僕と君の7日間〜2日目〜
今日は彼女とのデートの日だ。デート、なんて言っていいか分からないけども。待ち合わせに遅れないようにいつもの僕じゃ考えられないくらい早起きして待ち合わせ場所に着いた。さすがに1時間前は早すぎたかな。
待ち合わせだけ決めて、行き先はその時の気分で、なんて言っていたからある程度候補を決めておこうと思う。
どうしよう。デートなんて行ったことがないからどこに行けばいいのか分からない。水族館とか?海とか?もう彼女の意見を聞いてからでいいか。でも、あの景色は見せたいな。帰りにでも見に行こう。
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待ち合わせの5分前に彼女は走ってきた。お待たせしてしまいましたか?なんて聞いてくるから、キザっぽく僕も今来たところだよなんて答えて。カッコつけすぎたかな?
今日の彼女は水色のワンピースを来ていてとても美しかった。当たり前か、素材が美しいのだから。
どこに行こうかって話していたら彼女も水族館に行きたかったらしくて、2人で水族館へ向かった。魚を見ている彼女は水面から入ってくる光に照らされて輝いていた。魚を見るはずが、彼女から目を離せなかった。僕の写真フォルダは彼女の写真でいっぱいだ。
魚を見たあとは、お土産屋に入って2人でお揃いのキーホルダーなんて買って。その後は近くのカフェでまたお喋りした。昨日は大学の話しかしなかったけど、趣味の話とかもして。彼女は音楽が好きらしい。将来は、音楽で人の心を動かしたいんだって。その前に世界は終わってしまうけど。
僕が黙ってしまったからか彼女はまたあの顔をした。あの空気を変えたくて、思わず気になっていたことを聞いてみたんだ。どうして僕に付き合ってくれたの?って。そうしたら、私も誰かが欲しかったからって。どういう意味だろう。そうして彼女はまた俯いた。
聞いてはいけない事だったのだろうか。
その後、結局すぐに別れてあの景色は見せられなかった。明日は?って聞いたら明日はやることがあると断られた。次に会うのは明後日だ。明日は何をしよう。彼女に贈るプレゼントでも見に行こうか。