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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
1章 学校ダンジョン
8/129

#8 ほのか先生の薬学講座?

 ダンジョンから出て専属カウンターに行き、紗奈さんに換金をしてもらった。


「ビッグボアのバラ肉を1人1つずつ、ビッグボアの特上ロース肉も1人1つずつ持ち帰りで、他は買取でいいのね?」

「はい」


 ビッグボアの通常ドロップは、バラ肉のブロック1kg、レアドロップが特上ロース肉のブロック1kgだ。


 美味いらしいが、低階層の魔物のドロップアイテムの割に意外とお高く、日常使いはなかなか出来ない。

 ほのかの家なら日常使いしてそうだけど。


 そんな肉なので、換金額も他より高いらしいが食べたいので仕方ない。

 この肉を持って帰って、兄の威厳を示したい。


「それじゃあ、先ずは極小魔石が266個、ビッグボア以外の通常ドロップが96個、ビッグボアの通常ドロップが27個、ビッグボア以外のレアドロップが22個で合計が123,800円です」


「あれ?バラ肉って1個3,000円しかしないの?店で売ってるのは、100g1,000円とかするじゃん。何で?」

「店頭価格はどうしても高くなるので仕方ないんですよ?私達が協会に売って私達は利益を得ました。今度は協会がお店に売る時に、利益を得る為に3,000円より少し高く売るんです。そしてお店も利益を得る為に少し高くしてお客さんに売るので、お店ではどうしても高くなると言う訳です」

「あ〜そっか〜。そだよね~」

「安く買うって事は、誰かが損をしてるかもしれないんだねー」


 実際には仲卸業者なんかも間に入ってるかもしれないし、そうなるとほのかの説明より高くなるしね。仕方ないね。

 因みに、特上ロースは6,000円らしい。


「雛も納得したみたいだし飯に行こうか」

「「「は~い」」」

「紗奈さんも一緒に行きませんか?」

「あっうん。じゃあちょっと待ってね」

「はい」


 お財布を取ってきた紗奈さんも一緒に近くの中華屋さん?で食事する事にした。


「美味しいねー」

「ね~見た目ボロかったから正直期待してなかったけど、美味しいわ」

「雛ちゃん、言い方気を付けて、アハハすみません。この娘なりに褒めてるんですよ~」

「ふふっさなさん、気を使わせてしまってすみません」

「でも、ホントに美味いな」


 店の佇まいをなんとかすれば、もっと客入るんじゃないかこれ。


「それにしても、全員もうレベルアップしたんでしょ?凄いね」

「ありがとうございます。でも、サーチを使える人はそれなりにいると思うんですけど、俺達ってそんなに早いですか?いやまあ、1年目の平均が15レベルアップだって考えれば、異常に早いとは思いますけど」

「そうね。まずサーチはよく取得している人がいるスキルだけど、実は最初のスキル取得時に取得出来た人って少ないのよ」

「そうなんですか?」

「ええ、普通は探索者になってよく周りを警戒してる人が、その経験から取得出来るスキルだと言われているわ」

「へ〜じゃあ、春斗っちはある意味レアなんだ〜」

「春くん凄いねー」

「春斗くん流石ですね」


 唯佳はいつもの事だけど、ほのかにまで頭を撫でられて戸惑っていると


「あ~ほのかっちも撫でてる〜じゃあ、アタシも〜」


 何故か雛まで撫でて来た。しかも後ろから抱きしめながら。


「春斗くんモテモテだね〜」


 紗奈さんにからかわれるが、振り払うのは悪い気が、いや、後頭部の柔らかな感触を感じる幸せな時間を大事にしたい。ちっぱいだけど。


「春斗っち。声に出てるぞ?」

「ヒェッ」

「春斗くん...」

「春くん、ごめんなさいは?」

「春斗くん、それは駄目」

「ご、ごめんなさい」


 幸せな時間は極寒地獄へと変わってしまった。


「午後はさ〜3階層に行ってみない?」

「確かにお肉取れたしね!」

「えっ?唯佳ちゃん判断基準そこなの?」

「まあ、お肉は兎も角、正直手応えがないのは事実だよな」

「そうですね。ウィンドアーマーも使い熟せて来て、2階層の魔物は全て一撃で倒せてしまいますからね」

「えっ!2階層の魔物を一撃で倒せてるの?まだ、レベル2だよね?」

「そうなんよ紗奈姉。ヤバいよねアタシ達」

「3階層でひと当てしてみて判断しようか?」

「そうですね。それがいいと思います」

「それじゃあ、午後は3階層だー」

「ムリはしないでね?キツそうならちゃんと引くんだよ?」

「分かってます。無茶はしません」


 心配そうな紗奈さんとダンジョンの入り口で別れ、一路3階層へと向かう。


 2階層から3階層への階段は、2階層へ降りて来た階段の正面にある湖の中程にある。


 半島の様に突き出た場所を進み、朱い欄干の丸みのある木製の橋を渡った先にある小島に、ぽっかりと空いた穴に階段があった。


「この湖って何もいないのー?」

「そう聞いていますね」

「こんなに広いのに?」

「湖のお陰で景色はいいけどダンジョンには邪魔だよな」

「ねー」


 河口湖程もありそうな広さの湖に何もいないのはなんか納得できないけど、いないもんはいないんだもんな〜


「あれ?そういえば、ダンジョンて一辺が10kmの正方形じゃなかったっけ?広さおかしくない?」

「ああ、それはここから少し行った所に見えない壁があって、その先へは行けないそうですよ」

「へーダンジョンって不思議だねー」


 そんな話をしながら、俺達は階段を降りていく。


「3階層に出る魔物は、ビッグボアが1〜3体で、鉄砲草は1体で、シンリンオオカミは基本的には10体でうち1体は、群れのボスだそうです。シンリンオオカミのボスは、他のオオカミよりも一回り大きく能力も高いそうで、他のオオカミに命令して指揮を執って来るそうです」

「鉄砲草は、名前の通りの攻撃方法なのか?」

「はい。ゲンノショウコの種子で遠距離攻撃を行って来るそうです。威力は鉄砲並みらしいです」

「種子を飛ばして、鉄砲並みの威力ってこっわ」

「ゲンノショウコってなーに?」

「民間薬になる植物の1つらしいです。因みに、通常ドロップはゲンノショウコで単価は300円らしいですよ」

「何に効く薬なんだ?」

「整腸作用や止瀉作用ししゃさようがあるそうです」

「答えの中に新しく分からない言葉が入ってくるよ〜止瀉作用って何なん?」

「下痢止めですね」

「ほのかちゃん物知りだねー」

「ふふっありがとうございます」


 薬学か植物学の授業でも始まるのかと思った。


「取り敢えず、戦ってみますかね」

「「「は~い」」」


 サーチで確認すると近い位置に赤点が3つ固まっている。


「近くに魔物が3体でいる。たぶんビッグボアだと思う、そこから行ってみようか?」

「オッケ〜行ってみよう!」

「おー!」

「ふふっ」


 うちの元気娘2人とそれを笑顔で見守るほのか。癒やされるな~


 そんな事を考えながらターゲットに近付いて行く。

 ビッグボア達に気付かれずに攻撃に移る。


 俺と雛が左右に別れて走り出し、魔法の射程に入ったほのかが真ん中のビッグボアにファイアーボールを放つ。

 魔法の着弾直後、俺と雛が左右から斬り掛かり、難なく狩りは終了した。


 その後、鉄砲草を狙い何体か倒した。

 植物系の魔物は基本的に火に弱く、ほのかのファイアーボール一撃で倒せた。しかし、俺と雛は苦戦した。


 斬り掛かっても上体をしならせなされてしまいダメージを与えられなかった。


 最終的に俺と雛で左右から挟むようにしてハサミで切る様にして倒した。


「うへ〜やっと倒せた〜」

「これはかなり厄介だな」


 俺と雛は倒した瞬間、その場にへたり込んだ。


「2人共お疲れ様でした」

「2人共お疲れー大変そうだったねー」

「切ろうとしても力を逃されちゃって全然斬れなかったよ~」

「じゃあさぁ、刀を押すんじゃなくて引いてみればー?」

「刀を押すじゃなくて引く?唯佳どういう事?」

「刀って大きな包丁みたいでしょう?だから、包丁でお刺身を引くみたいにしたら切れるんじゃないかなーって」


 唯佳は身振り手振りで説明してくれた。

 要するに刀の扱い方が違うのでは?と言いたいらしい。


「言いたい事はなんとなく分かった。ちょっと試してみるよ」

「アタシ料理した事ないよ~」


 唯佳の助言を参考に鉄砲草に斬り掛かる。

 言われた通りに出来ると確かに簡単に斬れた。が意識しないとすぐに失敗してしまう。


 コツを掴むまで只管ひたすら鉄砲草を相手に実戦の中で練習を重ねた。


 時偶ときたまビッグボアと接敵してしまう事もあったが、鉄砲草を斬りまくって数時間。漸く意識しなくても、鉄砲草を斬れる様になった。


 気付けば俺も雛も剣術レベルが上がっていた。


「やっば、鉄砲草を斬るみたいに刀を扱ったら、ビッグボアもほぼ斬った時の衝撃みたいの感じなくなったんだけど!」

「もっと上手く刀を扱えれば、もっと手に返って来る反発を感じなくなるんだろうな」

「なんか上達したっていう感じがする〜唯佳っちのお陰だよ~ありがと〜」

「ホントだな。唯佳ありがとな」

「エヘヘー役に立てて嬉しいな」

「最後にシンリンオオカミと戦って、今日は終わりにしましょうか」

「そうだな。唯佳もほのかも俺達の訓練に付き合ってくれてありがとな」

「ホントに感謝だよ」

「「どういたしまして」」


 それからシンリンオオカミを探し、シンリンオオカミとの戦闘を経験してみた。


 ボス狼に統率された群れは厄介だった。しかし、ここで活躍したのが唯佳の結界だった。


 俺と雛を複数で足止めして、遠距離から魔法を撃ってくるほのかを狙いに来たシンリンオオカミ達だったが、唯佳の結界は破れず、ほのかの魔法に倒されて行った。


 最後に残ったボス狼も雛によってあっさりと斬られた。


 スピードはボス狼の方が少しだけ速いようだったが誤差の範囲、俺の事も警戒しながらだった事で、隙が出来て雛に首を斬り落とされた。


 ボスとはいえ、元々耐久の低い狼種だけに攻撃が当たれば、一撃で仕留める事が出来た。


 ただ、もっと連携を高めないといけないなと思わされる一戦だった。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:308,098歩

 Lv:2

 MP:25/25

 力:20

 耐久:20

 敏捷:21

 器用:21

 魔力:13

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv3、剣術Lv2⇒3、纏雷、リペアLv1

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:2

 MP:23/23

 力:19

 耐久:15

 敏捷:21

 器用:20

 魔力:14

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv2⇒3、忍術Lv1

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される

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