僕と君の7日間〜5日目〜
今日と明日は、彼女に会わない。きっとこの2日間は昨日までのような充実感は味わえないだろう。振られたとしても、彼女には感謝しかない。一週間のうちの5日間、僕の人生に彩りをくれたから。世界の終わりを彼女と過ごしたいという僕のわがままも聞いてくれた。彼女はそんなことを知らないと思うけど。
久しぶりに外に走りに行こうか。しばらく走っていなかったし、少しは気が紛れるかもしれない。
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彼女と見たい景色。この展望台からはあの桜がよく見える。
最初にこの場所を知ったのは確か大学一年生の頃。人生で初めて告白されて、それがこの場所だった。僕が断ると、彼女は笑ってこの景色を見せられただけで私は幸せだよって。その後に告白してくれた子もみんなこの場所だった。この場所で告白すると成功すると言うジンクスがあるのかと思ったけどそうでもないらしくて。一度気になって告白してくれた子に聞いてみたら、僕に似合う場所だからっていってくれた。とても嬉しいことだ。
僕も彼女をみたときに、この場所を思い浮かべた。告白はあの桜の下でしたかったからこの場所には来なかったけど、出会った時からこの景色を見せたいと思って。
気分転換にきたはずなのに、また彼女のことを考えてる。彼女に出会うのがもっと早かったら変わっていたのだろうか。彼女と恋人になれていたのだろうか。彼女の恋人として、世界の終わりを迎えることができたのだろうか。