プロローグ
新しい作品です。
どうぞよろしくお願いします
現在2120年から約100年もの前の話。
世界は、完全なる平和ではないが平和の時代が存在していた。
子供たちは戦いの技術や知識など学ばず、各々が青春を謳歌し大人たちは自分の家庭と生活のために日々仕事に励んでいた時代である。
しかしそれもあっさりと終わりを告げた。
2020年この年の12月25日皮肉にもクリスマスの当日にそれは起こった。
突然耳を覆いたくなるような獣の叫び声のような音が、世界各地へと鳴り響いたのである。
その音は凄まじい威力で建物や車体のガラスを粉々に砕き、地面が裂ける程の衝撃だった。
まるでこの世の破壊を望むかのようなその音が止むと、空から山一つを超えるほどの巨体を持つ一体の生物がその姿を地上へと降臨させる。
その姿は正にファンタジー世界に出てくる龍そのもので、漆黒よりもなお黒い鱗に覆われ、その荒々しい翼は広げるだけで建物を破壊する程だった。正に破壊の化身である。
各国の首相は急遽、電話会談を行い突如現れた巨大生物への対処をどうする検討。
どの国もこの巨大生物を危険視し各国合同で連合部隊を作り撃退作戦を実施した。
しかし現世界での武器では巨大生物の体に傷一つつけることは叶わず、撃退しようとした連合部隊をたった一つの攻撃で逆に撃退してしまう。
このことがきっかけかはたまた人間にたいする傲慢さへの罰か、大陸を震わせる程の咆哮を放った巨大生物はその巨体を動かし各国の首都そして大都市を破壊、そして空から様々な異形な姿をした怪物たちがこの地上へと舞い降り増えすぎた人類の虐殺という名の殲滅を開始した。
大陸が血に染まるというまさに地獄のような光景になる中多大な被害を受けた人類は80億人もの人口がその数を半分以下の30億人程に数を減らし衰退の一手をたどる道に陥ったとき、突如巨大生物はその役目を終えるかのごとく太平洋のど真ん中にその身を置き、巨大大陸へとその姿を変えた。
それ以来世界はその多大な被害をもたらした龍型の巨大生物の名を「終焉の巨龍」と、そして空から舞い降り人類を殺し続ける異形な姿をした怪物たちを「グリード」と名付け、そのグリードの駆逐法をさがすため研究を重ねた。
そして人類は一筋の希望を掴み取る。それが圧倒的なグリードに対抗する力「スペック」である。
スペック それは超能力である。
ある者は体から強力な電撃を放ち、またある者は認識できない程の速さで移動する者などその種類はさまざまであった。
スペックを保有するものを「スペックホルダー」と名付け、対グリード殲滅部隊 グリードキラーユニット 通称
「GKU」を国連で設立。
50年もの間くり閉められ続けた人類は2070年を皮切りにグリードへの殲滅を開始し、それ以降人類は各地でグリードから勝利をもぎ取り、昔のようには行かないもののある程度のまでの平和を手に入れた。新たなるグリードや終焉の巨龍に備えスペックホルダーの育成を各国で開始するのだがこのスペックホルダーによって能力の有無での格差社会が確立してしまった。
そして人類はまだ知らなかった終焉の巨龍からその身を大陸へと変えたその島から人類を軽く超越する新人類が誕生していることに。
そしてこの物語はもう一つの世界と現代とで大きく交差し、新たなる物語へとその舞台を変えるのである。
この後の話で主人公とひろいん登場です乞うご期待