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#93 楽しむ雛と見つからない階段の関係?

 10月7日(月)


「春斗!お前達攻略記録を更新したんだって!?これで日本一のパーティーになったって事だよな?凄いじゃんか!!」

「同じクラスに日本一の探索者がいるなんて、信じらんねえよ!」


 朝、教室に行くと陸人と廉が興奮した様子で詰め寄ってきた。


「2人共おはよう。まあ、一応記録更新はしたけど、宵闇は今、メンバーの1人が妊娠中で攻略を進めていないからね」

「それでも凄い事に変わりないって」

「ああ、お前ら凄えよ」

「ハハッありがとう」


 唯佳達も友人達に囲まれて、笑顔で話をしている。


 チャイムが鳴り、担任の先生が教室に入って来て、ホームルームが始まった。


「今日はこの後、予定を変更して体育館に移動します。黒木くん、白坂さん、桃井さん、青山さんの4人は体育館に移動後、壇上に上がってもらって表彰されるのでよろしくね」

「はっ?表彰?」

「な、何で!?」

「せんせー、何の表彰なのー?」

「クローバー全員という事は、Sランクになった事の表彰でしょうか?でも、どうして学校から?」

「理事長がクローバーがうちの学校の生徒だと気付いて、表彰する事にしたらしいのよ。メディアも来るらしいわ」


 どうやら学校の宣伝の為に俺達を表彰するらしい。


「うっわ!面倒臭!」

「いくら在校生だからと言って、Sランクパーティーをただで宣伝に使うおつもりでしょうか?」

「事前に相談くらいはして欲しかったな」

「そだねー」

「ごめんなさい。私達教師も今朝聞かされた事なの、嫌ならお休みしてる事にしちゃいましょうか?」

「えっ?いいんですか?そんな事しちゃって」

「先に勝手な事をやったのは理事長先生の方ですから、生徒に無駄な負担を掛けるくらいならその方がいいと思います」


 この先生いい先生だとは思っていたけど、ここまで生徒思いの先生だったなんて、でも、そんな事しちゃって大丈夫なんだろうか?


「そんな事をして、先生は大丈夫なんですか?」

「青山さん、心配してくれてありがとう。でも、多分怒られるだけで済むから平気だと思いますよ?」

「何でー?」

「言っていませんでしたが、理事長は私の父なので」

「「「「「「「「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」」」」」」」」


 先生のカミングアウトに、クラス中が驚きの声を上げた。


「陽子ちゃんって理事長の娘さんだったんだ~」

「ええ、だからお休みでしたって事に出来るけど、どうしますか?」


 俺達は顔を見合わせ軽く相談をして、今回だけという条件で出席する事にした。


 担任の先生、藤沢 陽子先生は、その事を理事長に伝え了承を取りに教室を出て行った。


 5分程で戻って来た藤沢先生から体育館に行く様に言われ、クラスメイト達は教室を出て行き、俺達はみんなとは別に藤沢先生に連れられ体育館の舞台袖に移動して来た。


「やあやあクローバーのみんな、この度はSランクパーティーへの昇格と攻略記録更新おめでとう!君達の様な生徒がいてくれて、私もとても嬉しいよ!」

「ありがとうございます。ですが、こういった事は今回限りという事でお願いします」

「ああ、分かっているとも」


 ホントに分かっているのか怪しい理事長が壇上に出て行き、長々と話している。

 何で校長とか理事長の話ってこんなに長いんだろうな...


 10分くらい続いた理事長の独演会が終わり、俺達4人が壇上に呼ばれ出て行くと、舞台の前に陣取ったカメラマン達が一斉にフラッシュを焚いて撮影を始めた。


 女子達は前もってジャージのズボンを履いておいて正解だったな。


 壇上では理事長から急に一言ずつ求められ、俺や唯佳、雛がホントに一言で済ます中、ほのかはちゃんと内容のある話を短く纏めて話していた。

 流石はクローバーの知恵袋だ。ちょっと違うか...


 俺達は万雷の拍手で祝福されながら壇上を後にし、そのまま体育館も後にして教室に戻って来た。


「ジャージ履いてって正解だったね~」

「そだねー」

「何で制服の女子高生をあの角度から撮影しようと思うんですかね?普通に犯罪だと思います」

「ホントにな」


 ジャージを履いていってなければ、普通に記事には使えない様な写真しか撮れなかっただろうなと思う様な位置から撮っていたからな。


「でも、あれだけ凄い拍手されると気持ちよかったよね~」

「凄かったねー」

「確かにあの拍手は凄かったですね」

「そうだな。中々出来ない体験だったな」


 俺達が感想を言い合っていると、ガヤガヤとクラスメイト達が教室に戻って来た。


 その後は普通に授業が行われ、放課後までいつも通りの時間を過ごした。


「よっし!今日も頑張って攻略して行こう〜!」

「おー!」


 珍しく月曜に休みを取った可憐さんの代わりに、紗奈さんに入ダン手続きをしてもらい、73階層に降りて来た俺達は、昨日の最終地点から探索を始めた。


「スーパーザウルスは戦いがいがあっていいよね〜」

「弱点が判っていても耐久が高いから、攻撃を通すのに苦労するからな」

「春くんは纏雷使わないのー?」

「今日は使ってみるつもりだよ」

「昨日は何で使わなかったんですか?」

「使わなくても何とかなったからな。ただそれだけの話だな」


 そんな事を話しながら、トリケラトプスやヴェロキラプトルを倒しつつ、スーパーザウルスを探して移動して行く。


 探している時には中々遭遇しないもので、探索開始から1時間20分もの間、トリケラトプスやヴェロキラプトルの群れとしか遭遇しなかった。


「やっといたねー」

「トリケラトプスやヴェロキラプトルの群れも悪くないけど、やっぱりこの階層はスーパーザウルスだよね~」

「そうですね」

「それじゃあ、纏雷を使ってみるな」

「「は~い」」

「いってらっしゃい」


 瞬歩でスーパーザウルスの首に近づいた俺は、纏雷を使ってスーパーザウルスの首に斬り付けた。


 スーパーザウルスの首を3分の1くらい斬り裂けはしたのだが、スーパーザウルスは苦痛の声を上げるだけで、光の粒子へと変わりはしなかった。


「こいつどれだけ硬いんだよ!?」

「ハアアアアアアッ!!」


 俺が付けた首筋の傷に3人の雛が追撃を加え、更に傷口を広げた。


 スーパーザウルスの傷口からはマグマが溢れ出し、内側と外側の両方からスーパーザウルスの首を燃やし、ダメージを与えている。


 そこにほのかとエレンの雷と炎のマジックバリスタが命中して、スーパーザウルスは光の粒子へと変わって行った。


「纏雷を使うと戦闘時間がかなり短く出来るな」

「そだねー」

「これだけ苦戦せずに戦えるのなら、74階層に行っても何とかやって行けそうですね」

「そうだね~」

「74階層から出て来る魔物次第じゃなーい?」

「そうだな。でも、ある程度の手応えは得られたかな~」

「ねえ春くん、そういえばゆきくんとエレンちゃんのご飯はいつまで1個のままなの?」

「あっ!忘れてた!」

「キュッ!?」

「パ、パオ!?」

「雪兎っちとエレンっちは怒っていいと思うよ」

「大魔石は取ってありますし、今夜からでも元に戻して上げたらどうですか?」

「そうだな。ただ、1つ懸念があるんだけどな、こいつ等の進化ってあと何回あるんだろうな」

「そういえば...」

「一応、自分の魔石より小さい魔石なら食べても害はないらしいから、最悪小さい魔石で対応すればいいんだけど、これを言うとこいつ等あからさまに嫌な顔をするんだよな~」

「まあでも、仕方ないんじゃん?」

「ゆきくんもエレンちゃんもそうなっても我慢してねー?」

「キュッキュー」

「パオーン」


 こいつ等女子達に言われたら納得しやがった...

 主人の俺に対する態度よりも明らかにいい態度なのは何でなんだ?後できちんと話す必要がありそうだな。


「じゃあ、今日から魔石の数の制限をなくすか」

「キュッキュッキュー」

「パオーン!」


 魔石の数の制限解除を口にした途端、雪兎とエレンが俺に擦り付いて来た。

 カワイイな~この可愛さで何でも許してしまいそうになっちゃうな~


「春斗くん?躾は大事ですよ?」

「そうだよ春斗っち。ちゃんと躾けて上げないとこの子達も可愛そうなんだかんね?」

「生き物を飼うのって、そういう所が出来ないと駄目なんだよ?分かった?春くん」

「はい。気を付けます」


 心の声が漏れた俺に、3人から反論の余地もないお言葉が降り注いだ。


 その後、18時まで73階層の探索をしたが、次階層への階段は見つからず、魔物を狩りまくっていた事で全員レベルアップするに至った。


 次階層への階段が見つからないのって、雛がこの階層での戦闘を楽しんでいるからじゃないだろうな?


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:1,970,184歩

 従魔:雪兎ゆきとLv9(風雷雪ふうらいゆきうさぎ)

 エレンLv9(クリエイティブエレファント)

 Lv:43⇒44

 MP:285/285⇒291/291

 力:399⇒409

 耐久:342⇒350

 敏捷:366⇒375

 器用:301⇒308

 魔力:193⇒197

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLvMAX、剣術LvMAX、纏雷、リペアLv9、鑑定、神力、アイテム融合、テイム、せいおう、瞬歩、槍術Lv1、演算、速読

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:43⇒44

 MP:410/410(1230/1230)⇒419/419(1257/1257)

 力:170⇒174

 耐久:194⇒199

 敏捷:195⇒201

 器用:390⇒399

 魔力:396(1188)⇒405(1215)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv5、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移、追尾、剛弓

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 称号:幸運の女神の巫女

 Lv:43⇒44

 MP:298/298⇒304/304

 力:370⇒377

 耐久:340⇒348

 敏捷:415⇒424

 器用:295⇒302

 魔力:220⇒225

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術LvMAX、忍術Lv7、アクセラレーション、選択ドロップアイテム

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 ・選択ドロップアイテム

 スキル保持者が倒した魔物に限り、ドロップアイテムを通常ドロップかレアドロップかを選択する事が出来る。

 エピックドロップは条件を満たした時のみ選択可


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:43⇒44

 MP:392/392(784/784)⇒400/400(800/800)

 力:183⇒187

 耐久:193⇒198

 敏捷:186⇒191

 器用:240⇒246

 魔力:405⇒415

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算、雷魔法

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。

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