僕と君の7日間〜3日目〜
彼女に出会ってから初めて彼女と会わない日。と言ってもまだ出会って3日目なのだが。まだ3日、だけど僕の中ではもっと長い時間一緒にいるような気がした。今日は彼女へのプレゼントを買いに行く。最初で最後のプレゼント。何も無いのにプレゼントなんておかしいと思われるかもしれないが、僕があげたくなったのだ。まあいいだろう。
あげるものは決まっている。ネックレスだ。彼女に一番似合うネックレスをあげたい。いつもよりも多めのお金を下ろしてアクセサリーショップに向かった。
多めの、と言っても僕はまだ学生でそんなに高いものは買えない。貯金はあるけれど、両親からの仕送りだし、プレゼントをするなら自分のお金で買いたいからバイト代からしか出せない。
彼女に合うネックレスを求めて約1時間。未だにいいものは見つかっていない。彼女と言えば何だろうか。そういえば音楽が好きだと言っていたな。音符の形をしたネックレスなんてどうだろうか。
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また探しに行ってやっと見つけた彼女に似合うネックレス。ト音記号に桜がちりばめられているネックレス。数ある中でもこれに惹かれたのは彼女とあったあの光景が忘れられないからだ。桜の木の下で、上を見上げてあの顔をしていた彼女が。
明日は彼女にまた会えるし、明日こそあの景色を2人で見に行って彼女にこれを贈ろう。明日が楽しみだ。
そういえば、どうしてあの桜は満開だったのだろうか。