『あっ……!……あぁっ……う、うん!』
瞳が潤む妖精を肩に乗せ、朋輝は家路についたのだった――
かくして。
天威の世界で仇敵に浸食され、
兄の機体によって死にかけた数奇な少女アイレは
初めて出来た異性の友達(?)と同居を始めるに至る。
重度のシスコン、朋輝少年が初めて異性に興味をもった、
お互いの初めての――”背伸びの物語”のはじまり。
ちょっと長すぎたかな……あと挿絵えっちかも……です(´・口・`)