表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/79

54,課金しようpart2。

 


 消費生活局のボブの説明によると、いつのまにか〈課金ポケット〉なるものが、王都内で流通していたという。


 この〈課金ポケット〉の使いかたは単純明快。決められた数の石を投入することで、ガチャを回す。すると武器などが手に入るらしい。ただし排出率によって☆3から☆5まで設定され、☆5のほうが強力な武器となる。


「にゃぁ(武器『など』? まるで武器以外にも出てくるような言い草だな)」


 サラは腕組みし、ふむふむと言った。


「いまどき武器も宝箱から手に入れたり、素材集めて作ったりする時代じゃないんだね。これからはガチャで手に入れる時代なんだね」


 と、謎の順応を見せている。この課金アイテム、強力なのはいいが、排出率の渋さとガチャ石の高さによって、王都中で借金してまでガチャを回す者たちが続出。ちょっとした社会問題となっているらしい。


「よく分からないんだけど、そんなにみんな、武器が欲しいの? 冒険者ギルドの人とかならともかく、一般人が武器とかいる? いくら強力だからって?」


 ボブは、〈課金ポケット〉を取り出し、サラの前に置いた。


「ガチャで手にはいるのは、武器だけではありません。それゆえにこの混沌が起きているといっていい。まずはお試しください。初期設定の〈課金ポケット〉には10連無料特典が入っていますので」


「ところで、一体わたしたちへの依頼は、どのようなものなの? 〈課金ポケット〉を全回収しろ、とか?」


「いえ。われわれが知りたいのは、〈課金ポケット〉を何ものが広めているのか、ということです。アイテムの出どころはどこなのか、ガチャ石に支払ったお金はどこに消えるのか? それを突き止めていただきたい」


「なるほどです」


 ボブが去ったところで、さっそくサラは無料の10連ガチャを回した。とたん〈課金ポケット〉から虹色の光があふれ出す。どうやら☆5確定演出らしい。ちなみにアークが調べたところ、☆5排出率は0.06。


〈課金ポケット〉から、すらりとした女性が現れる。年齢は20代で、シックなメイド服を着用。こげ茶色の髪の、美麗な顔立ち。唖然としているサラに優雅にお辞儀し、ライラエルと名乗った。


「お嬢様。このライラエル、これから誠心誠意、尽くしてまいります」


「ミィくん……なんか人間が出てきた」


 アークは《識別眼》で、この人間の正体を見抜いた。

 彼女はホムンクルスだ。


「にゃぁ(なるほど。これが一般市民が課金にはまる原因か。武器だけでなく、まさか『人間』までが排出されるとは。この〈課金ポケット〉、想像以上に闇が深いようだぞ)」


 サラが歓びのポーズをとった。


「やった! 星5のメイドを入手したぞ! わたしのガチャ運は神がかっている!」


「……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ