太陽系さんぽ。
_平和な宇宙生活に 突然変化が起こる_
「「なに、ここ……??」」
【太陽系さんぽ】
水星は、眩しい太陽の光に照らされていた。
…先程までは。
「何よここ!これに何この四角いのは!?」
「目が痛いね…」
目の前の光景に分かりやすく困惑する火星と、様々な色が使われた"四角いの"を見て目を痛める天王星。
それはコンビニ。地球人なら誰しも分かるものだが、宇宙でしか生きたこともない太陽系達には分からないものであった。
「あそこに何かいるー」
「本当だ」
「捕まえます?」
雀を指さす海王星。楽しそうな土星。捕獲しようとする小惑星達。各々、様々な反応である。
「あ」
「「「?」」」
「あー!久しぶり!みんなで集まったのは何十年ぶりかな!?それとも数百年ぶり!??」
「ちきゅ…」
「あの子1人で喋ってる…」
「やばい人かな、髪すごい色に染めてるし…」
「んなっっ!?」
女性2人がそこそこと喋っている。
そう、太陽系の姿は地球人には見えていないのだ。
顔を真っ赤に染める地球。
「ん…地球?大丈夫?」
地球は少し歩き、コンビニの壁にもたれ掛かり、サングラスをかけスマホを耳に当て
「ちょっとこっち来いや」
そう告げ、歩き出した。
(髪すごい色に染めてるって何!?綺麗な水色でしょ!!!というか、君たちの主に向かってその態度はなんなんだい!!)
怒りながら目的の場所へ歩く地球。
「あっ目が落ち着くぅ……」
暗い場所に来て視界が落ち着いた天王星。
たどり着いたそこは裏路地。
「え、えっと…久しぶりみんな。今日はどうしてここに来たの?それもこんな勢揃いで」
先程の出来事をまだ引き摺っているのか、少し気まずそうな地球。
「はあ?あんたが呼んだんじゃないの?」
「いや、ボクじゃないけど?」
「わたし達、勝手にここまで転移させられたんだ。何か知らない?」
「うーん?特には……」
真面目に話し合う3人を横に
「みてー、捕まえた」
「凄いです!さすが海王星さん♪」
「ムフフ」
「私も2体捕まえちゃいました」
『チュー!チュ!』
両手に鼠を持つ天王星。
「あっ!それは汚いから触っちゃダメだよ!」
「可愛いよ?」
「可愛くても汚いから、ゴミばっかり漁ってる生き物だから」
「ゴミ?」
「とにかく触っちゃダメ、天王星も」
火星と土星の会話を中断し、仲間の体の健康を心配する地球。
「あ」
「は?」
勝手に転移されたのがかなり不満な火星。
「鼠をみて思い出した、そういえば8年前くらいに太陽と……」
『太陽系みんなを君の所で遊ばせるのはどうだい?地球。』
「え?どうして?」
『いやあ、真っ暗な空間で隣の惑星を眺める生活もそろそろ飽きたんじゃないかと思ってね。それに「暇だー」って火星と水星がボヤいてる所を聞いてしまってね。』
自分の作った子達に生活の不満を出されたようでかなり落ち込んでいる様子の太陽。
(すごい遠い目してるな……)
「っていう会話を…」
「なんでそんな最近の話忘れてんのよ!」
「ごめんごめん、こっちの生活はそっちと違って暇じゃなくてさ」
暇だとボヤいていた本人に忙しいと告げる地球と今にも手が出そうな火星。
小さく「ちょっと……」と言う声が聞こえる。だが、各々それどころじゃなくてそんな声は無視していた。
「まあ、みんなもて事だから、少しうちで遊んでいったら?宇宙みたいに退屈はしないと思うよ。」
「楽しいなら付き合ってあげてもいいけど……」
ツンデレな火星
「ちょっと」
あっ…火星にツンデレと言うのはやめましょう。
「話聞いてませんでした。なんですか?」
「ん………(まだ鼠で遊んでるし…)」
少しピキりそうになる地球。だが丁寧に説明してあげる。
「じゃあボクの家まで行こう」
「ちょっ……」
「ん?だれ?」
そこには…
「まっ…動けない……」
「木星?」
金星が木星に近づく。
「大〜丈〜夫〜〜?」
体を揺らす。
「やめ…………」
「なんか静かだと思ったら…」
無重力で何億年も生きてきた彼女らには重力のあるこの地球は新感覚なものであり、適応するのは少し困難なはずだが、目新しいものが沢山ありそんなものはどうでもよかったのだ。
……1人を除いて。
「地球酔い…ね。」
「いやヒドイな!?」




