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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
2章 目指せSランクパーティー
52/129

#52 火龍の咆哮と仲良くなった

 8月28日(水)


 今日は昨日とは違う作戦を試してみる事にした。

 まずは、昨日と同様に3人の雛と雪兎が左右の通路に移動して戦闘開始。

 そのタイミングで、ほのかとエレンの魔法と唯佳の弓で、正面通路の魔物を倒す。

 その後、俺と雪兎が正面通路の魔物がいる所まで瞬歩で移動、唯佳達後衛組も俺の所まで移動して来て、後衛組の周りに結界を張る。

 結界を張ったら雛達を呼び、呼ばれた雛達は影移動で俺の所まで移動、そこから近接組が前方の魔物を倒しながら進み、道を作って行く。

 後衛組は、後方の魔物を唯佳の結界で止めつつ、近接組がある程度進んだ所で、後方の魔物を倒してから近接組の所まで移動して結界を張る。

 これの繰り返しで進んで行く事にした。


 この階層から出て来た川天狗の魔法が少しだけ面倒だけど、斬れるので問題ない。


 関東地方から中部地方にかけては天狗火と呼ばれる怪火が伝わっているが、神奈川県や山梨県の山間部では、この天狗火は川天狗によるものといわれているらしい。


 ほのかが調べてくれた情報の中に、そんな事が書いてあったそうだ。


 攻略を始めて約4時間。入り口からの距離は直線距離で13km途中何度か曲がったので、実際に進んだ距離はもっとあるだろう。


 分かれ道の選択は雛が担当している。

 確かな実績がある為、雛自身も文句は言わずに進路の指示を出す。


「お腹空いたからお昼行こう〜?」

「そうですね。そうしましょうか?」

「さんせーい!」

「じゃあいつも通り結界の周りに、土魔法で壁を作っておいてくれ」

「分かりました」


 唯佳が転移を覚えてから、その場を離れる時には、結界の周りに壁を作っている。


 初めて転移でダンジョン内に戻って来た時に、目の前に魔物がいて焦って情けなく悲鳴を上げ恥ずかしかった経験から、それ以降は毎回壁を作っている。

 あれはホントに恥ずかしかった。未だに雛にイジられてるし...


 支部に戻った俺達に、偶々近くにいた火龍の咆哮の男性陣が驚いた声を上げる。


「春斗!?えっ?お前ら51階層を奥に進んで行って、戻って来てなかったよな?何でもうここにいるんだ?」

「まさかもう、55階層に着いたなんて事はないよな?」

「次階層への階段が近くにあったのか?いやでも、55階層まで?う〜ん...?」

「ほら、あんまり詮索しないの!」


 そんな男性陣を、唯佳の転移スキルを知っている美紀さんが窘めている。


「そ、そうだな。悪かったな春斗」

「いえ、気にしてないですよ」

「ねえ、51階層の事を少し聞きたいんだけど、今日もお昼一緒に食べてもいいかな?」

「うん!いいよー」

「ホントに!?ありがとう〜」

「そういう事なら、俺達も聞きたいんだが」

「そうですよね。そうしたら、今日は火龍の咆哮の行きつけのお店に連れて行ってくれませんか?」

「おう!いいぜ!」

「みんなはどうする?男女で別れるか?」

「そうですね。そうしましょう」

「今日のお昼は女子会だね~」

「楽しみだねー」

「ふふっ普段は、むさ苦しいから嬉しいな」

「むさ苦しくて悪かったな!」

「いや、鉄太。否定できねえだろ...」

「確かにむさ苦しいもんな...」

「ハ、ハハッ行きましょうか?」

「ああ、美味いもん食わせてやるよ春斗!」


 どこも妹は辛辣なものなのか?

 取り敢えず、鉄太さんとは仲良くなれそうだ。


 男女で別れた俺達は、それぞれの店に向かった。


「春斗、ここのほうとうは美味いんだ!」


 案内されたのは、車で7分程の場所にある大豊作というお店、ほうとう以外にも焼き肉やお寿司、わかさぎ料理などもある様だ。


 わかさぎ料理に惹かれたけど、残念ながら8月は禁漁期で提供されていなかった。


 まあ、ほうとうも美味しそうだからいいけどね。


「んで?51階層の先はどうなってるんだ?」

「代わり映えのしない通路が続いているだけですね。魔物の数は入口よりは少ないですけどね」


 席に着いて注文を済ませると、早速、鉄太さんが聞いてきた。


「そうなのか?魔物の数が減るのか...」

「なら、俺達も先に行けるんじゃないか?」

「どのくらい減るかにもよるだろ」

「見たところ、火龍の咆哮はアタッカー2人とタンク1人、あとは美紀さんが斥候だと思うんですけど、現状51階層の魔物を倒すのに何回有効打を当てる必要がありますか?」

「大体12〜14回ってところだな」

「それは誰か1人で攻撃をしてですか?」

「いや、全員でタコ殴りにしてだな」

「今、俺達は、階段の所に引き籠もって防御を考えなくていい様にして攻撃をしているからな」

「なるほど、それだとまだ、先に進むのは危険だと思います。俺達は近接組は全員が3〜4回の攻撃で倒せますし、後衛組に至っては2〜3回の攻撃で倒せます。それに唯佳が結界を張れますし、51階層の魔物の攻撃では、そう簡単には壊されない事も昨日の内に確かめました。なので、後方から追って来る魔物は結界で防ぎ、近接組が前方の魔物を殲滅してから、後方の魔物を後衛組が倒して、結界を解いて前に進むという方法を採用しています。これを火龍の咆哮でやろうとすると、タンク役の人が後方からの魔物を止めている間に、前方の魔物を倒して、タンク役の人をフォローしに行って殲滅してから先に進むか、最初から2人ずつに別れて戦いながら進むかの2択です。かなり危険だと思いますよ?それに、昨日見たと思いますけど、うちの雛は分身の術で3人になれますし、雪兎とエレンという従魔が近接組と後衛組に付いています。実力的には、俺達と遜色ない戦力ですから、人数的にも火龍の咆哮よりもクローバーの方が多いですからね」

「確かに、春斗達の戦力と比べると心許なさ過ぎるな」

「ああ、昨日見た実力はヤバかった」

「俺、あの数の魔物を抑え続けるのはムリだぞ...」

「まずは、手数を掛けずに倒すだけの力を付けるのが先だと思いますよ?」

「そうだな。春斗達を見て、少し焦り過ぎたかもな」

「ああ、無茶して死んじまったら元も子もないからな」

「そんな事になったら嫁に殺される...」

「えっ!?結婚してるんですか!?」

「ん?ああ、去年結婚したんだ。ほら」


 見せられた左手薬指には、しっかりと指輪が嵌められていた。

 1番縁遠そうなのに...


「ああ゙っ!?誰が1番縁遠そうだゴラッ!!」


 あっ!声に出しちゃった。


「プッ!アッハハハハ」

「クックックッ、春斗、お前分かってんじゃねえか!あんなカワイイ娘達を3人も侍らせているから、てっきり嫌なヤツだと思っていたぜ」

「だから言っただろ?こいつはいい奴だって」

「どこがいい奴だって!?俺のどこが結婚出来そうにないゴリラだってんだ!」

「いや、そこまd」

「自分で言ってんじゃねえか!アッハハハハ」

「いや〜春斗、勘違いしてて悪かったな。鉄太と美紀ちゃんはいい奴らだって言ってたんだけどな?ハーレム野郎か!?って嫉妬しちまってよ。いやホント悪かったな」

「いえ、誤解が解けてよかったです」

「こっちは解けてねえぞ!?」

「ア、アハハ」


 たぶん打ち解ける事が出来た俺達は、届いたほうとうを食べて、支部に戻った。

 ほうとうめちゃくちゃ美味かったわ。流石は名物。


 10分程して戻って来た女子組と合流して、転移陣を使って51階層の入り口に戻って来た。


「それじゃあ、俺達は行きますね。これから見る事は秘密でお願いしますね?唯佳」

「うん!春くん仲良くなったんだねーもう、教えても平気そうー」

「お兄ちゃん達、信じてもらえたんだ。うん!任せて、お兄ちゃんの事は、私達3人が見張ってるから」

「ん?俺?」

「じゃあ、行くねー。転移!」

「「「なっ!?」」」


 火龍の咆哮を置いて、先程の場所に転移で戻って来た。


「じゃあ、攻略再開しようか。唯佳、結界を張ってくれ、外に魔物が沢山いるぞ」

「お〜暴れるぞ~」

「ふふっ頑張って下さいね」

「結界!」


 唯佳が結界を張るのと同時に、ほのかによって周りの壁が消された。


 近接組が結界を飛び出し、前方の魔物を殲滅して行く。


 そうして進む事1時間、全員のレベルが上がった。

 更に1時間進むと、次階層への階段が見つかり、52階層へと降りる事が出来た。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 火龍の咆哮視点


「今、春斗達消えなかったか...?」

「消えた...あいつら幽霊か何かか?」

「どうなってんだよ...」

「今のは、唯佳ちゃんの転移スキルよ。誰にも言ったらダメよ?」

「...転移スキル?って、美紀は知っていたのか!?」

「ええ、昨日と今日、一緒にお昼を食べに行ったお店は、唯佳ちゃん達の地元の中華屋さんだもの」

「美紀ちゃん、あいつら地元って?」

「八王子よ。転籍して来たって言ってたじゃない」

「八王子まで行って来たのか?この短時間で?美紀ちゃんも一緒に?」

「そうよ。そんな事よりも!絶対に秘密だからね?いい?お兄ちゃん!」

「な、何で俺名指しなんだよ!?」

「いや、うっかりやらかすのはいつもお前だからだろ?」

「ああ、でも、今回はやらかすなよ?絶対だぞ?」

「折角、仲良くなれてこんな秘密まで教えてくれるくらい信頼してくれてるんだからね?」

「分かってるよ!任せとけって!!」

「「「不安だな~」」」

「何でだよ!!声揃えんな!!」


 それぞれの時間が過ぎて行く。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:1,142,860歩

 従魔:雪兎ゆきとLv1⇒2(風雷雪ふうらいゆきうさぎ)

 エレンLv1⇒3(クリエイティブエレファント)

 Lv:31⇒32

 MP:206/206⇒211/211

 力:290⇒299

 耐久:242⇒250

 敏捷:267⇒275

 器用:217⇒224

 魔力:125⇒130

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv9、剣術Lv9、纏雷、リペアLv6、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム、せいおう、瞬歩

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:31⇒32

 MP:305/305(915/915)⇒313/313(939/939)

 力:116⇒120

 耐久:131⇒136

 敏捷:136⇒142

 器用:281⇒290

 魔力:290(870)⇒300(900)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv3、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:31⇒32

 MP:225/225⇒231/231

 力:274⇒281

 耐久:247⇒255

 敏捷:300⇒309

 器用:214⇒222

 魔力:151⇒157

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv8、忍術Lv5

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:31⇒32

 MP:294/294(588/588)⇒301/301(602/602)

 力:125⇒131

 耐久:134⇒138

 敏捷:137⇒142

 器用:166⇒171

 魔力:302⇒310

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎ゆきと

 種族:風雷雪ふうらいゆきうさぎ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:1⇒2

 スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩、風魔法、剛力、纏雷


 名前:エレン

 種族:クリエイティブエレファント

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:1⇒3

 スキル:風魔法、水魔法、土魔法、突進、火魔法、魔力2倍、創造魔法

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