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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
2章 目指せSランクパーティー
87/129

#87 Sランク昇格

 10月2日(水)


 ダンジョン協会新宿支部内ダンジョン協会日本本部会議室


「全員揃ったか?」

「はい。会長全員揃いました」

「よし!じゃあ会議を始めるか。今日集まってもらったのは70階層のボスを討伐したパーティーが現れたからだ。千代さん説明を頼む」

「はいよ。昨日、あたしが管理している富士森公園ダンジョンで70階層のボス、神の遣いを討伐したパーティーが現れた。パーティー名はクローバー、最近テレビやネットでも話題のパーティーだからあんたらも聞いた事くらいはあるだろう?そのクローバーをSランク探索者に認定するかどうかの話し合いをする為に会議を開いたって訳さ」

「千代さん、クローバーって確かまだ10代の高校生4人組のパーティーですよね?ホントに彼らが70階層のボスを討伐したんですか?」

「ああ、ちゃんと神の遣いのレアドロップアイテムである、神鹿の角を持ち帰って来たのを確認してるよ」

「何処かで買って来た可能性はないのかよ千代婆」

「ああ、言い忘れてたけど、実際に討伐する所も一緒に行って見させてもらったから間違いはないよ」

「「「「「「「「「はっ!?」」」」」」」」」

「アッハッハッハ。いい顔で驚いてくれたね~」

「千代さん?冗談にも程があるぞ...」

「何を言ってるんだい、冗談じゃないよ」

「なら、ホントに70階層のボスを討伐する所を録画された映像じゃなく、実際にその場に同席して見ていたの?」

「そうだよ」

「千代さん?あなた、いつの間に70階層のボス部屋に行ける様になったの?」

「昨日なったばっかりだよ。アッハッハッハ」

「支部長、説明不足で頭がおかしくなったと思われてしまいますよ?」

「可憐...分かったよ。あんたから説明をしとくれ」

「はい。クローバーの専属担当の源 可憐と申します。昨日、武者小路むしゃのこうじ支部長と共に70階層でクローバーが神の遣いを討伐する所を確認致しました。70階層への移動方法は秘匿させて頂きますが、クローバーの許可を得て撮影した映像をご覧下さい」


 会議室のスクリーンに映し出された映像を観た出席者達は、一様に驚きを隠せなかった。


「画面に膜の様な物が映っているのは結界か?」

「はい。白坂さんが張った結界です」

「あの娘、3人になった様に見えるのは私の目がおかしくなったからなのかしら?」

「いえ、あれは桃井さんの忍術スキルの分身の術です」

「今、あの娘、白坂さんだっけ?白坂さんが放った矢が神の遣いを追尾した様に見えたけど?」

「あれは未確認スキルの追尾というスキルです。」

「あの娘が使っている魔法は何だ?雷みたいに見えたんだが...?」

「はい。青山さんは雷魔法を覚えています」

「あの男の子は誰だ?クローバーのニュースでは見た事ない顔だが最後、神の遣いが一撃で真っ二つになっていたぞ」

「彼はクローバーのリーダーの黒木 春斗くんです。最後の一撃は纏雷というスキルを使っての一撃です」

「70階層のボスをこんなにあっさりと討伐しちまうとは...これは編集してねえんだよな?」

「はい。未編集の映像です」

「実力的には全く問題なさそうだな。人格的にはどうなんだ?Aランクまで急激なスピードでランクアップして、歪んだりしていないか?」

「私は、クローバーの登録時から専属担当を務めていますが、全くそういった事はありません。」

「登録時から?」

「はい。武者小路支部長からの指示で彼らが探索者登録に来た日から専属担当を務めています。パーティー登録の手続きも専属担当になった後に私が行いました」

「千代さん?どういう事だ?」

「この子達が登録に来た日にこの子達がトラブルに巻き込まれてね。その時にこの坊主が最後に見せた纏雷を使って解決してるのを見たんだよ、面白そうだったからスキルの事を教えてもらう代わりに、専属担当を付けてやったんだけどね。結果的に正解だっただろう?」

「思いっきり千代さんの興味本位からじゃねえか...」

「まあ、千代さんの言う通り、結果的に正解だったわね。これだけ早く70階層のボスを討伐出来る様になった探索者なんて、聞いた事がないですからね」

「そうだろう?美也子。それで、クローバーのSランク探索者への昇格はどうするんだい?あたしは当然賛成だよ」


 それから全員一致でクローバーのSランク探索者昇格が認可された。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 黒木 春斗視点


 夕飯前、リペアの練習中に可憐さんから連絡が来た。


「春斗くん?たった今クローバーのSランク探索者に認定されたわよ!おめでとう!それで、Sランク探索者昇格の記者発表を明日、新宿支部で行いたいのだけど、都合は付くかしら?」

「ありがとうございます。元々明日はダンジョンに潜る予定だったので、みんな大丈夫だと思いますけど」

「これから他の子達にも連絡するから聞いてみるわ」

「お願いします」

「それじゃあ、私は雛ちゃんとほのかちゃんにも連絡しないといけないから、唯佳ちゃんには春斗くんから伝えてもらえるかしら?一応、明日の予定を確認してコミチャで教えてくれる?」

「ええ、分かりました」

「じゃあ、宜しくね」

「はい」


 可憐さんとの通話を切ってリビングに降りると、父さんズ以外は勢揃いしていた。


「唯佳、明日ってダンジョン以外に予定ってあるか?」

「ううん。ないよー」

「分かった」


 唯佳の返事を聞いて可憐さんにコミチャを送っておいた。


「春くん何でー?」

「ん?ああ、俺達のSランク探索者昇格が認定されたらしくてな、その記者発表をやりたいから出席して欲しいんだってさ」

「えっ!?私達Sランクになったのー?」

「ああ、認可されたってさ」

「やったー!!」


 唯佳が飛び跳ねて大喜びしている。


「何?唯佳姉達Sランク探索者になったの?」

「そうだってー」

「すごいじゃない2人共」

「ありがとー。私、雛ちゃんとほのかちゃんのとこに行って来るー」

「えっ?おい!唯佳!?もう夕飯の時間だぞ!?」


 唯佳は俺の言葉も聞かずに転移して行ってしまった。

 あいつ靴も履かずに行ってしまったけど、いきなり2人の部屋に転移して行ったのか?


「ご飯出来たわよ~あら?唯佳ちゃんは?」

「雛とほのかの所に行っちゃった」

「えっ?ご飯は?」

「今、連絡するよ」


 唯佳のスマホに連絡すると、リビングのテーブルの上で着信音が鳴ったので、雛のスマホに連絡を入れた。

 それからすぐに唯佳達3人が転移して来た。


「春斗くん!やりましたね」

「春斗っち!やった〜!」


 転移して来るなり雛とほのかが俺に飛び付いて来た。


「ああ、やったな」


 俺はそんな2人を抱き止め、2人の頭を撫でて落ち着くのを待った。


 2人が落ち着いた後、まだ夕飯を食べていないという事が判り、唯佳が2人を送って行った。


 唯佳が戻って来て夕飯を食べ始めたのだが、俺達のSランク探索者昇格をみんなが祝ってくれ、いつも以上に賑やかな食卓になった。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 とあるメディア関係者視点


 この日の夜、マスコミ各社にダンジョン協会日本本部より記者会見開催のお知らせという一通のメールが届いた。


 記者会見の内容は書かれておらず、ダンジョン協会日本本部で17時半から記者会見を行なうので是非ご出席下さいという事しか記載されていなかった。


「ダンジョン協会で記者会見って、何か変わった事があったなんて話知ってるか?」

「いえ、特に知りませんけど、ダンジョン協会って事は探索者関係者っすかね?それなら最近話題のクローバーに関してとか?」

「いや、いくらなんでも協会の本部が、一探索者に関して何か言う為に、記者会見なんて開かないだろう?」

「じゃあ、ダンジョンで異変があったとかっすか?」

「記者会見開くレベルの異変だとしたら、スタンピードの兆候があったとかか?だとしたら一大事だな」

「記者会見前に記事にしちゃいますか?PV稼げますよ?」

「バカヤロー!そんな事したら、明日の記者会見に入れてもらえなくなっちまうだろうが」

「冗談すよ冗談。でも、ホントに何の記者会見なんすかね?」

「取り敢えず、明日の夕方は時間空けとけよ?俺と一緒に記者会見に行くぞ」

「うっす!了解っす」


 この様なやり取りが、マスコミ各社で行われているのだった。

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