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温暖化が地球に与える影響についての一考察  作者: ひとりぼっちの桜
[事件番号#1.割れた花瓶と割れなかった壺]
6/18

[???より]

閲覧ありがとうございます(_ _)


よかったら読んでください。



「お忙しい中、よろしいでしょうか」

「なんだい?」

「堺教諭が自分の罪を認めました」


「ん~、なぜだい?」


「分かりません」

「ふふ、分からないのに君は報告に来たのかい?」


「……」

「別に責めてるんじゃないよ。 分かっていることだけ言いなさい」


「…はい。 昨日の放課後、堺教諭が校長室に、自分が全てやったと自白しました。彼は今回のことは全て自分で考えて実行したと言い、私たちのことは一切情報を漏らしてはいません」

「うん。いい心がけを持った依頼人ですね」

「……」


「以上かい?」

「…はい」


「ん~なぜ自白したのか、メールは出したのかい?」

「はい。しかし、メールでの返答はただ罪を認めたいと。」

「ほぅ、自責の念というやつかな? 確かに罪に苛まれる弱い依頼人はいますが…、しかし、にしても早すぎる、これだけ早く罪を認めたとなると、もしや…」


「彼は自白するまでに誰かと接触しましたか?」

「すいません。 ことを成し遂げた後でしたので、そこまでは追っていませんでした」

「そうですか。 ん~、彼は何かミスをしましたか?」


「大きなミスは3つ」

「ほぅ~、それはそれは盛大だね」


「まず1つ目はこちらの指示と違って堺教諭は花瓶ではなく壺を取り替え用に使用しました」

「ん~おそらく2階から3階にある花瓶まで行くのを不精したのか…、焦ってメールを見た結果、その文面を忘れてしまった、というところでしょう。」


「2つ目は落とした際に事前に用意しておいた音と本当に落とした音にズレが発生してしまった点」

「ふふふ、1番僕が気にかけていたが、やはりか。 こればっかりはタイミングというより度胸のあるなしが大きく起因する、小心者には荷が重かったかな? 次からは依頼人の性格特性も計画に含みましょう」


「3つ目は、落とした際に水を落とさなかった点です」

「おや? メールには水風船を作るように指示したはずですが、やらなかったのかい?」

「…はい」



「ん~そうなると考えられる可能性は割れた花瓶を押さえられ、その断面から指紋が出た場合ぐらいだが…。 それは割れた後触ったと言えば事足りる、元より今回の依頼内容は言い逃れの一言につきる。メールにも危なくなったら言い逃れろと指示を出してある」


「しかしこの考えは”誰かが”堺を追い詰めることが大前提となる。 はたしてこの学校に僕の計画を見破るだけの人間がいるだろうか? 確かに簡単なトリックだが、回答を出すには順序だてて思考を練る必要がある。ん~~~」

「…本人に聞いてきます」


「ふふ、やめなさい。 依頼人を脅すのはいただけないな。報酬の支払いは?」

「…既に入金されていました。 しっかり、1か月分の給料の半分」

「ならいいでしょう。 こちらが与えた計画にミスが有ったとは思えない。依頼人がその後、罪を認めるかは依頼人の自由意志。好きにさせるといい」


「……」

「下がっていいよ」

「…はい」



「さてはて、もしも僕と並ぶ知能を持つ人間がいるのなら…ふふ。 仮定はやめよう、期待と時間は比例しないのだから…」


閲覧ありがとうございました(*・ω・)


次回はどんな事件にしようかな~(。-_-。)?

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