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コスプレイオブパルクール  作者: 桜崎あかり
第2話『コスプレイオブパルクール』

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7/11

アバンタイトル後半+α+オープニング

 次に映し出されたのは、第1話のCパート最後近辺で映し出されたデュランダルのシーンだった。


「これは、まさか……?」


 デュランダルがチェックしていたのは、あるパルクールプレイヤーの動画である。


 動画と言うよりは、レース録画か。しかし、このレース録画、デュランダル自身はエントリーしていないレースの物だ。


 その中で彼女が目撃したのは、該当するプレイヤーとは別に走る人物だった。


(コスプレイヤー……?)


 外見を見る限り、パルクール用のガジェットを装着しておらず、他作品のコスプレで走っているようにも見える。


 もちろん、エクストリームパルクールでは既定のガジェット以外の装着は禁止されていた。


 いわゆる安全対策なのだが、それ以外にもチートガジェットの運用でレースに支障が出るなどの理由もある。


 それを踏まえると、明らかにコスプレイヤーが走る光景は異質とも言えるだろう。



 次のシーンは秋葉原にあるガーディアン本部、外では転売ヤー撲滅キャンペーンを実施しており、ガーディアンのメンバーが「転売ヤーの撲滅にご協力ください!」と声をあげるシーンは……ある意味でも驚かれるかしれない。


 しかし、この世界では……むしろ、見ている視聴者にとっては耳が痛いようなワードにはなるだろう。


 実際、テレビのニュースでも大きな事件性のあるニュースは、10割が転売ヤーの関与しているものであり、彼らの存在はもはや創作上におけるヤクザや特殊詐欺グループと同類だった。


 一時期は紛争などに関するニュースもあったが、それも『デスゲーム禁止法案』と俗に言われる法案によって、全てがなくなっていたから。


 地球上における事件は全て転売ヤーによる事件、と言えるのだろう。


(ガーディアンとしては、転売ヤーの存在は炎上勢力以上に脅威……彼らと組んでコンテンツを炎上させる事案も確認されている)


 それを遠目に見ているガーディアンメンバーの男性、彼の装備は色々な意味でも制服以外の物が異質と言えるだろう。


 制服の上に防弾チョッキを兼ねているようなアーマーを装着し、背中には巻物……どこかの忍者漫画だろうか、という雰囲気を持つ。


 体格は周囲の声掛けをしているメンバーと比べると、異なるのは火を見るよりも明らかで、彼は過去にアスリートとして活動していたこともあるためだ。


 何かと言われると、年1度だけ開催される箱根のあの競技……いわゆる駅伝である。箱根以外にも出ているのだが、箱根の方があまりにも有名だった。


 現在は大学も卒業し、アスリートとガーディアンの2つで活動をしている模様。


「さて、どうしたものかねぇ」


 彼が見ていたもう一つの存在、それは歩行者天国で暴れまわっている転売ヤーだった。


 どうやら、ガーディアンのキャンペーンを妨害しようとしている勢力らしい。


 その一言とともに、キャンペーンの行動しているメンバーの方から視点を転売ヤーの方に向け、そちらの方へ歩き出す。



「何だ貴様、商品を普通に売ることが犯罪だというのか!?」


 襲撃されていた男性とは別の転売ヤーの男性が、歩いてきたガーディアンの男性に対してテンプレ気味な台詞を叫ぶ。


 すでにガーディアンの男性の方に転売ヤーも視点を向けており、襲撃された人物はそのまま逃げてしまった。


 警察沙汰になりたくない、と思ったのかもしれないが……事情聴取は受けることになるだろう。


「正式な手順であれば、何も言う事はないだろうが……」


 ガーディアンの男性は背中の巻物に手をかけ、それを上空に向けて投げる。


 投げた巻物は、次の瞬間には光り輝き、そこから複数の折り鶴の形をした式神が複数出現し、その折り鶴は転売ヤーの方に飛んでいく。


 巻物が半分に分離したりしたような演出ではないようだったが、光輝いた後の演出は省略されている。製作上の都合だろうか?


 その後、折り鶴から放たれたのは……まさかの世界観無視とも言えるようなビーム兵器である。いわゆるビット兵器で、別名もあるが……そちらと同じようなものだったのだろう。


「転売ヤーのやることは、儲かりさえすれば周囲を完全無視することも選ぶ……それが、今となってはテロリストやマフィア以上に脅威となっている」


 ガーディアンの男性、彼の名は橿原隼鷹かしはら・じゅんよう、アキバガーディアンのメンバーでもあった。


「もはや、世界に存在する犯罪の9割以上は転売ヤーが関与している……と言っても過言ではないレベルで」


 この台詞の後に転売ヤーがどうなったのかは言うまでもないが、全員確保された模様。


 ビーム兵器に見えたとしても、実際には殺傷能力は皆無である。


 ガーディアンが所有している武器は、基本的にARウェポンとも呼ばれるもので、実際にはARゲームで使用されているものをガーディアン専用にカスタマイズしたものだ。


 つまり、そういう事なのだろう。



 次のシーンでは、画面が様々な転売ヤーによる悪事の映し出されるシーンに切り替わった。


 第1話のシーンが比較的に多いが、第1話自体がサブタイに転売ヤーとあったので……当然と言えば当然か。


「令和10年、もしくはそれに近い日本……」


「今や犯罪組織は転売ヤーのみで、それ以外は創作上の存在とまで明言されるほどとなっていた」


「テレビのニュースも転売ヤー以外の事件は報じられず、存在もしないと言わんばかりに」


 このナレーションはよく聞けば何となくわかるが、男性声優……とは少し異なる。


 ざっくりいうと、実写版対電忍の春日野かすがのタロウの担当俳優の声だった。つまり、そういう事なのだろう。




 この台詞の後にオープニングテーマが流れ出した。厳密に言えばオフボーカル、いわゆるインスト版と言えるだろう。


 疾走感があるような感じに見えて、一時期のトランス的な楽曲にも聞こえる。


【原作・テレビアニメプロット協力:アーカーシャチャンネル】


【キャラクターデザイン:〇〇】


【ストーリー構成・メイン脚本:△△△〇〇】


【3DCGモデル協力・アニメーション制作:株式会社▲▲スタジオ/アニメーションスタジオ□□】


【ロケーション協力:東京都/埼玉県】


 最初に姿を見せた一人の女性、それはおそらくはデュランダルではなく、もしかしたら春日部皐月かすかべ・さつきかもしれない女性だった。


 外見の方はARガジェットを装着しており、素顔を確認できないので……外見ヒントからそう認識せざるを得ないのだが。


 

 しかし、どういう事だろうか? この世界ではVTuberとして存在するアーカーシャチャンネルが原作で表記されていた。


 転売ヤーに関する事件は現実でも起きているというのに、どういうことなのだろうか?


 わけが分からない、とはこのことか。


 3DCGモデル協力とあるので、アニメとしては3DCGを使ったCGアニメーションと言う事と見てもいいのかもしれない。


 アニメーション会社が連名表記になっていたのを見ると、共同制作と言う形になるのだろう。


 クレジット的な配置は、上段にメイン脚本まで、下段はアニメーション制作とロケーション協力となっていた。


 まさかの埼玉県全面協力には、驚きを隠せないが……作品の内容を踏まえても。



 皐月がいた場所、それはまさかの草加駅である。実際の駅の写真を合成したようなものではなく、CGで作りこんだうえで……という形となっていた。


 駅の改札、その先にいた人物は……とあるゲームに登場する同名人物のコスプレをしたデュランダル。


 これには別の意味でも驚きを隠せない。とあるゲームと言っても、コスプレイオブパルクールに出てくるゲームであり、この世界に実在する作品とは異なる。


 別口で許諾を得たうえで登場するコスプレなどもあるかもしれないが、そういう事なのだろう。


 その後、デュランダルが徐々にアップ寄りになっていき、拡大された目が見えた次の瞬間……。



 カチッ……という音とともに画面が暗転する。止められた、と言うべきなのだろうか?


 しかし、暗転後に草加駅のシーンが続いたので、放送事故の類ではなく、演出の範囲内と言えるかもしれない。


「さて、ここからが始まりだ」


 つぶやいたのは、ガーディアンとは若干装備の異なる男性である。


 声を聞いてもしかして……と思う人は、その通り。彼こそは春日野タロウだからだ。


 彼が見ていたのは先ほどの二人の場面……つまり、オープニングになるであろうシーンである。


 別の意味でもメタ視点と言えるかもしれない。



『この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします』


 まさかのCM突入である。左右の帯には……。


【遂に始まるコスプレイオブパルクール】


【果たして、最初の勝利者は誰か?】


 こう書かれていた。ある意味でも今回からが本編開始、というような気配もする。


 果たして、これは何を意味するのか?


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