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温暖化が地球に与える影響についての一考察  作者: ひとりぼっちの桜
「事件番号#2.妄想思考のエクステンデットゲーム」
7/18

<雑談パート>

閲覧ありがとうございます( 。_。)


昨日、次はどんな事件を書こうかな~(ーー;)と考えていた時に、ハッ(゜o゜;;と思いついたのです!!(お風呂場で)

今回はこの小説ならではの討論ディスカッション話を書いてみることにします( ゜ー゜)>。


稚拙な文章ですが楽しんで頂ければ幸いです。


 ここに社メモなる神秘のベールに包まれた一冊の手帳がある。

 材質はチープな薄い紙。


 質感は良くもあり悪くもある。

 まぁ=普通だよね


 大きさは手のひらサイズときたもんだ。

 まったく、イカれてやがる。


 そして極めつけは表紙に描かれているピエロ

 狂ったように旗を振ってるときたもんだ。

 まぁ、ぶっちゃけ100金で買ってきた手帳だ(笑)



 なぜ俺がこんなにテンションが高いかだって?

 それは手帳を開けば分かるさ

 そう…開けば





<家頭 謳歌>



・身体的特徴

 細身、悪い意味でなくスレンダー。

 制服越しにでも分かる体のラインが無駄な肉の挟む隙を与えていないのがよく分かる。

 どんよりした真っ黒な瞳も、最近はヤンデレの瞳と解釈すれば萌える。

 いつも隣に陣取るワトソンこと孫一和戸の存在のせいで貧相に見える胸も、単独で観察するとCカップはあると推察できる。形もよい

 ウェーブのかかったショートヘアーが今日も理知的に揺らめく。



・性格

 沈着冷静の一言に尽きる。

 その達観した考えは同年代とはとてもとても思えない。

 エロ関係の話題でも平気な顔をして返してくる。

 最近『です、ます』口調がベッドでも変わらないのでは?と妄想し、悶えた。




<孫一 和戸>



・身体的特徴

 我が部が誇る日系三世の金髪美少女!

 青い瞳に金髪、胸はEカップ! もう…たまらん。

 付いている所には付いて、引っ込んでいるところは引っ込んでいる、ナイスバディの持ち主。

 背は少し小さい、家頭さんが標準の160cmぐらいであることから、おそらくは155センチといったところだろう。

 髪は長く、いつも腰ぐらいまであるロングヘアーが日光に反射して綺麗に輝いている。



・性格

 猪突猛進で考えていることをすぐに言葉にする。

 家頭謳歌のことを心から心酔している

 接続詞が無い言葉使い『わたし、食べたい』を使う、個人的にはツボでかわいい。

 エロ関係に免疫は無く、そういった話題ではすぐ赤くなる






 神秘なる社メモをゆっくりと閉じた。

 あらやだ、心が清められていく感覚に陥ったわ

 さぁ~って、清められた心で


「どっちから犯してやろうかなぁ?」


 グッヘッへと下卑た笑いが舌と同調して口から出てくる。


 そう、俺はつい先日の家頭謳歌との勝負に勝った

 つまりはあの2人は”何でも”言うことを聞くわけだ。


「まずは孫一和戸、あの豊満なおっぱいを揉み解し乳首を吸う。 そして空いた片手で家頭謳歌の美乳を強く揉む、さすがの家頭さんもこれでは冷静にはいられまい。 逃れようとしても無駄だ『家頭さん、俺は勝負に勝ったよね?』これでおとなしく服を脱いでいくだろう、涙目の孫一さんも家頭さんの『負けたので仕方ないのです。脱ぎなさいワトソン君』この一言で顔を赤らめて脱ぐだろう。」


 はぁはぁと漏れる興奮した吐息。

 この後が大事と俺は閉じた目にさらに力を入れて妄想する。

 

「念入りに2人の体を味わいつくして、火照った体で言うであろう『おねがいします。早く欲しいんです』『もう、我慢、無理』、これを聞いてから最後には2人を抱き合わせるようにして一気に」


「ガラガラ」


 背後から突然聞こえた扉を開ける音。

 集中しすぎて廊下の足音に気づかなかったようだ。

 俺はいきり立った股間をズボン越しに押さえつける。



「おや。もう来ていたのですか」

「岩神君、おっはー」


 2人は俺の脳内でどんな淫乱プレイを強制されていたかも知らず挨拶してきた。

 俺は広く続くカーペット上で、空いた片手で返事を返す。


「ああ、俺のクラスHRがいつも早く終わるんだ」

「いいな。 うち、話、長い」


 各々、所定の位置に移動していく。

 この数日で俺たちのこの旧音楽室での住み分けはほぼ決まった。



 扉に一番近い位置にある長机周辺は、お茶くみも考慮して孫一ゾーン。


 家頭さんは言わずもがな、自分の机がドスンと置いてある扉の対角線にある一番奥の場所。 いつもカーテンに揺られて気持ちよさそうにしている。


 俺はというとその2人にはさまれた中央らへん

 らへんというだけあってなんか他の2人の領地より広い。

 2人には内緒だが、いずれはここに簡易式の畳を置く予定だ。




「お茶入れる、2人何がいい?」


 バックを勢い良く投げ捨て、腕をまくる孫一さん。

 無残に投げ捨てられたバックについているアルパカストラップが痛みを訴えて横たわる。


「私はいつも通り紅茶、種類はダージリン。茶葉はスプーン山盛り、沸騰はさせない、3~4分後に軽くかき混ぜる。」

「うぅぅ? あぁ、はい?」


 家頭さんのテコ入れ。

 どうやら前回の孫一ブレンドはお気に召さなかったようだ。

 しかしだ、孫一さんの表情を見る限り、今の説明絶対頭が付いていってないよ。


「俺は孫一さんが入れてくれるならなんでもいいよ♪」

「…呼び方が」

「あっ、孫一さん、やっぱり今日は緑茶にして」

「おや、あなたは私と同じ紅茶党だと思っていたのですが」


「…呼び方決める」

「俺は何でも飲むよ。 今日は来る前に売店でせんべいを買ったからね」

「なるほど、確かにせんべいには緑茶ですね。 ワトソン君、私にも緑茶を」

「家頭さん何気に俺のせんべいを食べる気だね? まぁいいけど、4枚しか無いから1枚だけね」


「…では問題です」

「ちょっと待って! その問題に答えると俺の今日食べるせんべいの枚数はどう変化するの!?」

「増える…かもしれない」

「増えないよ!絶対数が増加するわけがない」


「今日! 呼び方を決めます!! 第一回、呼び方を決めよう!ヒュ~ヒュ~♪」


「ん? どうしたんだい、ワトソン君? ああ、お茶ね。私も緑茶だよ」

「いや、あの、ヒュ~ヒュ~」

「緑茶だよワトソン君」

「はぃ」


 めんどくさいんだね家頭さん。

 その考えには同意するけど、話の切り方が雑!?


「ぐすん…チラッ」 


 こっちを見るな~、孫一さん。

 上目づかいがかわいいよ~、でもその目線に乗るとめんどくさいんだろ~。


「ジィィィィ…ギロッ」


 こっちを見るな~、家頭さん。

 そのねっとりとする目が怖いよ~、分かってるよぉ~その視線がなくても言いたいことは分かるよ~。

 でも…


「…何?」


 ニパァァ!金髪少女はえらく嬉しそうだった。


「裏切り者」


 口元を見る限りそう言っているな家頭さん。


「岩神君も入ったことだし、部内の呼び方を決める♪ まず、わたしのことはワトソン君と呼んで」

「えっ、俺も?」

「コクリ」

「家頭さんだけじゃなくて俺も呼ぶの?」

「コクリ」

「なんで?」

「決まりだから」


 決まりって何だ!?


「参考までに質問したいんだが…呼ばなかったらどうなんの?」

「返事しない」

「まさか~」

「本当ですよ」


 家頭さんは遠い目をした。

 その時ビジョンが見えた!

 教室で自分1人がワトソン君と呼ばなくてはいけない彼女。

 ブワッ!

 想像したら涙があふれた。


 予想以上に痛い

 脳内で映った家頭さんは悲しい目をしていた。

 こんな疎外感や孤独感を家頭さん1人に背負わしていいのだろうか?

 俺の拳は固く、歯は唇を噛む


「わ、分かったよ。呼ぶよ、わ、ワトソン君」


 流れに身を任せ、後は心が慣れるのを期待する。

 孫一…ワトソン君が嬉しそうだから

 耐えられるはず。



「俺は家頭さんのことをなんて呼んだらいい?」

「別になんでもいいですよ」


 関心薄っ!!


「じゃあ淫乱女や肉奴隷でもいいの?」

「構いませんよ」


 呼べるわけないじゃない!

 生徒指導と保健の先生に代わり代わり、熱と頭の働きを調べられるよ!


「謳歌さんにしようかな?」

「……」


 その沈黙はオッケーなのか? それともダメなのか?

 気安く名前を呼ばれるのは嫌なのか?

 喋ってくれないとmeはわかんないよ!!


「うんそうしよう。うん」


 僕には自己完結で話を進ませるほかに道は…なかったよ。


「私のことを名前で呼ぶのなら、私も岩神君のことを名前で呼ぶとしましょう」


 問題なかったんか~い。


「じゃあ最後はわたしが岩神君をなんて呼ぶかですね♪」


 あれ?おかしいな?

 あんな金髪美少女からの呼び名選考会、今までなら全裸待機でヨダレものだったのに

 嫌な予感しかしない。

 推察するに最後の音符マークなる「ね」の最後のあがり方。

 あのルンルン気分の「ね♪」が不穏な空気をつれてきた。


「普通に岩神君とかでいいじゃないかな」

「ダメ、探偵はホームズってこの部活じゃ決まってる」


 決まっているの?

 謳歌さんを見ると(I don't know)と手を仰ぐ。

 どうやら決まってはいないようだ。

 ここは最悪に備えてそれとなく回避だな

 ちなみにここでの考えられる最悪は「ホームズ2」だ。


「でも既に謳歌さんがホームズなんでしょ?」

「でもでも探偵は」

「2人とも呼び方がホームズだと呼び分けが出来ないし、こっちも困っちゃうよ。 俺は探偵って言っても助手みたいなもんだし」

「じゃあワトソン2」


 やばい!予想以上にセンスが無い。

 進路を変更させたら「ワトソン2」に到着してしまった。

 その駅は無人だと孫一さんに気づかせねば!


「いやいや、助手はワトソン君がいるだろ。 俺はそれ以外のやつ、村人Aの岩神社でどうだろうか?」

「ええ~!」


 プクーと膨れたほっぺで不満を表すワトソン君。

 しばし悩んだ後、手を叩いた


「ホームズ君で!!」


 は?


 俺は謳歌さんに指を向ける。


「あれは?」

「ホームズさん」


 なるほど


「じゃあこれは?」

「ホームズ君!!」


 声に圧がある。

 本気のようだ。

 家頭謳歌=ホームズさん

 岩神社 =ホームズ君

 ”君”と”さん”の違いだけで俺と謳歌さんを別けた!?


 いやだ、嫌過ぎる。

 この学校の生徒は600人はいるその中でホームズ君と呼ばれ、ワトソン君と返す、どこのコント集団だ!?

 こちらが呼ぶだけなら何とかなる、小声で呼んだりすればいいのだから。

 しかし孫一さんから俺へと呼ぶとなると話は別だ、この金髪美少女が朝礼などで俺を見つける。

 そして大声で…悪夢!!!


「それはなんとか…なりませんかね?」

「ならぬ!」


 終わった。


「ご愁傷様」


 ちくしょ~、謳歌さんめ~他人事かよ。

 いや、この女はホームズさんだ。

 道連れってやつですか。


 うれしそうなワトソン君。

 ふと仕返ししてやりたくなった。

 せいぜい焦るんだな


「OK~OK~♪ ちなみにワトソン君~」

「はいは~~い♪」

「今から2人を犯そうと思うんだが、心の準備はいい?」


 時間がピシッ!とガラスのひび割れのように止まったのが分かった。

 もう何を言っても恥ずかしくもねーよ!!


「あの話は無しって言ってたじゃないですか!?」

「いや、言ってないよ。 ねぇ、謳歌さん?」

「はい、言ってませんね。 では今から服を脱ぎますかね」


「「え!?」」


 ボタンを迷い無く取りジャケットを机に置く。

 そしてYシャツのボタンも次々上から手にかける、外れたボタンの隙間から白いブラがチラッと見えた。

 俺は強く目を細める。


「ダメー! ダメですよ!ホームズさん!!」

「しかし、負けは負けですよワトソン君。 社君が私たちを犯したいと言うのなら服は邪魔ではないですか?」

「あれは無しです! じゃなくても、そんなお願いはおかしい」


「しかし社君本人が無しと言わないと…」

「無しですよね!? ね!?」


 懇願した潤んだ青い瞳が迫ってくる。


「いやっ、あのっ、まぁそうだね」

「ほらっ、ホームズ君もこう言ってるんです。服を着てください」

「おやおや、私はよかったのに」


 しまった!

 ここまでの話の流れが謳歌さんの計算か!


 ゆっくり服を脱ぐ(ここで孫一さんが声をかける時間を作る)⇒俺は戸惑う⇒孫一さんは謳歌さんの計算のことは知らないから、演技では無く俺に本気で頼んでくる⇒俺、陥落

 

 くそ~、止めなきゃよかった~。

 でも謳歌さんの下着を見れただけでも勝負に勝ったかいがあったな。

 うん、白だったな。黒かと思ったけど下着は白か、へっへへ。


「しかし、負けは負け、あの時真相を見破れなかった自分に不甲斐なさも感じる。 しかしワトソン君の目の前でそんな陵辱が繰り広げられるのが耐えられない、その気持ちも分かる。 そうだワトソン君、君の処女で手をうってもらうのはいかがかね?」

「いかがにもなりませんよ!!」


「なりませんかワトソン君?」

「なってたまるもんですか!!」

「そうですか、私なら目の前で何が行われようが観測とアフタヌーンティーに興じることが出来るのに」


 思っていた以上にこの家頭謳歌という人物はあの1件を引きずっているのかもしれない。

 あんな詐欺まがいの賭けにも関わらず、自分が負けたことが許せないのか


「謳歌さんもう気にしなくていいよ。 あの賭けはそもそも成立してない」

「どういう意味ですか?」

「賭けっていうのは双方が納得して何かを差し出す、そして勝負するわけでしょ? じゃあ、あの時俺が負けて差し出す物”生徒会にこの部活の正当性を説明する”は達成できない、だって俺は生徒会じゃないんだもん。 こっちは勝ったら景品をもらうけど、そっちが勝っても景品は無いよ、だって景品が元から無いから。 そんなのは詐欺でしょ。ね?だから賭けは無効」


 あー!と説明に反応するワトソン君

 ウゥゥと唸る


「ずるい! ホームズ君はずるいよ、わたしも言うこと聞かなくていいじゃん」

「まぁね~♪だから言ったでしょ、騙されるほうが悪いんだよ♪」

「それは私に情けをかけているのですか? それとも私をバカにしているんですか?」

 するどい目つきの謳歌さん。


「あなたはその可能性を言ってこちらがごねることを予め予期していた。 だから”生徒会員として”を付属しなかった。」

「え?どゆことホームズさん?」

「わかりませんか?ワトソン君。 生徒会員としてを付けなかったら賭けは成立する。 負けた際ただの岩神社という1年生が生徒会に説明に向かう。 これでこちらは文句は言えない」

「そんなの詐欺だぁ」

「それを見破れなかったのはあなたと私です」


 こっちが助け舟を出してるんだから、乗ってよ謳歌さん。

 じゃないと俺がワトソン君に嫌われちゃうんだって。


「でも、ほらっ、もう下着見れたし。 十分かな~って」

「それがあなたの望みだったら私も文句はありません。 しかしあなたは私の下着を見たいなどとは言ってはない」


 言ってはいないけど、もう十分なんだって。

 そんなにムキにならんでも



「2人を犯すというのは無いにしても、こちらとしては何か支払わないと気がおさまりません。 だから何か要望を言ってください」

 犯すのは無しなのか。


「俺の望みなら謳歌さんも納得する?」

「ええ」

「じゃあ、む、胸を…触らして。 これなら俺の望みだよ、謳歌さんなら嘘をついていないことが分かるでしょ?」

「ええ、あなたのゲスの思考は手に取るように分かります」


 ひどい言い方!?

 

「ホームズく~ん」


 そんな泣きそうな顔しないでよ孫一さん。

 これは謳歌さんなりのプライドの守り方なんだから。

 断じて俺の欲望は関係ないんだお。だお♪


「このままがいいですか?それともやはり裸に」

「いや、裸にならなくていいよ! え~~と」


 ワトソン君が視界に入るたびに自制心がよみがえる。


「ジャケットだけ脱いで、シャツの上から…かな?」

「……」


 ほらっ、ワトソン君に嫌われたくないんだって!

 俺の視線に謳歌さんはため息を付く。


「臆病者め。 わかりました」


 ジャケットを男らしくバサッと脱ぎ捨て、髪を左右に1、2度振る、そして俺の前で直立する謳歌さん。

 俺は生唾を「ゴクリ」と飲み込んだ。

 この音は目を覆い隠しているワトソン君にも届いたかもしれない。


 震えた両手を白いYシャツに、胸の突起部分に近づけていく。

 すると重力のように手が吸い寄せられる。

 最初シャツに体温を奪われて冷たいと思ったが、すぐに肌まで達して暖かくなった。

 心臓のドキドキという音が耳鳴りのように聞こえる。


「触れるだけでいいんですか?」


 目をつぶった謳歌さんは「んっ」という甘い声を出しながら言った。


「あっはい!」


 指先に力を入れるとYシャツは俺の手の形にシワを作る。


「やわらかい」

「そりゃどうも」


 Cカップの胸は手に収まり、ほどよく反発してくる。

 下着のワイヤー部分

 谷間に親指を滑り込ませさらにモミモミ♪


 モミ♪

 モミモミ♪

 モミモミモミ♪


「もういいですか?」

「はっ、はい!! ありがとうございました!!!」


 その時つい力が入ってしまった。

 ギュッと


「やんっ!」


「あっ、ごめ」


 条件反射のように離れる手

 謳歌さんは身を震わせた後少し顔を背け「別に」といって自分のジャケットに手をかけた。


 ………今の「やんっ!」可愛かったな。

 俺はニヤニヤと両手を眺める。


「最低」


 青い目はそれはもう侮蔑がすごかった。


「いやいやいや、違うよ! これは謳歌さんのプライドを守る為にだな」

「最低」


 なんてこったい、初めて女の子のおっぱいを揉んだ代償として1人の女の子に嫌われた。

 俺は教室の中心で嬉しさ半分、後悔半分のマリッジブルー状態になった。

 プラマイでいうとどっちだろう? ショックと歓喜で冷静な分析ができない、

 こんな時俺の脳内に冷静沈着裁判官みたいなのがいればいいのに



「しかしワトソン君、君だけなんのペナルティーが無いのは胸を揉みしだかれた私としても納得しかねる」

「別に俺はワトソン君にまで何かを要求する気はないよ」

「おやおや、急に聖人君子を気取るつもりですか? もはやあなたは私の胸を揉んだA級戦犯だというのに」

「謳歌さんが納得しないからでしょ!」


「結局わたし、しなくてもいいんですよね?」

「ダメです」

「ダメじゃないよ!」

「負けは負けです」

「わたし負けてないのに!?」


「探偵と助手は一心同体、嫌ならあなたとの関係はそこまでです」

「え!? そんなぁ、…ホームズ君、何をすればぁ、いい?」


「えっと、何でもいいの?」

「なんでもはよくない」

「じゃあどんなのがいいの??」

「Hっじゃないやつ」

「それは難しいですねワトソン君。社君は女を肉奴隷としか認識できない鬼畜なのですよ」

「あ、、あ、悪魔やぁ~」


 人をなんだと思ってるの!?


「え~~と、じゃあ~フェ」


 フェラチオして、は怒るだろうしな~


「オナ…」


 オナニーを目の前でしろって言ったら泣くかもしれん


 くそ~、選択肢が少なすぎるぜ!

 心を読んでくる謳歌さん

 そんな事ないだろ、と視線を送ってくる。



「じゃあデートして」

「ほう、デートで手をうつとは。純朴な童貞学生にしては攻めたほうと考えるべきだろうか?」

「うるさいわ! 謳歌さんは黙ってその本でも読んでなさい!」


 ふふふ、と笑う謳歌さん

 ワトソン君は俯きながら小さな声で言った


「デートなら、いいよ」

「えっ、本当!?」

「コクリ」


 やったー!!


「デートだよ?」

「コクリ」

「いいの!?」

「別にデートぐらいなら」


 かわええええよぉぉぉ!!

 生きててよかったぁぁ!!

 父さん母さん、俺の初デートの相手は金髪美少女やでぇ!!



「さてさて、童貞学生が初めてのデートの約束を取り付けたわけですが。社君、初めてのデートを祝して勝負をしましょう」

「はぁっ?? 何て??」

「さてさて、童貞学生が初めてのデートの約束を取り付けたわけですが。社君、初めての」

「いやいやっ、耳には入ってきたよ!さっきのが聞こえなかったら難聴だよね!? 俺が説明して欲しいのは理由だよ!」


「初めてのデートを祝して勝負をしましょう」

「初めてのデートを祝して勝負!? 意味が分からない!」

「そうですか?」

「そうですか!? 自分で言ってっておかしいって分かるよね!?」


「私は負けたままで物事をよしとは思えません。」

「負けって、花瓶とツボのアレのこと? あれは謳歌さんの勝ちじゃないの?? 実際解いたのはほとんど謳歌さんだったわけだし」

「スピードのことを言っているならそれはあなたが私にヒントを与えたからです、与えなければ先に事件を解いていたのはあなたでした」


「決め付けるねぇ~」

「私は事件を解くことを放棄していた」

「放棄しなかったかもしれない。決め付けはよくないよ、ifの世界の仮定未来の話なんだから、いくら謳歌さんが頭がよくても預言者じゃない限りは分からない」


「実は私は預言者です」

「マジッすか!?」

「ハイ」

「ハイじゃねーよ!」


 もしかして勝負がしたいがためにワトソン君にも罰ゲームをさせたのか?

 話の取っ掛かりのために助手を切り捨てるとは…あざーす!!



「まぁ、そこまで言うなら別に構わないけど、勝負ってどんな?」

「決まっています。 私とあなたが戦うのは推理以外にはありえません」


 ありえなかったのか?

 探してみれば結構見つかるんじゃないかな?


「推理ってずいぶん簡単に言うけど、事件なんてそうは起こらないよ」

「インターネットを活用します」

「インターネット!? どこにそんなもんあんの」


「ここにある。 わたしノートパソコン持ってきてる」

「電波ここまで届くのか? 新校舎からここって結構離れてるぞ」

「1週間かけて整備した。 Wi-Fiも完備 」

「やりおるな、ワトソン!!」

「やりおるよ♪」

「ネットの世界なら未解決事件がごろごろ転がっている、まるで夢のようではないですか」


 悪夢だろ


「今回は事件の概要をワトソン君に聞いた後、互いが教室の端と端に別れて推理します。 そして決められた時間がきたら互いの推理を発表、これで実力が明白になります」

「明白にねぇ~、そこまで必死に勝敗を別けることに意味は無いと思うけど」

「勝敗をハッキリとさせないと私の目は今後、光を映さない」


 それは眼科にでもいきなよ。


「あなたも白黒させたいでしょ?」

「いや、俺はパンダ好きだしそんなことは…しかしネットで事件を探すって、これまた現代的というか不純的というか」

「文明の利器を使わないということは現代までの科学者に、お前たちの研究など無意味だと罵るのと同じですよ。 それに何を隠そうこのワトソン君、ネットの世界にはちょっとばかり詳しいですよ」

「え? それはどういう」

「ハイ、40時間連続でネトゲーしたこともある」


 ただの廃人じゃねーか!



「で、勝負はいいとして勝敗はどうする? 暫定1位、同着1位、仲良しこよしなんて納得できない性格だろ」

「納得できませんね」

「じゃあどうする? どちらかが考えがジャッチに反映したら公正な審判は下せないよ」

「それについては既に考えています」


 考えてたんだ


「私とあなた以外、第3者に審判を委ねます。 そうすれば公平性を保てる」


 しかしこの場にいるのは…


「ガッテン承知」


 ガッテン承知!?

 前から思ってたけど、彼女の言葉を選ぶセンスにはある種、引かれるものを感じるな。



「別に勝ち負けに俺はま~~~たく!興味ないんだけど、ワトソン君がジャッチだと謳歌さんの方に有利に働くんじゃない?」

「そんなことはありませんよ。 こう見えてもワトソン君は卑怯や不正は大嫌いな、品行方正な男です」


 女だよね


「ハイ!!チート大嫌い」


 ハイはおかしいよね。


「ではワトソン君、めぼしそうな未解決事件をネットから拾ってきたまえ」

「アイ!!」



 ワトソン君が鼻歌を歌いながらパソコン画面に向かう。

 ふと俺は謳歌さんの机に近づきそっと小声で問いかける。


「また何か賭ける?」

「いいですよ」


 俺、胸を触ったんだよな…

 このクールビューティーの胸を

 また…触りたいな


「その時は今度こそ好きな望みを言ってください。」

「本当に?」

「ええ、ワトソン君の前で私を犯す。 赤らむ頬に潤む瞳のワトソン君、興奮しそうですね」


 た、たしかに


「ただし、私が勝ったらあなたには朝礼のとき自慰行為をしてもらいます。 全校生徒が見ている前で逝ってもらう。 さぁ勝負です」

「すいませんでした!! 普通に戦ってください!!」


 脊髄反射スピードで詫びて無かったことにしてもらった。

 理由はこの女の性格

 

 この女はこと勝負においては恐ろしくシビアだ。

 おそらくは俺が勝ったら謳歌さんと初エッチが出来るだろう、童貞にさよなら出来る。

 しかし負けたら本当に俺にやらせるはずだ、

 全校生徒の前でオナニーを

 ……転校⇒鬱⇒自殺

 ダメだ、生きていけない。


「いいのがありましたよ!!」


 ワトソン君の右腕は宝物を発見したかのように勢い良く上がった。


「さて、前回私は意味が無いものを意味が無いと考えた。あなたは意味が無いものを意味があると考えた。 その違いが決定的な違いとなって私に敗北をもたらした」


 ずいぶんカッコイイ表現で自分の負けを語るな。


「今回の私に慢心、油断はありません。 さぁ勝負です」





「事件番号#2.妄想思考のエクステンデットゲーム」



閲覧ありがとうございました。(。-_-。)


次回は事件の概要に入って行きま~~す。

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